みんなのシネマレビュー

あこがれ (1958)

The Brats
(Les Mistons)
1958年【仏】 上映時間:18分
ドラマモノクロ映画青春ものロマンス小説の映画化ショート(短編映画)
[アコガレ]
新規登録(2003-08-04)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2022-08-28)【イニシャルK】さん


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監督フランソワ・トリュフォー
キャストジェラール・ブラン(男優)
ベルナデット・ラフォン(女優)
脚本フランソワ・トリュフォー
配給東宝東和
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【クチコミ・感想】

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23.《ネタバレ》 悪童にとって絶対に手に届かない花へのあこがれ。恋に目覚めた少年の苛立ちと嫉妬と憎しみ。女優が美しいので納得がゆきますね。
モノクロの白と黒のコントラストを上手に使っている。脚を目立たすために黒めの服。ボディラインを美しく表現する白いテニスウエア。あの時代にあんな短いテニスウエアがあったことが驚きです。テニスやコレシアムで呼び合うシーンなどは絵巻物を見るような美しさです。
悪童たちは美女から眼を離せない。女性がはつらつとして美しいということもあるが、恋人がいることがさらに興味をかき立てている。絵にかいたような幸せを体現しているカップル。テニス、森でのデート、人目を気にしない接吻や抱擁。あこがれの感情に加えて、やっかみや嫉妬の感情が複雑に入り込んでいるのだ。ナレーションでは「憎しみ」「復讐」などと表現されている。すべて性の芽生えに根ざすものだ。
悪童たちは彼女の後をつけて自転車に触ったり、カップルを脅かしたり、はやし立てたり、テニスを見学したり、落書きをしたりする。そうせずにはいられないのだ。それはエスカレートして、恋人(婚約者)がいない間に卑猥な絵葉書にみだらな言葉を書き連ねて女性に送るという行動になる。だがそれには大きなしっぺ返しがあった。男が山の遭難で死んでしまうのだ。あこがれだった女性はかつての輝きを失い、黒服に身を包み、もう悪童たちの関心を惹く存在ではなくなってしまう。恋をしていることにより、彼女は明るく若々しく、美しく輝いていられたのだ。罪の意識と後悔だけが胸に残る。失恋の疑似体験といえるだろう。無垢な少年期も終わりを告げた。。
複雑な心理の少年期を一陣の風のように描ききった力量に敬意を払います。ラストの太陽に映える木の葉が少年期の象徴でしょう。まぶしいですね。ナレーションが語り過ぎるのが欠点でしょうか。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-09 04:55:44)(良:1票)

22.《ネタバレ》 少年の日の淡い恋心。そして悪戯。子供のすることは、すべからく純真で罪が無いというのは幻想です。行為自体は他愛の無いものでも、人を傷つけるのは容易い。少年の無邪気さは、残酷さを秘めています。そして少年は後悔するもの。自分の浅はかさを呪い、絶望する。消えない傷を負うことさえある。多分それは大人になるために誰もが通る道。痛みを知らずして、優しさを知ることはありません。本作は少年の心の成長に焦点を当てています。それは“性”と強く結びつくもの。ホースで水を撒くシーンは射精の暗示。集団で彼女を追いかける様はまるで精子。丸くて柔らかなテニスボールは…失礼しました。妄想が過ぎました。個人的には、もう少し毒があってもいいくらいです。 目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-02 18:25:26)(良:1票)

21.少年達がある年上の女性に魅せられ、好奇心と恋心が入り混じった感情でその女性を追っかけまわします。短い時間にほろ苦い思い出を凝縮したようなトリュフォーの短編。 しかし私だってあんなきれいなおね-ちゃんがスカートヒラヒラ自転車こいでたら追いかけていきたい。テニスの球拾いをして彼女に手渡したい。彼氏とウニャムニャしてるところを覗きたい。彼女のサドルに頬擦り...もうやめとこう。大人がすると逮捕されます。子供はずるい。 R&Aさん 7点(2004-06-25 19:20:36)(笑:1票)

20.ペラペラ喋るナレーションが憎悪や復讐を連呼するのが鬱陶しい。男の子が抱くあこがれは理解出来るものの、徒党を組んでるところに悪質さを感じてしまいました。知識無しだったのであっという間のお開きに驚くやら、これ以上血圧が上がらずに済んでヤレヤレやら。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 4点(2023-02-22 01:41:25)

19.《ネタバレ》 大学時代に観たときはとても共感して当時は10点だったけど、社会人になってから見返したらそれほどだった。それでもトリュフォーの中で好きな作品の一つだけど。

好きな女の子に嫌がらせをしてしまう経験は多くの男子があるのではないだろうか。共感出来なかったのはそれを男子達で共有しているところ。自分だったら、きっと他の男子も「敵」になってしまうかな。そして「俺はそんな気無いし」的な表向きは態度を取るだろう。もう一点は、いくらあこがれててもあそこまで大胆な嫌がらせをするかなと。日本人の男の子ならやらないんじゃないか。フランス的な女性蔑視が少し見えて首をかしげた。

とはいえ、国も文化も違うのにここまで感じさせてくれるのはすごい。自分の子供時代を観ているようで、何というかニューシネマパラダイスにあるトトが昔の自分の映像を振り返るシーンのような懐かしさと切なさを感じた。 なすさん [インターネット(字幕)] 8点(2019-03-07 13:29:19)

18.ナレーションが無くて子どもたちに台詞があれば、もっと面白い映画になるのではないかと思います。ナレーションのせいで客観視を強制されてしまうのが勿体無いですね。絶対にかなわない恋に対する無垢な憎悪がひしひしと伝わってくるストーリーなのになぁ。自転車をこぐ女性の美しさ、それに憧れる子どもたちの無垢な行動、恋人とのデートとイタズラする子どもたちの対比、黒服を着て無表情で歩く女性と無邪気に遊ぶ子どもたちの対比。これらは見事でした。素晴らしい短編映画です。 カニばさみさん [DVD(字幕)] 7点(2014-11-28 01:33:14)

17.《ネタバレ》 いやぁ~、短いけど面白かった。汚れなき悪戯?でもサドルの匂いを嗅ぐのは、女性にきつくお叱りを受けそう・・。憧れの君、でも自分には届かない。そんな気持ちが人間を厭らしくする。年齢は関係ないね、この辺の歪み方は・・。 トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2014-10-15 05:36:17)

16.《ネタバレ》 トリュフォーが「大人は判ってくれない」で長編デビューする以前に撮られた短編。
物語は自転車を漕ぐ美しい“あこがれ”の女性に憧れる子供たちが、“あこがれ”の女性と男性が愛し合っている様子を見て“嫉妬”する様を描く他愛の無い話だ。
トリュフォーの映画にはよく子供が出てくる。
木漏れ日の中、自転車を気持ちよく漕ぐベルナデッド・ラフォンが可愛い。あのロケットおっぱ(ry
子供たちが銃で撃ち合う“ごっこ”遊びは微笑ましいけど、徴兵され本当に戦場で殺し合う人間たちを暗喩しているのだろうか。
水を撒いている人間のホースを踏むイタズラはリュミエール兄弟やチャップリン作品へのオマージュか。
テニスをする“あこがれ”たちの横でタバコを回し呑みする悪ガキたち。ボールを取りにくる“あこがれ”にちょっかいを出したりする。
子供たちの“嫉妬”はエスカレートし、“あこがれ”の女性が男性とキスしたり抱き合ったりしている茂みを発見して邪魔しようとする。男性は邪魔するが、子供たちは楽しそうだ。
そんな男性はやがて徴兵され彼女とはなればなれ。
徴兵や戦争は後の「夜霧の恋人たち」や「終電車」といった作品でも触れられている。
穏やかな日常を描いて良い作品だった。この映画の後に「アメリカの夜」や「大人は判ってくれない」といった作品を見るのが楽しいのです。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-08-17 21:21:10)

15.ベルナデットが変な帽子をかぶっていなくて、太ももがもう少々細くて、わきの毛を処理していてくれれば、もっと良かった。それと、10歳前後で、サドルを嗅ぐことに快楽を見出すとは、肉を喰っている民族は、早熟すぎてつまらない。 みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 6点(2011-03-29 16:13:23)

14.なぜ悪戯が悪いことなのか、それが分かっていないうちは、子供は平気で他人の感情が踏み躙れるんだよなあ。だいぶ時が経ち、自分の身に降りかかってきた時に、悪いことなんだと気付く。良いことと悪いことの線引きを一進一退させながら、子供は大人になっていくんですね。郷愁に浸れました。が、ナレーションで説明しすぎで、情緒に浸るタイミングがほとんどなかったのは勿体無い気がします。 Nujabestさん [DVD(字幕)] 5点(2009-12-31 16:34:18)

13.《ネタバレ》 「あこがれ」とは何か?少年達にとっては絶対に手の届かない存在である年上の美しい女性、彼女が最初に白のブラースにスカート姿で颯爽と自転車をこいでくるスタート、それを影から見ていた少年達、奴らが彼女が自転車から離れた間に乗っていた自転車の椅子に顔を埋める。それは男の願望であり、大人になってしまったらしたくても出来ない。子供だから許される行為であり、それは木曜日が来る度にテニスを楽しむあこがれの彼女の姿を見ている。男と付き合っている彼女に対しあこがれから、また相手の男への嫉妬心から悪戯してばかりいる。少年達にとってのあこがれである存在の年上の女性に男がいると知ればその相手に対して嫉妬するというのは何も男だけでなく、女も同じであると思う。この映画は嫉妬する相手の男の突然の死によって最後はあこがれの女性が喪服姿で歩く所で終わる。あの自転車の匂い、喪服の彼女の匂い、一体、どんな匂いなのだろうか?という妄想を描かせずにはいられなくなる。男の妄想を解り易く見せているという意味ではやっぱり大人より子供の方が良いよなあ!というそんな映画ではないでしょうか? 青観さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-07-25 17:52:04)

12. 「あこがれ」は非常に短い作品ですが、恋する女性の躍動感や生命感が自転車に乗るシーンの疾走感にあふれ出ています。また、子供達の恋心からくる嫉妬の描写は「そんなこともあったなぁ」と懐かしく思い出させるような清新さを持っています。
 そして最後の黒ずくめの女性が通る時の子供達の切なさというか気まずさというか、誰もが感じたことのある、一種の後ろめたさが伝わってきます。しかもそれは子供特有のものです。その空気を丸ごと移されたように観ている側も気まずくなります。正に「あこがれ」に含まれる全てを体現した映画だといえます。 Balrogさん [DVD(字幕)] 6点(2009-06-27 22:43:54)

11.フランソワ・トリュフォー18本目。
やはりトリュフォーは変態だった。 にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 5点(2008-05-05 17:51:33)

10.《ネタバレ》 あこがれて、その対象を傷つける・・・。なんて大人気ないんだろうって思っても、大人じゃないから仕方ないのだけど。けど、相手が傷ついたことが判って初めて大人になっていくわけで、苦い思い出かもしれないけれどとても貴重な経験。
ナレーションが大人の声であることから、この映画は恐らくはトリュフォー自身の懐古なんだろうなと思う。
うまくコメントできそうにないけど、自分が小学校低学年の時に募金活動をしていた時の、中学生くらいの“お姉さん”の胸元に赤い羽根を刺すときのあのドキドキ感が舞い戻って来るような、そんなどこか懐かしい映画。(感想になっとらんがな!) もっつぁれらさん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-02 22:23:35)

9.子供視点というよりはおっさん視点。 MARK25さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-06-06 23:49:09)

8.さらっと流れていく空気のような映画だった。それが心地よくもあり、退屈でもある。 こまごまさん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-04 22:22:05)

7.《ネタバレ》 少年たちの無垢なる憧れは、己らの崇拝の対象に近づく者を呪い殺す。 永遠さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-12-13 19:30:05)

6.異性への関心が頭をもたげだし、素直ではない微妙な感情でしか表現できない少年時代の貴重な一ページが、驚くほどみずみずしく描かれています。女性がスカートをひらめかすぐらいなのですが、下手に裸が出てくるよりよほどエロチックです。こんな気持ち、かつて男の子であった者ならば誰でも覚えがあるはずでしょう。短編ですが、これ以上長いと何か余計なものが入ってしまうような気がしますね。ただ残念なのは私自身に彼女のような特定の女性の思い出がないこと!あったらさらに感慨に耽れるのですけれどね。 ミスター・グレイさん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-13 01:05:24)

5.短編作品の経験が絶対的に足りていないので、短編映画としての評価を僕はできない。だから長編映画として考えると物足りないのでこの点数になってしまう。でも、少年期の年上の女性への憧れを美しく描く作品は多くとも、この作品のように子供が抱く思いをこれだけ忠実に描いているのは珍しいと思う。セリフひとつひとつが非常に印象的だし、子供のイタズラ心、天邪鬼な心が見事に表現されていると思う。古典的なギャグとか、子供の遊びとかところどころに入って、雰囲気も非常によいです。 アンダルシアさん [ビデオ(字幕)] 4点(2006-02-03 00:16:49)

4.少年の心理描写がすばらしかったし、女の人の映し方がとてもよくて、子供にもどった気持ちでどきどきした ellyさん [映画館(字幕)] 8点(2004-06-11 10:43:46)

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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 23人
平均点数 6.30点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
4417.39% line
5313.04% line
6313.04% line
7939.13% line
8313.04% line
914.35% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

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