みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
10.日本映画に名を残す名監督の一人と言われている今井正監督による本格派の時代劇で、主演が中村錦之助のこの作品、何年か前にビデオで観ましたが今の時代のただチョンマゲつけて侍のかっこしているだけのそこらの二流、三流の下手クソな俳優とは違って、中村錦之助の役者としての魅力いっぱいの時代劇です。私もこの作品の中で一番の見所は中村錦之助の眼の演技、これが役者というもの、時代劇俳優なんだということをこの映画を観て思いました。出来れば一度だけでなく、もう一度、観たいと思うそんな日本映画全盛期の良かった時代の本当の意味での時代劇映画です。 【青観】さん [地上波(字幕)] 8点(2005-10-31 22:15:41)(良:1票) 9.《ネタバレ》 すばらしいですね、錦之介の目の演技。必ず討たれてやらなければならない、つまり殺されてやらなければならない仇討の場所へ歩を進めていくときの絶望と怒と恐怖の入り交じった表情!「ラストサムライ」の渡辺謙の目の演技が話題になっていますが、あれは比較的単純な心の動きの表現にすぎません。また、下っ端の侍の役人が、この仇討が腹に据えかねて悪酔いしつつ上司に食ってかかる演技も秀逸でした。俳優の演技に価値を認める方、必見です。ただ、テーマや結末が暗いんですよね。胸にずっしりとしたものが残って、カタルシスがない。 【駆けてゆく雲】さん 8点(2004-01-01 22:35:07)(良:1票) 8.《ネタバレ》 前作「武士道残酷物語(’63)」監督今井正+主演中村錦之助コンビが橋本忍のオリジナル脚本を使い、改めて武士社会の理不尽さを描いた作品。だけど「橋本忍脚本+武士社会への糾弾」というテーマでは小林正樹「切腹(’62)」「上意討ち・拝領妻始末(’67)」が有名で、この作品にあまり触れられないのがちょっと残念だ。武家社会において「仇討を果たさない限り主家の名誉(武士道)は回復しない」という風潮の中、些細な事情から正当防衛で上級武士を殺してしまった下級武士の主人公は武家社会からは討たれるべき対象となり、一般社会からは抹殺されるべき憎悪を向けられる。可愛がっていた弟分が家の名誉回復の為、討ち手として仇討の場に出てくる事を知り、男は刃引きした刀を持ち果し合いの場へ出向く。そこで彼が見たものは...。理不尽な境遇に追い込まれた哀愁感漂う演技から最後、狂気を込めた大爆発と壮絶な仇討シーン、と中村錦之助の演技力がやはりこの映画の白眉。仲代達矢も三船敏郎も怒りは演じれるけど、悲しみや哀愁を感じさせる演技は出来ない。ラストの悲劇性がちょっと薄いかなぁという事でこの点数にしたけど、個人的には好きな一本という事で機会が有れば。(ってか東映ビデオ、中村錦之助作品のDVD化もう少し頑張って下さい。) 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 7点(2021-05-31 20:55:01) 7.《ネタバレ》 終盤入口くらいまでは、何だか緊迫感や焦燥感がない感じで、話がどこに行くのだろうと思っていたのですが、クライマックスの(入場部分含め)ねっとりじっとりした粘着質な描き方(ほめ言葉)は、なかなか強烈でした。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-04-13 21:54:08) 6.仇討の果し合いが行われようとしている冒頭。その順位が着々と準備が進められるシーンから、時間を巻き戻し、そもそもの事件の発端が描かれる。そして、時間軸を自由に行き交いながら、事件がさらに次の対決を生み、そして冒頭で示されていた果し合いの全貌がいよいよ明らかになったとき、退っ引きならぬ立場に追い込まれた主人公の焦燥感が、痛いほど我々の心を突き刺す。震えが来るほどのクライマックス。凄まじい、とは、まさにこの事。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2011-11-08 23:34:16) 5.ラストの仇討ショー?が全てだ。ちょっと演じ過ぎかもしれないが、錦之助の迫力ある立ち回りは見事というほかない。武士道の不条理さによってがんじがらめに身動きが取れなくなる様は心が痛む。 【ヴィルトーゾ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-06-07 07:08:53) 4.なんかよくストーリーがわからなかったが、とにかくすごいと感じられる映画だった。中村錦ノ助はすごい迫力のある役者だ。 【ホットチョコレート】さん [地上波(邦画)] 7点(2011-05-22 06:38:02) 3.新八の叫び、重兵樹の内に秘めた苦しみ…。実話ではないが、この不条理と言うのか、今や世界を魅了する武士道の影の部分を見せ付けられた。時系列が飛び飛びになるのはちょっと注意が必要でした。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-16 23:02:58) 2.ズシリと重い時代劇です。中村錦之助演じる主人公新八は些細な事から上役と果し合いとなり、その弟まで二人を斬り捨ててしまう。新八にしてみれば、武士らしく正々堂々と勝負に臨んだまでのこと。そんな新八を藩全体がよってたかって死に追いやろうとする。藩の名誉、面目を絶対的なものとする当時の武家社会の非情さ、そして下級武士に生まれた悲劇を名匠今井正は力強くリアルなタッチで描いています。このような世間体を重んじる非情な体質は、日本の政界や大企業に今だ根強く残っている闇の部分と言えるのではないだろうか。死を覚悟に太刀の刃引きをするシーン、湯につかり武者追いの歌を歌うくだりなど、新八の穏やかな表情が胸を打つ。ラスト、竹矢来の中での仇討シーンは凄惨を極めており、新八の心情を察すると言葉が出ない。たしかに、話が前後する展開で若干滞りがちなんですが、錦之助の迫真の演技にこの壮絶なラストシーンで補って余りあると思います。 【光りやまねこ】さん 8点(2004-08-08 10:44:17) 1.もう、とにかく中村錦之助さんの仇討での演技。あの眼の力!鬼気迫るどころか恐怖すら覚えてしまう。 またその前の丹波哲郎との果し合いも素晴らしい緊張感。殺陣のシーンはリアルで迫力があり、物語の構成も興味を魅かれる作品。しかし退屈なシーンも多かったりで、もっとまとまっていれば傑作になっていただろう。 月代もちゃんと伸びる、東映らしからぬリアリズム時代劇。 【紅蓮天国】さん 6点(2003-12-23 16:28:13)
【点数情報】
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