みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
174.《ネタバレ》 1年だけ通った学校では毎朝"IN THE MORNING"が流れた。 だからあのメロディはしっかり頭にしみついている。 ビージーズの曲のイメージに合わせて撮られた美しい映像は監督ワリス・フセインのものだけど、脚本を書いたアラン・パーカーの映画でもある。 この作品のいいところは子供に理解のある大人なんて出てこないこと。 それも冷徹な描き方じゃなくコミカルに誇張されていて、ダニーのママとかラテン語の先生とかいいネ。 終盤のメロディの家庭は比較的真っ当な描写でしんみりとさせたりもするものの、基本的には子供の世界と大人の世界をわけてある。 マーク・レスターとジャック・ワイルドが「オリバー!」からスライドしてきたのを知ったのはずっと後になってで、気弱&悪ガキの元祖? ダニーよりトムが好きな人が多いかもしれないし、メロディ(トレーシー・ハイド)をいれたトリオの話になってる。 他の2人より年上のジャックは演技もうまくて、トムだけ自宅の場面が一人芝居、欠けたカップに生活感がにじみ出る。 ダニーはヌードの絵を描いてママをあわてさせ、ギンガムチェックの制服がかわいいメロディは一見優等生のようだけど、ママの服と交換して金魚を手に入れる大胆さもある女の子。 "MELODY FAIR"は音と映像がマッチして一番素敵かも、音楽映画といってもいいくらい。 ロウアー・ミドル・クラスのダニーとワーキング・クラスとおぼしきトムやメロディの階級の違いもそこはかとなく出ているけれど、彼らのつながりには意味をなさない。 音楽室、墓地、メロディの家でのティー・タイムなど好きなシーンがいっぱいある映画。 彼らが走りだしたのは何十年も前のこと、映画の中ではあのトロッコは終着点もなく自由めざして走り続けるんだろうと思う。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-01-10 07:00:00)(良:3票) 173.《ネタバレ》 男の子ってのはいつも、カワユイ女の子の方をチラチラ見ているものであって、その視線の先にいるカワユイ女の子ってのは得てして、その男の子以外の「何か」、とてもツマラナイ「何か」を見ているもの、なんです。これは絶対の真実。 なのでこの映画、主人公とメロディちゃんが仲良くなる後半、メロディちゃんが妙に可愛くなくなっちゃうように、見えちゃうんですけどね(※あくまで個人の感想です)。 とは言え、もう私も親の世代ですから、ちょっとハラハラしつつも微笑ましく見守るような、そんな気分にもなりますが。 実際、そんな気分にさせてくれるのに大きく貢献しているのが、周りの少年少女たちのナチュラルさ。その姿をスナップショット的に捉えたカメラの魅力。 大人をギャフンと言わせて自由に羽ばたいて見せるラスト、どうせトロッコをギコギコしながら終わるんだったら、後ろから貨物列車に追われて必死に漕ぎながら終われば、ちょっとは社会の厳しさも思い知って良かったんじゃないの、と(※あくまで個人の妄想です)。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-31 21:06:10)(良:1票) (笑:1票) 172.”メロディ・フェア”、”若葉の頃”・・・ビー・ジーズを知らない人も、本作を知らない人もこの曲を耳にしたことがない人はいないのではないか。CMや何かの番組で挿入曲として使われて耳にする度に、メロディが金魚の入った瓶を持って街を行く姿が、メロディとダニエルが手を繋いで歩く姿が思い出されます。主題歌が心に残る映画として真っ先に思い浮かぶ作品の1つです。前半から中盤はメロディとダニエルが絡み言葉を交わすシーンは意外なほど少ないですがそれがいい。まだ幼さが残る頃に誰もが経験したような何てことのない毎日をとても丁寧に積み重ねていく。素敵な歌の数々に乗せて見せるまだ少し幼い恋、そして友情や悪ふざけがとても微笑ましく彼らと同じ年頃だった頃のことが懐かしく思い出される。何度見ても瑞々しく色褪せることがない、エバーグリーン。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-08 21:48:46)(良:2票) 171.《ネタバレ》 これは何度観ても色褪せないです。 ノスタルジックな町並み、ミュージック、子供の楽園、、、 僕が子供のころに見た夢がそこにあるように思った。 「少年」から見た「少女」はとても不思議で神秘的な生き物であり、それが学園の中でとても不気味に存在している(少女は神秘的なパワーを放つ存在)。 「少年」と「少女」との「世界の違い(故郷の違い)」というものが、見事に描かれているが、しかし学園の中ではそれらが同じくらいのエネルギーでもって渦巻いている。 「中性的」な主人公の少年「ダニー」は、その「少年の世界」と「少女の世界」との間をさ迷うのである。 だから「ダニー」の存在は中間に位置する。 「少年達の遊び」と「少女達の遊び」を覗き見て、中性的な存在の「ダニー」はどちらか迷う。 迷っているからこそ、隠れてオドオドしながら覗き見しているのだと思います。 「ダニー」は少年達が爆弾を作る「遊び」を覗き見る。 「ダニー」はお墓での少女達の「遊び」を覗き見る。 「少年の世界」と、「少女の世界」を見事に対比させていると思う。 「少年」と「少女」はお互いに別々の集団を形成し、その間は目に見えない確かな境界線で仕切られている。 また、それと同時に、「子どもの世界」と「大人の世界」をも対比させている。 「子供の世界」が楽園で永遠であるかのようなのに対して、 「大人の世界」が醜く下品に描かれていると僕は思うのです。 主人公「ダニー」は「悪ガキのトム」と、「恋する少女メロディ」との間を行き来する。 「トム」と、「メロディ」も、また上手く対比されていると思います。(「ダニー」と「トム」との関係が同性愛っぽく見えたのは僕だけかな?) 「メロディとのデート」と「トムとのデート?」これまた対比!? この映画、相反するものどうしを対比させまくりだ。 でも、それよりも少女という神秘的な生物を見事に描き出している。 「お墓での戯れ」もそうだが、「バレエの授業」を覗き見た時の少女の妖精のような姿、校舎を歩く少女達の奇麗な生脚!とてもエロティックで神秘的だ! 食堂でダニーが「隣に座っていいかい?」と少女メロディに尋ねるシーンは、とても恥ずかしくて見られない! この映画は爽やかなハッピーエンドですが、その裏にあるどこか陰(毒?怪しさ?性?)があり、それがとても魅力的な雰囲気を放っている。でもやっぱ「純粋」だぁ! 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-12-23 05:46:10)(良:2票) 170.ここにいる子供たちは現実の子供たちとは何の関係も無くて、大人になってしまった元子供が理想化した子供たちなんだと思う。つまり、これは大人が起こらなかった過去を懐かしむための御伽噺だ。望んで得られなかった過去をそのせつな取り戻すことができるのだ。物語の効用。それを否定してしまったら物語は必要なくなってしまう。失ったものは人それぞれ、だからこそいろいろな物語が生まれるのだ。そして私はこの映画が好きだ。 【アホをどり】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-03-14 20:28:49)(良:2票) 169.まずは何と言っても音楽が凄く良いです。どの曲も一度聞いたら絶対に耳に残り、頭から離れないほどの美しいメロディです。そんな美しい音楽に乗せて描かれる何とも純粋な気持ちいっぱいの物語として永遠に残る作品です。何度も繰り返し観たくなる映画の一つとして外せない映画ですね。最後にひとつだけ!メロディ(トレイシー・ハイド)の可愛いさは勿論、男の私からしても、やっぱり外せないのはダニエル(マーク・レスター)ではなくて、ダニエルの親友、トムを演じたジャック・ワイルドです。ジャック・ワイルドの不良少年の中にある優しさがこの映画の中で二人の少年少女を助ける役目として凄く貢献している。何だかジャック・ワイルドって「時計じかけのオレンジ」のアレックスと似てませんか?私だけかな?そう思っているのは!そんなジャック・ワイルドが本当に良い奴だと観る度に思います。 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-15 22:22:49)(良:2票) 168.《ネタバレ》 私が最も感動した映画の一本。高校生の時に この映画を見て、ああ、なんて自分は汚れてしまったのかとショックを 受けてしまった。 ビージーズやクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングの挿入曲も非常 にマッチしていた。 当時テレビで流されていたこの映画のシーンを織込んだ旭化成のコマーシャル が毎日楽しみだったのを覚えています。屈託のない生き生きした子供達を通して、 おたおたする俗物的な大人社会への批判を描いたところは「ぼくらの7日間戦争」 と通じるとところがあるかも。 しかし大人社会にどっぷりつかってしまった人にはただのガキのドタバタコメディ としか思えないかもしれません。 実際当時、映画雑誌におばさん評論家が、オーンショー君(ジャック・ワイルド) も内心はメロディちゃんが好きだったけどもダニーに譲ってあげたんです、なんて とんちんかんなコメントを書いていてえらく腹がたったのを覚えています。 見る人の感性が試される映画といえるでしょう。 おそらく私も今みたら昔のようには感動できないと思う。 ああ、なんて私は汚れてしまったのでしょう。 【キムリン】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-08-19 11:35:21)(良:2票) 167.《ネタバレ》 わたくしが初めて一人で映画館に観に行った思い出の一編、もちろんトレーシー・ハイドちゃん目当てでした。当時この映画のシーンが森永のCMで使われ爆発的な人気で、思えば彼女こそが日本のローティーン・アイドルのさきがけなのかもしれません。そんなハイドちゃん本作以降はほとんど女優活動しなくてやがて引退、二十代になるころには一般人OLになっていたそうです。不思議なことに本作は日本だけで大ヒットしてハイドちゃんも日本だけで有名になり、これには本人がいちばん驚いていたそうです。でもこれは日本にとって決して恥ずかしいことではなく、日本のアイドルを愛でる文化が世界より先に進んでいたんだと私は解釈します。その文化は今や世界中に広まり、“KAWAII”が世界語と言ってよいぐらい通じるようになりました。アレンサンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥやウェス・アンダーソンなど本作が「大好き」と公言している映画作家もいて、アンダーソンの『ムーンライズ・キングダム』などは本作へのオマージュなんだそうです。 ハイドちゃんとマーク・レスター&ジャック・ワイルド以外の生徒たちはほぼ全員が素人、この子らの生態が実に生き生きとしているのがこの映画の楽しいところでもあります。ケバくなる前のビージーズのサントラは名曲ぞろいですが、自分としてはやはりC.S.N.&Yの“Teach Your Children”を推したい。この曲をバックにダニーとメロディがトロッコで去ってゆくラスト空撮はまさに青春映画の金字塔だと言えるでしょう。 永遠の名作です。 【S&S】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-08-31 16:00:10)(良:1票) 166.《ネタバレ》 もはやジジイとなった私の中では大好きな作品の一つです。だから、いまだにコメントしていおられる方がいるのはうれしい限りです。 確かにこの作品は世界の映画史の大河の中ではB級に属するかもしれません。が、「音楽映画」と「青春映画」というジャンルにおいては確実に上位に置いてもおかしくはないと思っています。 「音楽映画」といっても様々な切り口で論じられるのでしょうが、PVのように、登場人物のセリフをいれることなく、音楽を主体にして画面だけでそのシーンを語るという表現法が、やたらとセリフが垂れ流されているドラマをみせられている昨今、極めて新鮮に思えます。「Melody Fair」の部分も好きですが、「To Love Somebody」が流れる運動会と、デートのシーン。特に、デートのシーンでは、大きな道路を横切ろうとしている2人が、次のカットでは、一気にロングになり、その2人が画面の右下に小さく動いている、といった画面展開の大胆さに驚いてしまいます。 「青春映画」というと、青年期のテーマとして必須の“性”に言及していないという反論が出そうですが、私は確実に「性」が語られていると思っています。最初のほうで、メロディは女の子たちとキスや妊娠について話題にしていますし、墓場ではミュージシャンのポスターにキスをしています。それは女子の早熟性を示しているのでしょう。そして、メロディの母親は妊娠しています。 ただ、これらは断片的な表現でしかありませんが、「セックスそのもの」を表現してると思われるシーンがあります。それは音楽室でダニエルとメロディが初めて心を通わせる場面です。彼らの楽器を見て下さい。ダニエルはチェロ、メロディは立て笛を持っています。バイオリンやチェロの形状が「女体」を表していることは言うまでもありません。また、立て笛のような棒状のものが「男性器」をシンボル化していることもよく言われています(例えば、一角獣と処女は西洋絵画のモチーフによくなっています)。しかも、「性=生」とセットになる「死」を示す墓場のシーンが2,3度登場してきます。 「青春映画」とジャンル分けしましたが、いわば、恋愛→結婚→妊娠→死といった人生そのものがしっかりと語られているという点においては、まさしくラストの曲「Teach Your Children」(C.S.N.& Y)が言う、彼らの成長を願った作品であるといえるかもしれません。 【pascal649】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-10-15 02:06:39)(良:1票) 165.《ネタバレ》 ダニエル(マーク・レスター)とメロディ(トレイシー・ハイド)の恋心は幼い。「一緒にいたいから結婚する」って殆ど幼稚園児の発想。しかも全く迷いがない。・・・この“まっすぐさ”がとっても清々しい。 「若すぎる」と説得する両親に対しメロディは叫ぶ。「幸福になりたいだけなのに!」と。 そして有名な駆け落ちシーンへとなだれ込んでいく訳ですが、もう理屈もへったくれもないのだ。この物語には「今」しかない。主人公2人の「今」の気持ちオンリーで突っ走る。彼らを押し留めようとする大人たちと手作り爆弾で闘い、トロッコに乗って逃げ去る。いやもうムチャクチャだけど、これこそが映画じゃないかと思う。自分が映画を観る理由もこれしかないって気がする。幸福になりたいだけ。 とても地球上の生物とは思えないエンジェルっぷりが眩しいマーク・レスターも、もちろん良いのだけど、彼の親友役ジャック・ワイルドがとにかく素晴らしい!表情もしぐさも身体の動かし方もいちいちキマッてる。メロディに夢中になって自分から離れていくダニエルを引き留めようとするシーンなんかホント切ない。この時のジャック・ワイルドの茫然とした表情が悲しすぎて、おばさん泣いてしまいました。 全編に流れる音楽もイイ。ミュージック・クリップのような話法が奏効している。「メロディ・フェア」の調べに乗って通りを歩くメロディ。酒場にいるパパに会いに行く、このシークエンスが私は好きだ。昼間からお酒飲んでる父親なんて・・・と不安がよぎるんだけど、人の良さそうなオッサンが出てきてニコニコしながら彼女にお小遣いを渡すのでホッとしてしまう。そうそう、ここに出てくる大人たちは皆、基本的にイイ人。そういうのも好き。 ちょうどこの作品を再見した時に、「資本主義が終ろうとしている」なんて言ってる本を読んでいた。1970年代をピークに長い終焉の時代が続いており、今は旧いシステムが終わらんとする斜陽の時代なのだと。そんなどん詰まりの閉そく感の中に生きる自分にとって、本作はとびきり眩しかった。「とにかく逃げちゃえ、なんとかなるさ」って、ぶっちぎりのハッピーエンドで終わるこの作品には、「未来」に対する圧倒的な信頼と楽観が感じられる。トロッコの行く先には「幸せ」が待っている。 この作品のノスタルジーが格別に染みるのは、今が「信じられる未来」を失ってしまった時代だから、という理由もあるのだと思う。 【ポッシュ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-07-29 00:23:30)(良:1票) 164.この映画で一番可愛いのはメロディではなくダニーのママ。異論は認める。 【バーグマンの瞳】さん [地上波(字幕)] 8点(2015-01-01 00:51:43)(良:1票) 163.《ネタバレ》 ダニエルとメロディの映画やっていうのはわかってるんですが、ダニエルとオーンショーの関係に目がいってしまう。 ダニエルがオーショーと仲良くやってる尺はメロディと同等かそれ以上だったように思う。 二人の階級差を超えた打算のないナチュラルな友情に心打たれた。 メロディとの恋愛も甘酸っぱくていいんやけど、やっぱちょっとおっさんにはきつい。 しかし半端なくみずみずしい映画で、セリフある子供もモブの子供もみずみずしいのなんの。 汚い大人(あ、メロディのお父さんは結構いい人)とコントラストになっている。 私はもはやこの映画で描かれる汚い大人側やし、メロディとダニエルの肩を持つことはできない。 彼らの気持ちをまっすぐに受け止めて、トロッコで遠くに行く彼らを眺めるだけですわ。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-04-20 00:20:19)(笑:1票) 162.ダニエルもメロディも、思春期にもさしかかる前のほんの子供なのですよね。あと1,2年遅くてもダメなんだ。恋に性が絡んできてしまう。恋に恋している年頃の淡くて幼い、その時期限定のはかない恋心がこれ以上ないキャスティングと音楽との奇跡的な融合で、他に例を見ない瑞々しさで保存されてます。 くすんだ色合いの校舎にカラフルなギンガムチェックの制服。細い脚、透き通った頬。M・レスターのくるくる金髪。なんて完璧な美的センス。 一人飛びぬけて“おとな”のトムが好きです。彼が自分の心に折り合いをつけて、友のために一肌脱いでくれなかったらあのエンディングは迎えられないわけで。なんて良いやつ。 あと、子供らのピュア世界を際立たせるべく、ことさらに世俗的でみっともない“大人”を演じた教師や親御さんの助力も小さくないと思う。喜劇的なまでにステレオタイプな石頭に徹し、特にマントを翻して走るラテン語の先生、あなたのことも私好きです。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2014-01-12 00:10:29)(良:1票) 161.《ネタバレ》 ダニーとメロディのピュアで一途な恋。若い頃はただ漠然と二人の恋の顛末にどきどきした。大人になった今は、この奔放な二人に注がれている多くの愛情に気付いた。思えば、二人の恋の成就は、彼らを思う友の献身や親の愛情による支えがあるからこそ。憎たらしい教師たちだって本当は彼らの将来を真剣に考えている。でも幼くて恋に夢中な二人はそんなことは知る由もない。恋は盲目であることを、大人の目線で肯定し、やさしく描いた名作だと思う。ラストシーン、二人を乗せて走るトロッコと名曲"TEACH YOUR CHILDREN"、これはいつまでも記憶に残る名場面。今走り出したと思ったら、トロッコはもうはるか彼方。彼らの恋の行方を想像してうれしい反面、なぜだか若かったあの頃にはもう戻れないことを思い出し、胸がつまる。気付けば青春もはるか彼方、もうどうあがいても手が届かないことを、ただただ実感するのである。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-11-01 11:48:22)(良:1票) 160.《ネタバレ》 中学の時に何回も観ました。当時の映画館は入れ替えなどなかったので、学校を休んで朝から最終回まで一日4回観たこともあります。当時なんであんなにハマったんだろうと振り返るに、結局トレーシーハイドに尽きる、ということですね。海のシーンで、あまりの脚の長さに腰をぬかした記憶があります。映画のデキはさほどでもありませんが、個人的な思い入れが強いのでこの点数です。 【la_spagna】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-09-26 00:13:42)(良:1票) 159.《ネタバレ》 良い。もうですね。胸キュンですよ胸キュン。どこかすすけた様なあの町並みと、何となく先が明るくない様な家族や社会っていうのが上手く働いていて、感情移入するポイントポイント一つ一つですごく入り込める。 映画やテレビで見るイギリスって常々あんまり住みたくねぇとこだな、って感じられるんですけどその演出が作中良い方向に作用してるんですよ。巧い。子供たちの世界って言うのがまた懐かしく、二人の世界観が見事なまでに学校生活や家庭とかみ合ってないっていうところの処理が甘いだけにそこが強調されて余計胸キュン。計算してるのかな、してるんだろうなぁ。 最後二人は駅まで逃げていくけど、次の日怒られるんだろうなぁ。全校集会とかになっちゃって大変だろう(笑)夕方までがっつり新婚旅行してきてください。学校から脱走しててデートかぁ、胸キュンだなぁ。 そうそう、この前やってた日本の胸キュンアニメ映画を見ていても思ったことに、すでに回答がここにあった。 「スカートの丈が短すぎたら実写じゃ無理だよね」 すいません、無理じゃありませんでした。もっと短かったです。イギリス人スゴい。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-09-06 18:05:19)(笑:1票) 158.《ネタバレ》 好きになるのは決まって隣の家の子だったり、隣の席の子だったり。視野の狭かった懐かしき子供時代。子供にとって何より大事なのは一緒にいること、ただそれだけ。一生懸命トロッコを漕いで進んでいく姿を見て、自分は二人を応援した。その気持ちは二人に式を用意した子供達と同じもの。大人になった自分達は純粋さを失ったわけじゃなく、まだ持っていてそれを押し殺して生きている。現実では難しいけど、こういった映画を見ている間ぐらいは子供達に仲間に入れてもらって、疲れた心を解放するのもいいんじゃないでしょうか。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-10-16 23:40:54)(良:1票) 157.中学生のころ、映画館(名画座)で、何回ものめりこむように観た。ノートを持ち込んで、あらすじはもちろんのこと、場面ごとの登場人物の小さな所作までノートにメモした。何回も観て、メモを埋めて行った。そのころの評価だったら、間違いなく10点。でも、高校生になったとき、あのラストの先に広がる現実の世界をふと実感したときに、そのマジックから醒めた。そのときの採点なら5点。それから数十年。今もう一度みると「青春の甘酸っぱさ」が凝縮されていた。その切なさも含めて、今では8点。トレーシーがかわいいのと、音楽がいいのが効いている。 【ひであき】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-12-15 16:20:26)(良:1票) 156.《ネタバレ》 新聞に火をつけるような悪ガキと、露天商の金魚をそっと逃がす心優しき女の子が、恋をする。2人でいるときはお手手つないでいて、人がいるところでは照れながら手をそっと離す。そんでまたお手手をつなぐ。…素晴らしい!大人の立場からすれば、子供同士ではなぜ結婚できないかを、社会的にも経済的にも、もちろん性的な部分でも、子供にうまく説明するのは難しい。「幸せになりたいだけなのに、なぜ結婚しちゃいけないの?」メロディの涙ながらの訴えが、グッときます。この映画の影の主役はオーンショーですね。彼なくして、この、何とも見守ってあげたい、いじらしい小さな恋をうまく演出できなかったように思います。後半のカメラワークはメリハリが効いていて、すっごく良かったです。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-09-10 10:56:33)(良:1票) 155.観てて照れるような恥ずかしくなるような無垢な感じが良いですね。 【ないとれいん】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-08-15 00:20:30)(良:1票)
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