みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.《ネタバレ》 題名の作曲家兼ピアニストの人生を扱った映画である。故国を出る前と後で半分ずつくらいの分量かと思うが、撮影場所はサンクト・ペテルブルクとスペインのアンダルシアだそうで、ほかに汽車や街など当時の白黒映像を着色して使ったようなところもある。場所がアメリカであっても現地住民が誰も英語をしゃべっていなかったのは、一応は吹替のイメージだろうがさすがに変だった。 劇中で曲をしっかり聴かせる場面はないが、個人的にはこの作曲家をなぜかイロモノのように思い込んで敬遠していたので、改めてちゃんと聴いてみるかという気にさせられる映画ではあった。知っている曲もなくはないが、プロポーズの場面での「エレジー」(幻想的小品集第1番)などこの作曲家のものだったかと改めて認識させられた場面もある。ロマンティックでメロディアスで聴きやすいので、今後はこういうのに親しむと気が休まりそうだ。この映画にちなんで「ライラック」Op.21-5というのを馴染みの曲にするのはいいかも知れない。 ほか個別の曲に関しては、不評に終わった交響曲第1番の再評価を促す形にはなっている。ツェーザリ・キュイの評論を聞いていると、最初に酷評すると決めておいてから貶めるための表現ばかりに注力し、具体的に何が悪いと言っているのかわからなかったのは困る。また当時の革命思想への反発と、その対極にいた「守護天使」の存在がピアノ協奏曲第2番を生んだという感じの話になっていたかも知れない。 なお主人公以外の有名人についてはちゃんとした説明がなかったが、リムスキー=コルサコフ(字幕)、キュイ(その隣?)、グラズノフ(酔っ払い指揮者)、フョードル・シャリアピン(フェージャ)が出ていたらしい。チャイコフスキーは出そうで出なかった。 物語としては、大まかな史実の流れを意識しながら適宜の話を作っていたようで、時間が前後することを除けば大河ドラマ程度のものかとは思われる。主人公がやたらに悩んでいたのも大体は実際言われている理由のようだったが、ただし行く先々にライラックの花束が届けられたということに関して、この映画として意外な(大して意外でもないが)真相を用意していたのが特徴的とはいえる。一応は最初がライラックで始まり、最後をライラックで締めた形になっていた。 ラストは雨がわざとらしいがそれなりに感動的で、ここで流れた「パガニーニの主題による狂詩曲」第18変奏はこの場面のために作った曲のようでもある。世間の評判がどうかは別として個人的にはそれほど悪くない映画だと思った。 なお序盤でソ連大使に紙礫が飛ぶのは痛快だった。また主人公には悪いがサルの件は笑った。微妙に可笑しい場面もなくはないので娯楽性もそれなりにある。 その他雑談として、ピアノの師匠の言葉で「水の精」と字幕に出ていたのは、別映画「黒人魚」(2018)にも出ていたルサールカのことだったようだが、本気で妖怪の話をしていたのではなく夜遊びをたしなめていたのかと思われる。またピアノ協奏曲第2番の作曲中、従妹が廊下の向こうに立っていたのはホラー映画の構図だったが、これは全部真直ぐお見通しというような意味だったか。 【かっぱ堰】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-02-18 13:21:56) 10.《ネタバレ》 ラフマニノフは花を見ると昔を思い出して機嫌がなおりますよー というのを回想シーンと共に延々見せられるだけの映画でした。 最後いきなり終わられてポカーンとなりました。 【Fukky】さん [DVD(字幕)] 3点(2012-06-20 16:35:07) 9.うーん、映画としてはどうかなーとおもう。 【ホットチョコレート】さん [地上波(字幕)] 5点(2011-11-30 19:12:17) 8.ラフマニノフのラプソディが好きなので鑑賞しました。あまり苦悩は伝わってきませんでしたが、音楽と雰囲気が良かったです。 【*まみこ*】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-03-05 19:59:35) 7.人生でいわゆる”映画”の存在を知る以前。かすかに憶える幼少期にこの歴史的偉人(当然のごとく、あらゆる映画監督が程遠くかすむ)の作品に感動し、育まれたわたし(大いなる欠陥があろうとも)にとって、ようやく超思い入れの”神ラフマニノフ様!”の”映画!”がしかも”ロシアン!”の手によって造られた!という事実に瞳孔が開き、小躍りして、そそくさと映画館に行った訳だが、、、、、、、”くそばかあほ!”、まったくもう、文字どうり私は”逝って”しまいました。そのまま、何事もなかったようにそそくさと帰宅した。これはひょっとして、フフマニノフとかララマニノフとかラフマニノソとかラフマニノラとかラフマニホフのまちがいじゃないか? あるいはラスマニノフとかラブマニノブとか、、、、、、 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 0点(2010-07-19 23:27:50)(良:1票) 6.《ネタバレ》 身長が2メートルあって左手小指でドを押さえて親指でオクターブ上のソが押さえられるってさ、ググったらそう書いてあったけども、すんごく憎たらしい。 私の親指と小指がもう少し長ければ、もっと色んな曲が弾けたのに…って少女時代から悲しい思いをしてきた身としては、恵まれた手を持つ人なんか敵だ。先生に「練習すれば届くようになる」と言われてもそんなものはウソ。あの曲もあの曲も大好きなのにやっぱり弾けない。こんな気持ち、セルゲイには絶対にわからないだろうなあ。 というかさあ、ピアノの鍵盤の幅が間違っていると思うんですよ。 まあ、「この幅」でムリな人は弾かないでくださいってことなんですけどね結局。 恨みは深いのだった。でセルゲイだけども、なんだかそっくりの俳優さんなんですね。 何不自由ないご幼少時代というのはつまりは天国ですから、その後の人生は彼にとってすべてすべ~て「失楽園」ということだったみたいです。こういう人は鬱々として素直に人生を楽しめません。このパターンは、他の芸術家にもありがちです。太宰治なんかもこれに近いと思います。9歳から失楽園を生きつづけて地球上のあちこちを放浪したセルゲイ。天国で暮らした記憶はほんの数年なのに。 そんでまた、「弱い男」には「強い女」なので、ロシアの女の人ってなんて強いんでしょう。とーてもかないません。 失楽園を生きる弱い男セルゲイが、強い女にすがって生きていくという話でした。音楽のことは知りません。セルゲイ(のような手を持つ人)にしか弾けないようなピアノ曲は要りません。要りませんったら。 【パブロン中毒】さん [地上波(字幕)] 5点(2010-06-16 22:36:20)(良:1票) (笑:1票) 5.私はラフマニノフ好きです。音楽が聴ければ、という程度の思いで観ました。 全体にすべてボヤけた印象しか残らなかったものの・・他の方のあまりの評価の低さにラフマニノフ好きとしては、ちょっと点数をあげてあげようではないか、と思わず投稿の挙に。 【AKO】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-04-20 23:30:02) 4.ライラックは祖国への郷愁か、アンナへの郷愁か。作曲出来ない事の苦悩の源は何であるのか。全編に亘って話の焦点がぼやけている上に、時系列の前後の激しさによる散漫な印象が加わり、観終わって思うのは だから、何なのか? 何度か観直せば感じるものがあるかもしれませんが、その気も起らない作品です。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-12-28 02:56:14) 3.全部見終えて、改めてパッケージを見ると、結局最初の人妻が好きだったのかという結論に至る。 【おっちょ】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-12-02 12:45:13) 2.これはひどい。ラフマニノフのうじうじぶりが延々2時間流され終了。映画になってない。きついです。 【わさび】さん [ビデオ(字幕)] 0点(2009-10-05 00:53:54) 1.もともと好きではないラフマニノフだけれど、こういう映画でも見ればちょっとは好きなほうに針が振れるかも・・・、なーんて思って見た私がバカでした。これぞ「駄作」という呼び名がふさわしい。こういう映画は、思いっきりドラマ性を追求するか、芸術性に走るか、その軸足が定まらないと、こういうどーでもよい作品になってしまいます、みたいな典型例。ラフマニノフの音楽はそこそこ使われますが、演奏シーンは少ない方です。しかも、彼の伝説の技巧が披露されるシーンはただの一つもありません。じゃあ、ドラマ性はといえば、彼が演奏家と作曲家の立ち位置について、その狭間で苦悩するというのはサラ~ッと描写されますが、そのほとんどは、女とスタインウェイに悩まされた以外に、何に葛藤し苦しんだのかも分からない描写の数々です。最近流行の時系列をグチャグチャにする作りを取り入れていますが、本作ではそれさえメリハリになっていません。原題にある「ライラック」もほとんど生きていません。ラストに唐突に意味を持たせて使われますが、スクリーンの中では最高の盛り上がりを見せるに反比例し、見ている方は最高に白けます。かの有名なラプソディーが虚しく頭にこだまするばかり・・・。不幸にも、私はこの映画を見て、ますますラフマニノフにアレルギーを持ってしまいました。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-08-24 12:02:05)
【点数情報】
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