みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
96.これは怖い。今観ることに価値がある。 【TERU】さん [インターネット(吹替)] 8点(2024-03-04 20:31:47) 95.《ネタバレ》 公開当時はまったくノーマークでしたが、コロナ関連で先見の明があったと話題になっているようなので、視聴してみることにしました。感染発生の2日目から始まり、日を経過するごとに、感染が広まる様子、それに応じた社会のリアクションを追っていく、パニック映画。未来の夢の科学技術ではなく、現時点での科学技術によるリアルなサイエンス・フィクションでもあります。10分くらい見たところで、再生の不具合で1日目を見損ねたかなと思い、最初に戻って見直しましたが、不具合ではなく仕様だったようです。まあ、その違和感は見続けているうちには忘れてしまいましたが。確かにコロナ禍を経験した後に見ると、部分的にはまさに予言的中というような箇所もあり、かなりまじめに考察を重ねた上で、つくられていることが分かるので、興味深く見ることができました。しかし、コロナ禍の前に見て、興味を持って見れたかどうかはかなり疑問ですね。わかりやすい主役がいない群像劇で、リアリティを重視しているので、濃密なドラマは描かれず、淡々と事が進んでいく感じで、ドラマとしてみると物足りなさは残ります。結構な豪華キャスト布陣で、主役級で活躍しそうな主要なキャラがあっけなく死んでしまうのはそれなりに効果的だし、リアルを感じさせるという意味では巧い使い方だとは思いました。発生源を香港のコウモリとしているのも、予言としてはかなり当たっていると言ってよく、今だから、大したものだとは思うのですが、当時何もない段階で、他国を感染源とするパンデミックの作品をつくるのは、チャレンジャーと言うか、結構問題だよなあとも思ったりします。 【camuson】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-02-13 17:42:15)(良:2票) 94.《ネタバレ》 淡々としたドキュメンタリーチックな映画。 2年前にコロナが世界中に流行し始めた頃を思い出します。 クラスターやロックダウン、濃厚接触者の隔離に、ウィルスの変異、実行再生産数から導き出される予想感染者数、この映画で想定されていたことはコロナ禍においてすべて現実のものとなりました。奇しくも感染源までほぼいっしょなのがまるでコロナを予言しているかのようで恐ろしい。 誇張した表現や演出はほとんどありません。リアル路線。リアルな作風は退屈と結びつきがちですが、この作品ではリアルな作風が感染症の恐ろしさと崩壊していく社会を強調していて効果的に働いています。 子供やケイト・ウィンスレットといった、普通の映画では犠牲にならないような人たちが次々と犠牲になっていきます。ケイト・ウィンスレットがその他大勢の人たちと埋葬されていくのは胸が詰まります。 世界規模のパンデミックを題材にしているわけですから、膨大な情報量をまとめなければなりません。1つ1つのエピソードが薄味になってしまうのは致し方のないことなのでしょう。だからこれだけリアル路線でいくのであれば、映画ではなくドラマでじっくり見せたほうが良いのかもしれません。 一番最後に『1日目』をもってくるストーリー構成は素晴らしいと思います。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-06-21 01:32:49)(良:4票) 93.ご時世的にホラー映画見るよりもこういう映画の方がこわいね。 【センブリーヌ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2022-05-07 17:38:00) 92.《ネタバレ》 現在の所謂コロナ禍より遡ること十年近く前に、この作品が製作されていたことには驚くばかりです。 「感染」をテーマにした作品は、映画やTVドラマ、小説など多々ありますが(ある意味ゾンビものも含まれますね)、フィクションでありながらもドキュメンタリー色を匂わせる作品となるとある程度限られて来るかと。本作はその中でも筆頭に挙げられて良いのではないかと思います。 ひとりの登場人物、ひとつの組織、ひとつのエピソードを掘り下げるのではなく、ややあっさりし過ぎかと思えるぐらいにスピード感をもって描かれる物語は、今だからこそのリアリティをもって迫ってきます。そのあたりは、封切り直後とコロナ禍真っ最中の現在では、大きく印象が異なる部分ではないかと思います。コロナ禍を通じ現実として目や耳にしてきた事柄が、本作では幾つも登場し語られます。そして、登場する豪華スターたちが必要以上に存在感を示さず、寧ろあっさり退場してしまったりするところにもリアル感が滲みます。そのあたりが、本作が他の豪華オールスターキャスト作品とは大きく性格を異にしているところでしょう。有名俳優が演じているからと言って特別な役柄・存在ではなく、生き残りやヒロイズムなど保障されていない。この潔さは好むところであり、本作のような作品にリアリティを持たせる上での重要なファクターであると思います。 ただ、あくまでもエンターテインメント作品であるということを考えれば、そういった描き方は観る者に消化不良感をもたらすものであり、作品世界に惹き込まれつつも漠然とした不満が残りました。エンディングで本作の構成の種明かしをしつつも、何となく語られ足りないものを感じてしまうのも、必要以上の説明を省いた結果かなと思います。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-24 23:38:21)(良:2票) 91.二度目の鑑賞。ほとんど記憶になかったが、今見ると全編通して非常にシリアスでリアリティが高い。 今流行中の新型コロナでは、致死率が低いことがせめてもの救いだったと思わずにはいられない。 感染経路の描き方が、あまりにも切なくて恐ろしかった。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-01-13 20:18:01) 90.リアリティ、でいうと CDCメンバが羅漢・ワクチンを巡っての誘拐暴動 などなかなか。 エンタメでいうと、 特に思いつかない。DAY ○ ○ は無情さを表現しようとしているが、 本当に無情で、希望があるとすれば出来レース8割の優先順ワクチン接種しかない。 どうもエンタメ要素が抜けると、リアリティに求めるものも高くなってしまうのか、 終わりがきたときが信じられなかった。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 5点(2021-12-08 23:28:35) 89.《ネタバレ》 2回目の鑑賞です。初めて観た時はもう10年近く前で、まさかその時はこんなに現実とリンクした映画になるなんて夢にも思わなかった。 映画の感染症はもちろんコロナではないし症状も違いますが、未知のウィルスに対する人々の恐怖や、対処の仕方がとてもリアルだった。専門家批判が起きたりWHOが何かに忖度して情報隠しをしてるんじゃないかとか、いくつかはコロナで実際にあったことと全く一緒で、Rノート係数の話など、映画がかなり入念に作り込まれたものなんだということを変に実感しました。作り込みで唯一気になったのは、感染が広がって咳き込む人を見て危ないと思うのに映画の中では医療関係者以外ほとんどマスクを付けないこと。まあこれは今だから言えることでお国柄の問題もあるかもですが。 感染症の、いわゆるパンデミックって、おそらく人がそれこそ機械のように完全に統制されたコントロール下で動くことができれば簡単に収まるんでしょうね。その考えの下で映画でも現実でも共通して思うことは、やっぱり人の心なんて完全に制御なんてできないんだなということ。自分のでもコントロールしきれてないのに、ましてや他人の行動なんて制御出来るわけがない。感染症を止めるためにまさに粉骨砕身で働いていたチーヴァー博士も、家族を助けたい一心で妻に内部情報をリークして公開情報より一足先に避難させようとする。そこにあるのは、「感染を止めたい、しかし家族を危険に晒させたくもない」といういたって真っ当な人間の考え方。人間がまともであればあるほど感染は止められないというジレンマを見た気がした。ワクチンにしても、理路整然と人々に順番に支給されるわけではない。奪い合いがあり、譲り合いがあり、騙し合いがある。形は違えど、今のコロナとそう変わらない状況に心がざわざわしながら鑑賞しました。 DAY1の描写はただただ見事。最後の最後で感染源・経路が明かされることで視聴者は感嘆しつつスッキリできましたが、これも今となっては現実に対する皮肉のようになってしまって映画の出来に対してではないモヤモヤを抱えながらのエンドクレジットとなりました。 【TANTO】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-07-26 00:32:52)(良:1票) 88.《ネタバレ》 現在のコロナ禍で観ると、作りがスタイリッシュ過ぎて少々不謹慎に見えてしまうほどの良作。 冒頭、感染拡大の2日目から始まる所がポイントで、感染源探しは途中放棄されたかに見せておいて、妻のデジカメから核心に突き進む。 森林破壊を続ける妻の会社のブルドーザーからコウモリ、豚へと繋がり、料理長との握手を通して彼女自身へ。 それが1日目。 憎いくらいにスタイリッシュだけど、今観ると複雑な思いが交錯するから、作り手としてはいいような悪いような。 それにしても、ケント・ウィンスレットもグィネスも容赦のない扱い。 特にグィネス。 セブンでは首を切断され、コンテイジョンでは開頭されるという運命。 あの絵はかなり強烈だった。NGのないグィネスに拍手。 【roadster316】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-05-23 18:27:02)(良:1票) 87.10年前にこのような作品が作られていたとは。。。中国で発生したウイルスが世界中にパンデミックを引き起こし、デマと陰謀論の拡散、医療従事者の感染および伝染、無症状のまま感染を広げる可能性、買い占めや都市封鎖、野球場でのウイルス注射、、、、。現在の姿がそのまま描かれており言葉になりません。。。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2021-01-17 09:36:58) 86.10年近く前にこんな映画が作られていたとは...という作品。 新型コロナの現実とは多少違うものの、この構成には感心する。現状と照らしわせなくとも、単体としても悪くない出来。 【simple】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-25 11:56:57) 85.なんという作品なんでしょう。まるで今、まるでコロナ。 去年以前に観ていたら「まあ、映画の話だし」の一言で終わっていたと思います。クラスター、デマ、ワクチン問題と本当に起こり得る話を丁寧にシュミレートしながら作ったんだと脱帽しました(勿論、映画的にやり過ぎの演出もありますが)。 しかし、まさかこんなご時世に生きるとは…なんの気兼ねなく映画が観られていた頃が懐かしく感じますね。 【Kの紅茶】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-13 11:58:10) 84.《ネタバレ》 全体としては良かったし、これを荒唐無稽とかなんとか言ってた人たちはもう一度見たらなんて思うかなぁといった感じ。 奥さんの会社が何かやらかしてそれでウィルスが発生したんだろうと、 最初にやたらその会社名が強調されるので誰もが嫌が応でも分かるであろう。 にしてもこんな何千万も死ぬ病気であれば別映画の、ほとんどの人が死滅した、という展開になるだろうし、 致死率が10%超えたら人間の活動限界を超えるというか、伝染する前にウィルスが自滅するレベル。 コロナは黄色で1%行かない、白黒で2-3%程度の致死率なのでここまで広がった。 他の要素がかなりリアリティがあるのに、致死率にリアリティがないのが残念。 しかもその描写があっさり台詞のみで終わってるのもね。 村や町まるごと死にました、みたいな描写がないと、ただ何千万人が死にましただけじゃね。 非常に良く作るとちょっとした凡ミスがかなり響くね。 あと、コンテイジョンという言葉は聞きなれないから直訳の「感染」にでもすりゃいいと思ったけど、 どうしてこう漢字二文字にするとB級ホラー感満載になっちゃうんだろうね。 【にんじん】さん [インターネット(吹替)] 8点(2020-05-13 03:35:31) 83.このご時世でこの映画を見るのは、ドキュメントを見ているようで、生々しく痛々しい。盛り上がりには欠けるが こんなテーマ盛り上がってはマズいのです。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-05-13 00:31:22) 82.《ネタバレ》 リアリティの高さが秀逸 家族の死を経験し、残された娘を守るため、神経質になる男(主人公) 働くような状況ではなくなり、荒廃する街 退場する主役級の登場人物 政府の対応、デマの拡散や信じた者の行動 致死率 2%と言われる、コロナウイルスでも 人に対する対応等 色々と変化が見られる今のご時世 致死率30%を超える、映画のようなウイルスが流行ったら 実際にこのようになるのではないかと思えるくらいリアリティの高い映画でした。 【メメント66】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-05 14:12:43) 81.《ネタバレ》 ただいま新型コロナウィルスによる自粛期間中です。先月くらいからNetflixがやたら推してくるのに根負けして鑑賞。この、重大な事態を乾いた淡々とした演出で描いていく感じは、『オーシャンズ』シリーズではなく『トラフィック』のほうのソダーバーグ節! 現実とあまりにもオーバーラップし過ぎな展開。とくに、清掃業者が活動できなくなって、ゴミだらけになってしまう住宅街の姿のすさまじいリアリティ。これが9年前の作品だということを考えれば、その考証の確かさの証明でもある。それでも(致死率が違うとはいえ)暴動や略奪はあそこまで酷くないところに、ちょっと現実の人間への「信頼」を取り戻す一方で、どっちかといえば状況を悪化させるほうに作用している現実世界のポピュリスト政治家に絶望的な気分になったり、現実世界でもワクチン開発後の世界がちょっと恐ろしくなったり。それにしても、あの香港レストランでのグウィネス・パルトロウの行動の「何がいけないか」まで、今や観客には手に取るようにわかってしまうのはちょっと苦笑。次々と豪華スターが登場しては、あっさりと退場してしまう展開も豪華というか、ソダーバーグならではという感じで楽しめます。今だからこそ、この冷めた演出が、現実世界のリアリティと響き合って独特な世界を構築しています。あまり期待していなかったけど、やっぱり今見るべき作品。家ごもりのGWにどうぞ。 【ころりさん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-05-03 17:41:15)(良:1票) 80.《ネタバレ》 新型コロナウィルスが猛威を振るわなければ、ずっと見ることがなかっただろう。淡々と山場も情緒的なシーンも排除され、次々と増えていく感染者と死者、その恐怖に暴力と混沌が拡散していく。描かれていることはまるで現代を予言しているような不気味さ。主役級のスター俳優もあっさり殺し、リアリティに寄与している。今日、ツイッターを始めとするSNSを俯瞰すれば、怒りと鬱屈で無知な人々を扇動し、世論誘導させようとする目論見もあれば、だからといって政府の対応に不満だらけの日々を過ごしているのも事実。映画は一旦終息して、感染源の遠因は他でもない人間という因果応報な終わり方だが、現実はもっと酷く無関心だ。いつの時代も、パンデミック→大恐慌→戦争がセットである以上、歴史の転換点を体験しているわけであり、コロナ終息で本作をひとときの流行で終わらせるものではない。そこに都合よく作られた人間の業が垣間見える。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-03 12:52:30)(良:1票) 79.《ネタバレ》 本作は静かなディザスター映画。見えない怪獣映画。現実味が強く死ぬほど怖いパニック映画だ。 噂とデマが蔓延し食糧を奪い合う者、己の利益のためにデマを流す者、ここぞとばかりに暴動を起こす者、ゾンビ映画並に人間達の負が濁流のように迫るシーンはとにかく恐ろしい。 あのマット・デイモン自身も己の肉体は守れても、家族までは守れない。運命に翻弄される彼に出来ることは娘の命を守る事しかなかったのは本作では唯一映される一般人目線で非常に良かった。 しかしウイルスを防ぐ方法はあった。それは今我らもやっている手洗い。 本作ではこれでもかと物に触るシーンを見せてくる。それが取り返しのつかない事になっていくのがまたまた恐ろしく、手からの感染をこれでもかと見せて手洗いの重要性を教えてくれる。触れても顔は触るなよ! 本作は反面教師的な役割と手洗いと自衛の重要性、そして今僕らが置かれた状況を最悪の形で見せてくれる、ある意味で薬のような作品かもしれない。 【えすえふ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2020-04-04 10:23:03)(良:2票) 78.《ネタバレ》 コロナパンデミックのご時世なので、思い出して5年ぶりに鑑賞。 致死率30%の強毒で、潜伏期間が数日ある為に感染爆発するヴァイルス。 年齢による重症化率の差は無く、感染から10日程度で脳細胞が崩壊し死亡。 例によって中国から始まるのだが、最初のスプレッダーがアメリカへ帰国して死亡するが 帰国途中の中継地で浮気してしまい、広範囲に拡散。 多数の有名俳優が、WHOやCDCを始め、政府関係者や研究者の面々を演じる構成の為 ストーリーはぶった切のドキュメンタリーの様相だ。そこがイイ。リアルな趣がある。 ヴァイルスの感染拡大のパニックの流れと平行に、フリージャーナリストが暴走して デマを広め、投資家を誤誘導させて経済市場も感染爆発へ。自身は5億円も稼いでしまう。 ただ、政府のワクチンが偽物だと決めつけ、効かない薬草レンギョウを大々的に推奨した 事で、この先膨大な訴訟が待っているらしい。 医療は崩壊、葬儀もできず、警察もオーバーフローし、食料の配給も滞り、強奪や強盗も横行。 街はスラム化し、引きこもるにしても銃で武装が必要な状態へ。 ワクチンができても数が足りるわけもなく、奪い合いどころか、誘拐してワクチンと交換要求する 事件が多発・・ どこまでも腐敗して膨張する人間の業に、辟易する映画ではある。 実際こーなるだろうという、よーくできたシナリオですが、マスクや防護服の不足の話は無い? 死亡率が高いので、今流行っている新型コロナを恐れない若者たちは、この映画では少ない。 一応ですが、何か月も自宅待機でのストレスの描写はあるが、セレブの広い自宅でピンとこない。 下層の国民の生活の方を描いて欲しかった。 ふと思うのは、ここまで荒廃してしまったら、公共事業が維持できていたのかという疑問。 電気ガス水道は来ていたのだろうか? 「死にたくないから他人と離れたい」じゃ、仕事に支障 きたすのは、民間人だけじゃない。その辺の掘り下げが今一つかなあ。 でも、よくできた映画だと思います。残念なのは2011年の公開時期が、大震災の後であり話題に なれず、記憶に残らずに公開終了していた点かな。 今こそ再評価されるべき貴重な映画です。 【グルコサミンS】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-03-24 18:29:18) 77.《ネタバレ》 何となく始まって何となく終わってしまう映画だった。別にハリウッド的大活劇を期待したわけではないので悪くはないが、正直言って退屈だった。 大筋としては現実味のある展開だったが、現時点で世界的に起きている感染拡大よりさらに深刻な事態ではあったらしい。略奪や暴動が起きるのはアメリカでは普通のこととして、日本人の感覚で完全に予想外だったのは、看護師の組合がストライキをするということだった。また対策に当たる公的機関としては、もはや日本人にも馴染みになったCDCとWHOが出ていたが、うちWHOが製薬会社と癒着していると誹謗されていたのは結局デマだった?ようで、やはり信頼できる国際機関がないと困るということだ。 ほか細かい点としては、妻と話せるかと夫が尋ねた場面は“実感がわかない”ことの表現としてユニークだった(あるいは気が動転して初めから話を聞いていなかったとか?)。また登場人物では、CDCでサルの身代わりになった人が見せた穏やかで愛嬌のある顔が好きだ。父親にとってはさぞ可愛い娘だったろう。 ところで一般庶民のする感染症対策としては、人との接触を避ける、握手しない、病気なら家にいる、頻繁に手を洗うといった常識的なことが語られていた程度だったが、ほかに重要だったのは「テレビやネットの噂」を信じて不安を募らせるなという点かも知れない。利己的な動機で人々の不安を煽る連中はどこにでもいて、やがて死滅するわけでもなく社会に巣食ったまま、ウイルスのように生き延びていくというのが一つの問題提起だったように思われる。 現在の日本でも、情報発信者にどういう思惑があるか(誰の得か)を想像しながら聞くのは必須と思わされる状況だが、加えて、どうもメディアが触れようとしない/逸らす部分があるらしいのは困ったことである。しかしとりあえず一般庶民の立場では、それぞれが感染しない・させない行動を習慣化して、災害だけでなく感染症にも強い社会を作っていくのが大事と思うしかない。日本人にはその素質が備わっている(ブタの血のついた手を服で拭いてから人と握手する調理師は日本にはいない)。その上で、弘化三年に肥後の海辺に出現したという「アマビエ」の絵でも見て和んでいるのがいい。 【かっぱ堰】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-03-23 20:29:03)(良:1票)
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