みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
22.《ネタバレ》 1月27日の完成披露試写会にて鑑賞(鑑賞環境に試写会ってあるんだから書いていいんだよなこれ?) 原作自体がもともと好きで、それの映画化しかも主演がももクロということで否応なしに期待度が上がってしまっての鑑賞。もちろん自分の思い描くようには映像化なんてされるはずもなく、観終わってみればやっぱり「そつなくまとめたなー」が第一の感想。 勿論一般人にも耐えうる作品だと思うが、メンバーや周りの人間関係を知らなければ「なんでこの人がこれに出てるの?」とか「なんであそこはああいう演出だったの?」とか出てくると思うので、やっぱりファンのための映画なのだなと思う。映画で勝負するというのであれば、そうしたファンサービスは必要最低限に止めてほしかったというのが個人的感想。 じゃあつまらなかったかといえば全然そういうわけではなく、印象的な場面はいくつもあった。 自分が長く追っかけてるからというのもあるけど、まずはメンバーの演技力が格段に上がっていることに驚き。 原作自体も当て書きか?と思わずにはいられないくらいメンバーに合っていたけれど、映画版は自然な状態でよりメンバーに近づけてあるので、ある程度知っている人なら色々と思い出すこともあるでしょう。 そして、ラスト。常套手段ではあるけど、ああ出られてはもう言葉がありません。 期待度が高かったために今回はこの点(それでも7点)ですが、公開後また見直してたぶん点数が上がってくと思います。それなのでとりあえず暫定点ということで。 ≪追記≫すいませんね。得点上げさせてもらいます。そりゃ舞台挨拶含めて17回、舞台も5回も観れば思い入れだって強くなります(笑) でも好きだからこそ何度も観ているし、観返せば富士ケ丘高校のいつもの面々やどんな形であれ青春を謳歌していた高校時代のことを思い出させてくれるので、自分にとっても特別な作品です。 【クリムゾン・キング】さん [試写会(邦画)] 8点(2021-07-30 19:16:51)(良:1票) 21.《ネタバレ》 映画のコピーの「弱小演劇部が全国をめざす!」と聞くと、勝ち進む過程のワクワク感を想像しがちだが、この物語はそんな派手なストーリーが展開するワケではなく、演劇部員たちの日常に寄り添った内容で、共学なのに男子生徒のセリフが全く無くて、大丈夫かと思うくらいストイックで直球勝負のおよそアイドル映画とは程遠い作品となってる。 主演の5人の人間関係がセリフだけでなく、何気無い表情や目線、仕草なんかで実はかなり深い所まで表現されている事に驚いた。注意深く彼女たちの演技を追いかけるほど楽しめる、演出の行き届いた作品となっている。リピート鑑賞で新しい発見が出来る奥の深い素晴らしい青春映画が誕生したと思う。 映画デビュー作であるにも拘わらず、5人とも完璧にセリフを入れて現場で台本を開けることが無かったそうだが(監督談)、それが誰かに言われたり5人で示し合わせたりしたワケじゃなく、各々の映画にかける想いの発露の結果としてそうなっただけという事で、この5人のその想いが周りのスタッフや共演者を巻き込んだだろうことは想像に難くなく、この様ないい映画が生まれたことは必然だったのかもしれない。 【以降、軽いネタバレ有り】この物語の主人公である演劇部員の高橋さおり(百田夏菜子)の、冒頭のシーンの何か投げやりで絶えずイラついてる感じと、上級生が抜けて周りから押し付けれた部長を仕方なくやっている感に「こんな娘に、この先付き合うのか?ちょっとしんどいな」って言う印象で、物語は進んで行く。それが、新任の美術教師の吉岡(黒木華)に演劇の神様を見る瞬間のシーンから物語が動き出す。 黒木華の芝居の説得力に、そこでさおりが感じたであろう鳥肌が立つ様な感覚を共有出来たお蔭で、その後のさおりの感情が手に取るように心に入って来る。そうなってしまうと、何度泣いたか分からないくらい泣いている自分がいた。でも感情が高ぶった号泣ではなくて、気が付いたら涙が頬を伝っている感じだ。 現国の授業中に先生(故人 志賀廣太郎)によって語られる内容が、劇中劇の脚本に多大な影響を及ぼしていて、特に最後の授業で語られたことは、最終的にこの物語の落としどころとなっている。演劇を題材にしているだけに、銀河鉄道の夜をモチーフにした劇中劇の演劇的な言い回しがこの映画の深みを増す大きな要素となっている。 追記 点数はももクロファンだから+1点甘めですw 逆に内輪ネタには閉口しました。特にフジテレビの三宅アナのは雑音でしかなく、しばしば現実に引き戻されてしまって一回目に観た時はももクロが女優の真似事してるだけの映画って感想でした。2度目は全ての内輪ネタをスルーして普通に鑑賞出来たお蔭で感動で涙すると言う、初回より2回目の方がいい映画の感想と言う稀有な経験ができましたw この映画、女優初挑戦のメンバーたちのドキュメンタリ(決してメイキングでは無く)も映画化されているので、興味を覚えた方は楽しめると思います。「幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦」 昔と違ってアイドル映画がコケてばかりいる状況で、本広監督は自分が失敗すればアイドル映画の未来を絶ってしまうと言う危機感が有ったそうで、いつもは演技指導など基本的にしないで映画を撮って来たそうですが、今回ばかりは彼女たちに付きっきりでしたw 【MID】さん [映画館(邦画)] 9点(2020-12-26 11:54:28) 20.《ネタバレ》 我ながら鈍いと言うか話題に周回遅れしてるというか、そもそもこの作品が公開してたことすら知らなかった。ところが昨年ネット上でチラホラこの作品の評価が関連ニュースとして目にとまるようになり、そのきっかけが主演したももいろクローバーZの一人が年明けに卒業したことに端を発しその才を惜しむかのように取り上げられていたことが門外漢の自分にさえ分かったのが観てみようと思った動機。踊る大捜査線第1作で青島が重傷を負ってからのくだりに未だに泣けてしまうほどの単純な人間なので、同じ本広監督の作品ならまあハズレではないだろうというその程度だった。 だから、まさかこんなにハマるとは思わなかったのだ。某ウィキで「この作品が一番刺さるのは高校演劇にもももクロにも興味関心が無い人だろう」という大意の文化人コメントがあったが、自分がそのど真ん中だったことを思い知らされた。 大した実績もない地方高校の演劇部。のっけから地区大会敗退でモチベーション下がりまくる中主人公のさおりは部長を押し付けられ不満でイライラしている。新入生勧誘の舞台も学芸会以下のレベルとなりゃ、そりゃあ生徒会もアクビ噛み殺すよなあ、という八方塞がり状態の中新任の美術教諭が実は学生演劇の女王と謳われた凄い人と判り頼み込んで教えを請う。最初こそ稽古場見学とか言いながら徐々に熱血指導になり部員たちはそれまで考えたことすらなかった全国大会出場へと覚醒していく。細かいアラも気にならないほどにその過程が判りやすく描かれ、俄然彼女達の表情もいきいきしてくる。演劇強豪校からの転校生も加わり結束していく様子は微笑ましく、終盤起きる事件をも乗り越えて行くことが想像できてしまう。でもネタ割れの興醒め感ではなく、乗り越えてほしいという観る側の願い通りになることがこの作品の良いところ。 一方でこの作品は不公平の映画でもある。ももクロのファン、所謂モノノフの方々なら常識であろう目配せが幾つかあり、知らなくても楽しめるのだけれど中には置いてかれるものもある。中西さんがメロンソーダというのは序の口(演じる有安杏果のカラーが緑)で、劇伴にももクロ曲をワンフレーズピアノで入れたり、果ては何で松崎しげるや鶴瓶が出てくるのか一般には判らない(自分も最近分かった)。それこそこの映画がアイドル映画と言われる理由なのだけれど、アイドル映画を差別するつもりは毛頭ない。むしろ平田オリザの原作が現実のももクロにオーバーラップする(原作者にその意図は全く無い)と感じた本広監督の慧眼がこの映画を多層的にしている。「踊る」シリーズではカエル急便とかスタトレネタとか意図的なマーキングが随所に張り巡らされていたが、どこか仲間内でニヤニヤしているような一見(いちげん)さんお断りの印象すら与えていたように今は思う。だがこの作品では現実世界のももクロが経てきた道のりが、それを知っているファンにはいちいち被るように感じたのではないか、例えば吉岡先生の退職は早見あかりの脱退を想起させたように。もっとも後からこれを観た自分は有安杏果の卒業を知ってからの観賞なので、ファンではないけれどちょっと切ない気持ちにはなった。以前海街diaryを劇場で観なかったことを後悔した映画の筆頭に挙げた。この映画をモノノフでごった返したであろう劇場に足を運ばなくてさすがに正解だと思っている。でも海街と共通するのは、どちらもその時しか撮れない彼女たちを描いている、その貴重さだと思う。それにしても「べっぴんさん」で百田夏菜子、「女子的生活」で玉井詩織を観ていたのに何で今更四年前の映画で盛り上がるのか我ながら呆れている。 【rinzou】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2019-01-05 06:42:27)(良:1票) 19.青春モノとしてさらっと観ることができる。演技もそんなにケチつけるほどじゃない。でも演劇がテーマであれば、もう少し「演じること」について掘り下げて欲しかった。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-03-10 00:05:14) 18.《ネタバレ》 原作3回読了。劇場鑑賞4回。幸運なことに貴重な舞台も観劇させていただきました。その上で、映画版『幕が上がる』について考えてみます。夏菜子の横顔が印象的な劇場ポスターのイメージカラーは青です。文字通り青春の“青”であり、澄み渡る空の“青”でもあります。いや、あえて国立競技場の空の色と言いましょうか。「私たちは、舞台の上でならどこまでも行ける」本作を代表するキャッチコピーは、希望に溢れた、堂々たる青春宣言。でも、それ以上に重要なのがその後に続く言葉でした。「でも、どこにも辿り付けない」漠然とした不安が、絶望としてかたちを成した時、さおりは自らの立ち位置を悟ったのだと思います。いつまでも子供ではいられない。そして道標は、吉岡先生は、もう居ない。希望と絶望、その狭間で彼女たちが出した答えに、本作が伝えたいメッセージがありました。だからこそ、今、この瞬間を大切にしよう。目の前の課題に全力で取り組もう。それが宇宙の果てまで続く、私たちが進む道。これは、ももクロの生き様にも重ね合わせる事が出来ます。紅白出場も、国立競技場ライブも、目標だったけれど通過点。彼女らが目指すのは果て無き“笑顔の天下”です。徹底してシンクロする富士ヶ丘高校演劇部の生徒たちと、アイドル・ももクロ。これがアイドル映画最大の強みと知りました。劇中のキャラと、実在するアイドルグループのイメージが共鳴し合い、物語に深みを与えます。『Chai Maxx ZERO』『行く春来る春』『Link Link』『走れ! -Z ver.-』そして主題歌『青春賦』。劇中使用されたももクロの楽曲には、その全てに思いが込められていました。アイドル映画というジャンルを正直ナメていた自分が恥ずかしいです。極めて高度なエンターテイメントで間違いありません。映画版の結末は原作ファンを裏切り、県大会上演直後に設定されています。読点(、)は打っても、句点(。)は打たない。それがももクロ。そしてアイドル映画の美しさです。でも物語としては消化不良でしょうか。いえいえ、ご心配なく。「勝てる気しかしない」「楽しみ過ぎる」彼女らの力強い言葉と自信に満ちた表情は、これまでの地道な稽古と積み重ねてきた努力の証明。コンクールの行く末を十分に物語っています。みなまで語らぬ、映画の流儀でしょう。優れた原作と脚本、そして演者の個性を熟知した監督の手腕が結集された至高のアイドル映画『幕が上がる』。この映画を観て涙が出るのは、私たちが経験してきた青春の真実が其処に在るからです。小さな思い込みや勘違いの結晶が、多分『夢』と呼ばれるもの。それを丹念に重ねていく過程が青春であり、かけがえのない人生に違いないと思うのです。初めは単なる友達の付添の、平凡な少女が“その気になって”舞台演出家を目指すなんて、嘘から出た実(まこと)もいいところ。でも、これこそが人生の醍醐味です。素晴らしき人生讃歌。なんて素敵な映画なのでしょう。この映画に携わった全ての人に、そしてももクロファン(モノノフ)という立場でこの映画に出会えた幸運に、心から感謝します。 2018年1月15日、有安杏果さんのももクロからの卒業が発表されました。ファンとしてはまだ、現実を受け止めきれませんが、今言えるのは「8年間お疲れ様でした」。“奇跡の5人”杏果さん、ももクロにいてくれて本当にありがとうございました。幸せな時間でした。 【目隠シスト】さん [映画館(邦画)] 10点(2018-01-16 02:39:51) 17.《ネタバレ》 昔のモーニング娘。の超駄作を引き合いに出すまでもなく、日本のアイドル映画というやつはロクなもんがないというのが世間の常識。そう考えると(あくまで)アイドル映画として観る限りでは最も良く撮れた作品と言えるかもしれません。これはもう原作があるので如何ともし難いところなんですが、登場するJKたちがあまりにも優等生過ぎるのでリアリティーが無さすぎるところで、原作者の平田オリザの作家としての限界なのかなと感じます。授業シーンなんかでは確かに存在は確認できるのに、男子生徒がまったく登場しないのは、これまたストーリーテリングの不自然さを際立たせている気がしました。存在感の希薄な他の演劇部員どころの騒ぎではありません、まるっきりエキストラしかいないんで、ここは女子高かと突っ込みたくなります。色恋沙汰に発展させないためかもと思いますけど、こういうところがアイドル映画の限界なんでしょう。 ももクロの中でひとりNHKのオーディションに合格するだけあって、百田夏菜子の演技力はちょっと光ってました。あの演出センスを疑うモノローグがなければもっと印象が良かったと思うんですけど、これは彼女の責任じゃないですね。この人はアイドル辞めても女優として成長してゆく予感がします。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-23 21:43:12) 16.《ネタバレ》 ももクロファンではない私が見てもそこそこ楽しめました。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-03-05 23:41:27) 15.想像以上にちゃんとした作品に仕上がってて感心しました。 黒木華が引き締めてた部分もあるかとは思うけど、アイドル映画のイメージとは程遠い完成度の高い作品ですね。 それでも、内容的にはつまらない。 物語に起伏が無くて、人間関係も部活動もトントン拍子に進んでく。 もうちょっと苦労したり、対立したりしてもいいと思うんだけど、簡単に解決しちゃうんだね。 部員も簡単に増えちゃうし、台本も簡単に書けちゃうし、幕も簡単に上がっちゃう。 5人全員が優等生で、物分かりが良過ぎて、勝手に仲良くなってしまった印象で、なんだか薄っぺらい友情に思えて仕方なかった。 あと、部長の人生が狂うのは勝手だけど、私たちって複数形になってたのには唖然とした。 いつの間に他のメンバーの人生にまで踏み込んでたんだか。 それぞれに人生設計もあっただろうに、狂うなら狂うで、もうちょっと葛藤してからにしても良かったんじゃないだろうか。 映像作品としての体裁は整ってただけにちょっと残念な内容でした。 5人揃ってなのか、個々の活動になるのかはよくわからないけど、それぞれの女優としての今後には期待したい魅力的な演技だったけどね。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-08-23 18:26:53) 14.《ネタバレ》 「アイドル」さんって、歌って踊ってる時は輝いているけど、映画の世界に入ると結構「地味」な顔立ちだったり、スタイルだったりが目立つことが多いように思います。なんというか、女優さんとは「輝き方」が違うというか。で、「ももクロ」さんに疎い私は、大変失礼ながら、劇中は「地味な子たちだなあ、これで本当にアイドルなのかな」と思いながら見てました。ただ、それでも5人のキャラとか関係性が見えてくると、だんだんいろいろ気にならなくなり、恋愛要素すらなしの超ストレートな青春映画として楽しめます。そして、ラストのタイトルどおりの「幕が上がる」ところで、突然「アイドル」性が開放され、(口パクで)歌って踊る5人を見れば、「ああ、この子たちは確かにアイドルだ!」と妙に納得。演技としては女優一歩手前というか、まさに「演劇部」という感じでしたが、瑞々しい演劇とアイドル性の両面性を門外漢なりに楽しむことができました。難点は、みなさん同様に、しょうもない小ネタとカメオ出演。ファンを公言する某局アナウンサーもそうですが、最悪はラスト付近で出てくる黒い人。ももクロと縁がある方のようですが、最後の盛り上がりに水を差す完全なる蛇足です。まあ、そのへんの文脈を読めないやつはお断り、ということなのかもしれませんが、映画自体は門外漢でも十分に楽しめる仕上がりだっただけに、そういう部分は本当に残念。 【ころりさん】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-07-25 21:49:40) 13.《ネタバレ》 リ・サンイル監督の大型温水プール型娯楽施設建設にまつわる町おこしを描いた作品かと思いました。ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞のトロフィーをブロフェルドから贈られた大阪府高槻市出身の女性は、顔はフラダンスショーの主役で、演技パターンは東京から来た踊りの先生でした。つまり、くだんの作品の主要キャラクター2人を、ルックスと演技で表現していたのには、苦笑してしまいました。あと、人気ダンシングチームのリーダーは、素材として悪くはなかったのですが、中盤あたりで観てるこちらが恥ずかしくなるような演技があり、若干残念でした。 【大通り・ヘップバーン】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-02-18 11:00:23) 12.「JKの部活もの」というジャンルになるかと思いますが、この映画については「ももクロの映画」といった印象の方が強いかな。この手の映画には、仲間割れや不慮の事故、色恋沙汰のゴタゴタetc。。。といった「谷」の部分が必須な要素だと思いますが、この映画はそれがほとんどありません。相対的に「山」の盛り上がりもそれほどでもない感じ。ファンはそれでOKなのでしょうね。 それと、この手のJKもので最近感じるのは、非常に下手くそな演技と、リアルJKの平坦で舌足らずなしゃべり方が妙に同調する瞬間があり、「下手くそな演技」が「演技してない人」に見えたりすることがあります。JKという生物を全く理解できないおじさんが、この手の映画を観るときの楽しみの一つかも知れません。 【マー君】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-10-03 13:21:41) 11.《ネタバレ》 ファンではないので冷たい見方をすると、一般人にとって決して悪くはないが絶賛するようなものではない、という微妙な感じのお話だった。映画化に当たって犠牲にした部分が多いのは当然としても、一方では映画で加えられたファン限定の仕掛けが素直に受け取れず、部外者にとっては確実に何割かが欠けて見えるわけである。 特に思ったのは、このグループの映画では何が何でもグループ一丸でなければ済まないらしいということである。本来、劇中の生徒には一人ひとりにそれぞれの才能と未来があったはずだが、映画では部長だけに特別の才能を賦与してグループを代表させる一方、他の人々は集団に埋没した状態で終わったためにその先を見通す形になっておらず、これでは高校3年生という設定も意味が薄れてしまう。以前のNHKのTVドラマもそうだったが、ストーリーの行方を実在のグループへの期待に振り替えるような形では一般の視聴者/観客が置いて行かれることになる(毎度これなのか)。 またこの映画では、“どこまでも行ける”というのが単なる景気づけの掛け声にしか聞こえない。ファンならそれで十分だとしても、銀河鉄道の切符の話を強く印象づけた原作のラストがないのは非常に惜しいことだった。それをやるとグループの解体を意味してしまうのかも知れないが(ザネリがいない)。 ただしアイドル映画として見た場合、自分としてもファンでないとはいいながら全く知らない人々でもなく、それなりに微笑ましい気分で見られなくはない。そこに劇中の感動的な要素が重なって泣き笑いのような感情を生じる映画だった。自分としてはまずは中西さんの目つきが切なく感じられるが、また明美ちゃんが失敗してしょんぼりしていたのがかわいそうで、それでも後輩には結構慕われていたらしいのが嬉しい。ユッコはさすがにお姫様には見えないのが残念だが、がるるに関しては人物イメージが原作に逆流して、これは本当にこういう人だったのではないかと思えて来る。 メンバー以外では当然ながら吉岡先生の迫力が圧倒的である。また杉田先輩は先輩らしい雰囲気ながら(実際は部長役より2歳年下)柔らかな笑顔に和まされるが、卒業後に日々苦闘していたらしい姿は健気に見える。この二人が部長の未来を段階的に示していた感じだったが、その部長も最後はちゃんとこの人々の後を追っていきそうな顔つきを見せていた。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2015-09-30 23:35:58) 10.どこかの雑誌で高評価だったのが目に止まり、借りてみる。 すごく良さそうな素材なのに料理人の腕が追いついていない感じ。 なんとも普通な映画。 【aimihcimuim】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-09-14 07:43:55) 9.《ネタバレ》 私は男子部、男子ゼミ、男子職場でしたが、女子部の良さが存分に伝わってきました。どこでブワッと泣いたとかではなく、ただ静かに涙を流しながら観ました。それは大人になるともう、正論や真っ直ぐさが通用しないのを知っているからだと思いました。皆の演技良かったです。途中、中島哲也作品っぽい演出があったり、フジテレビアナウンサーや終盤は有名芸能人が映るのは意識が現実に戻されてしまい微妙だと思いましたが、体験しえなかった高校時代に「戻る」事が出来たので、総じて素晴らしい映画だと思います。 【DAIMETAL】さん [映画館(邦画)] 8点(2015-08-31 15:33:44)(良:1票) 8.《ネタバレ》 僕がまず感じたことは、ももクロ5人が高校演劇という教育活動を扱う映画の主演を通して、高校演劇が期待する教育効果(青少年らしい成長・自己実現・社会性・豊かな心・あとなんかいろいろ)を獲得していく姿を捉えることに成功した映画だ、ということだ。単なるアイドル映画であれば、完成されたアイドルをただかわいくエロく映していればそれで事足りるだろう。もちろん『幕』もアイドル映画の要素は拭いきれないけれども、そんな“目の保養”程度の映画の域を大きく越えて、ももクロそのものの成長・自己実現を生々しく汗臭く撮ることが出来ていた。成長した若者を見るのは本当にすがすがしいものだ。昔チビでクソガキだった親戚の少年が、数年ぶりに法事で見かけた時に立派な青年になっていたときのすがすがしさ、頼もしさ、かわいらしさ。そんな映画。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 8点(2015-03-20 23:32:12) 7.大林映画に目がない自分にとって、アイドル映画?いや~当然・絶対・当たり前に見るしかないでしょう~!と、と、ノスタルジーをゆるりと味わう気マンマンで、このジャンル特有の拙い演技と演出の寒さを体感するべく、嬉々として映画館に足を運んだワケなんだが・・・アイドル映画として満点、ノスタルジックに誘われて満点、しかも驚くことに、凍えるような時間は一切なく、気がつけば演者も、そして自分も、物語に溶け込んでしまったかのような、良質なドキュメンタリーを見ている気分にもなれるオマケ付き。ケチをつけるのが野暮に思えてしまったのだから、完敗です。幸福な時間をこころゆくまで・・・ホントごちそうさまでした。 【アン㌧㌧】さん [映画館(邦画)] 10点(2015-03-20 15:22:25) 6.琥珀色の落ち着いたライトの下、ヒロインら2人が駅のベンチに座って語り合う。 『踊る大捜査線』シリーズでもそうだが、本広監督はこうした 「二者が長椅子に座って語る」シーンに冴えを見せる。 2人の向き、距離、所作、目線を丁寧に指導しているはずだ。 直前の観劇シーンでダイナミックな俳優の芝居とアップテンポの編集を見せた後に は抜かりなく「緩」のシーンを入れて波をつくる辺り、計算通りだろう。 本作では2人に寄り添うカメラポジションだが、いいシーンに仕上がっている。 前半のカメラ移動の煩わしさもこの辺りではもう気にならない。 エンディングは『時をかける少女』のインパクトには及ばなかったか。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 6点(2015-03-16 14:56:53) 5.《ネタバレ》 ※おっさん、もう誰がももクロやらAKBやらHKTやら判らんって状態ですが、お嬢様方、大変良かったと思います。真っ直ぐな青春映画をキラキラと輝かせて。 「演技の中で演技をする演技」という難題を見事にこなしていて。 問題はやっぱり本広演出ですねぇ。 まずカメラワーク。ドリーで横移動、回り込みを繰り返しますが、その効果がちゃんと出てないです。そのゆっくりとしたカメラの移動に込められた意味、みんなの中の時が流れてゆく感覚を表現しているのかな?とは思うのですが、移動の意味を次のフィックスで打消しちゃうような、移動と静止との関連性が希薄。 そしてなんと言っても内輪ネタ。本広作品なのだから、内輪ネタは必須とばかりに無理矢理入れ込んで、それが明らかに雑音になっています。っていうか、どこかでカエル急便や『スタートレック』のコスプレ男が出てくるんじゃないかと最後までドキドキしてました。監督、観客のそういう不安をわざわざこの映画に持ち込ませたかったの? あと、ヒロインのモノローグは彼女の視点を表現するためにあって良いものだと思いましたが、先生が演技をするシーンは映像で十分に語れた筈です。あそこは彼女のモノローグがジャマをしてしまっていた、演技って何よ?っていう※ と、以上がレビュー用にメモってた文章。ツイッター見るとラジオで宇多丸さん、大体そんなような事をお話しされたみたいですね。んー。後出しになっちゃうし。 足りてない部分を書いておきますと、黒木華さんが見事でした。弱々しい印象のあるこの人の「強い役」というのがなかなか。 横移動はHFRで撮って映写すれば良かったかもしれませんね。フレーム数が多くなれば被写体が安定して煩わしさは軽減するでしょ? 繋ぎの悪さはいかんともしがたいですが。 監督は、ただ素材を活かすための演出に徹するべきだと思いました。二人だけの駅のシーンでの幻想的な雰囲気なんか良かったのですが、犬のオシッコみたいに作品内に自分のマーキングをせねば気が済まないっていうのは、もうやめた方がいいんじゃないかと。 そんな感じです。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2015-03-08 00:36:33) 4.劇中主人公達は気持ちが揺れ動くのだが、そこは女子高生なのかすぐに切り替えてしまう。笑いにふるのか感動にふるのか迷ってる感じで、ちゃんとした青春映画にしたかったのなら笑いの要素は一切入れる必要がなかった。ただでさえももクロがスクリーンに出るだけで笑ってしまうのだから。ももクロに関しては元々持っているキャラクター性を上手く使っている感じでアイドル映画としてはファンも納得の作品になっていると思う。天龍さんと黒木さんに関しては、はまり役だったのでもっと使える場面があったのではないかと思いもったいないと感じた。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 5点(2015-03-06 10:32:08) 3.《ネタバレ》 単純に映画としてみた場合、良くも悪くも、本広監督らしい 可も不可もない微妙な作品でした。 ですので、5点という評価をさせて頂きます。 ももクロを知らないの原作本のファンなら、酷評する方もかなりいるのでは。 ファンにとっては、これ以上にない楽しい作品ですが。 本広監督は「ただのアイドル映画にはしたくなかった」と仰ってます。 各メディアでは、それを純粋な青春映画を目指したと受け取ったようですが、作品を見た限りでは、 「ファンに向けて真面目に作った作品」、ファンのために非常に良く作られた「アイドル映画」という印象でした。 長編の原作を120分に縮めるためためには、 様々な部分に手を加え、説明を加えなければならないと思いますが、 正直なところ特に各キャラクターの人物像で、この点が大きく欠落していると感じます。 ところが、ももクロのキャラクターに親和性が非常に高いこの作品、 ファンに対してはこの部分でほとんど説明がいらないのです。 そのままメンバーに重ねてみればいいだけです。 唯一、中西さんだけが、 「滑舌が悪い」 「声が出なくなった」という原作にはない設定がもりこまれ、 演者の杏果に重なるように誘導されています。 このほかにも、 ユッコ(しおりん)と中西さん(杏果)が打ち解ける重要なシーン、 舞台道具に色を塗ってるシーンは、 ユッコが緑色、中西さんが黄色(お互いが相手のももクロでの担当カラー)を塗っているという象徴的な演出 さらに、結構重要なシーンでのBGMに 「行くぜっ!怪盗少女」や「あの空へ向かって」が使われていたり、 最終的にエンドロールで唐突に始まる「走れ!」 これら全てが、この映画が、ももクロの成長とリンクするのだと示唆され、そこに一番のキモがあることを教えてくれます。 そのために、ファンは歓喜し感動を覚えるのです。 逆にファン以外の人間には、そのキモが全くわからないでしょう。 つまり、この映画はももクロを熟知した者がファンにのみ向けて作った限定的な傑作なのです。 よく、「人を選ぶ映画」といわれるものがありますが、 たぶんこの映画は「ファンを選び出す」映画です。 結論:この映画は「アイドル映画」の範疇からはずれない、 逆に「アイドル映画」をとことんまで突き詰めた映画です。 そこにこそ、この映画のキモと制作者の覚悟があるのです。 【りけい】さん [映画館(邦画)] 5点(2015-03-03 21:25:28)(良:1票)
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