みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.予備知識ゼロで 鑑賞..ジブリ出身 3人の作品だったとは..カニ(4点)→ すべてが違和感だらけ..中途半端なファンタジー..センスのかけらもない..残念、 エッグ(7点)→ なかなか良かった~ 当事者にしか分からないことを丁寧に描いた作品..良作、 透明(7点)→ 作画が良くて動きがイイ~ とてもリアルで レベルが高い! ただ なぜ会話が成立しないのか? なぜ人には見えていないのか? そこが なぞ? (身に着けているものまで見えてないのは なぜ? 矛盾している..) 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 7点(2022-06-25 15:02:03) 4.《ネタバレ》 私はかつて【ぴあ・フィルムフェスティバル】や【イメージ・フォーラム】で、自主映画や実験映像を数多く観ました。その結果、これら【映像作家志向の人】と、【一般の人=役者さんの演技・ストーリー・脚本・キャラクターなどに焦点を当て、“劇”映画として観る人】とでは「面白い・優れている」の視点が全く違うことを思い知らされました。 その意味で、当短編劇場は【劇映画】と【実験映像】の中間的な印象。起承転結があって観やすかったです。物語の展開は、皆、予想がつきましたが、それぞれ映像表現が素晴らしく、没入できました。特に「サムライエッグ」は“個人的な事情”から、感情を揺さぶられました。以下、各作品の感想を明記します。 ●「カニーニとカニーノ」は、宮崎監督から継承した画風による王道アニメ調。【借りぐらしのアリエッティ:2010年】を彷彿とさせる【小さな生き物たちの視点からの世界】をはじめ【水面及び水中を漂う浮遊物】など、ディテイールの表現の豊かさが素晴らしかったです。映像化にあたって、おそらく実際に沢へ出向き、ときに水中を覗き込み、ときに水槽で生き物たちの生息場所を再現して…というような、米林監督らスタッフの皆さんの試行錯誤が目に見えるようでした。そしてクライマックス。モンスターのように描かれた川魚(多分、イワナ?)、絶体絶命の危機、そして「やっぱり鳥って“恐竜の生き残り”なんだな」と思えるサギの描写は、劇場の大画面で観たかったかも…。それにしても、アリエッティの発表当時から感じていましたが、米林監督は、まさに“ディティール表現の作家さん”であり、長編よりも、こうした短編でこそ、本領を発揮できるのでは…と、思いました。 ●「サムライエッグ」は、【食物アレルギー ━ アナフィラキシーショック】に関するもの。この【食物アレルギー】の題材にふれるたびに、私は、1980年代後半に報道された【給食のおそばを食べた結果、そばアレルギーによるアナフィラキシーショックで亡くなった小学生の男の子】のことが頭をよぎります。そのため、冒頭の病院のシーンから、胸が苦しくなりました。しかも、その後に描かれるのは、主人公・シュン君の学校生活とお母さんを中心としたご家族の心遣いの日々。楽しいはずのお誕生会やお祭りが常に死と隣り合わせ…因みに、私の子供の同級生の男の子も、様々なアレルギーのため、給食とは別に、お母さんが毎日、お弁当を届けていました。その男の子は今、立派に成長していますが、本人やご家族の日々のお気持ちはどのようなものだったか…そのため、高畑勲監督から継承したであろう、百瀬監督による【水彩画タッチのしっとりやわらかい映像で、リアルに淡々と紡ぎ出される日常描写】の一つ一つに対し、私は、上記の同級生の男の子のことが重なり「シュン君、そうだよね…お母さん、そしてお父さん、そうだよね…」と、込み上げてくる感情を必死でこらえながら観るはめになりました。そして、突然、襲ってくるアナフィラキシーショック…次々と沸き上がってくる身体の変化の表現は、シュン君の心までも映し出しており、まさにアニメならではと感じると同時に、非常に怖かったです。シュン君が助かり、立ち向かう決意をし、無事に同級生たちと自然教室(河口湖)へ行けたエンディングに至り、ようやく私の気持ちも晴れました。 ●「透明人間」は【周りから見えないことで、反社会的な行動をエスカレートさせていった2000年発表の某アメリカ映画】とは対照的な作品。周りから存在を認識されない孤独・空虚さ、そして【上下左右・天地の高低差の移動を通じ、この世から消えそうな状況から必死でもがくように留まろうとする心像風景】を描写した、山下監督による映像表現は、これまたアニメならはでしょう。赤ちゃんの救出を機に、【実験映像】的な暗く歪んだ映像から、ジブリやポノックらしい色彩豊かな映像へと転換した演出には、ホッとしました。比べるのは野暮でしょうが、上記の某アメリカ映画のように【何かというと“アクション”の名のもと、暴力・殺人・流血シーンを“迫力ある映像”として売りにする作品】に懐疑的な私は、ポノックの皆さんには、是非、暴力路線に堕さないよう、否、これらを浄化するような映像作品を作り続けてほしいと思います。 さて、採点ですが…3話とも15分程度だから良かったのであって、長編なら中だるみしてしまったことでしょう。短編だからこそ可能な映像表現の強みがあると思います。他のレビュアーさん達と同様、是非、この【短編劇場】はシリーズ化してほしいです。個人的には10点にしたいところですが…【起承転結のある“劇”映画の体裁をとる以上、観る人によっては、物足りなさを拭えない】という点を差し引き(それでも大甘で)、9点とさせていただきます。 【せんべい】さん [地上波(邦画)] 9点(2019-09-23 18:59:23)(良:1票) 3.1話15分ほどの短編3本で構成されたスタジオポノックのオムニバス映画。米林宏昌監督の「カニーニとカニーノ」。行方不明になった父親を捜しに行くカニの兄弟を描いているが、セリフが全編カニ語という本作オリジナルの言語というのがユニークで面白いし、それでいながらもちろんストーリーもきちんと理解できるつくり。「メアリと魔女の花」で感じたようなジブリっぽさも本作ではあまり感じなかったのも良かった。それに映像も美しい。ただ、主な登場人物だけが擬人化されたふうで、その他大勢のカニは普通のカニなのは気にならないでもなかった。でも、「メアリと魔女の花」よりはぜんぜん面白かったと思う。百瀬義行監督の「サムライエッグ」。卵アレルギーの小学生男子と母親を描いているが、三本の中ではいちばん身近に感じられる。アレルギーの怖さがリアルに描かれていて、アレルギーを持つ子供を持つ家庭の日常がよく伝わってくる内容になっているためか、アレルギーとは無縁の自分が見ても胸にくるものはあった。確かに無防備な部分もあるのだが、学校での食物アレルギーの授業などにも使えそうな作品にもなっていると思う。山下明彦監督の「透明人間」。透明人間を題材にした作品だとSFを思い浮べるが、この作品は誰にも相手にされず、周囲から孤立しているような男を透明人間に例えているようで、主人公のデザインもそのまま透明人間に描かれている。そんな男の孤独が描かれているのだが、これまでの2本と違って大人向けな感じで雰囲気も良く、三本の中ではこの話がいちばん良かった。全体的に3本とももう少し長く(30分くらい)しても良かった気はしないでもないが、ポノックはいきなり下手に長編を作るよりも、まずはこういった短編をいくつか作っていって期が熟したあたりでまた長編を出せばいいと思う。「ポノック短編劇場」と銘打っているので、シリーズ化もあり得るかもしれない。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-09-21 23:32:59)(良:1票) 2.米林宏昌監督のカニの兄弟(兄妹だとばかり思ってましたw)の物語「カニーニとカニーノ」、百瀬義之監督の食物アレルギーのある現代っ子の物語「サムライエッグ」、山下明彦監督の存在感のない男の孤独を描いた「透明人間」の3本からなるスタジオポノックの新しいプロジェクト「ポノック短編劇場」。ファンタジー、社会問題、最後は現代社会に疲れた人へのエールとバランスも悪く無かったですね。それぞれが勇気を出して踏み出していて「ちいさな英雄」というタイトルにぴったりな3本でした。特に誰にも見向きもされていない軽い存在の男の「透明人間」が良かったかな。木村カエラの歌はなかなか中毒性があるのでシリーズ化してずっと使い続けて欲しいですね。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2018-09-03 22:11:34)(良:1票) 1.全体的にあっさりしすぎですね。もうちょいオチにパンチが欲しかった所。それか、せめてあと2本くらいは見たかったかな?本編とは関係ないところのアニメーションに力入れすぎていたので、その時間があればまだ増やせたと思う。 それぞれに対してコメントするなら、 「カニーニ」はさすがの米林監督。映像がとにかく美しい。水の表現が良かった。あと、根本的にカニーニは擬人化したカニでいいの?本物のカニも居たけど。 「サムライエッグ」 アレルギー及びアナフィラキシーの恐ろしさが、ほのぼのしたタッチとは裏腹に真に迫ってくるものがあった。でも、ちよっと無防備すぎた所もあって、それってどうなの?と疑問に感じた。 「透明人間」 これは雰囲気は良かったんですけど、ストーリー的には全く面白くない。期待はずれ。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 4点(2018-08-29 20:52:27)
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