みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
7.《ネタバレ》 冴えない中年オヤジ達の人生再出発モノ…とは一味違う序盤。 内容的にはシリアスなストーリーではあるのですが、4人がそれを崩さない絶妙の線引きでコメディタッチの演技を見せる。 あまりアルコールを飲まない人から見れば、自分も酒飲みの部類に入ると思うので彼らの気持ちは分かるけど、 まあ、だんだん酒の量が増えて当初の計画通りの0.05%では済まないことになってくること、 そして彼らのある意味実験が一旦は破綻するところまでは想像がつく。 しかし彼らには家族があり、生徒たちがいる。もう一度立ち上がり再び人生を歩みださなければならない。 元々はダンサーだったというミケルセンの生徒たちと一体になった、 生徒たちだけでなく自らをも鼓舞するような力強さと躍動感あるダンスが素晴らしい。 生徒たちも、中年教師たちもこれからの人生を頑張れ。素直にそう思えるラストが鑑賞後の余韻をいいものにしてくれます。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-09-14 23:34:09) 6.《ネタバレ》 人間40歳ともなると抱えるものも多くなるもので。アルコールとの付き合いが密にもなるわけで。「楽しむお酒」とか「逃避するお酒」はあるけれど、本作にて登場するは「生活の質を上げるための酒」。そうなると罪悪感は少ないし、0.05%理論に飛びつくアラフォー教員の4人。 しかしもちろん0.05%で留まるワケはなく、案の定自らルールを変えて酒量は増えてゆくシマツ。そうなるだろうと思ったよ・・。 いい年してアルコールに呑まれるおじさんたちを、だけど優しく見守る筆致なのが救いです。 教員の使命である生徒指導に突破口を見出してアルコールの支配から身を律することができた者と、敗けてしまった者。4人全員が校長からの処分を受けるという事態を回避し、最終的に生徒から信頼を得るラストはとても好ましかったです。 それにしてもデンマークって16歳から飲酒OKなんですね。すいぶんアルコールに関して国の制限て違うもんだなあ。びっくりしちゃった。 【tottoko】さん [試写会(字幕なし「原語」)] 7点(2023-11-02 22:08:38) 5.《ネタバレ》 中年の危機に直面した男性教諭4人がかつての輝きを取り戻そうと、 ほろ酔い状態を保てば最良のパフォーマンスが発揮できるという実験に生真面目に挑む可笑しさが滲み出る。 当然ながら酒の量が増え、結果的に家庭や職場に不和を及ぼす事態に陥る。 監督もそれは分かっていたはずで、論理的な実験と言いながら逃げているだけだった男4人の陰影を生々しく映す。 未来溢れる若者と対比して、多くのものを失った経験を持つ男たちはその喪失感と己の弱さに向き合う。 もう失点を取り返せないかもしれない、それも引っ括めて、己の人生も他者も肯定していく。 マッツ・ミケルセンのキレのあるダンスが、人生の眩しさと翳り、喜びと悲苦を全身で表現する。 本作を避けては通れない、象徴すると言っても良いエンディング。 ディカプリオがハリウッドリメイク権を獲得したが、彼のダンスを再現できるのだろうか? 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-02-25 12:05:05) 4.《ネタバレ》 「血中のアルコール濃度を常に0.05%に保つと生活や仕事の効率が高まる」という説を実際に実行した4人の男たちの顛末をほろ苦いユーモアを交えて描いたヒューマンドラマ。この監督の前作『偽りなき者』が印象深かったのとアカデミー外国語映画賞に輝いたということで今回鑑賞してみました。確かに、こんな地味な登場人物たちが織りなす地味な物語でテーマだって地味なのに最後まで淡々と見せ切る演出は巧み。マッツ・ミケルセン演じる主人公が酒の力を借りて次第に生きる活力を取り戻してゆく姿はリアリティ抜群で、彼が調子に乗ってどんどんと酒の量を増やしてゆくところはアルコール中毒者の生成過程を見ているようでひやひやさせられちゃいますね。ただ、観終わってこの作品の描きたかったテーマが「お酒は楽しく適量を」くらいしか伝わってこず、自分はそこまで得るものはなかったです。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-01-27 11:08:46) 3.今井雄太郎投手を思い出しました。 4人の高校教師が一応論理的ではあるものの、お酒に頼る姿に共感できず。 料理と共に美味しく戴くだけだと思っています。 眩しかった男4人の友情模様に加点。肩の力の抜けたマッツ・ミケルセンもまた良しであります。カッコいい! 【The Grey Heron】さん [インターネット(字幕)] 5点(2022-10-13 00:45:14) 2.《ネタバレ》 「酒は毒にも薬にも為る」とは誰しも人生で一回は聞く言葉だと思いますが、真なるその「毒」とは、別途自分に本当に毒と為る(害を為す)モノや状況を覆い隠すコトかも知れない…とは思いますかね。毒にも薬にも為るのですからその薬効の方を引き出す為には、一方の毒の側面に耐えるダケの「タフネス」とゆーのは飲む側の人間には常に求められるモノかと思うのです(もちろん「下戸」か否かといった最も基本的な体質なんかも含めて)。しかし特にその「心理的」タフネスの必要性とゆーのには、実はソレそのものを失ってみないと本当には気付けないのではないか…なんて思ったりもするのでして。私はいっとき所謂メンタルヘルスを(酒も原因のひとつとして)損なったが故にその辺にはごく敏感になっているという事情もあったりするのですが、酒を日常で楽しく飲んでストレスを解消して仕事に向かう…という一見その「薬」としての側面の方が強く表れている様な状況であっても、最大限俯瞰的に自らを省みるとそもそも日常的に酒を求めるという状況そのものがメンタル的には不調の方を示している…とゆーのが最近はとみに強力な実感として在るトコロなのですよね。もっとも、そーいうある種の「ドーピング」或いは「手当て」を必要としない「健全な生活」とゆーの自体が、ただ健全なダケでそれ以上のナニモノでもない…と言えるのかも知れませんケドも。とは言え私自身は現在、酒を特に必要としない時期の方が確実に字義通りの「幸福度(少なくとも精神的な)」は上だとゆーのが厳然たる事実なのでありますね(10年前からは考えられないコトでありますが)。最近は、一人ではもうほぼ飲まないのです(だから私にとっては、私自身の弱さ故に既に酒とは単なるコミュニケーションツールに為ってしまった…と言っても好いのかと思うのですよね)。 本作はその意味では、多少奇抜にも思えるアイデアながら本質的には極めて非常に典型的な話だとゆーか(ソレもネガティブな方面に向かって)、やはり根本的な「動機」からして酒がその適切な解決策であったとは到底言えない話だとまずは思うのですよね。コレも「酒は薬理学的には麻薬と同じだ」というまたよく聞く言葉が示唆する様に、人生が上手くいかないからといって麻薬にその身を委ねたとてナンの腹の足しにもならないのと同じコトだ、とでも言いますか。だから正直、私には本作がコメディ扱いなのだってどーにも全く理解できないのでありますね(とて、英語版Wikiでも思いっ切りコメディって書いてあるのですからソコにはも~ナンも言えない=言うつもりもない、のではありますケドも)。何つーか、途中からはワリと完全に白け切って眺めているしかなかった…と言いましょーかね。 ただ一つだけ、アルコール血中濃度を0.05%(要は「ほろ酔い」)に維持する…とゆーのを実際にシミュレートしてみると、ビールで言うとコレはだいたい朝350ml缶を2本呷って、その後は2時間ごとに1本ずつ飲んでゆく…てな次第でありまして、正直なトコロ確かにコレなら意外と仕事捗るんじゃねーか?と思ってしまったのには少なからずテンション上がっちゃいましたかね。少なくとも10年前の20代の頃に本作を観たのだったら、その頃の私なら1日くらいは実際に試した可能性が大アリだな…と。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 5点(2022-07-23 12:36:39) 1.《ネタバレ》 プロットにさほど興味は湧かなかったがアカデミー賞において国際長編映画賞(=旧外国語映画賞)に輝いた作品ということで鑑賞してみた。が、正直あまり良さは分からなかった。もともとあの"実験"は悪い予感しかしなかったし、案の定ボロボロになっていく様子を「なんて馬鹿なことをしたんだ」と思いながら眺めていた。そして友人の死というひどい結果に唖然とした。「お酒はほどほどに」はこの映画を観る前から百も承知だから教訓にもなってない。うーん… ただまあ、アルコールの力を借りて一時的に物事が上手く進んだり、学校にバレそうになってヒヤヒヤしたり、どんどん濃度を高めていく怖さを見たりと、物語として退屈だったわけではないからとりあえず5点。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-03-23 23:08:43)
【点数情報】
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