みんなのシネマレビュー

君たちはどう生きるか(2023)

The Boy and the Heron
(How Do You Live?)
2023年【日】 上映時間:124分
ドラマアドベンチャーファンタジー戦争ものアニメ動物もの
[キミタチハドウイキルカ]
新規登録(2023-04-26)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-03-13)【イニシャルK】さん
公開開始日(2023-07-14)


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ブログに映画情報を貼り付け
監督宮崎駿
山時聡真牧眞人
菅田将暉覗き屋の青サギ/サギ男
柴咲コウキリコ
あいみょんヒミ
木村拓哉牧勝一(特別出演)
木村佳乃夏子
小林薫老ペリカン
火野正平大叔父様
國村隼インコ大王
大竹しのぶあいこ
竹下景子いずみ
風吹ジュンうたこ
阿川佐和子えりこ
滝沢カレンワラワラ
ロバート・パティンソン覗き屋の青サギ/サギ男(英語吹き替え版)
フローレンス・ピューキリコ(英語吹き替え版)
福原かれんヒミ(英語吹き替え版)
クリスチャン・ベール牧勝一(英語吹き替え版)
ウィレム・デフォー老ペリカン(英語吹き替え版)
マーク・ハミル大叔父様(英語吹き替え版)
デイヴ・バウティスタインコ大王(英語吹き替え版)
原作宮崎駿
脚本宮崎駿
音楽久石譲
作詞米津玄師「地球儀」
作曲米津玄師「地球儀」
主題歌米津玄師「地球儀」
撮影奥井敦(撮影監督)
製作星野康二
西村義明(協力製作)
宮崎吾朗(製作プロデューサー)
スタジオジブリ
プロデューサー鈴木敏夫
制作スタジオジブリ
スタジオポノック(制作協力)
配給東宝
作画本田雄(作画監督)
井上俊之
近藤勝也
田中敦子〔作画〕
米林宏昌
高坂希太郎(原画)
美術武重洋二(美術監督)
高屋法子(ハーモニー)
編集瀬山武司
録音木村絵理子(アフレコ演出)
東北新社(音響制作)
あらすじ
太平洋戦争が激化しつつある中、東京に住む少年・牧眞人は入院中の母を病院を襲った大火で失い、その後父とともに疎開する。疎開先には父の再婚相手であるナツコが待っていたが、彼女は亡くなった母の妹であり、眞人の弟妹となる命を身籠っていて、彼は素直に新しい母として受け入れられなかった。更には転校先の学校の子どもたちとも打ち解けられず、眞人にとって孤独な日々が始まることに。そんな中、広大な屋敷の敷地を歩いていた彼は、森の中にひっそりと佇む朽ち果てた様子の塔に辿り着く。その塔に惹きつけられる眞人。すると謎めいたアオサギが彼に語り掛け塔の中に誘うのだった。「風立ちぬ」以来10年ぶりに宮崎駿監督が送る長編アニメーション作品。

タコ太(ぺいぺい)】さん(2023-07-31)
全てのをあらすじ参照する

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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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123


52.《ネタバレ》 世間での評判はあまりよくなかったのと、なんだか説教臭いタイトルが気になって、ロードショー時は敬遠したのですが、なんとアカデミー賞獲ったということで、観てみました。いやあ、権威に弱いなあ。
難解だとかわけわからんだとかの評価が多いのも知っていたので、ストーリーはあまり真剣に追わないようにして、何があっても受け入れるという姿勢で、また、タイトルも英題である「少年とサギ」だと思い込むようにして鑑賞しました。
そうすれば、比較的素直なストーリーのファンタジーとして観れないこともないです。でも、面白かったか?感動したか?と振り返ると、あまりそうでもないような。
イマジネーションの爆発、という点においても、私個人としては千と千尋やハウルの方が上だった気がするんですよねえ。 Northwoodさん [映画館(邦画)] 4点(2024-03-24 17:17:01)

51.先ず、言っておきたい事がある。宮崎駿て名前だけで持ち上げられてる作品だ!
近くの映画館の無料ポイントが溜まってたから利用して見てきたけど予想通り、いやいや、予想を遥かに超えたつまらなさ。
やはり、宮崎駿監督は風立ちぬで引退するべきでした。いや、違う。もっと早く引退しておけばここまで多くの映画ファンに叩かれる事はなかった筈。宮崎駿作品で評価できるのは紅の豚が最後で、もののけ姫以降はただ単に説教臭い台詞、監督の自己満足作品ばかりで子供も大人も誰もが楽しめる作品を撮るつもりは無いようにしか感じない。千と千尋で海外の人からも認められた。それまでの功績に対する評価を与えられたことで、引退したくてもまだ引退できない状況になったと感じるのだ。
かつてのワクワクできるストーリーがこの作品にはないし、魅力のある人物もいない。分からない。つまらない物はつまらないと素直に言いたいぐらい、何がしたいのか?宮崎駿てブランドが無ければこの作品はヒットはしてないだろうし、海外の人からも評価されてないはず。
このつまらない作品を宮崎駿だからていう理由だけで、持ち上げるような事を私はしたくない。
駄目な物は駄目!つまらない物はつまらないし、改めてアカデミー賞は何の参考にもならない事を知ることになりました。 青観さん [映画館(邦画)] 0点(2024-03-16 22:17:33)(良:2票) (笑:3票)

50.《ネタバレ》 アカデミー賞授賞式が迫っていたので、今まで情報をほぼシャットアウトした状態でようやく鑑賞した形だ。

「いったい何を見せられているのか?」というバッドトリップ状態。
今までの宮崎駿は水で薄めただけで、宮崎駿の原液そのまま飲み干して体感せよと言わんばかりに。
ジブリブランドだからこそ宣伝なしで行けたと言っても良い。

人工の黄泉の国を左右するジェンガみたいに積み上げられた積み木。
一瞬で崩れたら全てが終わってしまう危うい、そのバランスによって世界は成り立っている。
その世界が無くなってしまったら、自分が持っている積み木でゼロから未来を積み上げないといけない。
タイトル通り、「自分で答えを見つけろ」という宮崎駿らしい内容であるが、かつての勢いはない。
太平洋戦争を舞台にする必要もないものの、多くの命が失われ、
倫理観も価値観も危うい時代が再び訪れることを予期してのことか。

これでアカデミー賞を取れたら凄いと思うが、"宮崎駿の遺作"になるかもしれないという忖度が働いているわけで。
私がアカデミー会員だったら間違いなく『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』に投票する。 Cinecdockeさん [映画館(邦画)] 5点(2024-03-08 23:24:03)(良:1票)

49.子供向けではないな。そういうのはもう作らないんだろうな。 Yoshiさん [映画館(邦画)] 4点(2023-12-06 18:32:08)

48.言うなれば難解。ファンタジーというより妄想。
(今更ながら💦)セル画では到底なしえないワラワラとした圧倒的な雑踏感。
近年の宮崎作品に特有な要素はてんこ盛りに含まれていて尚且つ暗示的で哲学的な要素を
これでもか!と詰め込んでいるので1度みただけでは理解不能。
ただ言える事は当年82歳にもなる後期高齢者とは到底思えない
底知れないイマジネーションのパワーは見せつけられた気がする。
それこそ頭の中に蟲でも沸いてるのか?と思えるくらいのファンタジー・・・もとい
死生観?或いはインターステラー?・・・とにかく常人に理解できないワールド感に圧倒される。

・・・と4カ月前に思っていたありのままレビュー、今になってようやく投稿できた
理由は分からないが自分の中で咀嚼できなかったか・・・単に忘れていただけか。。。
後者だな、歳も歳だし忘れる事も肝要。それが普通の人 sting★IGGYさん [映画館(邦画)] 7点(2023-11-21 22:50:02)

47.圧倒されるイメージ力と
物語の語り口がとても心地好く。
素晴らし時間を体験することが出来ました。 muntuさん [映画館(邦画)] 10点(2023-10-07 12:53:38)

46.《ネタバレ》 まるで「千と千尋の神隠し」のように隠喩を散りばめた、「ラピュタ」のような冒険活劇、といった作風ですが、そこに戦火の混乱期という時代設定があり、まさに監督宮崎駿、人間宮崎駿の集大成、、と言えそうです。 その内容については、観終えたばかりの浅い解釈を書き並べても安っぽいし、それこそラピュタの方が、千と千尋の方が、、それを延々と書き並べても仕方がない。よって、本作を通して直感的に感じたことを一つだけ。 近年のジブリ映画は、宮崎駿監督 (個人) の哲学的思想が色濃く出ていて、あまり好きになれないところがありました。そこは、まさにラピュタを夢観たクリエイターたちの、歯がゆくも、手出しできない聖域であったと思います。しかし、最後と銘打つ本作を観るかぎりでは、ジブリはまた、ラピュタや千と千尋をやってもいいんだよ、、という、御大の置き土産であり、ありがたい「お言葉」のようにも思えます。 堂々と言うが、エンディングの歌は私の心には全く刺さりませんでした。最近の若いアーティストの歌全般、ほとんど心に響かないし、本作こそ、ユーミンでいいやん? って、心底から思った私は、はるか昔にその感性は取り残されているのかも。しかし、思うに宮崎駿が最後にこの「歌」だから、若い後進たちは、ユーミンに縛られることなく、誰に気兼ねすることなく、これからは好きな歌を自由に歌っていけるはず。 後進たち、クリエイターたち、、ジブリの栄枯盛衰を共に生き抜いた君たちへ。 そして、君たちはどう生きるか。 これは、"監督" 宮崎駿 、からの言葉です。 タケノコさん [映画館(邦画)] 7点(2023-10-03 23:21:46)(良:1票)

45.言いたいことをたくさん詰め込んだのだ、というのはわかるのだけど、一体面白味がどこにあるのか分からないし、とにかくストーリが追いにくい。
宣伝や事前情報がなかった映画なわけで、古い有名なレストランがあるけど何が出てくるか分からない状態で行って、フランス料理を期待していたら、スパゲッティにお好みソースがかかってて、さらにその上に刺身が乗ってた料理が出てきたみたいな。
食えないことはないけど、他の食い方した方が美味しいんじゃないの?という映画。 Keytusさん [映画館(邦画)] 5点(2023-09-02 15:27:19)(良:3票)

44.《ネタバレ》  観ました。
 環境はIMAXのほぼ最上級環境で。宮崎駿作品なら映像&音響の良い所で見とどけないといかんなと思い。

 率直な感想としては、宮崎駿監督、まだまだやるなあ!(感嘆)て感じでした。

 絵が最後まで息切れせずに割としっかりしてたのは、他の人に描いてもらってたんやねと知ったりしました。
 本映画についてはだいぶ前に情報がちらっと出ていて「君たちはどう生きるか」の漫画版が出てちょっと評判になった後に実はそのタイトルで映画を作ろうとしている、という話が出て、そのあとその小説の映画版ではなくて作中の主人公が愛読してる本が『君たちはどう生きるか』だってだけ、という情報が出たりなんかしてたのを見ながら思い出しました。
 『君たちはどう生きるか』と本映画の内容が合ってるかというとほぼ関係なくて、『君たちはどう生きるか』って卑屈と罪悪感と裏切りの話じゃん、てのに対して本映画だと主人公が初期の宮崎駿作品のようにとてもしっかり主人公主人公してて強い意志を持って行動していくので、なんかもう心根が全然違うわけで、まあ別物です。
 まあ、終盤のあの人……が深読みすればそんなような心境の人と言えなくもなく、監督の心情に近い人でもあってそこで共感したのかとか思いましたが元の『君たちはどう生きるか』の主人公の人ってまったく偉い立場の権力を持った人でもないただの普通の人であるのに対して、あなたはもうすでに絶大な権力を持ってて、何を泣き言言ってるんだと言わざるを得ず、なので主人公が話の途中で『君たちはどう生きるか』を読んで泣く場面があるんですけど、いやいやいやあなたのそのキャラクターでその本の話にどう涙できるかさっぱりわからんわ、て感じでしたか。

 で、元の話が現実の普通の人の話なので、現実を舞台にした展開になっていくかと思ってたら、どんどん異様な様相を見せていき、まさにジブリワールド、宮崎駿ワールド全開の破天荒な展開になっていって、そういや宮崎駿監督って、メルヘン・ファンタジーの鬼才でもあったよなあと思いだしたりしました。そっち方向は『思い出のマーニー』ですっかり米林宏昌監督に追い抜かれたと思ってたのですが、いやいやまだまだやるじゃんと。

 でまあ不思議の国のアリスばりのナンセンスな展開をしていくので、途中が、ええ!? なんでそんな風に行くの? みたいな電波的なご都合主義っぽい展開が多いんですけど、宮崎駿監督作品って物語的要請とか映像的説得力の剛腕とテンポの良さで違和感なく話を進めてしまう感性の達人で、ナウシカと同時期にやってた『シュナの旅』でもまさにそうだったわと思いだした感じです。

 本映画で個人的に好きになったのは、いままで自分の言い訳ばかりして体よく装うことに終始してて自分のことでいっぱいいっぱいで勝手な人だと思ってたのが、本作では新進の存在に対して暖かいまなざしで見られるようになったような表現があって、丸くなったなあってところです。

 あと、主人公の母親が主人公を抱きしめて、あんた本当に良い子だねえ! しっかり生まなきゃ! とかいう場面はホロっと来てしまいますね。

 そんなところです。 simさん [映画館(邦画)] 7点(2023-08-30 15:10:09)

43.《ネタバレ》 予備知識なしで鑑賞。


まず、個人的ないい映画の前提条件は、面白いこと。
が、今作は第一にストーリーがまったく魅力的でなかったのがとても残念。
(自分の両隣の人は、1/3手前くらいで眠っていました。)

特に主人公の心情の変化が分かりにくく(例えば、アオサギへの異常な関心、継母への心境の変化など)、
見ていて「?」が何回も浮かんだ。


メッセージ性に振るなら、観た後に心に強く残る何かがあればいいと思うのだが、
家族愛?平和祈念?人生観?生命観?
思いついたのはこれくらいだけど、どれも中途半端。

意味がありそうで、なさそうで、やっぱりありそうなキャラクター(オブジェ?)が多すぎて、
消化不良感が否めない。
(「単にあなたの知識がないから」と言われれば、それまでなのだけれど・・・)


そして致命的だったのが、主人公の父親の声。

他の人の声は、割と作品に溶け込んでいたように思うが(アオサギはすごかった)、
父親の声だけは、出て来た瞬間に「ザ・キムタク」という声。
画と声がまるで合っていない。

決してキムタクが嫌いなわけではないのだけれど、良くも悪くもこれがスターのオーラなのか。
中・終盤に出番が減るまで、作品に入り込めなかったのは致命的。


ただ、作画、音響面での細やかな仕事はさすがの一言。
冒頭の空襲のシーンから、疎開後の登場人物の仕草、一挙手一投足の細かなところまで、抜かりなかった。

一点だけ気になったのが、トーストにチーズとジャムを塗って食べるシーン。
いかにもジブリって感じだけど、特に物語の流れの中で必要性を感じないものだったので、
逆に「ほら、こういうの好きでしょ?」と「制作側に見せつけられている」気がして、違和感。


総じて、今回”も”期待したようなものではなかった。

なぜジブリは観客を選ぶ映画を作るようになってしまったのか?
深く考えず、童心に帰ってワクワク・ドキドキできる作品はもう見られないのだろうか?

「千と千尋の神隠し」が評価されてしまったからかなあ。 2年で12キロさん [映画館(邦画)] 3点(2023-08-21 19:00:42)(良:3票)

42.《ネタバレ》 知識的には主題歌が米津玄師と作画陣の情報で鑑賞しました。
「ポニョ」での登場人物の行動原理とかがピンと来ず
ジブリ映画を見ることがなくなったのですが

作画陣が凄かったので見てみました。

戦時中のリアルな話かと思ったら、
青サギがいきなり話し出すわ、
主人公はなぜか受け入れてるわ、それからファンタジーてんこ盛りになって
結構困惑しましたが

ざっくりいうと序盤は母を亡くした上に父がさらっと再婚したり環境が変わったりする眞人の苦しみに関する話で
中盤以降は異世界転生(神隠し)しつつ「二人の母ちゃん」を助けるってな話ですが

本筋は単純なのですが、異世界分がノイズというか、こいつらの意味は?みたいなのが
ちょこちょこある割に投げられている(察しろとの事だと思いますが)、
今ひとつ理解しきれていない感じになりました。

テネットは何回も見ることで理解できるのはわかりますが
こちらは知識がいりそうですねぇ。

作画的には想像以上に凄かったです
序盤の火事の描写とかとんでもないですし

キャラクタの動きが自然、
画面から伝わる情報量がすごい多い。

作画協力にufotableとかカラーとかIGがいるだけあります。
ちなみに亀田祥倫さんも原画におられました。

で、点数は悩みましたが6点で シネマレビュー管理人さん [映画館(邦画)] 6点(2023-08-19 01:49:35)(良:1票)

41.《ネタバレ》 時は戦時中。東京に父と住んでいた主人公の少年・眞人は、家から離れた病院に入院中の母を火災で亡くし、父子ともども田舎に移り住むこととなる。彼らが到着した駅には、人力車に乗った身なりの良い女性が待っていた。眞人にとっては新しい母親だという。その場でいったん父と別れ、緊張の面持ちで女性と新しい家に向かう眞人。やがて大きな屋敷に到着、眞人はその中を案内される。すると…。

本作は広告宣伝一切なしのまま上映を開始した。ネットを見ていると物語のネタバレこそないものの、参加キャストやスタッフの名前をあちこちで目にするようになった。「そのうち物語のネタバレも不意に見てしまうかも」。そうなる前に観てしまおうと決意したのであった。ちなみに宮崎監督の長編作品は『風立ちぬ』以外視聴済み。

本作については、宮崎監督のエンターテインメント観と人生観の総決算を見せられたという印象を強く持った。

物語の構成は『千と千尋の神隠し』そのものだ。主人公は新しい環境にどちらかといえば後ろ向きで、ひねくれたところもある。やがて巻き込まれる非日常の困難に能動的に立ち向かい人間的に成長、最終的に日常に戻っていく。監督の過去作『ルパン三世カリオストロの城』『天空の城ラピュタ』『崖の上のポニョ』などを彷彿とさせる場面や演出が頻出し、まるで過去の宮崎作品の名場面集、もっと言ってしまえばセルフパロディのようにも見える。

物語の最終目的は「さらわれたお姫様を救い出す」、これも宮崎作品の典型だ。今回はお姫様ではなく新しい母親であるために動機がやや弱く感じられたし、異世界でも唐突かつ理解しきれない展開があったが、それを各々の世界観のアクの強さと丹念な演出、そして圧倒的な作画の力で観客に半ば強引に見せきってしまう作りは宮崎にしかできない芸当だ。前述の名場面も含め、これまで宮崎の後継者と目される他の作り手たちが表層的模倣にとどまっていた宮崎的描写を自らの手でやってのけて「どうだ! これが俺だ!」と高らかに宣言しているように僕には思える。

世界をコントロールする大叔父様の姿からは、未来永劫新たな世界を描き続けたい宮崎自身の願望が感じられた。世界をコントロールするツールであった積み木が最後に他者の手によってあっさり壊されてしまうところからは、「やっぱり人間は有限であり、永遠の世界作りはできない」と外部からの情報によって現実的な考えに軌道修正したのではないだろうかと想像した。

ここからはスタッフやキャストについて思うことを少し書きたい。

まずは絵作りの中心を担うアニメーターについて触れなければならない。超絶作画で作品を支えた作画監督や原画マンたちの何と豪華なこと! 作画マニアが見たら鼻血が出そうな豪華メンバーだ。現在のアニメ、特にテレビアニメはとにかく大勢の作画マンの人海戦術によって何とか形になっている印象があるが――厖大な制作本数に対してアニメーターが不足している、作画作業の分業化によって仕事がスムーズに回らなくなりそれが悪循環を引き起こしている、制作期間が短いなど原因はいろいろあると思われる――本作は極めて密度の高い画面が比較的少数精鋭で作り上げられている。制作環境が整えられていたのだろう。

特に中盤までのピアノ独奏が印象的だった音楽は宮崎作品の常連・久石譲らしくなく、今回は誰が音楽担当だったんだろうと思っていたらエンドロールに久石の名があり驚いた。かつてミニマルミュージックを得意としていた久石の面目躍如だろうし、同時に新境地ともなったのではないだろうか。

キャストは相変わらずの非声優陣。キムタクが声をあてる情報は前もって入ってしまっていたが、どのキャラクターを演じているかがわかったのは中盤以降であり、それ以降も特に違和感を感じなかった。他のキャストも熱演していたと思う。

最後にちょっと尾籠な余談を一つ。本作の上映が始まって一時間くらいからは尿意(と便意)との戦いだった。列中央の席に座っていたし通路が暗くて一度出たら二度と戻ってこられそうになかったのでどうしようと思いながら観ていた。思い切って出ようと腰を浮かせたら尿意が少し治まったので、両肘で体を支えながら背もたれを使わない姿勢で観続け何とか最後まで持たせた(両隣は空いていた)。余韻なしではぁはぁ言いながら館内から出たのは初めてで、前を歩いていた女性を小走りで追い抜き痛い視線を感じながらトイレにスッと駆け込んだのだった。

帰り道の車のアクセルをいつもより少々強く踏みがちだったのはその余韻か、他の車が走っていなかったためか、はたまた作品に心動かされた余韻か、今となってはわからない。 はあさん [映画館(邦画)] 8点(2023-08-18 11:59:23)

40.宮崎駿の○スターベーションだと思いました.
前半部分が長いです.半分とは言いませんが,2/3にはできると思った. あきぴー@武蔵国さん [映画館(邦画)] 4点(2023-08-12 20:24:34)(良:1票)

39.《ネタバレ》 分かりにくい部分と分かり易い部分のバランスで考えた場合
ストーリーは分かり易い寄りだと思う。
ただただ普通過ぎた感がある。王道だ。
母を亡くした子が不思議世界に入り込んでなんやかんやある、と。
後妻(実母の妹)と少々あるもラストには母さんと呼んであげる、と。
ジブリらしく婆さんが何人も出演してたはいいが、全くもって活躍しない。
ただ1人キリコさんが不思議世界に同行し、キリコさん(若)となって現れるくらい。
現実はさておき、この不思議世界や各キャラ、どうも掘り下げが無い。
2時間もあったのに、なんか目は離せないんだけど物足りない。
いけ好かないキャラ(父親)にキムタクを当てたのは技アリ…か?
キャストは楽しめたが演技的にストーリーと同じでどうもパンチが足りなかった。
タイトルは間違った気がするなぁ。
お前の母さんは生きてる、からの死の世界の冒険譚かと思った。 HIGEニズムさん [映画館(邦画)] 7点(2023-08-12 12:58:51)

38.《ネタバレ》 ジブリ作品は好きな方です。でも、作品に込められた意味とか、あんま考えたことはなくて、じゃあ、なにが好きかと言いますと、それはジブリ作品独特の怪異的な存在の描き方かな。時にはコケティッシュで、かわいかったり、時には意味不明で不気味だったり、ナウシカの巨神兵とか、千と千尋のカオナシとか、トトロのまっくろくろすけとか、もののけ姫のこだまとか、とにかくずっと観てられます。あと、飯の食い方がいっつも豪快でうまそーとか、アクションのドタバタ感とか、そんだけかな。でもそんだけで、ずっと楽しめちゃう。だから、この作品も普通に面白かったです。最初は真面目な感じで、不安でしたが、途中から、僕が好きなジブリを楽しめました。それにしても、まさか昔のⅯ1の笑い飯のネタが、まんま作品になるなんて。ようこそ、鳥人(とりじん)の世界へ。ちなみに、俳優が声優をやることに関して、普通はあんま好きじゃないんだけど、ことジブリにおいては、全然、気にならず、むしろ、うわー、あの俳優がこの声やってるんやってゆう驚きとかの方が大きくて、例えば、美輪明宏 「黙れ小僧」とか、印象的で。今作でも、菅田将暉とか、映画が終わってから、あの声、やってたんやってゆう驚きが得られて楽しめました。一緒に観に行った小5の息子も楽しめたみたいで、なによりです。 なにわ君さん [映画館(邦画)] 10点(2023-08-09 09:56:16)(良:1票)

37.《ネタバレ》 何なんですかね?・・この映画。
大監督の映画製作者人生の集大成がコレですか・・? 
しかも、売るために予告編も静止画すら極秘とした話題作りまでして
世間を煽って、ステマ評価で盛り上げ作戦までして・・
ジブリや駿信者じゃない層も呼び込んでおいて・・ で、この内容?

一言でいえば、お金持ちのお坊ちゃまが、マザコン特有のストレスで実社会になじめず
現実逃避の夢の中で、思ってたんとチャウ、カオスな展開に翻弄されてそれも嫌になり
目が覚めた後は普通に過ごせるようになりました。てな話。

中二病のファンタジー妄想を、アニメーションにしてみましたていう、それだけの中身。
そこかしこに、神隠しや動く城やもののけ姫で見覚えのある絵柄が使われていて、確かに
ジブリの絵ばかりなんだけど、新しい感覚は見当たらない。
それどころか、以前の作品にあった、物語の持つメッセージ性が、今回は薄っぺらい。

声優も今一つ。せっかく呼んだ俳優さん達にアフレコして貰ったら雰囲気合わないからって
「チェンジ」と言えない大人の事情? 活舌も声質も不自然で、どう聞いてもボツなテイクばかり。
ジブリ全般もアメリカもそうだけど、声優使わずに俳優呼んで話題作りは結局失敗して終わり。

作画が凄いとか聞いたのに、画角が液晶テレビサイズになってて、映画館のスクリーンに
合わず、右も左も余白(黒色)になってしまい、結果コンパクトなスクリーンで見せられてしまう。
こんなんなら、前から3列目くらいに座ればヨカッタ。 鬼滅の刃も同じだったねえ。
かと言って、画面が緻密で凄いかという事もなく、期待したせいか、いつ凄い絵が来るのか
待っていたら終わってしまった。多分動きの描写に注力したのかも。記憶に残らなかった。

金持ちのボンボンを主役にしたのもアレだが、馬鹿親父が転校初日に田舎の学校の校庭に
当時は贅沢品の車で乗り付けて見せびらかしたせいで、地元の学生から忌み嫌われるという、
少し考えればわかりそうなタブーを犯すとか、主役サイドに感情移入できないキャラ設定。
まあ現実逃避して夢世界から帰りたくなくなるのもワカランではないが、この脚本は嫌いだ。

あのシーンにはこんな意味が・・とか、このエピソードはあの件の心情の投影だとか、
隠れキャラ探しの楽しみがあるとか解説する連中もいますが、伝わらない人が多すぎたら
それは成功ではなく失敗であり、それをよしとするなら自己満足でしかない。

上辺しか見ることができない奴は見るなと言うなら、内容を極秘にして世間煽って
金払った観客を集めるなんて、詐欺になっちまう。 その罪深さで減点は大きい。

これから見ようとする人には、基本勧めません。 
エンディング曲の米津玄師の曲だけが唯一ヨカッタとこは、シン・ウルトラマンと同じでした。
自分としては、神隠しとハウルの中間程度の出来かなあ。
同じく米津玄師の歌で終わる「海獣の子供」の方がまだ上だったんじゃないかな グルコサミンSさん [映画館(邦画)] 3点(2023-08-08 21:56:49)(良:2票)

36.《ネタバレ》 口外一切禁止、宮崎駿監督による10年ぶりのジブリアニメ。冒頭部分は戦争モノ、これは重たいけど感動作か…と思っていたら、少年が塔の中に入って、濁声でしゃべる青い鳥が現れて…。どんどん筋書きがあらぬ方向へと進んでいく。終わったら物語の中身がすっかり無くなり、なんじゃこりゃ。ハヤオさん、もったいぶっときながらやっちゃいましたね。これで創作活動を終わりにしねえで送んなせえ。駄作。 獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 5点(2023-08-06 08:24:36)

35.先に観た人から聞いた通り、物語の本筋が途中から分からなくなります。それでも観ないまま終わるのは勿体ない作品です。なんとなくハッピーエンドですしね。 次郎丸三郎さん [映画館(邦画)] 8点(2023-08-04 23:28:14)

34.そりゃよく分からんのだけどね。観た後ふと色々と思い出してしまう、余韻を感させる意味ではいい映画だったと思います。 Kの紅茶さん [映画館(邦画)] 7点(2023-08-04 21:19:47)

33.★予備知識一切仕入れず観ました(もちろんタイトルを拝借したあの本も未読、そもそも啓発本嫌いなんで)。拍子抜けなくらい「普通に」面白かった。 ★て言うか普通のジブリ作品過ぎて、なんであんな堅苦しいタイトル付けたのか、前宣伝に緘口令敷いたりしたのかわからない。良くも悪くもブランドは確立してるし、普通に売れば普通に興行成績上げれたと思うけど。 ★まあ内容は・・・背景的にいろんなメタファーがあるのかもしれないが、全く深く考える気にならない。宮崎監督の御年とは思えないめくるめくイマジネーションの洪水をただ楽しんで来ました。 ★確かに過去作(特に近年の)の焼き直しという印象は否めない。従って宮崎駿のそういう作品はもういいや、というヒトは無理して観に行かなくてもいいと思う。 ★まじめに評価すれば、ストーリーはあってないようなもの、舞台もキャラの性格付けや言動などもイマイチピントがずれてる感じで、これが日本アニメ界御大の集大成と言ってしまうのはあまりにも寂しい。 ★例えるなら元プロの野球選手が引退後草野球チームに入って(結成して)「俺もまだまだやれるじゃん」ってな感じで、時々現役時を思わせるすごいプレーもありながら基本は和気あいあい好き勝手に楽しんでる?って感じ。それはプロとはまた別な楽しみ方があるんであって。 ★失礼ながら御大も今やそんな感じなんだと思って(これからまだ続けるのかどうかわからないけど)過剰な期待をせずにおいた方がいいのかもしれない。 ★まあ自分は適度に楽しめたしコスパ・タイパ(流行りの(笑))的に損したとまでは思わない。けどヒトに積極的に観なきゃ損とまでは言わない、よってこの点数です。 wagasiさん [映画館(邦画)] 6点(2023-08-03 23:10:29)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 52人
平均点数 5.85点
023.85% line
123.85% line
211.92% line
3611.54% line
435.77% line
5611.54% line
647.69% line
71528.85% line
8815.38% line
935.77% line
1023.85% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 3.50点 Review4人
2 ストーリー評価 5.00点 Review8人
3 鑑賞後の後味 6.44点 Review9人
4 音楽評価 5.16点 Review6人
5 感泣評価 5.57点 Review7人

【アカデミー賞 情報】

2023年 96回
長編アニメーション賞宮崎駿受賞 
長編アニメーション賞鈴木敏夫受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2023年 81回
作曲賞久石譲候補(ノミネート) 
アニメ映画賞 受賞 

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