みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
3.1800年代、銃ではなくアイデアひとつで全米を渡り歩く詐欺師たちを描いた内容で 白人と黒人がグルになって、奴隷役の黒人が、主人に従順な演技と朴訥なまりを駆使して高値で売られ、 金を手にしたら逃げるという牧歌的に思える手口だが、まず白人と黒人が結託するわけがないという 当時の常識を逆手に取った妙案なのだろう。白人にとって黒人は気の合う大事な相棒で奴隷として扱うのは あくまで演技という認識だが、黒人は不満を抱いている。ただ内容は人種差別に是非を下すわけではなく、 騙し騙される者たちのコミカルなテンポをベースに、少し風刺を効かせている。その加減さがいい。 原題はSkin Game 調べたらいかさまとかペテンという意味らしい。 意訳と直訳をかけたのであろうか。にもかかわらず邦題が西部無法伝っていかんでしょ。 舞台のカンザスは西部ですらない。 【michell】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-05-24 16:54:29)(良:1票) 2.《ネタバレ》 これは意外な拾い物、実に楽しい映画。 「奴隷制」、というか、さらにひろげれば「人種差別」というものを、気持ちよく笑い飛ばしてて、イヤミを感じさせません。もちろん今の目で見れば、踏み込みが足りないとかいう批判もありうるかも知れないけれど、後からだったら何でも言える訳で。白人・黒人のコンビによるバディ・ムービーとして、しっかり楽しめる娯楽作品になっています。 80年代になってエディ・マーフィーが登場し、白人と対等、あるいはさらに主導権を握るくらいになってくるけれど、エディ・マーフィーはあくまでエディ・マーフィー本人でしかなく、一種の特殊解でしかなかったような印象も。一方、この『西部無法伝』のコンビの片割れを演じる黒人俳優も、黒人を代表する存在とまでは言えないけれど、軽口を叩きつついわば白人と黒人との間のつなぎ役となり、しかもやっぱり両者の間には埋めきれない溝があることもラストで示して見せる。いや、埋められない溝を埋めるためには、まず溝の存在を認識しなきゃいけない、ということか。この役をサラリとイヤミなく演じたこの俳優、誰なんだろう、冒頭のクレジットには「Lou Gossett」と出ていたけど、ルイス・ゴセット・ジュニアと関係があるのかないのか・・・『愛と青春の旅だち』の時のイメージが強く、とても本人とは思えないけれど、と思いながら見てたんですが、どうも本人らしい。ちょっとビックリ。 で、主人公2人組にさらに絡んでくる女性(スーザン・クラーク)。これがまた、見るからにズルそうな顔をしていて、ホラやっぱり、という展開。人種差別反対だけでなくウーマンリブ的な要素も入れてやろう、と欲張った訳ではないのでしょうが(でもその影響は多少はあるのかもしれない)、作品にさらにコミカルな要素が加わります。 物語はスピーディに展開し、あくまで軽いノリですが、見せ方が上手いこともあって語り口が一本調子にならず、楽しい作品に仕上がっています。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-01-02 07:46:04) 1.白人と黒人が組んで、奴隷として黒人を売っておきながら、後で黒人が脱走する詐欺、という驚くべきコメディ設定。邦題はえらく古めかしいのですが、71年にまで下ればこういうのもありだったわけです。中心の2人は、丁々発止のテンポの良いやりとりを繰り広げながら、時にはタランティーノばりのダラダラ無意味会話もあったりします(タラは絶対にこれ見てるだろう、などと想像したりもします)。そしてそこに、まるで峰不二子のような敵か味方か分からない女性キャラが絡んでくるという展開。また、サブで登場する黒人少女もいいアクセントになっています。全体としては、もうちょっと引っ張れそうなネタでもすぐ次に行ってしまってかなり目まぐるしい印象も与えるのですが、それでもぎりぎりのところで一本の筋が通っています。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-11-28 00:33:44)
【点数情報】
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