みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.《ネタバレ》 冒頭の牛馬の如く扱われる女性が当時のユダヤ人の立場を見せつけます。ロベールの奔走を手に汗握って応援していたので出生証明書が届いた事にも耳を貸さない姿に唖然茫然でつまらなさにガックリしました。しかし、直後のロベールと彼に絵を買い叩かれた男とのラストショットで感想が一変。ユダヤ人に対する不遜な仕打ちに対する天罰なのか、言いようのない恐ろしさで一杯に。故国を追われた監督の心情も考えさせられた良作。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-01-11 14:52:03) 10.《ネタバレ》 列車に乗ったアラン・ドロンの表情が光る。狂気だ。自由を捨ててでも謎の真相を知りたい。知ろうとするあまり身を滅ぼす。いや、滅ぼしてもいいのかもしれないね。収容所にいるかもしれないし。確認できればそれで満足なのかもしれない。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-12-11 02:19:01) 9.私も、カフカを思い起こしました。ドイツ占領下のフランスで、自分と同姓同名の人間の行方を追い求める主人公。なぜその人間を探すことにそこまで執念を燃やすのか、その理由は語られず、ただその姿が克明に描かれている点、そしてそれが徒労に終始する点、はたまた、残されたかすかな希望が絶望の裏返しである点、カフカの不条理世界に通じるものがあります。しかし、理由がはっきり語られない「同姓同名探し」が、必ずしも不条理なばかりではなく、不気味さを伴いつつもどこか切実さをも感じさせるのは、それがまるで「自分自身の影を追い求めている」ような行為として描かれているからでしょう。その点、つげ義春の『ゲンセンカン主人』のもつ怖さをふと思い出したりもします。舞台で歌われるマーラー「亡き児をしのぶ歌」と観客たちの空疎な笑い。この無責任で乾いた笑いは、ユダヤ人への弾圧という悲劇の時代における、醜悪な一場面ではあるけれども(そういやマーラーもユダヤ人だった)、それと同時に、人の生死があまりにも理不尽に、紙一重の差で決められてしまう、という滑稽さと恐ろしさに対する引きつった笑いのようにも思えてきたり。キザ過ぎる邦題とは無縁の、絶望と不安の映画です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-07-22 21:32:28) 8.この年のパルムドールはタクシードライバーですが、個人的にはこの作品の方が挙げたいです。 映像で語る映画。とにかく演出が細かく情報量が多いです。私はほとんどの演出意図を汲み取れてないでしょう。正直過食気味でもう一度見て理解しようとは思わないです。 ですが、演出力は高い賞賛に値するもので、一見の価値有りだと思います。この監督に興味を持ちました。 カフカの審判に似てると思います。テーマは不条理、自己の存在価値への不安でしょうか。 【エウロパ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-07-06 10:12:31)(良:1票) 7.カメラは『召使』のように部屋の間を不穏な感覚を伴って移動しながら、深度の深いパンフォーカスで的確に構図を決めていく。画面奥を動く人物、室内の調度品や絵画類、衣装といった情報密度の高い背景と細部は説話とも密接に連携し、ショットの持続が生む緊張感と相俟って最後まで映画は弛緩することがない。二人のクラインを駅ホームの前景・後景で重ね合わせる構図取りの見事さ、鏡や窓への主人公の映り込みや等身大の影(虚像)を多用した主題の視覚的提示等々、あらゆるショットが細心に設計されている。市街を走り周る黒塗り車の動きの異様な不気味さ、鋭角的なパースをもって強調される駅構内やゲットーの威容(美術:アレクサンドル・トローネル)も圧巻である。随所に深い「緑」を配した渋い色調設計も終始徹底され、夜の路地や移送列車のシーンの、闇の深みも素晴らしい。DVD版の画面は少し明るすぎの感あり。ビデオ版の濃厚な暗さのほうが本来志向された画調のように思われる。 【ユーカラ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-20 08:40:36) 6.《ネタバレ》 淡々と進む展開は、いかにもフランス映画って感じでそれはいいんだけど、話があまりにつまらない。 アラン・ドロン演じる主人公のフランス人をどんどん追い詰めていく内容で、その狙いは分かるのだが、スリリングさもないし、謎かけもないし、工夫がない。 それでもアラン・ドロンの魅力でなんとか魅せるが、それ以外に見所がないのが、どうにも救い難い。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2009-06-27 00:31:37) 5.この時代この場所においてのユダヤ人は人間として扱われなかった。そのことを冒頭のユダヤ人を判断するための下劣な身体測定シーンで強調する。そして人間扱いされないこと以上に怖いのが、そのことが普通のことであるという社会の風潮である。それがユダヤ人をこき下ろす舞台ショーでの観客の笑いをもって強烈に表現されている。そんな世界で差別され虐待され殺されてゆく立場に突然立たされる恐怖が描かれる。主人公は同姓同名のユダヤ人の登場によってその恐怖を味わうことになる。と同時に同姓同名のユダヤ人に興味を抱き、自己の存在理由への疑問も相まって変身願望にも似た執着を見せてゆく。そのときのアラン・ドロンの異常な表情が印象的。話が進むにしたがって主人公がユダヤ人に同化してゆくのだが、そうなってしかるべき状況や伏線が溢れかえっている。登場人物から部屋の装飾、光の明暗に至るまで伏線としての細やかな配慮がされている。話は暗いし進まないしわかりにくいかもしれないけど、何度か見てこの細やかな演出に驚愕してほしい作品。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-15 14:02:57)(良:2票) 4.アラン・ドロンさんに惹かれて観たけれど、お話がよく分からないなぁ・・・ 私だけかと思いましたら、皆さん同じご意見で、ちょっとホッとしています。 ユダヤ人は大変だったのだろうなと、この作品からも考えさせられました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-08-10 23:21:44) 3.ナチ占領下のパリでユダヤ人に間違われそうになったドロンが真相を求めて云々、、という話だが、確かによく分からない展開で悲劇的な最後もなぜ?と思う。でもこれって76年のフランスのアカデミー作品賞、監督賞などの受賞作だったんですねぇ、、 フランスから収容所送りになった人たちへの哀悼が込められているのかもしれません。 【キリコ】さん 3点(2004-06-23 21:49:34) 2.ラストで一瞬訳が分からなくなった。ユダヤ人差別についての映画は観たことがあったのでエンディング中に「あ、そういう事だったのか」…って。馬鹿な男ですね。あっちに行ったりこっちに行ったり…どの行動も結局は捜している人に結びつかなくて、さっぱり無意味なシーンが多かったように思う。 【SAEKO】さん 4点(2004-01-11 18:38:48) 1.とにかくつまらなかったです。謎の男の素性を求めていく物語でしたが、全体的にわかりにくく、見づらく感じました。別にアランドランが悪いことをしたわけではないのに、最後はああなってしまうとは…。見終わった後に、後味の悪さだけが残りました。戦時中のユダヤ人差別がテーマなのでしょうが、伝わってくるものがありません。 【プミポン】さん 2点(2003-11-04 23:32:35)
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