みんなのシネマレビュー

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版

NUOVO CINEMA PARADISO CINEMA PARADISO
(ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版)
1989年【伊・仏】 上映時間:175分
ドラマ
[ニューシネマパラダイスサンジカンカンゼンオリジナルバン]
新規登録(2003-10-31)【--------】さん
タイトル情報更新(2022-06-01)【イニシャルK】さん


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監督ジュゼッペ・トルナトーレ
キャストフィリップ・ノワレ(男優)アルフレード
ジャック・ペラン(男優)サルヴァトーレ
サルバトーレ・カシオ(男優)トト
ブリジット・フォセー(女優)エレナ
久米明アルフレード(日本語吹き替え版)
小川真司〔声優・男優〕サルヴァトーレ(日本語吹き替え版)
亀井芳子トト(少年期)(日本語吹き替え版)
鳥海勝美トト(青年期)(日本語吹き替え版)
鈴木弘子エレナ(中年期)(日本語吹き替え版)
鈴鹿千春エレナ(青年期)(日本語吹き替え版)
塩田朋子(日本語吹き替え版)
京田尚子(日本語吹き替え版)
佐古正人(日本語吹き替え版)
増岡弘(日本語吹き替え版)
江原正士(日本語吹き替え版)
藤本譲(日本語吹き替え版)
千田光男(日本語吹き替え版)
安達忍(日本語吹き替え版)
小島敏彦(日本語吹き替え版)
石森達幸(日本語吹き替え版)
坂本千夏(日本語吹き替え版)
伊藤栄次(日本語吹き替え版)
幹本雄之(日本語吹き替え版)
峰恵研(日本語吹き替え版)
二又一成(日本語吹き替え版)
秋元羊介(日本語吹き替え版)
坂口賢一(日本語吹き替え版)
星野充昭(日本語吹き替え版)
脚本ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽エンニオ・モリコーネ
アンドレア・モリコーネ
撮影ブラスコ・ジュラート
特撮アル・パッセリ(SFX)
あらすじ
父が戦場で行方不明になり、幼いトトは司祭の助手として働くが、「映倫」役の司祭にに付き添ううちに映画に魅せられる。トトはまず太っ腹の映画技術者アルフレートの信頼を得、アルフレートが映画館の火災で失明した後、小学生なのに映画上映の一切を任される。「君の道は別にある。」というアルフレートの言葉を十代後半になっても信じず、トトは映画館で働くが、初恋に敗れて未知の未来を目指す。故郷を捨てて成功した映画監督が映画館ヌエボ・シネマ・パラディソとともにあったほろ苦い幼少年時代と自分がたどった道を回想する。

かわまり】さん(2007-07-16)
全てのをあらすじ参照する

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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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134.《ネタバレ》 平日深夜から見るには長い作品で、1時間程度ずつ、日を変えて見たのですが、期せずして、幼少期、青年期、現在の3部がほぼ1時間ずつの構成になっていて、それにほぼ同期することができたので、こういう見方でも良かったかなと思いました。冒頭のシーンをすっかり忘れてしまっていましたが。映画を題材にした映画です。とてもハードルが高いと思うのですが、無理なく、力むことなく、それでいて映画らしい映画としてまとまっています。映画の歴史がある国ならではですね。地に足が着いていて、深みがあり、苦味もある作品です。南イタリアらしい明るく乾いた色合いもいいです。劇場版のほうが評価が高いようなので、機会があれば、そちらも見たいですね。 camusonさん [DVD(字幕)] 8点(2023-12-25 17:53:29)

133.《ネタバレ》 人生は映画とは違うとのセリフ通り、ストーリーが出来すぎなんだよ!! 映画作りは上手いが、ふざけたエロシーンと、ねちっこいキスシーンで大減点。イタ公の作る映画ってのは・・・

※映画の中で、喋っていても黙っていても同じというセリフがあるが、これにはある程度、納得。最近、ほとんどコミュニケーションをしなくなった俺には久々に良い言葉。コミュニケーションをしていると、つけあがってくる奴がいるから、喋るのを極力しないようにした。年齢を重ねる度、どんどん人が嫌いになってきたよ。 festivaljapanさん [インターネット(字幕)] 3点(2019-07-12 20:11:12)

132.《ネタバレ》 短いバージョンと比して中年期の内容が大幅に多く、短いほうが甘い印象が強く、こっちのほうが現実の酷薄さみたいな面も表現しようとしている様に思え、人によって好き嫌いが別れるようである。
アルフレードがトトへのエレナの手紙を隠した事は相手を思っての事だったかもしれないが、果たしてそれがトトにはよかったのか?この映画では結局本人同士の気持ちの強さ(執着)不足や、偶然や他人の介入に負けてしまうようではダメだったということをいいたいのではないのか。ノスタルジックな甘さが全面にでた短いバージョンに比してこちらのほうが重いテーマになっている気がする。 クリプトポネさん [DVD(邦画)] 7点(2018-02-11 16:44:20)

131.《ネタバレ》 観るなら3時間完全オリジナル版!と聞いて鑑賞。
少年時代のトトと、アルフレードとの絡みがあっての、最後のアルフレードが残したフィルムを、
懐かしそうに観るトトの姿がよかったです。
映画がこの時代いかに庶民の娯楽であったのかが、垣間見れました・・・。 へまちさん [インターネット(字幕)] 8点(2017-12-27 19:53:30)

130.《ネタバレ》 何が起こるか、どんな物語になるかとワクワクしたのはトトの子供時代まで。山場らしい山場もなくダラダラしてるけど、いつ終わるんだろうと気になって仕方ありませんでした。浸れなかったんです。特にアルフレードの葬儀でエンディングと思ったらまだ・・・蛇足感が一杯でした。どうも、劇場公開版から先に観るべきところ、順番を間違えたようです。そっちの方はいつか見ましょう。こちら単独の評価は、音楽の良さを加味しても5点です。主人公がせっかくナイスミドルに成長したのにストーカーまがいなのはいただけない。 次郎丸三郎さん [DVD(吹替)] 5点(2017-10-27 17:53:36)

129.《ネタバレ》 見たのは2時間54分ありましたので 完全版でしょうか?
うーん、世の評価を集める名作と聞いていましたが、イマイチ褒めたたえ切れない自分が・・。
友人から映画ファンなら絶対感動するからと言われましたが、気になったのはエロが多過ぎ。
フィルム配送係りがブチ切れて行方不明、探しに行ったらどっかの色情おばさんの上で前後運動。
その後には主人公も、同じオバさんに筆卸ししてもらいピストン運動、しかも教会の中?
映画館の経営者が変り、エロティックな作品が上映されると、若者たちが座席で団体○ナニー。
田舎街の唯一の娯楽場としての映画館が舞台の中心なのは判るが、上記のエピソードを
あの露骨なシーンで見せる必要があったのだろうか・・?
大変な名作だからと、我が家の娘たちに見せようかと思っていたが、先に親父が見て正解でした。
これは、家族で見るわけには行かないなあ。テレビではその辺を中心にカットされるとは思うが。
成長し青年になったトトが、深窓の令嬢に一目ぼれして猛アタック。映写技師の師匠からは
不似合いな恋だと忠告されるなか、ついに恋人になる2人。しかし令嬢の親は大反対。
駆け落ちの寸前で、すれ違いで永遠の別れへ。30年が過ぎ運命の再会を果たすも・・・?
まあ恋物語の哀愁はまあまあ良いと思いますが、アルフレッドの「街を出ろ、二度と戻るな!」
が、果たしてどれだけの意味があったのでしょうか? イタリアのシチリア島は都会と違い
若者の将来が存在しないと言われればそうかもですが、田舎を全否定されてもねえ。
トトの場合は都会へ出て成功し、映画を作る側で大成したようですが、女性とは寝るだけの
関係ばかり。家庭を持てないまま50歳に至る映画監督が、アルフレッドが期待した未来と
言えるのか?
おそらくアルフレッドの期待には半分だけ届き、トトの夢も半分は叶わず、ヒロインも
上流階級の奥様としてそれなりだけど満たされない人生。それらの意味するモノは何か?
「人生なんて映画のように上手く行くわけが無い、成功の陰に犠牲あり」でしょうか?
トトの母親も息子と30年間生き別れって、どんな親子なんでしょうか? ドン引き。
ド田舎に生まれたら、家族愛はどうでもいいの? どうにも引っかかりまくりでして
エンディングのラブシーンだけ繋ぎ合わせたフィルムの意味も掴めませんでした・・。
内容理解の為もう一度見るべきなのかもですが、もういいかなあ?


追記・・本日初期公開バージョンを見ました。なんかもう全く別物の様です。そちらはエロシーン皆無です。
    不思議なことに、他の同じシーンでは違和感を感じ無くなりました。
    つまらないと思うと、その瞬間からバイアスがかかってしまうようです。
    両方見る事で、逆に貴重な体験になりました。 故に点数も変更させて頂きます。 グルコサミンSさん [DVD(字幕)] 6点(2017-03-26 20:53:31)

128.《ネタバレ》 監督からすれば強い思い入れがあったのだろう。その思いが強いほど、説明過多に詰め込まれたエピソードの数々が映画全体のバランスを破壊し、集束しないままラストの感動がぼやけてしまう。ストーリー的にある意味リアルかもしれないが、キスシーンを検閲でカットするように行間があるからこそ、いろんな解釈が生まれて面白いはずなのに。劇場公開版の感動を無に帰してしまうほどの破壊力で、逆に完全版を見ていたらダメージが少なかったかもしれない。良レビューに「大は小を兼ねない」というコメントがあったが、長ければ良いって訳ではないことをこれほど実感したものはない。 Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 5点(2016-11-10 22:11:32)(良:1票)

127.「誠実な人間はいつも孤独よ」とのセリフがありますが、一夜限りとはいえ不倫したサルバトーレとエレナは誠実だったんでしょうか?
しかも「サルバトーレ以上の男はいない」とか言われたボッチャ(エレナの夫)かわいそうです(涙)。
 というか本当にサルバトーレと一緒になりたいなら、あんな見つけれくれるかどうかも分からないメモをあてにするんじゃなくて、意地でも直接会いにいきなさいよ、根性無しめ。
 初恋の女性が忘れられないからと言って、それ以降女性と本気の交際をしないでとっかえひっかえのサルバトーレは自分の人生に対して誠実だったんでしょうか?
初恋は懐かしむべきものであって固執すべきものじゃないと思います。30年も忘れられないってさすがにキモいです。
 トトの人生を自分の価値観で勝手に決め、情報を操作して愛し合いう二人を引き裂いたアルフレードは誠実だったんでしょうか?
私は見てませんがおそらく映画版のように青年期で終わってたなら、全く違う感想になっていそうです。
要は「イタリア人の感覚わからん!」ってことなのかもしれません。青年期までは良かったので3点あげます。 Anything goes.さん [DVD(字幕)] 3点(2016-01-09 04:00:28)(良:1票)

126.《ネタバレ》 先に劇場版を見た後でしたが、私がそれなりの年齢のせいか悪く思いませんでした。ただ先にどっちを見るか、いつ見たかで変わる作品のように思います。 zekeさん [DVD(字幕)] 10点(2014-08-21 23:46:22)

125.《ネタバレ》 こちら完全版を最初に見た方は、公開時のバージョンを後で見ても、追加シーンがないのはさほど気にならないか、もしくは物足りない気がするかも知れません。(そもそもヒトは削除より追加したほうが認識しやすいため)しかし公開時の作品を見た私にとって、追加シーンはまったくの蛇足。想像力で埋めた甘美で切ない物語が、木端微塵に吹き飛ぶエピソードでした。51分の追加シーンがなくても(ないほうが)作品にこめられたメッセージがある意味はっきりしていると痛感しました。大げさに言うなら、公開時の作品は映画ファンのための映画。この完全版はトトという男の物語。母親の「あなたの家に電話をするたびにいつも違った女性が出てくる。でもあなたのことを心から愛している人の声を今まで聴いたことがない…」という含みのある名台詞。この言葉も完全版では単にエレナを忘れないから、という未練たらたら男になってしまうのです。大人になった彼女に言い寄る姿は醜悪そのもの。監督はもともとそれを望んで構成しているかもしれませんが、それを知ってしまった私としては悲し過ぎる作品でした。観客はトトの醜態を見せずとも。心のどこかにエレナがいつまでも存在しているなんてことは百も承知。さらに、映画を見ている観客それぞれにも心の奥に必ずいる「誰か」を思い出したり、過ぎゆく時に身を任せながら若き日の傷を癒すものなのです。さらに言えば、ラストシーンも単に心の誰かを思い出すだけでなく、映画が好きだった頃の「情熱」に対し奮起させることもメッセージで描いているのですから、エレナだけに集約して欲しくないわけです。おそらく完全版を先に公開していたらここまで評価は高くなかったでしょう。当時を思い起こせば、悲恋系映画はそれなりにありましたが、ここまで映画を愛した人々をストレートに出した作品はまれだったのも大ヒットの要因でした。多くを語らない作品の大切さをこの映画で知りたくなかった… 。「観客」はすべてを見せなくても行間を埋められる想像力があることを忘れてはいけないと痛感しました。 やしきさん [映画館(字幕)] 2点(2014-08-18 01:22:22)(良:2票)

124.《ネタバレ》 ○2時間版で大きな感動を覚えた身としては、この3時間版とは何だったのか。再会してからの未練たらたらはさすがにいただけないな。 TOSHIさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-16 22:37:24)

123.感動










pillowsさん [DVD(字幕)] 10点(2014-04-02 17:44:09)

122.観終わった直後の感想は「こりゃまたなんてもったいない映画なんだ」というものでした。誠に失礼ながら、「アイデアに監督の能力が追いつかなかった映画」という印象を持ってしまったのです。「せっかくの貴重な素晴らしいアイデアを、よりによってあんたが拾ってしまったか…」などと素人の癖に偉そうな事を言っちゃったりとか^^ でも、とにもかくにもあのラストシーンは素晴らしいという事で6点献上です。 バーグマンの瞳さん [地上波(字幕)] 6点(2013-11-23 17:17:26)

121.《ネタバレ》 この時代を知る人、この時代の映画を知る人達であれば楽しめるんだろうなぁ、と。3時間はあまりにも長すぎる。 あと、「はぁ???」という行動をとる人達が結構多くてなぜそうするのかよくわからないので釈然としない。(フィルム運搬を途中で投げ出す、とか)
完全版じゃないほうを観れば良かったなぁ。 虎王さん [DVD(吹替)] 5点(2013-04-08 20:44:45)

120.ワタシ自らが「劇場版」を選んで見ることはおそらく無いと思うので、誰かとよんどころない理由により、観る機会が訪れることを祈念しつつ。気持ちの上ではもはや幻の「劇場版」が、ああであったんだろうか、こうでもあったんだろうかと想像しつつ。それでも、少なからず驚かされたラストシーンに3点献上。 なたねさん [DVD(吹替)] 3点(2012-08-15 20:30:27)

119.《ネタバレ》 洋画最高の映画!ストーリー、音楽、雰囲気共に素晴らしかった。思わず二日連続で観た作品。 獅子-平常心さん [ビデオ(字幕)] 10点(2012-02-19 00:44:49)

118.《ネタバレ》 完全版しか見ていません。他の方のレビューを見るに、劇場版とはだいぶ違うようですが…そっちから見るべきだったようです。正直あまり心に響かなかったです。少年時代まではとても雰囲気も良かったのが、青年以降はストーカーの話としか思えなかった。おばさんとのエロシーンいる?エレナへの思いも、一途な恋と言えば聞こえはいいですが、30年持ち越しはちょっと引く。ラスト近くは弘兼憲史の漫画をイタリアで実写化したんかと。また少し経ってから劇場版を見ようと思います。 来た別府さん [DVD(吹替)] 6点(2012-01-27 22:03:44)

117.《ネタバレ》 名前はよく知っていたが、この映画を味わったのはサントラとともに最近が初めて。この映画は青春グラフィティと、後にそれを懐かしんだりしたときに誰もが一度は経験するであろう、胸が締め付けられるような想いがテーマ。

近年の作品と比較して派手な描写はないものの、一つ一つの台詞に重みがあり伏線の答えが出る場面も深く噛み締めることができる。そして下町の映画館が人々のコミュニケーションの場であった時代、シネマコンプレックスなどしか知らない自分にとっては羨ましい場所である。村の人々が新旧のシネマパラダイスに集い笑ったり涙する様を見て『いいなぁ、自分もあの中で映画を見てみたかったな』とさえ思わせる。映画好きの人こそ一度は見るべき映画でこの映画の目指す方向がわからなかった人は、色んなことを経験して何年か後にもう一度見れば、故郷へ帰ってきたトトのように何か見つけられるかもしれない。

序盤、シネマパラダイスから締め出された客達のために、向かい側の白い建物をスクリーン代わりにして映画を写すシーンは映画史上に残る名シーンのひとつであり、言葉にしても伝えきれないほど胸を打たれた。
そして最後にアルフレードがトトに残した映画のラブシーンをつなぎあわせたフィルムは、トトを映画の道へと歩ませエレナとトトの恋路を結果的に潰してしまったアルフレードの贖罪が込められているのかもしれないし、エレナとの恋に破れて気持ちの行き場がなくなった新天地を目指すトトにアルフレードが送りたかったエールを形にしたものかもしれないと感じ、涙が出た。
映画にライフワークを見出した男が自分と同じ道を選んだ男に宛てて言葉ではなく敢えて映画を通じたメッセージ、粋じゃあないですか。 シバラク・オバマさん [DVD(字幕)] 10点(2011-12-24 14:41:14)

116.《ネタバレ》 レビューを書こうと検索したところ、完全版というかロングバージョンの方だったみたいですね。長さは気になりませんが、終わりそうで終わらない感が気になりました、公開版も観てみたいです。 ないとれいんさん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-16 13:57:12)

115.《ネタバレ》 僕にとっては完全版の方がラストの思いがグンとアップします。トトとエレナを結びつける力になったのは、アルフレードの物語った王女と兵士の謎めいた悲恋話でした。あの話しをヒントにトトはエレナに猛アタックします。そして鍵なのは、アルフレードの同じ物語がトトにエレナを諦めさせる力をも持っていたということ。兵士が何故99日目で去ってしまったのか、トトがアルフレードに答えを語るシーンは秀逸。そのことが非常に良く活きているのは完全版の方です。そしてラストのリールは単なるノスタルジックで温かい親子愛的なエンディングに収まらず、アルフレードが奪ってしまったもの(女性との本物の愛)とアルフレードが導き与えたもの(映画への愛)が同居した贈り物だという意味深さになります。そして恐らくは現実に手に入れられないからこそ、強く求める思いが映画作品に昇華され、トトは立派な監督になり得たのだと思える、切なくも美しいラスト。教会での上映時代にキスシーンがさんざんカットされて、返って観客の注意を引き立て熱望を呼ぶ場面も説得力を放ちます。アルフレードは失明するまで、ずっとフィルムから他人の愛をカットして観客から目隠ししてました。人と人の愛をスクリーンで見せておきながら、肝心なところで切り離して箱の中に隠していた人です。対しトトは切り離された破片を渇望する少年で、切り離されることのない愛を人々に見せる立場を得た人でした(カットなし上映を任され、後には映画を作る)。失明後アルフレードが最後にカットして隠したのがトトとエレナの愛。カットされた破片をなんとか手に入れる為ならとことん頑張るトトだから、自分の作る映画で補完してきたけれど、本物の破片がない! 完全版ではトトは全ての破片をその目で確かめる。そうやって、あのラストはトト、アルフレード、エレナ3人のそれぞれの愛の在り方が一点に結びつくシーンとなります。これは完全版でないと味わえません。トトはエレナと再会後も未練たっぷりだったけど、満足や割り切りでおさまってしまえば、いい映画を作り続けられないだろうし、エレナとの再会でひとつの区切りを見いだせたことで、また一段高い作品を作り出すのだろうなと思います。エレナへの「僕はそうは思わない」あの一言に宿る魂が、これからのトトの作品に反映されていくのでしょう。アルフレードの魔法は消えない!! だみおさん [DVD(字幕)] 10点(2011-07-26 14:29:30)(良:2票)

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【点数情報】

Review人数 134人
平均点数 7.36点
032.24% line
132.24% line
221.49% line
353.73% line
432.24% line
5128.96% line
6128.96% line
71813.43% line
82317.16% line
92014.93% line
103324.63% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.36点 Review11人
2 ストーリー評価 7.79点 Review24人
3 鑑賞後の後味 8.20点 Review24人
4 音楽評価 9.40点 Review27人
5 感泣評価 8.55点 Review20人

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