みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 警察署廊下を歩く男の後ろ姿に被さるオープニングクレジット、ディミトリ・ティオムキンの音楽も相まって漂うノワールの雰囲気に「これは当たりかも」 冒頭での「殺人事件がありました」「何時?」「昨日」「被害者は?」「私です」に「これは大当たりかも」 遅効性の毒物を盛られ余命1日、長くて1週間の宣告を受ける迄はモタつきを感じましたが、そこからの怒濤の展開は目が離せなく(集中していないと話に置いてきぼりにされます)見た目冴えない田舎の会計士なのに探偵ばりの活躍は、死ぬ気になれば何でも出来るを超えた死が確定した者のそれを成し遂げなければ死んでも死にきれないという気迫が度々の全力疾走に表れて胸熱に。ラストショットの D.O.A. が切な過ぎます。 本作で唯一知っていたネヴィル・ブランドは病的な小悪党を演じさせたら右に出る者無しの持ち味発揮でノワールを盛り上げてくれました。名匠ルドルフ・マテの秀作であり掘り出し物の逸品です。 【The Grey Heron】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-04-13 03:54:19) 5.《ネタバレ》 映画の後半辺りからストーリーが難しくなってきていて把握できない部分があったので本来ならばレビューは控えるところなのですが、どうしても書きたい事があったので書かせて頂くとすると、 休暇を取ってLAに行きホテルにチェックインした時のポワヮ~~~ンっていう音が物凄~く気になってしまい、その後で部屋に入ってからも2,3度聞こえてきたりして、あの音が鳴るたびに笑いを堪えながら観ていました。たぶん、何かの楽器の音だろうとは思うのですが、あの音は一体どのような意図で出したのだろうかと考えれば考えるほど気になってしまって夜も眠れないほどです。 それと、もう一つ気になったのが医者の無神経な態度。「お前は殺されたのだ」って、オイオイ・・・いくら重い病気でも少しは言い方ってもんがあるだろと思い、「お前は既に死んでいる」みたいな言い方をする医者がどこにいるんだとツッコミたくなってしまったりして、アメリカの医者って皆こんな言い方するんだろうかと疑問が出てきます。 看護婦がビグロウの背後でオロオロしながら書類を机に置いて行ったり、医者に病状を伝えられ売店の前に来ると待ち合わせでやって来た女性が恋人に手を振って抱擁するということが目の前で行われていたりといったワザとらしさ全開の演出なども出てきたりして、いろいろなところで無駄に誇張された箇所が見受けられたと思います。 また、音の話に戻りますが、扉がバタンと閉まった瞬間にジャジャ~ンと鳴ったりする演出も古臭い感じがしました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-10-01 01:31:38) 4.《ネタバレ》 アマゾンを見てもDVDは出ていないことになっているのだが、なんとブックオフにあったので急いで買ってしまった。 サスペンスの骨の部分は誰もが考えるような「タイムリミット付き犯人探し」だが、それが始まったらそれこそ何の無駄もない(前半はだらだらしすぎだと思うが)。尿印に行くといきなり自分が毒を飲まされたとわかり(普通はわかっていない毒の検出はかなり難しい)、犯人の糸口があっというまにつかめたり、主人公が拳銃をなぜか使えたりとご都合主義満載なのだが、完璧に無駄をそぎ落としているため流れに乗って楽しめる。ただ人がごちゃごちゃしすぎの感はあるが。 それでも、「君は殺されたんだ」はショックだろうね。あと1日の命、という設定もありがちながらやはりいいものだ。普通に楽しめる作品。 【θ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-09 01:01:58) 3.《ネタバレ》 暗黒フィルム(フィルム・ノアール)の佳作。話が転換する場面で、渦がでたり、毒が光ったり、前方の敵の拳銃の弾が横や後ろから飛んできたり、いかにも安っぽくB級だが、展開の疾走感が心地よく、観て損はない。昨今のジェットコースタームービーを思わせる脚本の勝利だ。会計士のビグローは何者かに毒を飲まされた。医者からあと一日か二日、せいぜい一週間の命と宣言される。絶望し、恋人の元に戻って残りの人生を癒されながら過ごすかと思いきや、猛然と走り出し、犯人探しにやっきとなる。傍題をつけるとすれば「走る会計士」、それくらい走り回っている。出会う人物がみんな怪しいのはご愛嬌。黒幕はギャングのボス、メイジャック。ピグローを誘拐させ、自宅に連れてこさせ、余計な説明をする。放っておいてもすぐ死ぬ運命なのに殺害を命じる。この手下がお約束のドジ。ピグローには安々と逃げられ、警察に射殺される。真相はこうだった。メイジャックは過去にイリジウムの不正取引をした。表向きは彼の甥ジョージ・レイノルズ(本名レイモンド・マクビアン)とフィリップの取引になっている。不正に感づいたフィリップはレイノルズを探すが、見つからない。実は、レイノルズは5ヶ月前に亡くなっていた。警察も不正に気づき、フィリップを尋問し、追及した。釈放されたフィリップは公正証書を作成していたのを思い出し、ビグローに連絡をとるが、あいにくと旅行で留守。どういうわけか、ビグロウの秘書に理由を明かさない。滞在先を教えてもらうが、翌日には自殺偽装で殺されてしまった。フィリップの妻もギャングの仲間だった。実行犯は、メイジャックの手下のホリディ(フィリップの会社の社員)。ホリディは証人を消すため、ジャズバーでピグローに毒を飲ませた。ここのジャズ・バンドが非常にクールで最高のスイングを聞かせてくれる。真相を解明しピグローは、会社から出てきたホリディを射殺。警察で真相を話し、恋人の名を口にすると、果てる。親玉は警察が逮捕してくれるだろう。主人公の人間ドラマが薄く作品に重さはない。離婚暦がある以外、どういう人生を歩んできたか不明だし、恋人への態度にも一貫性がない。恋人の嫉妬とか、バーでのナンパシーンは不要だった。二人は深く愛し合っているのが良い。数日しか命がないという設定が、緊張感をいやが上にも高める。悪者は余計なことをして墓穴を掘るのはサスペンスの黄金律? 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-10-26 21:13:51) 2.うほっ! これが登録されてたのでちょっと嬉しくなりました。ハリウッド50年代、スタジオ撮りの小品ですが、もう何というか観客をグイグイグイグイ引っ張り続ける快作です。主人公があと1日しか生きられないってのが凄い。こういうネタ、普通ならファンタジーか感動ドラマにしちゃうはずですけど、この主人公は違う。「オレに毒を盛った奴ぁ一体誰だ!」と執念の素人探偵(本業・会計士)が開始されるわけです(すぐに警察に行けばいいのに…)。主人公の目が、だんだん鬼気迫る色合いを帯びていくあたりが凄まじいです。あ。いまスタッフを見たらなんと監督は…おーっと! ご存知映画の教科書『裁かるゝジャンヌ』を撮影したルドルフ・マテだ! 監督をやったら、こ、こんなピリリと辛い娯楽サスペンスを撮っちゃうだなんて…ありがたやありがたや(←なんか違う)。 【エスねこ】さん 8点(2004-07-12 08:10:51)(良:1票) 1.結婚を目前に控えた独身男性が、いつの間にか毒を盛られ余命あと1日と宣告されてしまう物語。医者が主人公に対して放った一言、「君は殺されたんだ」という言葉は非常にショッキングです。最初はなぜこの男が毒を飲まされたのか?というミステリーで話が進んでいき、次第に事件の真相を暴いていくサスペンスになります。裏でうごめく陰謀が明らかになっていく後半場面はストーリーがグングンと面白くなり、物語の中に引き込まれます。それにしても死を覚悟した人間というのは末恐ろしいもので・・・、もはや自分には何も失うものが無いわけですから、どんなことだってやってのけられるわけです。もし自分がこの映画の主人公と同様、毒を盛られ死の宣告を受けたら?と考えさせられてしまいます。主人公と同じように命を懸けて犯人究明に乗り出すか、それともひたすら絶望に打ちひしがれているか。はたまた最愛の人と最後の時を過ごすのか・・・。そういうことも考えさせられるとても奥深い映画です。 【かんたーた】さん 8点(2004-06-12 12:59:22)(良:1票)
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