みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 この時期、今井正はレッドパージで東宝を追われ独立して映画制作を行っていたらしい。しかし、この映画にはプロデューサーの力だとは思うが、各映画会社、独立劇団の名だたる名優が集結し、音楽界、群馬県の協力そして山田耕作本人までもが出演した。 その各方面の協力を得ての今井演出は見事な手さばきで、この映画を作る熱気が劇中のオーケストラとオーバーラップしたように見えた。初めはクラッシックの芸術性が鼻につくと思ったが、ちんどん屋さんとの見事なコンンストレーションは見事だった。個人的には草津節の演奏が一番素晴らしかった。 【rosebud】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-05-02 16:00:16) 4.《ネタバレ》 戦後まもない日本、しかも一地方都市高崎に交響楽団を設立するという極めて困難な中での物語。いやこれが実話に基づく映画というのだからすばらしい。主役は岡田・岸の二人なのだろうが、助演の小林桂樹の熱意がすごいと思う。何度も危機に陥り解散まで考えた楽団を救ったのが「赤とんぼ」とは。他に「この道」や「からたちの花」などたくさんの童謡や歌を作った山田耕筰、彼は管弦楽曲なども作曲し日本のクラシック音楽界をリードしてきた人であるが、映像として見るのはもちろん初めて、感慨深い。なおピアニスト出登場する室井摩耶子さんは今なお現役90歳のピアニストだという。映画で有名なクラシック音楽をたくさん聴けるのが良い。 【ESPERANZA】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-09-10 10:28:39) 3.骨のあるいい映画だった。どう考えても存続できそうにない地方楽団が、自ら演じる音楽に助けられながらなんとか歩き続ける姿を映している。やたらに感動の涙やとってつけた団結みたいなものは使わず、金銭的な問題や田舎にいることで感じる焦燥感、団員同士の争いはリアリティたっぷりだった。そして、音楽ってすごいな、やっぱりいいな、と純粋に感じられるシーンは心を救われるような思いがした。さすがに木こりか炭焼きというのはひどいけど、この時代はその発想も仕方なかったのかも。 【のはら】さん [地上波(邦画)] 7点(2011-12-29 22:26:40) 2.今井正監督が描く、正統派人間ドラマ。 真面目な監督が、岡田英次と岸恵子といった安定した実力を持つ俳優陣を配し、無難にまとめ上げた作品だが、無難に楽しめる反面、真面目過ぎるきらいがあった。 ただし、小林桂樹は実に人間味あふれるキャラクターを演じており、まさに名演。 小林桂樹の演技の幅の広さを感じることができた。 又、音楽の素晴らしさ、音楽を聴くことによって得られる感動などが、150分の尺の中にぎっしりと詰まっており、その辺りも評価できる。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-11-19 00:13:07) 1.《ネタバレ》 納得半分、反発半分。納得は、岡田英次の脇に小林桂樹を置いたことで、これが適度に批判者の役を持ち、いやらしさを緩和させている。一つの文化に接触させる機会を地方に与えるというのは、悪いことではない。ただそこに中央から周辺への啓蒙という意識が加わると、どうしても反発を感じざるを得ない。山奥の子どもたちに「彼らもあのまま木こりで終わってしまうんだなあ」などと上から憐れむような態度を見せられると、それは違うでしょ、と思う。楽団員たちが聞けない美しい音(たとえば小川紳介の「ニッポン国古屋敷村」で出来たての炭がたてた澄んだ響きのようなもの)が確固としてあるわけだ。地方で生まれ地方だけで充足している文化というものがあるわけだ。中央的なものを地方に広めることが文化活動のすべてであってはならない。中央の山田耕筰を連れてきて「オーケストラの少女」をやらないと映画が終わらないところに、都会人の作る良心的社会派映画の弱さがある。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-02-03 12:22:34)
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