みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 「刑事物語」という武田鉄矢主演の邦画がある。無関係なタイトルを引き合いに出して申し訳ないが、今回のコロンボはその映画の片山刑事と重なって見える。 どう重なるかというと、女に弱く、がっしり体系でスマートに見えない、もてないが無害な男という人間臭さが武田演じる片山刑事と似て見えた 一応コロンボの名誉のために一言添えておくと、タイトル「恋におちたコロンボ(…のふりをしているコロンボ)」といったところだろうと思う かみさん一筋のおしどり設定を崩してまでやる話でもないだろうから。本気でそんな色ボケキャラにしたら、往年のファンからどれだけ叩かれるかしれたもんじゃない 一応とつけたのは、ちょっとやりすぎな面があるから。ネクタイ締め直しからのキスシーンや、バイオリンケースに花束を隠して贈るコロンボなど、キツめなシーンがあるからだ 初対面のうっかりパジャマをコートでひた隠しにするシーンも、この段階で色ボケを演じるわけがないことから、後の容疑者に対面してマジで女を意識しているようにしか見えない これは今回の犯人役フェイ・ダナウェイに対する礼儀を作品内で表したメタな応対と考えるのが自然なエンターテインメントとの向き合いかたなんだろうな 冒頭のクレジットでわかるが本作の脚本は原作小説のない、ピーター・フォークのオリジナルストーリーである 一応、コロンボ役の当人が責任をもって書いたものと素直に受け止めるとするならば、デートでカウンターに座るコロンボとか、自分で書いたんかと 実は、「刑事物語」も基本、脚本は主演の武田鉄矢が書いている。女に弱い男は自身で書かないとならないしきたりでもあるのだろうか 「刑事だって人間だよな」といってゴニョゴニョする武田鉄矢の迫真演技と、そこまではいかないまでも浮ついた不倫ぽい行動をとるコロンボに何度も言うが共通するものを感じた コロンボ馴染みの店で普段心底を見せないコロンボが他人の分析という形で珍しく心の中を事細かに露呈される。「見当違いという逃げ道」を用意しながらの苦肉の心理描写だ 今回、コロンボの違法な捜査は度を越えている。留守中に容疑者の部屋を平然と漁っている。旧コロンボでも不在を狙って証拠を捜すことはあったが、容疑者に見咎められて 仮に嘘でも「~さんに尋ねたらこちらに案内された」など言い訳を用意して(後ろめたいことがないふりをする容疑者を追い込むように)事後承諾をとったり 引き出しなど勝手に開けたりはしてなかったように思われる。新シリーズではよくあるが、犯行現場の検証と家宅捜索をごっちゃにしてはならない あと、共犯の女性。「二枚のドガの絵」と同じ電気毛布体温操作と逃走する影を見せるトリックを再利用する役割を与えられていたが それ以降は主犯の心境を語らせるための単なる聞き役になっていて人物としての存在感が全くない なにもしないが、話の都合上コロンボの追及を待つために(完全にフェイ・ダナウェイへの疑いが晴れるまで不安だから待つという名目で)ヨーロッパへ逃げずにその場に留まり続ける 最初の白黒映画「ゴジラ」には、アメリカ公開用に一部編集、アメリカ人記者としてゴジラを追うレイモンド・バーを新規撮影追加した「怪獣王ゴジラ」という映画がある さらなる無関係なタイトルの引き合いで申し訳ないが、そのアメリカ人記者とイメージが重なる。後付で惨状を実況するだけの、本編には一切絡めない空疎な人物といったイメージだ 結局人物というよりも証拠品の一つとして機能することになる。それに対する違法な尋問シーンも昭和感覚で滑稽なシーンになってしまっている。コメディ寄りなのかもしれない こんな横暴を容疑者に見せたら裁判で負けると思うんだけれど、惚れた女だから負けたいのかもしれないという穿った見方もしてしまいたくなった。拘留の事実だけで堕とせただろう 最後はオチとして、犯人の女性二人は親子だったという決着を見る。娘のほうは存在感なかったので勿体なくもオチの意外性はいささか薄まった なおさら娘にも活躍してほしいところだったが、その代わりにフェイ・ダナウェイの出番を削ることなど、とてもじゃないが考えもしなかったろう。最初から彼女の為の作品だ トリックは使いまわしでアリバイ崩しや物的証拠はほとんどなく弾丸や銃の特定すらしていない。マジもんの人情路線だったんだな・・・ 人情モノに落ち着いたので、犯人が裁判で争うなどといった余計なことを考える必要はなくなり、その点も含めてちょっとコロンボっぽさがない作品だった。それには良し悪しある 【うまシネマ】さん [ブルーレイ(吹替)] 4点(2023-04-20 12:41:24)(良:1票) 5.《ネタバレ》 原題からすれば、コロンボと被疑者がお互いを利用しつつも、まるで恋のような状況を演じるってモンだと思います。そんなスジの話もありかと思いますが、コロンボにそんなモノは求めないなあ、オレは。なんか、デレデレしているときのピーター・フォークはみのもんたさんみたいですね。うれしいモンじゃないなあ。 【なたね】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2016-11-30 16:17:28) 4.《ネタバレ》 新シリーズになってから主演だけでなく製作総指揮もつとめるようになったピーター・フォークが自ら脚本を担当し、犯人役にフェイ・ダナウェイを迎えるというやたら気合いの入った一本。邦題の「恋におちたコロンボ」の通り、今回のコロンボは犯人にしつこくまとわりつくというよりは、まるで犯人とデートをしているような雰囲気になっているが、どちらかといえば犯人のほうが最初にコロンボに魅かれていったという印象。いつもコロンボが去り際にいう「あともう一つだけ。」を先に犯人に言わせるあたりなどは面白いし、犯人と共犯者の関係が最後になって明かされるという展開も意外性があってよかった。フェイ・ダナウェイは「俺たちに明日はない」の印象がなんといっても強く、クールビューティーなイメージがあるが、この作品では齢を重ねているせいか、だいぶ印象が違う。それでもなかなかのオーラを放っていてスターの貫ろくが感じられるのはさすがといったところか。ただ、吹き替えが高畑淳子なためか、しゃべり出すとフェイ・ダナウェイが高畑淳子に見えてきてしまうのがちょっと違和感を感じた。とはいえ、あまり期待してなかったせいか、作品としてはけっこう楽しめるものになっていたと思う。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-28 02:41:57) 3.《ネタバレ》 コロンボが恋に落ちたというよりは犯人のフェイ・ダナウェイがおちてたよーな、そーでもないよーな。 ま、大人の恋模様的なぐらいの味付けで本筋はやはりコロンボと犯人の丁々発止…じゃあないんですよねぇ。 犯人に対して疑いをかけるキッカケは合点のいくものではないですし、追い詰めていくさまも弱い。 犯人と共犯者の関係性も最後の最後で自供により明らかになるので、なんだかコロンボはなーんもしてないよーな印象です。 まぁたくさんあるシリーズですしたまにはこんなのもいいのかな? 【ろにまさ】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2013-05-21 23:16:59) 2.《ネタバレ》 邦題の理由は当時ヒットした「恋におちたシェイクスピア」から来たと、私の所持している本に書かれてありました。 本作のシナリオはフォーク自身が書かれていて、マンネリ化した「新・刑事コロンボ」を脱し、昔のコロンボのオマージュがいくつか含まれています。 本作のゲスト、フェイ・ダナウェイはエミー賞を取ったそうです。 でも、声優さんがパッとしないせいか、言われてみないと誰かわからないのが残念です。 コロンボが恋に落ちたか別として、犯人の女性がコロンボに魅力を感じたことは本当で事件の解決の行方よりストーリーが膨らんでいます。 ちょっと意外な点は「コロンボ」というドラマは最初に人間関係の全てがわかってしまう点にあるのに、今回は、最後に共犯者について、エッ!ってわからせる点にあります。これは本作のハイライトだと思います。 ちょっとわからないのが、なぜコロンボが犯人の目星を掴んだ点です。ファースト・インプレッションです。 誰かわかる方、教えてください。 【クロエ】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-05-09 06:49:00) 1.内容は悪くないのに、邦題がひどい。邦題でマイナス2点。コロンボが気がつくきっかけも今ひとつ、キレがない。 フェイ・ダナウェイの魅力が生きていない。 【みんな嫌い】さん [CS・衛星(吹替)] 4点(2009-06-21 21:01:09)
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