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【クチコミ・感想】
2.《ネタバレ》 女優にして歌手、ジャンヌ・バリバールのライブ・リハーサルの様子をひたすらモノクロで撮ってゆくというシンプル極まりないドキュメンタリ。ほぼ全編が(練習として)歌っているシーンなので、見た目はミュージック・ビデオの一種だと言ってよいかも知れない。音楽的にも、シャンソン風のものからクラシカルやポップス調のものまで多彩な楽曲が奏でられて面白いのだが、その上に、ただ練習風景を映像に納めているだけではあるのだが、そこにしっかりと歌手が歌をつくり込んでゆく過程が端々に描き込まれており、普通に音楽を聴くのとは一味違った面白さを確実に備えた優れた作品だとも言える。無作為なようで、実に見事なドキュメンタリだと思う。
また、監督の特徴である闇を多用した画づくりもこれまた見事。こっちもただ白黒カメラを無造作に置きっぱなしにしているだけにも思えるのだが、何とも言えないエレガントな映像を撮り納めることに成功しているのだ。これも一種の才能・センスなのだろうとしか言えないようにも思えるが、どこか少し不思議な作品という風にも感じられる。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-02-11 13:12:12)
1.スタンダード・モノクロームの画面を包む深い黒、その中に天井からのライトで浮かび上がる女性歌手と伴奏者が遠目に捉えられる。何とも端麗で繊細なファーストショット。カメラはそれ以降も、ストローブ=ユイレ以上とも思える厳格なフィックスの長廻しで歌手ジャンヌ・バリバールのリハーサル、ライブ演奏を収録していく。あるシーンでは距離を置いた客席後方から。またあるシーンでは、フレーズごとに何度もやり直しを繰り返す彼女の表情のみを側面からの光によって部分的に浮かび上がらせ、その様を正面近い位置からのカメラがじっと見守る。その距離感が醸す緊張感と、表情変化に滲み出る豊かな人間性。彼女らと協働しながらも、撮影はあくまで慎ましい。ペドロ・コスタ特有の黒の領域が、限定的な容貌と所作、歌声と器楽をよりシンプルに際立たせる。極めて純粋な音楽映画といえば良いか。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-07 22:14:49)
マーク説明 |
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【点数情報】
Review人数 |
2人 |
平均点数 |
7.50点 |
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7 | 1 | 50.00% |
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8 | 1 | 50.00% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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