みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
8.《ネタバレ》 ジェラルド・バトラーが主人公の苦悩を演じれば演じるほど、映画が重たくなっちゃうように感じられて。一方では、映画の最後に本作のモデルになったマシンガンプリ―チャー氏ご本人が登場して、もちろんこの断片映像からだけでは本当はどういう人物なのか掴み切れないけれど、この人、妙にさばけたイイ表情してるんですね。いや、これこそ本作の主人公のあるべき姿なんじゃないのかな、とか思えてくる。って、そりゃまあ、本人ですから、ねえ・・・。 とは言え、本作も、必ずしもドラマを重たそうに引きずってばかりいる訳ではなくって、むしろ抑制が効いている、と言ってよいかも知れません。テンポのいいエピソードの積み重ねで、冒頭のダメダメ時代から始まるこの特異な主人公像をうまく描いていて、家族・友人との関係も絡めつつ、紛争下の悲惨な現実も我々の前に突きつけてみせる。 雑多なエピソードの羅列、と捉える向きもあるかも知れないけれど、それが「終わりなき悪夢の連鎖」を想起させて一定の効果をあげているのも確か。ここで描かれているのは、簡単には答えの出せない物語。主人公の行動にしても、単純にすべてを善とは言い切れない矛盾を抱えているワケで、その矛盾を抱えた姿を、そのまま映画の中に叩きつけてみせる。 矛盾は解決せず、苦難もまた解決しないながらも、元少年兵の言葉の中に一片の真実を垣間見せ、「和解」への希望を感じさせるラストへとつないでいく、この辺りも、抑制が効いているからこその感動、と言えるでしょう。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-12-23 13:01:44) 7.《ネタバレ》 サムは自分が信じたことに真っ直ぐなんですね。自身がやってることは、正しいことではない、と分かっている正義。そういう世界が戦争で、その世界を視聴者に示唆できただけでもこの映画の意義があるように思います。 【Keytus】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-12-18 01:46:43) 6.神すげーって感じの宗教色の強い作品かと思ったら、まったく逆の展開になってくのがリアル。 面白いという方向性の作品でないのは確かで、サムの行動を肯定も否定も出来ない。 こういった現実があるということを知るだけでも価値があると思いたい。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-03-09 17:35:44) 5.《ネタバレ》 寓話として観ている分には楽しめないことはないのですが、何せ物語の背景になっている悲惨な社会は現実のもの。現実の悲劇を独善的な「ヒーロー」を描くために使って良いのかという疑問は否めず、どこか心から楽しむことは出来ない作品。確かに主人公の「改心後」の行動は、まさに更正そのもの。だけど、だからって外国に乗り込んでいって人殺しを繰り返して良い訳はなく、正義を叫ぶことで自らの罪を掻き消しているだけにも見える訳で、やっぱり何か後味が悪い。エンドロールで出てくる実在の御本人の御姿。確かに雰囲気あるなぁ…。そこにあるのは本当の正義だろうか? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-09-08 00:32:26) 4.物語として、微妙かな..実話が基になっているようですが、もっと上手に映画にする事が出来たように思えます..例えば、「エリン・ブロコビッチ」や「ホテル・ルワンダ」のような..観る者を圧倒する、説得力と、細かい部分の演出、エピソード..それが、本作に欠けています..監督のセンスと脚本の力不足が否めませんね... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-01-19 18:05:01) 3.《ネタバレ》 あの『チョコレート』という超社会派映画を撮った監督の新作が、ジェラルド・バトラーを主演に迎えなんだか馬鹿っぽいアクション映画(パッケージとかも見る限り)みたいだけど何故?という疑問を感じながら鑑賞したのだけど、これが良い意味で期待を裏切ってくれた良作。キリスト教に限らず、宗教的信念から始まる人道的行動の限界と危うさと胡散臭さをちゃんと客観的に見せてくれました。いつまでも続く戦場で、200人、300人の子供たちを救ったからといって結局、本質的にはなにも変わらないし、そのせいで犠牲にされる彼の周りの家族や友人たちはどうなるの? そして彼の行動はあと一線を越えれば残虐な敵となんら変わらない。それでもこんな男が居ました、あなたはどう思いますか。そう観客に問い掛けてくるような深い作品だった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-13 12:02:33) 2.《ネタバレ》 これ凄く良かったですよ~。実在の戦闘派牧師を映画化したということですけど、彼の行いは大いなる議論を呼びそうです。なんたって人殺しですからね。いくら子どもたちを守るためとはいえ、この一線を越えていいのかという問題は常につきまとう。でもサムはこう言う。「もし君たちの家族がテロリストに誘拐され、俺が奪還すると約束したら、その手段を選びますか?」って。そう言われると、うむむ、、、、と考えさせられる。少なくとも、批判するだけでなにもしない人よりは、サムみたいに正義心を持って活動してる人を応援したい。もうね、しょっぱなから凄いヘビーな映画だなって。黒人の子がテロリストどもに、母親を殺さなかったらお前と弟を殺すぞって脅されるところから始まる。なんちゅう酷い光景。こんなの見せられたら、綺麗事言ってないでサムを心から応援したくなる。子どもたちを助けようともう一度同じ場所に行ったら、みんな殺されちゃってたり。そんなことばかりで、途中「神を信じられない」状態になる。だけど、男の子に「心まで失っちゃいけない」って話聞かさせて、サムは男の子をがっしりと抱きしめる。あのシーンがもの凄く感動的。思わず涙出そうになっちゃった。そうなんです。心まで負けちゃいけない。それこそ敵に屈した事になる。あの小さな男の子の言葉には、凄く深い教訓があるように思う。賛否両論あるだろうけど、個人的には秀作だと感じました。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-09-30 00:06:26) 1.『マシンガン・プリーチャー』…直訳すると機関銃牧師。この直球勝負のタイトルに加え、『300』で古代筋肉バカを熱演したジェラルド・バトラー主演と来れば「どんなクソ映画が飛び出すんだ」とワクワクしてしまいますが、内容は実に中途半端でガッカリしました。。。 女房にストリッパーをやらせて一家を養わせ、自分はバイクと麻薬に夢中というホワイトトラッシュの鑑のような男が本作の主人公。この男がキリスト教の力でエクストリーム改心するのですが、改心した途端に建設業で一発当てます。ほんの数年で一財産築いた彼は「この幸せをみなさんにもお裾分けしなきゃ」とボランティア精神に目覚め、内線が続くスーダンの子供達を救おうと奮闘します。しばしば虐殺が起こり、銃弾も飛び交う危険な地でありながら、彼にはまったく弾が当たらない!従軍経験のないただのガンマニアでありながら、地元民兵との戦闘では常に勝利を収める!神に守られているとしか思えない彼は、いつしか子供達の守護神となるのでした。。。 一応は実話という触れ込みの本作ですが、ワンマン経営者特有の「どうも話を盛ってるっぽい感」がプンプンしてきます。当の監督自身もこのインチキ臭い話に乗り切れていない様子で、そのことが映画の出来を中途半端なものにしています。監督を担当したマーク・フォースターは医師の父と建築家の母を持ち、身内にはドイツ赤軍メンバーもいるという、いわゆる進歩的な一家に生まれた文化人です。この来歴から察するにこの人は宗教というものを信じておらず、そのため物語の要となる「信仰」という部分を完全に茶化して撮っています。主人公が教会で熱弁を振るう様などは完全にカルト宗教の扱いでした。おまけに、ヨーロッパ人である監督は、どこにでもズカズカと入り込んで「俺が俺が」と出しゃばるアメリカ人を冷ややかに見ており、主人公の活躍をかっこよく撮ろうという意思がまったく感じられません。そのため本作はドラマの面でもアクションの面でも成功しておらず、かといってバカに徹しているわけでもなく、妙に気合の入ったジェラルド・バトラーの雄姿のみが空回りするという結果に終わっています。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2012-08-13 00:44:15)(良:1票)
【点数情報】
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