みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
2.《ネタバレ》 海面の上昇で人類が滅亡の危機にある未来。そこで過去にタイムスリップし、 海底を真水に変える研究を行っていた女性科学者に会いに行く、というお話。 大まかな話の流れはよくあるSF映画という感じだが、そのタイムスリップするのが 自分の「分身」という、ここが少々独特で、自分が二つに分かれた状態ということで 主人公もその点に関し哲学的な思索を始めるのでやや難解で観ているこちらも眠くなりそうになっちゃう。 でも後半は主人公とその分身による争いとなり、かつ自分で自分と争ってるようなものでSFらしい面白さが発揮されます。 地球温暖化がどうというよりは、自己同一性とか、タイムパラドックスとかそちらの方に焦点があたってる印象。 SFというのは外側に向かっていくタイプと内側に向かっていくタイプの2種類あると個人的には思ってるのですが、 本作はまぎれもく内側に向かっていく自省タイプのSF。北欧らしい暗い内省系SFが好きな人には良いかも。 【あろえりーな】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-09-01 16:08:21) 1.《ネタバレ》 製作国として国名が3つ出ているが、映画の舞台はコペンハーゲンなのでデンマークの印象が強い。監督・脚本と主演俳優はデンマーク人、ほかにスウェーデン人やスウェーデン語話者のフィンランド人(エステルボッテン出身)も出ていたようである。 邦題はともかく原題の”QEDA”は一般に通用しない劇中用語のようで、「量子もつれ quantum entanglement」という科学用語を理解できる/しようとする人間も少数だろうから、これは製作側の独りよがりである。とても商業映画のタイトルとは思われないので、英題くらいにしておくのが妥当である。 全体的には北欧らしい作りということなのか、地味で不愛想な外見のためたまらなく眠くなり、字幕を見落として少し戻るということを何度も繰り返した。ただ同じ顔の人物(二役)が自然な感じで一緒に映っている場面があり、これが結構不思議ではあった。 映画のテーマとしては、一つは地球温暖化の問題と思われる。海水面の上昇でコペンハーゲンの街路がベネチアのようになっていたのは古典的な温暖化イメージだが、そのほか気候変動の表現として突然の嵐の場面もあった。塩分のために真水が失われて多くの生物種が絶滅し、人の健康も損なわれるというのは世界共通の一般論か不明だが(低地限定ではないか?)、2095年の男が2017年に来て、かつての世界がこれほど豊かで人の心も満たされていたと実感する場面は確かに現代人への警告になっている。ここは一般受けしやすい。 一方で時間ということに関しては、簡単に過去を変えてはならない、といったことを教訓めかして言っていた感じだが、そもそも人間というのは過去を変えられないので現実世界に向けたメッセージにはなっておらず、単に意外で悲惨な結末を面白がるだけのショートムービー的なもので終わった気がする。あるいは過去にこだわらず、未来を変えることを考えろという意味とも解釈できるが、それにしても回りくどい話である。 そのようなことで、学生のSF研とかなら内輪受けしそうなアイデアに、地球温暖化の話を加えてかろうじて長編映画にしたような印象だった。ほか劇中設定(地球温暖化と時間旅行)に関する疑問点もいろいろあるが長くなるので書かない。地球温暖化について何か言いたい人は見てもいい(ただし眠い)。 ちなみに「ひいひいばあちゃん」は確かに魅力的な女性だった(知的で賢明)。妻の先祖であるからには惚れて当然か。 【かっぱ堰】さん [DVD(字幕)] 4点(2020-04-29 11:51:29)
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