みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 日本じゃ選挙戦そのものをテーマにした映画はほとんど見かけないけど、たいていは挑戦する側つまり野党候補の視点のストーリーしかなかった様な気がするが、与党のそれも普通であれば当選見込みが高い世襲候補が主人公というプロットは初めてなんじゃないかな。いかにもお嬢様育ちという雰囲気の宮沢りえのわがままし放題の候補者ぶりには始めはとてもじゃないけど感情移入出来ないけど、あの「各々」を「カクカク」と読んで恥じないところには笑ってしまいました。これは漢字の読みに弱い某総理経験者のパロディでした。本職の選挙アドバイザーが製作に参加していたそうなので、選挙戦の流れなんかは素人にも判りやすくて良かったです。でもホントに凄かったのは、脱力系と言うか曲者揃いの秘書軍団と後援会幹部および地方議員たちでしょうね。小市慢太郎が演じる筆頭秘書なんかは普段は物静かな能吏という感じだけど、裏ではいろいろと地元建設業者あたりを使って私腹を肥やしているし、地方議員たちにも一歩も引かずに張り合っている。終いにはキレて宮沢りえを怒鳴りつける始末で、やっぱ国会議員秘書ってけっこう強面なんですね。窪田正孝もそうだったけど、この秘書軍団のパワーワードは「いろいろありますが、これが最善の策なんです」、これでわがままお嬢さん候補を引っ張らないといけない、こりゃ大変です。それにしても、国会議員と地方議員や業者との関係をここまで赤裸々に見せてくれる映画は初めてなのかな。 面白いのは、二年前の映画なのに本年に政界で起こった出来事を予言している様な感じがあるところです。落選活動(?)を始めた宮沢りえが対立候補の街頭演説に割り込んで妨害活動するところなんか、まさについ最近に警察沙汰にまでなったあの騒動を彷彿させてくれます。けっきょく色々と愚行を繰り返してネットでは炎上できたのに低投票率で組織票が強い与党・宮沢りえ候補が当選、まさに現代日本の選挙制度の最大の問題点をしっかり浮き彫りにしてくれました。 ヘンにおちゃらけたり過度にオフビートすぎることもなく、諧謔とシリアスな主張が高いレベルでバランスがとれた良作でした。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2024-05-15 23:08:09)(良:2票) 5.《ネタバレ》 なかなか面白かった。 近くの図書館で何気なく借りたが裏金やキックバック問題など政治家のモラルが問われている昨今、タイムリーな作品だった。 ストーリーもリアリティを感じさせ二世候補者、秘書、後援会の重鎮、あるある感満載だった。 宮沢りえは「湯を沸かすほどの熱い愛」や「紙の月」などのシリアスな役より昨年の大河ドラマでの「牧の方」や本作のような「跳んでる」キャラのほうが適役ではないか。 特にツッコミどころは無かったが一点、終盤の投票日のシーンで今は投票締め切りと同時にTV各局とも出口調査等に基づき当選確実を報じているが本作では確か約二万票ほどリードしているのに開票状況を見守るシーンが続き違和感を覚えたのでマイナス一点。 【yoroshiku】さん [DVD(邦画)] 9点(2024-01-13 16:09:11) 4.《ネタバレ》 いや~すごい!宮沢りえすご!まさにカメレオン女優!世間知らずでおバカだけど、ど真面目でちょっと憎めないそんなキャラを見事なまでに演じきっている。台詞がない時の表情一つでもめっちゃ心情が伝わってくる。ほんとすごい女優さんです。 てかここまで日本の政治の暗の部分にグイグイズケズケと切り込んでくると、なんていうかもう爽快ですね。ものすごくヤバイことを扱っているんだけど、変にシリアスにならずに良い感じな軽い笑いでライトに包み込むから、観ているこっちも頭でっかちにならずに楽しめちゃうのはとても良い。 支持率を下げる作戦の中で、中国人や韓国人はこの国から排除すべき!て発言あったけど、それでも支持率下がらないのって、いくらフィクションでもあれは賛否両論わかれそうな超爆弾でしょ。ヒヤヒヤものです。(;^ω^) 事務所内で普段使っているコーヒーメーカーがすでにガタがきていて、味がドロみたくなっていることに今まで全然気付かずにいたことから主人公が心変わりしていく過程はお見事!その前の代議士先生の言葉と、一生懸命やっていてもちょっとしたミスでクソ呼ばわりされてしまう現状とが、ドロの味にも気付けない現状と自然とクロスしていき、主人公の心情の変化にスッと寄り添えた。 当選したけど後援会の操り人形にはならいと決めた彼女たちの今後がめっちゃ気になる~...て思えるラストでした。 なかなか面白かったです。 【Dream kerokero】さん [インターネット(邦画)] 6点(2023-07-10 07:32:35)(良:1票) 3.相当のめっけもん!な作品でした。小市慢太郎さん演じる飄々としていながらの相当な悪が、また、ついつい引き込んでくれますね。 異常なのに、このメンタルが少しうらやましいとさえ思えて…次から選挙を見る目が変わりそうです。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-05-29 23:35:41) 2.《ネタバレ》 ■前半、公示日の前までのくだり。新人候補・川島有美の不慣れな感じや空回りするシーンが展開されるのだが、音楽を抑えた演出だからか、ドキュメンタリー的でよりいたたまれない。■しかし、物語が進むほど、本作の登場人物のなかで、政治家にふさわしいのは川島有美氏しかいないと気づくのだ。■本作の「選挙指導」のスタッフである渡辺強氏は、選挙コンサルタント等として20年以上の実績をもち、公職選挙法違反の逮捕歴もある強者。■リベラル候補の選挙活動や泡沫候補のそれはさまざまな映画(ドキュメンタリーだけど)で見てきたが、与党候補のものは初めて見たな。■毎度、なんでこんな選挙結果になるのってのがよく分かる(フィクション)映画です。■勝手知ったる魑魅魍魎がもうすぐその扉をあける、というところで終幕したのはカッコいい。シビれた。■観終わって時間が経つにつれ、だんだんこれは、相当いいぞ。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 9点(2022-11-28 15:10:49)(良:1票) 1.《ネタバレ》 タイトルの元ネタはドリカムの名曲『決戦は金曜日』と思われます。日曜日、それは選挙投開票日を意味しました。国政に挑む世襲候補とその秘書の奮闘を描いた社会派ブラックコメディです。政界・選挙戦を扱った映画やドラマは数多くありますが、そのリアリティ度合いは様々です。ドキュメンタリーから架空の国を描いたファンタジーまで幅広い。本作はリアリティを担保しつつシリアスに寄り過ぎぬ軽やかさが魅力で「大人な笑い」を満喫できました。何と言ってもキャラクター造型がいい。ルックス良好、歯切れ良く意味不明な言い回し。世襲候補のモデルはあの方かな。そんなお嬢様を支える秘書を窪田正孝さんが好演しました。絶やさぬ笑顔は、魑魅魍魎跋扈する政界で生きぬく為の知恵でしょう。仮面は心を守る防護マスクです。でもずっと仮面をしていたら、外し方を忘れてしまいまうもの。コーヒーの味も分からなくなる程、泥に浸かっていた事を悟った主人公は遂に我に返りました。かくして新人候補とその秘書による掟破りの極秘計画が実行されたと。後半は一気にエンタメ色が強くなりましたが、その皮肉な選挙結果や希望と覚悟のエピローグも含め腑に落ちるものでした。川島有美氏は意外と骨がある人物でしたし、優秀な懐刀も腹を括りました。これから良い政治家になることが期待されます。モデルとなった現役議員さんの方はどうか知りませんが。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-10-01 22:46:24)(良:1票)
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