みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 あみ子のやらかしが手に余った家族は、やがてあみ子を隔離する方向に向かうが、あみ子はその障害ゆえに隔離された事に対して文句も言えない。 家族の一方的な行為にただ従うのみだ。 例えば、もっと親達が老いた時に子どもの将来を案じて、子どもが安心して生活できる場所を確保するために隔離という形を取るなら仕方ない。 けども本作の隔離行為はそういった類いものではなく、まだ若い父親が子どもを婆ちゃんの家に置き去りにする行為だ。 年老いた婆ちゃんに何かあったらどうするのか。 末永く未来まで考慮した隔離とは言えない無責任な行為。 この結末によって障害児の直面している社会的な危機を問題提起したかったのかもしれないが、物語としてみたときにあまりに酷いオトシマエとしか言いようがない。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 4点(2024-07-28 12:06:08) 4.《ネタバレ》 いや~、ナニが辛いって、どーにもこのあみ子ちゃんにバッリバリに「リアリティ」が在る…てのがねェ………多分に極端な描き方だとは思いますが、でも本質的な部分でモロにこーいう感じの子どもって(確かに絶対に)見たコトあった&周りに居たよな~なんて思うと、ちょっとこの映画は私には「コワすぎ!」ましたですよね。昔、ライオネル・ダーマ―って人の書いた『A Father's Story』という本を読んだコトがあるのですが、何となくソレすらが思い起こされる様な心境にもなってしまいまして……… 重ねて、そのリアリティを生み出している子役のこのコの演技は確実に素晴らしいモノだった!と思うのですし、お父さん&お母さんコンビの仕事も流石の百戦錬磨!てな感じだったと思うのですね(⇒この2人って、絶対共演してるの観たコトあった!と思ったのですが、ちょっと探した限りドレだっけ?みたいな状況に私陥っちゃってますケド)。ただね~今作はどーにもまた私、結局ドコにもポジティブを(=少なくとも、描かれる最強クラスの超ネガティブ!に対抗し得るダケのポジティブを)見出すコトが出来なかったのですよね。子ども映画でこんなんやられちゃうと、あくまで私としてはちょっとキツすぎる…と思って=落ち込んでしまいました(許容範囲の外ですね)。なのでこの評点としておきます。以上。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 5点(2023-10-23 23:37:31) 3.物語自体は暗いものでもシュールでコミカルと感じさせるバランス感覚が絶妙ですね。序盤から何となく相米慎二監督のお引越しを思い出しながら見ていたんですが、ラストの水場のシーンを見る限りこれは明確にオマージュしているのではないでしょうか。カメラワークもロングショットの長回しが目立ちますが技巧そのものが突出しているわけではなく好感を持てる一方、もうちょっと凝った演出も見たかったと物足りなさを感じなくもないです。大沢一菜の演技は田畑智子を超えてるかもしれませんね。お引越しのラストは少女の成長を象徴したシーンという見解が有力なようですが、この映画はそれとは真逆のどんな経験を経てもそれを糧とすることができず成長することができない性質として生まれた人間の至る悲劇と言えます。そしてそれを正当化するわけでも悪いものと糾弾するわけでもなく、自分は自分なのだからただそういうものとして受け入れて生きていくしかないのです。 【Сакурай Тосио】さん [DVD(邦画)] 7点(2023-05-21 23:14:51)(良:1票) 2.《ネタバレ》 決して泣かない女の子、あみ子。 ラストの大丈夫って声も、嘘つけって思ってしまう。 いつまでも、この子の成長、見守っていけたらとも思う。 次回作は「うそつきあみ子」かな? 死の匂いのする、子どもの映画は少ない。 「ミツバチのささやき」へのリスペクトだろうか? 一瞬、フランケンシュタインの映画が挿入される。 あみ子を抱きしめたいとも思うが、僕もいつまでも側にいてあげられない。 ラストのおじいちゃんの声に、よき理解者に恵まれる予感を見せて、 この映画は終わり。 いいラストだと思います。 【トント】さん [DVD(邦画)] 9点(2023-04-29 18:08:43) 1.《ネタバレ》 『風変わりな女の子・あみ子が純真過ぎる言動で周囲を翻弄してしまう様を優しく見つめた』これは某サブスクのイントロダクション。このスタイルに則すなら『オーメン』は次のように訳せるでしょう。『外交官夫婦は孤児を譲り受け大切に育てる。夫が駐英大使に任命され息子が5才になったころ、その子の廻りで不思議な出来事が起こりはじめる。周囲を巻き込むてんやわんやに皆んな大興奮!さて息子ダミアンに隠された意外な秘密とは?』この説明を鵜呑みにしたら痛い目を見ますよね。本作もまさにそんな感じ。ハートウォーミングなホームドラマを想像していた為、シリアス過ぎる展開に面食らいました。いや、だから駄目って訳ではありません。ただ覚悟なく観始めると大変ですよと。心身共に万全の体制でご覧くださいという意味で警鐘を鳴らしてみました。 (以下ネタバレしています。ご注意ください。) 実はちょっとしたミステリー仕立て。言い回し、仕草や態度にみる親子の些細な距離や違和感は見事な伏線となっており、後半家族の秘密が明かされて膝を打つ仕組み。そして想像以上に状況は深刻であることに気付かされます。「自分の気持ち悪いところをイチから教えて欲しい」と級友に尋ねるあみ子。生気のない少女の顔に胸が潰れます。ネグレクトは大罪に違いありません。しかし両親を責めてもどうにもなりません。壊れた家族の行き着く先はもれなく絶望です。ただ僅かでも希望があるとすれば、あみ子は最後に「だいじょうぶじゃ」と言ったこと。もちろん大丈夫なはずありません。でも諦めなければ道は続きます。そこが諦めてしまった両親と違うところ。応答先のないトランシーバーだとしても、粘り強く語りかければいつか何処かに繋がるかもしれない。 凛々しい眉、大きな鼻。芯の強さを感じさせる瞳。あみ子はまるでライオンのようでした。どうかライオンのように強く生きてください。そしてライオンのように仲間を、家族をつくってください。自分の居場所を確保することは人生をかけて挑む価値がある最重要課題です。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 7点(2023-04-05 00:26:27)
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