みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
54.《ネタバレ》 ど~引っ繰り返しても山賊の頭目!にしか見えんヘネシーはモチロン、外面は小綺麗にしてるテリル少佐だって実質はも~ヤクザの親分!なのだし…で比較的に敵味方が分かり易い作品が多い印象の西部劇としてはそっからして既に風変わりな気もします。んで、ソコにグレゴリー・ペックが無理繰りに持ち込んで来る(時代外れな)価値観とて、製作当時としても(西部劇としては)コレだってモ~画期的!てな代物だと(やっぱ)思うのですし。でも、それでも今作、私には単純にペックが正しい…というお話には、実は見えていませんでしたです。コレって結局理屈でも損得でも何でもない、単なる男どもの「意地の張合い」だと思うのですよね(⇒意地がアンですよ男の子にャア)。方法論としたって、ペックが常に正しい判断をしていた…とも私には見えて居なかったのです(バックの件も、アレとて「狙った上で外して」やれば彼の面子も少しは立ったかも⇒彼も死なずに済んだかも…と思いますし)。その男の意地(≒美学)をそれぞれ抱えた3人のうち、2人がある意味「望みを叶えて」死んでゆくラストは、私にはとても清々しい・爽やかなモノにも見えました。存外に心地好かったですね。 いつもどおり誤解もナンも恐れずに言いたいコトを言ってしまいますが、やっぱ西部劇はこう「男の映画」じゃねーとダメですね(とか言ってる私がいちばん時代遅れなのだとも思うのですケド)。しかし今作、他にもその「如何にも」な音楽もシンプルに実に好かったと思いますし、雄大な西部の情景を収めた種々のカットの画的なクオリティも上々だったと思います。個人的には、西部劇としては全力でオススメできる部類の良作ですね(⇒長い映画を苦にされない…という方なら是非)。 【Yuki2Invy】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-12-25 17:01:38) 53.《ネタバレ》 話が大して面白くない上に長いから、最後まで見るのがしんどかった。 ご都合主義的なところも散見された。 グレゴリー・ペックがろくでもないこだわり見せ、正義な男を演じているが、見ている私はあくびか止まらなかった。 おまけで、やはりこの時代のアメリカ女優には魅力を感じなかった。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2021-02-11 17:16:43) 52.西部劇と言うと銃での決闘、銃撃戦が多いが、 実際はそんなに人殺しばかりが行われていたのだろうか。 そんなこともあった。それが珍しいから語り継がれ物語になった。 実際はそうなのかもしれない。 そして、この映画のように銃を持たず話し合いや知恵で、 問題を解決しようとしていたのかも知れない。 この映画でそんなヒーローを描きたかったのだろうか。 最後婚約者の友達ジュリとうなづきあい、 これでいいのだ!と言わんばかりに消えて行くのは納得がいかない。 【プエルトガレラ】さん [DVD(字幕)] 6点(2020-10-06 13:01:14) 51.《ネタバレ》 まずはお馴染みの音楽で「ああ西部劇だなあ」と思い、これでもかと登場する雄大な自然に「やっぱり西部劇だなあ」と思う。馬の隊列も大自然の中にスッポリ収まり、主人公たちの二人の殴り合いにいたっては、もうただただ、大自然の中で転がされているだけ、のような。 という、いかにも西部劇な雰囲気が充満してはいるのだけど、実際には、西部劇の世界の終焉、みたいなものを感じさせるオハナシでもあります。 東京の男性が関西の女性と知り合って彼女の故郷に行ってみたら、そこにはいるのはどう見てもカタギと思えない皆さんばかりだった、ってのを数十倍スケールアップしたようなオハナシで、アメリカ東部出身の主人公からしたら西部の開拓地は別世界もいいところ。しかし、主人公は涼しい顔で自分自身を最後まで貫き続け、その点はドラマとしてどうなのよ、と思ったりもするのですが、いずれにせよ物語は、彼をよそに西部の世界同士が「最後の戦い」を繰り広げ、新しい世界の到来を示して幕を閉じます。 実は結構、「らしくない西部劇」という気もいたします。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-25 02:44:45)(良:1票) 50.西部劇はあまり好みじゃない、がこれはすんなりと入っていけた。 人間関係に焦点を当てているからだと思う。ただし、終盤はちょっと長い。 【simple】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2019-04-21 17:03:32) 49.《ネタバレ》 こちらは何度も視聴している私の好きな作品の一つです。今回久々の視聴でした。 原題「The Big Country」の示す通り、日本ではとても味わえない雄大な景色と壮大なオーケストラによる音楽の中で繰り広げられる人間ドラマとしての西部劇。 二家族、二人の男、二人の女、これら全く違うキャラクター同士の確執を、雄大な大自然の中でちっぽけな人間同士の争いと言う、ある意味極端なコントラストを持って表現しています。 ただ、主人公のグレゴリーペック、あまりの優等生ぶりに嫌味すら感じ、とても共感できません。荒くれ牧童のチャールトンへストンとの殴り合いにしても互角に渡り合ってしまうところなど嫌味の極致といったところですな。 ま、それにしても私の好きな作品である事には違いありませんが。 Jin 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-04-07 18:26:04) 48.《ネタバレ》 西部の男にとって「嘘つき」「腰抜け」と侮蔑されることが何よりも耐えがたい屈辱。 そうした侮蔑には死をも覚悟して「勇敢さ」を証明しなければならない。 婚約者のパットも未来のパートナーに勇敢さを求める。 が、主人公は人に見せる勇敢さを嫌い、どんな屈辱も甘んじて受けることを良しとする。 「男らしい」の概念の違う二人がうまくいくはずもない。 男のダンディズムはカッコいいが、家族に黙って二日も家を空けて心配をかけたのは責められても仕方ない気はするけど。 監督がウィリアム・ワイラーだけに、一味違った西部劇。 ガンに頼らず、西部劇的な強さを求めない主人公というのがおもしろい。 ヘネシー側とテリル大佐側の確執を、ドンパチもあまり使わず人間ドラマとして見せてくれる。 パーティに乱入するなど、ただの粗暴オヤジかに見えたヘネシーが、終盤では大佐とイメージが逆転。 卑怯な手を使った息子を許さない筋の通った男気はカッコいい。 一方、相手を叩き潰すことに執着する大佐は、傲慢さが鼻につくように。 大佐についていけなくなったスティーブらと、それでも一人で敵地に向かう大佐。 スティーブも放っておけばよかったのに、見捨てておけなかった西部魂が紛争をややこしくした。 結局、最後は老雄二人で決着をつけようとするが、相撃ちの共倒れで戦いの虚しさを際立たせる結果に。 主人公の尽力もむなしく、根の深い争いを止められなかった。 理性が感情を制し切れなかった悲劇。 世の中の紛争や対立は、きっとこんなものなんだろうなと思わせる。 タイプの異なる二人の女性が絡んだラブストーリーもあって楽しめる。 ただ、主人公がスーパーマン的な活躍で紛争を解決するわけでもなく、従来の西部劇に求めるようなカタルシスはない。 そういった点での物足りなさは感じるかもしれないが、ある意味現代的なドラマといえる。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-28 23:54:59) 47.《ネタバレ》 リアル感のない優等生タイプのスーパーヒーロー像、卑怯な行動を取ろうとする息子を射殺してしまう父親、ラストの決闘で双方の親分が死んでしまう展開等、違和感満載のストーリーですが、観終わってみると主人公の生き方に共感していました。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-17 19:53:03) 46.《ネタバレ》 ドナルド・ハミルトンの小説を原作とする人間ドラマに富んだ西部劇。 ジェローム・モロスのテーマ曲に合わせて広大な大地を駆け抜ける馬車の疾走感。 後の「ベン・ハー」で見せた躍動感が、この映画には詰まっている。 チャールトン・ヘストンとグレゴリー・ペックの共演、バール・アイヴスの演技が光る。 「ビッグマディ」の水源地を巡って対立するテリル家とヘネシー家。 ヘンリー・ハサウェイ「丘の一本松」を彷彿とさせる構造だ。個人的には「丘の一本松」の方が凄い作品だと思うし、ワイラーにしても「友情ある説得」や「砂漠の生霊」の方が好きだ。 しかし本作最大の見所はやはり「水の乏しい西部においていかに水が貴重であるか」というテーマだ。 ジョセフ・H・ルイスの「テキサスの死闘」が石油を巡る対立を描いたように、本作は水を中心に対立を深めていく。人間を撃つよりも、貴重な水を保存する貯水タンクに穴を開けられる方が大打撃だ。一滴の水が村人数百人の命を左右する重み。 セシル・B・デミルの「大平原」は、その水圧で列車を破壊する「爆弾」代わりに使われてしまう。 東部出身のジム・マッケイは博愛主義の塊という感じでイライラする。俺は善良一本筋のペックが嫌いだ(大根だし(ry)。 「白昼の決闘」みたいに無理に悪ぶってみせるペックや、「ローマの休日」のように徐々に本音を打ち明けるペックの方が演技者としても深みがあるし大好きだ。「レッド・ムーン」の老将ガンマンや「アラバマ物語」の父親役も素晴らしいが、ジョン・ フランケンハイマーの「I Walk the Line」みたいなペックは滅多に見られない。 が、本作の諦めない根性や覚悟のある男気は認めざる負えない。 二人のヒロインの存在と演技もグッド。 キャロル・ベイカーの髪を結んだ時の色っぽさ、 ジーン・シモンズの服を着ていても解る腰元のエロさとふくよかな胸ゲフンッゲフッ 恋人の居ない間に人妻に接吻するような男かと思ったヘストンも、いざ戦いとなれば恩人のために共に死を覚悟する戦士としての表情を見せてくれる。危険と解って岩場に歩み寄る男たちの何と頼もしき事。ロングショットで撮られたヘストンとペックの殴り合い、ラストの決闘も中々。 アクションとして見るにはやや不足だが、西部劇の人間ドラマと馬車のスピード感を堪能できる1作。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-04-09 21:36:13)(良:1票) 45.《ネタバレ》 ウエスタンでありながら主人公が銃を抜かず、逆に丸腰すら武器にしてしまうのは、新鮮であるとはいえる。ただ、全体に漂う教訓的というか優等生的雰囲気が、どうも逸脱性をなくしている気がして、面白みに欠けるのだな。尺ももっと短くできたと思う。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-03-25 02:07:06) 44.《ネタバレ》 いやー面白い。58年の映画なのに現代の価値観で見ても面白いと言える映画です。むしろ現代の価値観で見られた方が理解が得られるのかも。 この映画のテーマは、価値観の違い。理屈面重視か感情面重視か。西部の人たちとは違う価値観をもった東部から来たマッケーは、簡単に言えば「ビッグマディーの資源を平等に使えばこの争いは無くなるはず」という発想のもと行動を起こす。また、「表面だけ取り繕っても大した意味はない」という考え方ももちます。しかし、マッケー以外の昔から西部に暮らす人々にとってはそうではない。パットが主張したようにプライドや見栄、「周りからどう見えるか」といったことを重視します。最初は相反するマッケーと西部の面々ですが、物語が進むにつれ多少なり相手の考え方を尊重・理解するようになっていく。マッケーとリーチの喧嘩シーンからのその後のリーチの変化、最後のテリルとヘネシーの一騎打ちをマッケーが止めない点などにそれが表れています。 なお、好きになれなかったのはパット(とバック)。マッケーが馬鹿にされることによって「自分が」どう思われるかということに終始こだわる点、喧嘩別れしかけたがマッケーがビッグマディーの所有権を得ると知るや否や態度を翻す点(シーン的に誤解だったと気付いたからともいえるが、ちょっと違和感)、しかしマッケーがビッグマディーの資源を平等に分け与えると聞くや否やまたも態度を翻す点など、おいおいという感じでした。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-12-16 20:33:31) 43.《ネタバレ》 ○タイトルに大いなる(現代はBIG)がつく割には、こじんまりとした話の印象。両者の争いもくだらなく、それに巻き込まれる変わり者の主人公という感じ。○ロケーション、撮影は素晴らしかった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-12-03 21:24:26) 42.ヘネシーも大佐もカッコいい! 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-11-16 21:04:24) 41.《ネタバレ》 子供の頃。世話好きな爺さんは近所のもめ事に首を突っ込んではああでも無いこうでも無いと色々な事を僕に言っては聞かせていた。お祖母さんはそんな事をしたがる祖父にいつかやけどをするわよ、やめなさい。と慎重派であった。 「まああれだな。双方に原因がある場合は下手に割り込まないことが大事だな。良いか」孫よ。と、得意げだったのを思い出す。 昼下がり、麦茶をたっぷり入れた水差しと、ドラえもんの偽物が堂々と印刷されたお菓子をこれでもかとお盆に載せ、お茶の間に持ってきた彼は私にグラスをさあさどうぞど差し出しながら、始まろうとしている西部劇について滔々と語り始めた。ふんふんと良い聞き手に徹する孫は、肝心なところで粗筋を漏れなく先に言ってしまう祖父をたしなめながらマンガと自由研究と大いなる西部の何とも言えない乾いた大地を行ったり来たりしている。 縦横無尽に世話を焼くグレゴリーペックを二人眺めながら、 「男前ですな」 「西部の男はこうでなくてはいかん。見本にするように」 などとカットされて猛烈な勢いで進んでいく、暑い昼下がりであった。 ぽすんと膝にスナックの袋をたたきつけて、夢中でスナックを食べ続ける爺さんに、それは食べ過ぎですよと台所の方から声が聞こえる。 「もう十本くらい買っとくべきであった、百円だし」と孫の同意を求めながらペースアップする祖父に胸焼けを隠せない孫であったが、物語はクライマックスである。主人公の努力は何だったのだろうかという勢いでいがみ合う両家は決着を拳銃でつけることになる。 「この男の男前さはこれで台無しである」 と、全滅する両家を見ながら何故か鼻息が荒い爺さんに孫はこう言った。 「あのさ、止めようがなかったらこうやって死んじゃうんだよ。暴力はだめだし、そもそも諍いに首突っ込んでこの人死んでもおかしくなかったんじゃ無いの?」 まあそうなんだけどさ、とたじろぐ爺さんは、家事を終えて隣に座る彼の妻に、田代さんと藤原さんが境界のフェンスで揉めているんだ、そうそうそう言えばと即座に話題を変えて孫をひらりと躱す。 世話を焼くのは一種の娯楽であろうか。正義感の大小と行動力とユーモアの差異がグレゴリー・ペックと爺さんの境界線なのかもしれない。外見は置いておくとして。 それと、決着をつけるって腹痛が痛いみたいな言い回しだなと思ったとか思わなかったとか。 【黒猫クック】さん [地上波(吹替)] 7点(2013-05-07 20:24:48) 40.《ネタバレ》 西部劇の定番である「主人公はガンマン」という設定でないのが面白い。ただ、確執のある二つのファミリーをいたずらにいがみ合わせないよう、こっそり土地の所有権を買いに行くほどの思慮深さと優しさがある主人公なのに、ラストの父親同士の決闘は止めに入らず静観して殺し合わせてしまう。あそこは主人公が割って入り上手く和解させるべきと考えるのは、日本人的発想なのだろうか。「やりたいことはとことんやらせ銃で決着を付けてこそ男」という考え方こそアメリカ人的思考なのかもと、意外なラストに色々考えさせられた。 【へろへろ】さん [地上波(吹替)] 7点(2013-05-07 13:49:47) 39.途中まではさすがウィリアム・ワイラー、西部を舞台にした本格的ドラマだと思ってみていたのだが、やっぱり銃の撃ち合いになるのか。どこかの島をめぐる領土争いを思い出してしまったけど、平和的解決はできないものだろうか。人物描写が大変良く、助演男優賞がチャールトン・ヘストンではなく、バール・アイヴスなのも頷ける。また音楽もすごく良く、テーマを少しずつ変化させたり、一大交響詩のようだ。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-04-30 17:31:54)(良:1票) 38.《ネタバレ》 原題”the big country”、邦題「大いなる西部」そのままに、アメリカも、世界も今よりずっと広かった頃の西部のダイナミックな、どこまでも続く大地と空が印象に残る作品です。 東部からやってきた知性と強さを兼ね備えたマッケイを演じたグレゴリー・ペックがカッコよすぎです。誰にも見られない場所と時間に荒馬を乗りこなしたり、スティーブとの決着を付ける。男は黙って・・・の世界。 決闘や抗争に勝った者が水を得るのではなく、皆で貴重な資源を共有するという彼がもたらす新たな考え方。マッケイの婚約者のその後が忘れられてしまっているのは残念ではありますが、見る者も、本作の西部の開拓地の一部の人間も次第に垣間見える彼の男気、勇気に惹かれていく。 テリル家とヘネシー家は共に一家の大黒柱を失った。虚しさも感じますが、この土地は次第にマッケイの考え方、彼がもたらす新しい価値観が浸透し発展していくのかもしれない。それは次第に西部の開拓地の至る所でも。こうしたこともアメリカの歴史の一部なのでしょう。3時間近い長尺がそれ程気にならない西部開拓の地の人間ドラマでした。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-10-16 14:20:51) 37.ガンファイトがあまりない珍しい西部劇で、しかも東部の男が主役。 彼の性格は温厚で冷静沈着なのだが、婚約者を始め、西部男達のやたら好戦的なキャラとの 対比がおもしろい。ストーリーが単純なので、物語にもすぐに入っていけるはず。 非暴力主義、何事も話し合いで解決という主人公の紳士的なキャラはいかにも大人で、 やけに格好よく見えてしまうのだが、もちろん男らしいシーンもしっかり用意されており、 チャールトン・ヘストンも西部男の代表としていい味を出している。 異色の西部劇ではあるがロケーションが素晴らしく、グレゴリー・ペックがハマリ役の作品だった。 【MAHITO】さん [地上波(吹替)] 6点(2011-08-05 03:21:09) 36.《ネタバレ》 グレゴリー・ペック扮するジェームス・マッケイの何ものにも動じない強い信念や懐の深さと、西部の広大な大地とが実に上手く噛み合っているようで、観ていて非常に気持ちが良い映画です。 だだっ広い平原の真ん中を走る馬車を多角的に捉えたオープニングを始め、ほとんどの場面で遠景のショットが出てきていて、物語が語られるあらゆる場面で舞台である西部の雄大さを感じることができます。 そして超ド定番ですが、西部劇と言えば馬車の追いかけっこ。ペックとリードが乗る馬車がヘネシー一味に追われるシーンを横からの移動撮影で捉える疾走感。ヘネシー一味の馬が画面左奥にスゥ~っと入ってきた時のあの何ともいえないスリルは西部劇ならではの気持ち良さでしょう。 また、同様のテクニックが後半でも用いられており、テリル少佐が単独でヘネシーの村に乗り込むシーンで、谷を越える時に手前に大きく映った少佐の背後から駆けつけてきた馬が次々と映し出されるシーンがあるのですが、ここでもまた先ほどと同様の高揚感を感じることができ、本作では特にこの二つのシーンが良かったと思いました。 他にも、荒馬と格闘するシークエンスでの馬を手なずけた瞬間の馬の足元を映したショットは、もはや芸術の域に達している程ですし、最後の方で二人が相撃ちするシーンの俯瞰ショットなんかを見ると、二人の倒れている姿や介抱する人を映して両家の成り行きに迫るよりも、こちらの方がより争うことの無意味さや虚しさが出ているような感じがして、これが正しい撮り方なんだなと、凄く納得しながら見ていたような気がします。 ところでヘネシー家のオヤジですが、最初の方でパーティー会場に乗り込んで来た時の態度を見るに、明らかに悪役の様を見せていましたが、後半になると一転、息子のだらしなさも手伝って、とても男気溢れる芯の通った人物だったというのが面白かったです。映像の華麗さもさることながら、前半と後半で真逆の印象を植え付けるウイリアム・ワイラーの手腕に脱帽しっ放しの一作でした。 【もっつぁれら】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-24 23:14:26) 35.《ネタバレ》 この主人公の行動はどうなんでしょう? 沼を誰にでも開放するというのはいいのですが、皆が出かけてから暴れ馬を乗りこなしたり、夜中に殴り合いをしたりと、裏でコソコソやっているという印象が残ります。誤解されてもいいのなら、そのままにしておけばいいんじゃないでしょうか。むしろヘネシーの親父の方が男らしく映りました。この映画は、ほとんどこの人で保っているようなものでしょう。見ていて長さは感じませんでしたが、長さに見合った内容かというと「?」ですね。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-03 12:41:25)
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