みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
2.《ネタバレ》 この原作を日本で翻訳が出る以前に読んでいたこともあって映画化には非常に興味がありました。冷戦最中を舞台に大統領がデタントの条約を締結しようとする中でそれに疑問を持つ制服組と軍需産業をバックのカリフォルニア上院議員、それに人気のテレビ解説者のアジテーション(このあたり、最近の日本とかでも笑えないところがありますが)によるクーデター計画と言うある意味では荒唐無稽とも思える筋書きです。冒頭のミサイルのイメージがホワイトハウスのゲートの柵に代わっていき、その前での賛成派、反対派のデモ隊の乱闘の演出はいかにもフランケンハイマーらしいところです。議会関係者に内密の非常時演習計画、口の軽い暗号士官の漏らした競馬の賭けの募集、旧友が口にした未知の基地のコードネームと空輸計画から疑問を持った大佐が職を賭けて大統領に面会に行くのだけれど、そこでも状況は説明するけれど「Plot」と言う言葉は口に出せないあたりにいかに考えにくいことであるかが説明されています。原作ではケイシー大佐は首都郊外に家族と住み、子供にバスケットを教え、週末には妻と名士のパーティに招待されると言う全く平穏な暮らしの高級将校で、そのキャリアを賭けてまで大統領に注進することへの苦悩が判るのですが映画ではその部分がないのでエヴァ・ガードナーとの絡みが少し軽くなっています。ここで話題になるのが参謀本部議長の女性とのスキャンダルの証拠を財務長官が納税調査から入手した部分で、さすがに大統領利用を躊躇するけれど、飛行機事故で死亡した大統領秘書官(マーチン・バルサム)の置き土産で逆転となります。最後の場面は大統領の定例記者会見で終わるのですが、ここでの演説の内容は政治記者である原作者の思い入れの強いものとして印象に残っています。 【たいほう】さん 9点(2004-09-19 10:31:45)(良:1票) 1.《ネタバレ》 60年代絶好調期のジョン・フランケンハイマーによる力感溢れるポリティカル・サスペンスの秀作。タイトルの7日間を通して水面下でヒタヒタと進行する統合本部幕僚らによる軍事クーデター計画。辛くもコレを事前に察知した大統領側と軍部との虚々実々の駆け引きは凄まじい緊迫感が漲り、思わず手に汗握るスリル。有力な証人は拉致され、腹心は不審な事故死を遂げる中、状況証拠のみで有効な物的証拠を得られぬまま遂に運命の七日目を迎える大統領側の焦燥感はそのまま観る者のドキドキ感にシンクロしてゆく。ロッド・サーリングのシナリオもサスペンスフルでいて尚且つ核戦争への警鐘をも鳴らす奥の深い作りで実に貢献度大。役者では何と言っても大統領を威厳と貫禄たっぷりに演じたフレドリック・マーチがMVP。終盤のスコット将軍(ランカスター)を召喚しての火花散る激突でも完全にランカスターを圧倒していた。今どきのアクターとは存在感が全然違う。難点は…エヴァ・ガードナーとカーク・ダグラスのラブシーンていうかガードナーのエピソード自体、この硬派なストーリーに今イチそぐわない気がしたので止む無く2点マイナス。 【へちょちょ】さん 8点(2004-09-19 08:06:51)
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