|
1. キング・コング(2005)
幼い頃1976年版キングコングを見て、あまりの怖さにトラウマとなった。以来同映画はまったく見なかったが、いい大人になった今、今作品を見た。驚くほど感情豊かで、しかもはっきりとした意思をもって行動する大きなゴリラは、まったく恐怖の対象ではなかった。ドキュメントでゴリラと共に生活する人を見た所為もあるかもしれないが、ちょっと乱暴で不器用な人間の様なゴリラを、ありのまま表現した感じで、大変親しみが持てる。アンと共に楽しそうにしているコングを見ている内、いつしか幼い頃のトラウマなど吹き飛んでしまっていた。人間の身勝手な欲望に振り回されるコングに共感し、そしてそれを悲しむアンの憂いを含んだ美しさに惚れ込んだ。もちろん映像的にも素晴らしく、恐竜と怪物のどこかで見た戦いをそのまま普通に表現せず、実に独創的に立体的に描ききっている。CG量が余りに多い為、実写と3Dの合成に無理がある描写も多々あるが、ありとあらゆる挑戦に挑んだ意欲作である事には間違いは無い。監督が前作に捧げたのも頷ける。[DVD(字幕)] 8点(2006-07-19 16:51:45)
2. キャットウーマン
長髪の時は気付かなかったが、髪を切りアイマスク(宝石強盗を倒すときの)を着けたときのハルベリーが研ナオコに見えてしかたなかった。思えば目から下部分の骨格が、そっくりだからなのだろう。それからはもう何してもナオコ、ナオコ、、。この辺のハリウッドセンスは日本人には合わない感覚なのだろうなあと、実感。それにカメラが常にレールで流れ、ズーム・アップの繰り返しで、若干酔いそうになる。躍動感をだすには効果的な技法だが、多用するのは勘弁して欲しい。キャット演技でいうなら、ミシェル・ファイファー(バットマン・リターンズ)かアニメ版のキャットが実に生き生きして素晴らしい。この映画でキャットは自由奔放に誰にも縛られずに生きる、というがまだその辺が出し切らずに終わった感じ。いうなればこの映画はまだ誕生編で、これからが彼女の独壇場なのかもしれない。そう思うとなかなか貴重な作品に見えてくる。[DVD(字幕)] 6点(2005-08-27 04:24:02)(笑:2票)
|