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プロフィール |
コメント数 |
34 |
性別 |
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自己紹介 |
じっくりと作品世界に浸れる映画が好み。 |
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1. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 賞を取っていた事を知らず、先入観なしで観れたのがラッキーだったのか、純粋に面白かった。
微妙な問題を抱えて苛立つ人間たちを、劇的に交錯させるでもなく淡々と映し出す構成ながら
常に一定の緊張感があり、一気に観れる。
人種差別・偏見による葛藤を描いているが、大事件を通して描くわけではなく、
葛藤は解消されぬまま残り続け、誰もが苦い思いに耐えながら日々は続く。
積もっていく苛立ちは、アメリカ社会に限らず誰もが抱えている感覚だと思う。
鍵屋が、銃声に怯える幼い娘に妖精の服を着せる場面は泣けた。銃弾も防ぐ、妖精のマント。
抑えた音楽と、カメラも美しい。役者も良い。
ラストで延々と歌が流れるのだけは安っぽくて興醒め。[DVD(字幕)] 8点(2007-11-04 09:25:57)《改行有》
2. グロリア(1980)
《ネタバレ》 ハッとさせられる印象的な画面があった(ジーナ・ローランズがいきなり路上で発砲する姿とか)、…あったものの、映画全体は冗長で弛れてしまった。特に、ベタベタに感傷的な音楽は余計だったのでは?せっかくのタフな主人公の葛藤が、全編冗舌な音楽のせいで、だいぶ安っぽく見えてしまったのは残念無念。子役は表情も演技も一本調子なうえ、展開上も気紛れに離れたりくっついてきたりの繰り返しで主人公を無駄に振り回し続けるばかり。ラストで命を捨てて守ろうとする主人公に今一つ感情移入出来なかった(「母性本能」という言葉は説得力に欠けたと思う)。ラストで銃撃戦を見せないのは、映画のテイストには合っていると思うけど、あっさり帰ってきて再開するシーンがあるだけ、というのは拍子抜け。ジーナ・ローランズの終始疲れた佇まいと、裏腹にドスの利いた行動は、キャラクターとして魅力的だったのに。ああ残念。4点(2004-09-18 00:55:59)
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