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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 猿の惑星:新世紀(ライジング) 《ネタバレ》 非常に面白かった。前作『猿の惑星:創世記』は、人類並の知性を得た猿<シーザー>が、仲間とともに人類からの自立を目指し戦う物語だったが、本作『猿の惑星:新世紀』は、個としての自立から、集団(社会)として自立し成長した猿たちが、その過程で権力をめぐる暴走をしてしまう様を描き出している。物語は猿側の葛藤・闘争を主に描き、人類は猿たちの先駆的な社会存在として扱われているが、その猿の姿は人類の投影であることは言わずもがなであり、身につまされる思いがする。本作では人間と猿の対立構造は、単純な種族間の反感によるものではなく、個の思惟によって表されており、よりメッセージ性が強くなっている。また「電気」と「銃」が人類の象徴として描かれ、キーアイテムとして機能している。特に「銃」については、その麻薬的な威力に憑りつかれた猿たちの姿も描き、知性と高度な社会性を得た猿たちの行く末を暗示しているかのようだ。ただ、本作でもまだまだ人類の版図の方が猿の縄張りより圧倒的に大きく、その小規模な社会ですら満足に統率できない猿側の社会レベルでは、今後が思いやられるが。あと、映像的にもモーション・キャプチャによる猿たちの演技は驚くほどリアルで、喜怒哀楽や同情、憐憫などの細かな感情がしっかり表現されているのが素晴らしい。前作を凌駕するほどの内容ってことで。[映画館(字幕)] 8点(2014-09-24 22:26:39) 2. 猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 地球が猿の惑星となるに至るまでの序章となる物語。面白かった。VFXが素晴らしいのは言わずもがな。自分たちでは制御しきれないほど科学技術が発達してしまい、それにより神の領域にまで踏み込んでいく人類への警鐘を程よく織り込んだ内容が深い。科学者と知能を高められた猿が、本当の家族のようになっていく序盤を丁寧に描くことで、彼(猿)が人間に絶望し、同じく虐げられていた仲間を率いて人間に反旗を翻すこととなる物語に一層説得力を与えている。人類にとっての救いとなるべくして創り出されたもの(薬も猿も)が、やがて人類自らの首を絞めるモノとなってしまうという展開が皮肉っぽくて良い。本作ラストで猿たちは局地戦に勝利したにすぎないが、人類が滅亡への一歩を踏み出したと取れる描写もあり、今後の展開が非常に気になる。続編に期待大。[映画館(字幕)] 7点(2011-10-10 21:03:51) 3. サロゲート 《ネタバレ》 ツッコミどころが多すぎて物語にのめり込めなかった。バーチャルワールドをリアルワールドに転化したコンセプトで新しさを表現したかたのだろうが、サロゲートシステムの普及率が異常に高すぎて現実感が無さ過ぎる。金持ちだけが隔離された超高級住宅街でサロゲートを使用して暮らしているとかなら、もっと説得力があったのに。生身の人間が操作している機械が代理で活動しているだけなのに、犯罪率が急激に低下することも納得いかない。自宅には無防備な人間がいるだけだし、強力なサロゲートは外出しているじゃない?サロゲートが活動している人の自宅は犯罪され放題なのでは?もともと障害のある身体の一部として開発された高級義肢なのに、全世界に貧富の差無く普及するなんてあり得ない。あとサロゲートのネットワークが脆弱すぎるのも納得いかない。現代の企業インフラでさえ、重要なものは多重化したネットワーク環境を構築しているのに、生身の人間が関わる超重要なシステムがたった1種類のウイルスで壊滅させられるなど、どう考えてもあり得ないことだ。ってことで、今三な感じで×。[DVD(吹替)] 4点(2010-07-18 00:13:35) 4. ザ・セル 《ネタバレ》 「CELL」を辞書で調べると「細胞」「脳」「地下室」などこの物語のいろいろな側面を表現するものだった。物語はもっと広げられる話なのに、ちんまりとした構成になってしまい、奥深さが感じられない(抽象的な意見だが)。他者の精神世界にダイブする内容は興味をそそる物なのだが、カウンセリングと犯罪捜査を混在させてしまったため、何だかまとまりのない展開になってしまった。いっそのこと、どちらか一方に絞ってしまった方がよかったと思う。でも、多くの方が思っているように映像は鮮烈であり耽美的であり、一見の価値アリ。ただ、もっと鮮烈さや残虐さを強調できていたら、カルトの域に達していたのに残念。[DVD(吹替)] 6点(2010-02-25 00:11:25) 5. ザ・フィースト 《ネタバレ》 予告編を観て面白そうだったので鑑賞。まず、主要キャラが騒いだり口ばっかりのやつらばっかりでイライラする。冒頭の人物紹介は最初は斬新に感じたが、文字にして表現されるとかえってそのイメージに捕らわれてしまい、キャラクターの底が浅くなってしまうと思った。同じようなシチュエーションの「トレマーズ」のほうが、主要人物の魅せかたがうまく、展開が単純明快で物語にものめり込め、面白い。肝心な(期待した)モンスターも、その造詣や情報が曖昧で今ひとつ。ゲロかけられた人間が変異してモンスターに成っていくのかと予想したがハズレ。結局は在り来たりなB級モンスターホラーといった感じに収まってしまった。期待していただけに残念。おまけの情報によると続編が作成されるらしく、ラストで一人だけで逃げちゃったハニーパイが主役らしい。ずっとモンスターに追いかけられるのだね。因果応報か。[DVD(吹替)] 5点(2009-05-16 21:35:40)(良:2票)
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