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1. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 やはりヒース・レジャーが直後に亡くなってしまったということで、感傷なくしては観ることができませんでした。これほどの俳優を失ったという悔しさ。けれどもそれを乗り越えて、この映画に新しいハリウッドの映画のあり方を教わった気がする。「バットマン」というアメコミヒーローモノの映画でありながら、純文学の香りさえ漂わせている。ジョーカーが逆さづりになって毒づく場面にはやられたと思った。人間の弱さ、哀しさ、勇気、強さ。こういう映画の作り方ができるのだ、それこそが王道だと思わせられた。「メメント」以来ノーランのファンであるけれども、この映画は今のところ彼の最高傑作といえると思う。[DVD(字幕)] 9点(2009-01-30 13:23:49)
2. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 もう30年以上前の映画だけれども、今観ても少しも色褪せてはいない。俳優、映像、音楽、脚本、演出。すべてがこのように才能を開花させている映画はやはり珍しいと思う。とはいうものの、当時観たときは(´78)わたしにとっては何がなんだかわからない映画であった。全然先の読めない映画であったし、理解不能な映画であった。にもかかわらず、ものすごくすきな映画であった。こうして年月がたってみると、やはり自分のベスト1は「タクシードライバー」だなと思う。今観てみると、きちんと計算された脚本であることがよくわかる。マーチン・スコセッシもこの映画を超える映画はやはり撮っていないと思う(「ディパーテッド」なんてあんなの…)。ベッツィを自分のタクシーに乗せていくら?と訊かれ、ガチャッとメーターを倒すラストシーンにはいつも惚れ惚れする。ベッツィもふり返らずに行ってしまう。この映画でロバート・デ・ニーロがすきになって、このあと彼の映画をずっと追いかけたが、いつもどこかに違和感がつきまとった。自分はロバート・デ・ニーロをすきなのではなくて、トラビスがすきなのだと10年以上もたってから気がついた。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-05-21 10:31:49)(良:1票) 《改行有》
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