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性別 男性
年齢 53歳

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21.  トゥルー・ロマンス その昔、初めてこの映画を観た際の感想はというと、「出演者にヴァル・キルマーの名前があったけど、一体どこに出てたんだよ!」。 後で配役を調べてみて、え~~~~(笑)と、妙に感心してしまったのでした。 それはともかく、この作品。監督トニー・スコット、脚本タランティーノというのがよくわからん組み合わせですが、たぶん、これで正解だったんだと思います。主人公が映画オタクでしかもその嗜好にまったく一般性が無い、という、要するにタランティーノが自分自身を主人公にして脚本を書いちゃったワケですから、で、しかもその彼にとっての「ロマンス」を描くワケですから、さあ、これをさらに自分で監督してたら、どこまでイッちゃってたことか(というのも興味深くはありますが)。 これを、職人トニー・スコットが手掛けたことで、不思議なバランスが保たれた作品となりました。セリフの掛け合いの面白さを備えつつも過剰というところまでは行かずにほどほどで留められているし、暴力描写もふんだんにあるけれど鼻白んでしまうほどの残酷描写でもないし。どこか都会的で、スタイリッシュ。随所に登場する「煙」が、雰囲気出してます。 で、バランスは取ってるんだけど、やっぱり脇役陣は怪人がズラリと揃えられてるし、破滅的なクライマックスに向けて強引に突き進んでいくし。アブノーマルな魅力も充分。 ラストが書き換えられてタランティーノが機嫌を損ねた、なんて話もあるけれど、「千葉真一」が採用されたこと自体が奇跡みたいなもんだから、まあ、いいじゃないですか。[CS・衛星(字幕)] 9点(2018-09-04 20:45:51)《改行有》

22.  トレイン・ミッション ジャウマ・コレット=セラ&リーアム・ニーソンのコンビが、今回もやってくれました、ますます理不尽なシチュエーション、辻褄という観点ではもう崩壊寸前なんですが、その際どさに踏み込んでこそ、サスペンス・ミステリの真骨頂。彼らの挑戦は続きます。 という訳で、今回も辻褄より謎を優先することで、不安感をあおり、先を予想させないウマさが確かにあるのですが・・・やや不満も。謎は謎で結構なんですが、その謎解きの過程がいまひとつの印象で、各座席にクリップされたチケットが手がかりの一つなんですが、コレをチェックして回るってのは、ミステリ映画としては正直、あまり見栄えがせず、さほど面白くないんですね。 途中、意外な事件もあるし、アクションもあるし、誰を信用していいのかわからないサスペンスもあるんですが、主人公を追い詰める決め手が、妻子が誘拐された「かもしれない」ってのがちょいと弱い。主人公が追い詰められ切れてない感があって、緊張感を持続させ切れない。 殴り合いのシーンなど、アクションに関してはなるべく迫力を出すような演出がなされているのですが、少し荒いかな、とも。もう少し丁寧に見せる部分があってもよろしいかと。 すみません、事前に期待しすぎた分、辛口になってるかも知れません(バルカン超特急やら大陸横断超特急やらを思い出させてしまうのも、不利な点かも)。でも、ぜひ今後も、こういう理不尽気味の作品を作り続けてください。 それにしても、通勤列車の路線らしからぬ、なかなか素敵な景色でありました。[映画館(字幕)] 6点(2018-04-19 03:47:46)《改行有》

23.  ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 この映画、完成度ということについてはよくわかんなくって、何だか繋がりが悪い感じがあるんですけどね。主人公の弟の独白が(冒頭シーンを無理やり思い出させるように)入るのも奇妙だし、映画後半になると波乱万丈の物語がさらにバラバラな感じになってきて、パルチザンに誘拐されるあたりなどちょっと唐突な印象。 この広いロシアで、妙に易々と「再会」が繰り返されるのも、変と言えば変。 それでもやっぱり、タマラないんだなあ、この作品。 ロシアの広大で厳しい大地の圧倒的な映像と、人間の個性を圧殺する共産主義体制の台頭を前にして、人間の存在がいかにちっぽけなものか。主人公はヒーローでも何でもない、やや寡黙ですらあるフツーの男、妻子を愛しつつ、浮気なんかもして、しまいにゃあっけなく、実にあっけなく頓死してしまう。 ホントに容赦なく「ちっぽけ」なんですけどね、それでもどっこい、生きている。 無表情なアレック・ギネスが示す、微かな笑み。 本作のラスト、これほど静かで、これほど力強いも、なかなかありません。[CS・衛星(字幕)] 9点(2018-04-08 10:34:42)《改行有》

24.  ドラキュラ(1992) 本作と、94年の『フランケンシュタイン』は、二度と観ることないだろうと思ってたんですが、すみません、つい出来心で。 結局のところ、ゲイリー・オールドマンとロバート・デ・ニーロ、どちらが映画で「使いづらい」か、という問題なのかも知れませんが。デ・ニーロが一種の反則負けを狙ったのに対し、こちらのゲイリー・オールドマンは、正々堂々のハズしっぷり。浮きに浮きまくって、もはや貫録すら感じさせます。 そもそも本作、『Bram Stoker's Dracula』だなんてブチ上げて、そりゃま過去のドラキュラ映画に比べりゃ原作を意識してますよ、ってコトなのかも知れませんが、良くも悪くも、原作に忠実なワケでもない、っていうか、雰囲気的にはイイ感じに迷走してます。 ゴッドファーザーPART IIIを降板したウィノナ・ライダーを、ついに今回起用できました、よかったよかった、とその時点で燃え尽きちゃったんですかね。 しかしその迷走ぶりこそが本作の魅力。一周回って結局は古き良き時代の三流ホラーに戻ってきました、といった感じのコケオドシ(例えばあの、見ててイライラする「影が別の動きしますよ」ってヤツ。いい度胸してます)があって、いやこれ、何だか楽しそうに撮ってるじゃないの、と。思えばゴッドファーザーの頃なんて、ずいぶん苦しそうに撮ってたよね。 ま、そもそも「ちっともコワくない」というのが致命傷になってるのですが・・・[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-02-17 04:37:40)《改行有》

25.  トカレフ(2014) 若い頃チンピラギャングだった主人公、今では足を洗って平穏な家庭の親父となっているが、ある日突然、娘を殺害される。で、かつての仲間の手を借りて、復讐に乗り出すのだけど、だんだん歯車が狂いはじめて・・・というオハナシ。 ってのはわかるんだけど、前提となる「平穏な生活」も弱いし、「娘を失った父親の慟哭」という面でも弱いし、「向き合わざるを得ない過去の自分の罪」という面でも弱いし、なんとも張り合いのない展開。見せ場というものにずいぶん無頓着だと思う。それなりに陳腐なオチを活かすも殺すも、中盤の見せ場次第だと思うんですけど。 カーチェイスなんかも、見づらいばかりで面白味がなく、あんまりおカネも手間暇もかかってないのかなーと。おカネがなくても少しでも派手に盛り上げようと頑張ってくれるのは、大いに結構なのですが、ゴチャゴチャさせてそれをごまかそうとするのは、感心しません。[DVD(字幕)] 5点(2017-09-24 09:07:22)《改行有》

26.  ドミノ・ターゲット 刑務所に収監されている主人公のもとに、何やらワケありそうな連中がやってきて、何やら協力を求めてくる。何やら協力すれば、自由の身になれるという。って「何やら」ばっかりで、こういうオハナシ、小説だったらかなり不満が溜まってきてしまいます。もっとしっかり現実に取材して、固有名詞も出して、「へぇ、実はそんな裏側があったのか」と驚かせて欲しい。そういうのが無いと、いかにも「単なる思い付きで書いてみました」という安っぽい感じになっちゃう。 で、まあ、本作も正直、社会派風のニオイを漂わせた以上は、もう少し踏み込みが欲しくもなったりします(社会派っぽさが皆無なら、どうでもいいんですが)。だけど、それでもやっぱり、これが小説というものと映画というものとの違いなのか、こういう漠然とした「何やら」感が、映画だと結構、面白かったりします。正体不明。いいじゃないの。 実際、このシンプルな感じが、かえってワクワクするんですね。背景の説明など抜きにして、ただ主人公の抜き差しならなくなっていく姿を、映画が追い続ける。突然、主人公がヘリに乗せられ、そもそもここでヘリに乗る必要ってのがあるのかないのか、何だかよくわからないんだけど、とりあえず妙にカッコいいんですな。ジーン・ハックマンがヘリから身を乗り出して。 最後の方は、この物語どこで終わらせたらいいんだろう、みたいな感じが無きにしもあらずで、若干、蛇足気味ですが、そこがまあ、ドミノのドミノたる所以、ということで。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-03 18:37:44)《改行有》

27.  ドント・ブリーズ 我らがヒーロー・座頭市も、敵の側から見たらかなりホラーな存在なんだろう、という訳で、「逆・暗くなるまで待って」とでもいうような趣向の作品。これも実にヤな感じで、コワくて楽しめます。 限られた登場人物、限られた小道具、限られたシチュエーションを、これでもかと最大限に駆使して、何だか、よくできた詰将棋のような。 あと、貧困の問題とか、空き家の問題とか、結構、昨今の日本の社会問題にもつながるものがあったりして、そういう普遍性が、製作費の安上がりな感じと合わせて、今後続々と亜流作品を生みそうな予感が(笑)。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-08-12 08:41:27)《改行有》

28.  ときめきサイエンス フランケンシュタインのパロディかと思いきや、どこまでもアサッテの方向に突っ走っていくジョン・ヒューズ、やっぱり只者じゃないなーと思うし、こんなどうしようもない映画を作ってしまったジョン・ヒューズが干されることもなく、ちゃんと成功を掴むことができるハリウッドの包容力も、すごいなーと思います。[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-07-26 22:42:53)

29.  トゥルー・グリット 作品の最初の方で、「この娘はしたたかなんです」というのをやたらと強調するように、そういう描写を繰り返すので、ちょっと心配になったのですが、その後はちゃんと、それっぽい雰囲気に仕上げてくれました。 ラビーフ役がマット・デイモンだなんてまるで気づかず、いや、いまだに騙された気分。でも成程、劇中の存在感が高い役柄でした。 多分、『勇気ある追跡』ほどギクシャクしてなくって、こちらの方がキレイに作られた映画だとは思います。が、あのギクシャクが魅力であって、その中心にジョン・ウェインがどっしり構えているのがこれまた魅力ではあったのですが。そして、ジェフ・ブリッジスがたまにジョン・ウェインを思い起こさせた瞬間に魅力を感じてしまうのも事実なのですが。 本作、ちょっとキレイ過ぎたのかも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-24 14:55:25)《改行有》

30.  ドノバン珊瑚礁 何ともバカバカしくって、何とも楽しい映画。南の島に響くジョン・ウェインのダミ声が、いいですね。 まだ見ぬ父に会いに、太平洋の南の島にやってきた女性、しかし医師である父は、現地の女性との間に3人の子供をもうけている。そこで、周りの連中がそれを隠そうと要らぬ気を起こして・・・という他愛のない話で、何かにつけドタバタが巻き起こる。ストーリーと無関係に、画面の中ではひっきりなしに意表をつくような何らかの「事件」が起こっていて、これが楽しいんですね。唐突に海へ飛び込む、あるいは落ちる。唐突にケンカが始まる。ドアを開いたらとてつもない突風が吹きこんでくる。教会の尋常ではない雨漏り、このエピソードは最後に、世にもバカバカしい奇跡で幕を閉じる。女性とジョン・ウェインとの関係も、遠くから靴を投げつけるのに始まって、最後の強引なラブシーンまで、一筋縄ではいかぬ波乱万丈、いつも何かの「事件」に裏打ちされてます。 という、楽しくもバカバカしい世界を包んでいる、南の島の風景。土着の文化に、東洋と西洋が入り混じり、宗教も何でもアリアリ、すべてを包み込む。そのおおらかさが、またいいんですね。[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-09-30 12:12:58)《改行有》

31.  トゥモローランド 作品の背景には、「現状を放置するのではなく、良き未来に向けて各人がまず第一歩を踏み出しましょう」ってな感じの説教臭いテーマがあるのですが、それを決して「説明」しちゃったりはしない。「説明」によって観客を「わからせよう」という誘惑に流されず、作品はひたすら映画のアクションの力を信じ、これでもかというアクションの連鎖によって、我々を引っ張って行ってくれます。「説明」が無いから、映画はある程度ワケがワカラナイまま進行し、ジョージ・クルーニー演じるフランクも、謎の少女アテナも、我々をじらせるように敢えて「説明」をしようとしない、逆にだからこそ我々はこのアクションにただただ身をまかせ、その快感たるや。これほど「気持ちいい」と感じさせる映画も久しぶりに観たなあ、と感動してしまったのでした。[映画館(吹替)] 10点(2015-06-14 09:40:47)

32.  逃亡者(1993) 妻殺しの容疑をかけられ一度は逮捕されながら脱走し、警察の追手をかわしながら真犯人の行方を追う、リチャード・キンブル医師の艱難辛苦の日々。って言ったって、この映画におけるキンブル医師の逃亡生活、その期間はどれほどのものなのか? どのくらいの逃亡期間を設定するのが適当なのか? どのくらいの逃亡期間が適当だと製作者は考えているのか? その辺りの曖昧さが、本作をいささかシマラないものにしている一因かとも思います。苦難の長い歳月を思わせる「何か」があってもよいかと思うのですが……せっかく「この俳優、誰?」というヒゲモジャで登場したキンブル医師、ヒゲをそったらたちまちお馴染みのハリソン・フォード顔になり、そうなりゃもう、後の彼はアクション要員。明日をも知れぬ逃亡生活どころか、犯人追跡の手を容量よく着々と推し進め、ほどよくアクションも絡めてみながら解決へとまっしぐら。もはや、冤罪で捕まって逃亡するために生まれてきたような人、とでもいいますか。製作者が、キンブル医師の逃亡生活にあまり関心が無いんですね。むしろ関心は、彼を追うジェラードの方に注がれていて、登場シーンもやたら多いし、おいしいセリフも彼が殆ど持って行ってしまってる。このジェラードを中心にした作劇、ある程度は成功していると言ってよいのでしょう、確かにハリソン・フォードよりもトミー・リー・ジョーンズの方が強い印象を残します(実際、この映画、何度観ても主人公の印象が薄い)。でもね、このジェラード役、主人公の「好敵手」という位置づけである以上は、こういう微妙なところのあるキャラじゃなくって、もっとエキセントリックなキャラにして、それをボーグナインみたいなアクの強い役者が演じてくれてたらなあ、とも思うのです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-27 22:10:56)

33.  トップ・ハット タップダンスは観てる分にはカッコいいけれど、階下の人はうるさくってたまったもんじゃない、ということを指摘した画期的な映画。ってなことはどうでもいいんですけれども、ダンスの横の動きに対して、さらにこうやって上下方向をも結びつけちゃうのが、カメラの威力。それにしてもこのダンスの素晴らしさ、ストーリーの方は他愛の無いものだけど、イヤ何、世に言う名作オペラだって、物語だけ取りだしたら、大したオハナシじゃなかったりする訳で。様々なシチュエーションで繰り広げられるダンスの数々、観ててひたすら楽しく、あっと言う間に時間が過ぎ去っちゃう。お見事。[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-10-15 22:01:56)(良:2票)

34.  トランスフォーマー/ロストエイジ 破壊に次ぐ破壊、とにかくモノを壊し過ぎる映画で、ここまでくると、ビョーキではないかと。そんで、街を舞台にひたすらバトルを繰り広げ、破壊の限りを尽くすにも関わらず、パニック描写はわずかなもの、市民の犠牲に至ってはまるで描かれない…ってのは、これまでのシリーズと大差ないので、まあ、言ってもしょうがないのでしょう。そういう面を省略するのは、ウルトラマンも同様ですし、怪獣型ロボットが登場するに至っては(ゴジラ型だけならまだしも、キングギドラ型まで登場)、もうヤケクソのお祭り騒ぎ。にしても、巨大宇宙船があんなに当たり前のように現れてよいもんなんだろうか? 多少は演出上の工夫があるにしても、もう少しイロイロと見せ方を工夫したくなりそうなもんなんですがねぇ。。。という、例によって例のごとく大味な作品なんですけれども、しかし本作、これまでとはキャスティングを変え、マーク・ウォールバーグを主人公に持ってきたのが、大正解。やたらムキムキでとても発明家には見えない役どころですが、彼を主人公に据えて彼自身にも戦いを繰り広げさせることにより、ロボットの演じる戦いと人間の演じる戦いとが、互いに呼応するように描かれ、これがなかなかの見せ場になってます。人間は巨大アパートの壁面で敵と戦い重力と戦う一方で、ロボットたちは文字通り超人的な戦いを繰り広げ、しまいにゃ物理法則なんぞ知ったことかとばかり、車が飛び跳ね、船が空から降ってくる。あまりにぶっとんだ豪快な映像を観てると、驚きを超えて、もう笑うしかないです。とまあ、ひたすら「スゴイ」のですが、内容的にはお世辞にもまとまっているとは言えず、はっきり言えば散漫。2、3本の作品に分けてもよさそうなものを、無理に(明らかに無理に)一本の映画に押し込んでいて、一応はサービスのつもりなんでしょうが……。いっそオムニバス作品とでも思って観た方が、いいかも知れません。そう思って観るなら、一番面白かったのは、第一話ともいうべき最初の方のエピソードだったりもするのですが。ムキムキ発明家のポンコツぶりに、ポンコツ発明品(番犬ロボットのポンコツぶり。あとの方で、敵の番犬ロボット(ポンコツではない)に襲われるハメにもなるのです)。一方でオプティマスもボロボロ。この部分のエピソードには、“ガラクタへの嗜好”とでもいうべきものが感じられて、何ともタマラないのです。[映画館(吹替)] 7点(2014-08-12 22:06:22)(良:1票)

35.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 月の裏側には一体何があるか御存じですか? NASAは極秘にしているが、噂によると、実は超古代文明の遺跡があり、そこには、地球のどこかに繋がっているトンネルがあるんだそうです、ハイ。さて・・・・・・CG見本市としかいいようが無いこの作品。大都会を戦場にしたロボット同士の戦い、CGの威力がスゴイことはよ~くわかりますけれども、パニックのパの字も感じられず、ウソ臭いことこの上無い、虚しい戦闘モドキ。まあそもそも、戦闘シーンはひたすら続くものの、敵役のロボットがどいつもこいつもやたら弱くって、作品自体の傾向が「質より量」へ向ってしまっているように感じられて仕方がないのです。そんな中で、傾いてゆくビルを舞台にした一連のシーンは、これはアイデア勝ちですね。大味なアメプロのようなこの作品の中で、ここだけは小技が効いた、いわばルチャ的な楽しさがあって、スバラシイです。[地上波(吹替)] 6点(2013-11-30 17:31:50)(良:1票)

36.  逃走車 “全編車載カメラ”なんていう売り言葉、すでにイヤな予感がしてしまう。多分、低予算を逆手にとり、いわば製作上の制約を別の制約で中和しようというやり方なんでしょう。イヤな予感してるんなら観るなよ、と言われそうですが、スミマセン、最近ちょっと疲れ気味なもんで、とりあえずこういう、中身無さそうでも小粒で活きの良さそうな作品に流される、自分の弱さ。さて実際、1台のクルマを中心に描くというこの構成が制約となり、という以前に、そもそも、この構成を深掘りするだけの脚本上のアイデアが伴わず、企画倒れの印象は否めません。主人公が逢いに来たという妻との関係もまともに描かれなければ、車の同乗者との関係もコレといって描かれることなく、同乗者は退場してしまう。スピード感どころか映画はしばしば停滞し、一本調子。これについては、映画前半と後半で主人公を色分けするような事もしていないポール・ウォーカーにも、責任があると思うのですが。まあしかし、文句言うのもこのくらいにして、いいじゃないですか、たまにはこんな映画も。それにこの作品、ヨハネスブルグを舞台にした、というだけでも、しっかりと独特の味付けになっているんじゃないでしょうか。街の落書きやスラムの荒れ果てた感じ、異邦人である主人公や我々の目には、一見すると不気味に映り、よそよそしい黒人たちにも非常に距離感を感じるのだけど、この辺りの描写が伏線となっており、主人公が車の塗装を依頼するシーンで活きてきて緊張とユーモアをもたらす。別に脚本がノーアイデアという事は無くて、上手いところは上手いのです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-11-24 08:12:05)(良:1票)

37.  トゥームストーン 本作についてはずいぶん前(多分本サイトが旧システムの頃)に書き込んだ(ハズな)のですが、駄文が行方不明に。もしや映画の神がお怒りになって消したのならゴメンナサイですが(投稿欄のすぐ下に「一度削除されると、該当の作品は二度と投稿できませんのでご了承願います。」と書いてますな…)。さて、我らが『カサンドラ・クロス』の監督でありながら、80年代は御用監督としてボンクラ作品を撮っていた、ジョージ・P・コスマトス。ようやくここではノビノビと楽しんで撮っているようです。史実を意識し、必ずしもヒーロー然とはしていないワイアット・アープ像。銃撃戦もリアルだし、実際、「OK牧場の決闘」なんてのはこの映画の通り、瞬時に終わったらしい。だけど、リアルでさえあればそれで良し、なんていう映画じゃない。ワイアット・アープやドク・ホリデイといった登場人物たちの由来なんかまるで描かず、いきなり、“その道の達人”同士が「おっす」「久しぶり」と顔を合わせる、この辺りは伝記映画なぞとは根本的に違う、むしろヒーロー映画らしさ。登場人物たちの表情をつないでいく演出のもたらす緊張感などは、マカロニ風味とすら言ってもよいかも知れない。後半の断片的な銃撃戦の描写なども、決して史実を再現するためだけの映画じゃない、という意思の表れでしょう。そしてこの“ヒーロー映画”において、ヒーロー中のヒーローは誰かと言うと、何と言ってもヴァル・キルマー演じるドク・ホリデイ、だわなあ。アイスマンとは似ても似つかぬ病弱ぶり、顔色悪過ぎ。この危うさゆえに、一種のモンスターのごとき圧倒的な存在感があります。どこか淡白なカート・ラッセルの飄々とした感じとの差がまた、良いのです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-12 01:26:55)

38.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 90年の『トータル・リコール』ってのは、完全にお祭り系SF映画でしたね。シュワが暴れ、バーホーベンが血糊をぶちまけ、手作り感あふれる楽しい特殊効果に、これまた手作り感あふれるドンデン返しストーリー。という「賑やかだったらそれで良し」という作品を、このリメイク作では、どうやら“ちゃんとした”アクション映画にしたいらしくですね。CGによる未来世界の描写は確かに凝っておりますが、全体的にお遊び寄り道の要素は少なく、追跡劇が中心になっております。逃げる主人公、何度も何度も、「落っこちる」あるいは「落っこちかける」場面があり、ああ、そういう映画なのかな、と。そういえば通勤手段として登場する乗りものの名前も「フォール」とか言っったっけ。では最後にどんな圧倒的な“落下”を見せてくれるのかな、と。過去の映画における究極の“落下”ってのは、私は「落下傘をつけずに飛行機から飛び降りる(特撮じゃなくあくまでスタントで)」だと思っているのですが、はたしてアクションにこだわっているらしい本作はどう攻めてくるか、と思ったら……まさか、ここぞというシーンで“無重力”ってのは、そりゃ無いでしょう。ストーリー的には(伏線の張り方とか)はコレでいいのかも知れませんが、見栄え的には盛り上がりません。CG頼みの「フォール」崩壊も、主人公のアクションには直結しない極めてマクロな描写でしかなく、要するにストーリー上の都合でしかない。なーんかものすごく尻すぼみな印象なんですけれども……。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-05-02 13:12:18)

39.  ドライヴ(2011) タイトルから想像するほど走りまくる映画では、無いのです。設定といい、夜の雰囲気といい、ウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』を連想させます、が、ここにはイザベル・アジャーニみたいなアヤシイ(妖しい)人はいなくて、もっとピュアな“恋愛”があります。しかしそれ以上にピュアな、“暴力”があります。この映画、場面場面をビシッとキメてきます。画面をキメるため、しばしば登場人物がショットの中で大きな動きを見せません。そこが本作の良いところでもあり、悪いところでもあるのかも知れないけれど。疾走するカーチェイスのシーンですら、主人公は涼しげな表情を我々に見せ続けます(よくある安い映画では必死の表情でハンドルを切りまくるところですね)。そしてそのクールな、しばしば優しさすら溢れる表情の裏には、実は狂気が隠されていたことを思い知らされる後半。狂気の者に、安住は決して許されない、という訳で、実にシビレまくる映画でした。[DVD(字幕)] 9点(2013-02-10 09:15:25)(良:2票)

40.  ドゥ・ザ・ライト・シング 《ネタバレ》 戯画化されたスラム街の日常。個性の強い登場人物たちが入れ替わり立ち替わり、繰り返し画面に登場し、この狭いコミュニティの中で、互いに協力し合うのか、反目し合うのか。スパイク・リー監督自身が出演しており、いかにも黒人映画です、という体裁のようで実は必ずしもそうではないのは、映画の中心に置かれている店というのが、イタリア系の一家の店である点。そして映画を見ている我々が最も感情移入するであろうその店が、警官による黒人殺害事件から起こった暴動により破壊されてしまうのだけど、その事件のもともとの発端というのが、黒人青年の起こしたしょうもないイザコザであること。危険な綱渡りでもあるこの映画。白人が観たら「これだから黒人ってやつは」と思われかねない、あえてその設定を選んだスパイク・リー。だけど、おそらくこの作品を観た多くの人は、そんな単純な感想を抱くだけでは済まない、居心地の悪さを感じるはず。その居心地の悪さは、紙幣を丸めて投げつけ合うシーンもそうなんだけど、特に最後にテロップがキング牧師⇒マルコムXの順に流れた時、居心地の悪さは最大限に達する。このようなことは愚かな事だ、という認識も、しかし何もせずにはおれないのだ、という怒りも、どちらも「ほんとう」であることが、キング牧師とマルコムXの二人が並んだ写真かなひしひしと感じられる。この映画、確かに何らの解決を示している訳ではなく、どこか投げ出したように終わってしまう印象もあるけれど、しかし、ユーモアとともにある種の方向性を指し示しているのが、「市長」の存在で、そこに救いも感じさせるところ。あと、これはどうでもいいことかも知らんが、ダニー・アイエロのピザ作りの手つきがかなりテキトーに見えてしまうのだけど(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-16 16:44:21)

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