|
21. トレーニング デイ
全編を通して息を抜けないそして張詰める緊張感が素晴らしい。
デンゼルの演技も、アカデミー賞に値する演技だった。
容赦や躊躇もない非情さや、強がったり、情けない部分も出しながらも、イーサンを見つめる表情が何とも言えず良い。
「ヤツの眼はイイ」と語ったようにイーサンのような正義感が溢れた若者を見て、過去の自分と重ねていたような視線が色々なことを物語っていた。
狼を狩るために狼になるしかなかった男…ちょっと切ない。
イーサンも悪党になるかどうかのトレーニングデイを乗り切り、苦悩しながらも腐ることはなかった正義感と精神の強さと熱い男を上手く演じていた。
アカデミーにノミネートされるのは確かに誇りあることだけれどもさすがにこれで助演はないだろう。
正義とは何かという倫理的な問題を含みながらも、テンションが高くテンポ良く全編主役2人だけでストーリーを描ききった創りは見応えがあった。9点(2004-07-19 21:15:44)《改行有》
22. 10日間で男を上手にフル方法
かなり笑えます。
自分が観た劇場内も相当盛りあがっていた様子。楽しめるのは間違いないけど、ラストのあたりが多少失速したかなあという印象。しかし、設定も意外と無茶苦茶な設定でもないし、下品な感じも全くしなかったし、笑顔がキュートなハドソンだからかもしれないがキャラも嫌なオンナにならない点は良かった。7点(2004-06-25 15:41:39)《改行有》
23. トロイ(2004)
異常に評価低いですね。
パリスのヘタレの甘ちゃんっぷりには、前半は逆に面白いと感じたんですが、ラストが最悪ですね。
神話ベースですが「神」等の超自然的な感じには描かずに、登場人物を人間的に描いているのは良かったと思われます。
アキレスの鬼神のような強さとジャンピング斬り、ヘクトルの人間として男としての魅力的な生き方、死に方にはしびれました。
この二人の死闘には本当に息を呑みます。
神話はよく知らないので勝手を書きますが個人的に不満としては、
アキレスとアガメムノンとの確執や、
アキレスがトロイ戦に参加すれば、歴史に名は残るが、必ず死ぬと言われていたはずなのでその辺の心の葛藤がもっと欲しかった。
ラストのせいで、パレスのヘタレっぷりが悪い方向に出てしまいますね。
あれじゃあ、自分のせいで戦争が始まり、兄貴の仇とはいえ無防備の相手に矢を打ちまくってた自分勝手な人物にしかならないからなあ。
プリセイスがアガメムノンに殺されそうになるところをアキレスが救い、パレスの矢がその際に誤ってプリセイスに当たる所をかばってアキレスが死んだほうが英雄的な感じで死んで感動的で愛のための戦いだったことになったのではと思います。
個人的にはちょっと反戦的な匂いも感じられました。8点(2004-06-25 14:23:01)《改行有》
|