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性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  襲う巨大怪鳥/空の大怪獣Q B級映画界のカリスマ、ラリー・コーエンが贈る、サイコホラーモンスタームービー(と言っておきましょう)。「空の大怪獣Q」と紹介されてる場合もあるようですね。ラリー・コーエンらしく例によって話はハチャメチャですが面白いのでOK。街のど真ん中に巨大怪鳥(?)が現れて人を襲うが、誰も怪鳥の姿を見たものはない、なぜなら、怪鳥は太陽を背に襲いかかるので眩しくて見えないのだ! 皆さん納得? ワタシは納得(ウソ)。細かいことはともかくとして、支離滅裂さが何やら独特の雰囲気を醸し出していて(誉めてるのです)、忘れがたい映画に仕上がっております。8点(2003-05-10 01:01:04)

22.  折れた槍 一人の若者が3年の刑期を終えて刑務所から出てくる冒頭。ちょっと任侠映画みたいですな。で、家に戻った彼は肖像画を見上げ、さらに兄弟たちとのやりとりの中に不穏な空気が流れる。 過去に何があったのか? がそこから描かれて、終盤にまた現在、そして肖像画へと物語が帰ってくる、という魅力的な構成になっています。ツカミの上手さ、回帰する物語。 頑固過ぎる親父役にスペンサー・トレイシー。困ったヒトではあるのですが、どこかユーモラスです。父と徐々に対立を深める長男が、リチャード・ウィドマーク。まさにこの親にしてこの子あり、こちらも充分過ぎるほど頑固そうな。 スペンサー・トレイシー演じるこの頑固オヤジ、何かと周囲に突っかかり、座っている最中に機嫌が悪くなると、やたらと席を立とうとするそぶりを見せる。なんか他の切り口の演出もあってよさそうな気もしますが。 冒頭の「現在」へと帰るラストでの、対決。岩場での取っ組み合いで、頭を岩にぶつけないか、見ててヒヤヒヤします。 先住民への差別なども織り交ぜつつ、家族の愛憎劇を描いた西部劇で、意外性もあり楽しめました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-08-19 11:33:30)《改行有》

23.  オクラホマ・キッド 映画の見どころの一つが、例の土地獲得大レース。『遥かなる大地へ』とかに出てくるアレですね。このシーンがなかなかの迫力。1939年の作品、と言うと、同年に『駅馬車』がありますが、あのド迫力の襲撃シーンなんかにも引けを取りません。 主役のオクラホマ・キッドを演じるのがジェームズ・キャグニー。ワルそう、というか、やんちゃそうな顔が、役に似合ってます。そういう鼻つまみ者のキッドに対し、さらに極悪な連中が登場、そのリーダー格が、ルー大柴。に似てますが勿論そうではなくって、ハンフリー・ボガートです。アクの強さで、いい勝負。 開拓により町ができると、そこには法や秩序が必要、だけど無法は常にその先回りをする。開拓民たちはこんなオソロシイところで日々を送り、その先に今のアメリカがあるのだとすると、やっぱりこの国はちょっと別世界、なのかも。 それはさておき、避けられないのは二人の対決。終盤に繰り広げられる格闘シーンは、短いカットをこれでもかと畳みかけて、これも見どころ。 もう少し主人公の人間像に魅力があれば、という気がしなくもないけれど、割と楽しめたかな、と。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-29 12:23:39)(良:1票) 《改行有》

24.  大いなる西部 《ネタバレ》 まずはお馴染みの音楽で「ああ西部劇だなあ」と思い、これでもかと登場する雄大な自然に「やっぱり西部劇だなあ」と思う。馬の隊列も大自然の中にスッポリ収まり、主人公たちの二人の殴り合いにいたっては、もうただただ、大自然の中で転がされているだけ、のような。 という、いかにも西部劇な雰囲気が充満してはいるのだけど、実際には、西部劇の世界の終焉、みたいなものを感じさせるオハナシでもあります。 東京の男性が関西の女性と知り合って彼女の故郷に行ってみたら、そこにはいるのはどう見てもカタギと思えない皆さんばかりだった、ってのを数十倍スケールアップしたようなオハナシで、アメリカ東部出身の主人公からしたら西部の開拓地は別世界もいいところ。しかし、主人公は涼しい顔で自分自身を最後まで貫き続け、その点はドラマとしてどうなのよ、と思ったりもするのですが、いずれにせよ物語は、彼をよそに西部の世界同士が「最後の戦い」を繰り広げ、新しい世界の到来を示して幕を閉じます。 実は結構、「らしくない西部劇」という気もいたします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-25 02:44:45)(良:1票) 《改行有》

25.  オレゴン魂 『勇気ある追跡』の続編というのか、それとも変奏曲とでもいいますか。また3人で「追跡」をやるのですが、今回はずいぶん勝手が違ってます。前回ジョン・ウェインと同行したのが少女だったのに対し、今回はキャサリン・ヘプバーン演じるオバチャン。前回は3人の間にある種の緊張感があったけど、今回はこのオバチャンに圧倒されて、ジョン・ウェインもたじたじ(もう一人の同行者である先住民の少年は、とてつもなく素直なので、正直、存在感ありません、ハイ)。このオバチャン、敬虔なクリスチャンのはずなのにアッサリ敵を射殺してみせたり、クライマックスでは敵にウソついて不意打ちしたり、まーやりたい放題、まさに独断場。 ジョン・ウェインも、もうしょうがないなーとばかり、最初から折れ気味で、二人の間に緊張感が無いことは、二人の姿を横並びで収めた画面の多さにも表れています。 という、なんともいえないおおらかさ。ガトリング砲ぶっぱなしたり、ニトロが爆発したり、人も結構バンバン死ぬんですが、基調はあくまでコミカルです。もうこの二人、結婚しちゃえばいいのにねえ、と思ってたら、ラストは西部劇らしく別れとなるのですが、ここでは去っていくのがキャサリン・ヘプバーンであって、ジョン・ウェインが「見送る側」なんですねえ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-21 21:28:10)《改行有》

26.  オデッセイ(2015) 何だかあまり、試行錯誤みたいなものがなくって、多少のトラブルはあれど、主人公の取り組みはたいてうまくいっちゃう。どっちかというと、失敗に次ぐ失敗の末に何とか危機を打開する、というのを期待しちゃう(というか、そうでないとおかしい)のですけれども。 しかし本作はむしろ、あえてそういう方向の描き方を避けているようにも思えます(実際、題材の割に劇中における主人公の描写のウェイトは必ずしも高くない)。まあ確かに、この状況、危機また危機では絶対に主人公助からんもんね。というのを別にしても、基本、主人公の頑張りで生き抜くというより、知恵でもって生き残るオハナシ。サラリとした描写でもそこには科学への信頼がはっきりと貫かれている。そしてだからこそ、ふとした時に現れる、アナログ的なものが、印象的なんですね。 主人公は、大変だ~大変だ~とは言わない(普段からそういうコトばかり言ってるヤツはたいてい、さほど大変じゃない、ってのもある)。わざわざ言わなくっても、服を脱いだ主人公の肉体の衰えが、その大変さを雄弁に語っています。 火星で鼻栓が必要になるとは、誰も予想せんわなあ。あって良かった、これぞ文明の利器。[地上波(吹替)] 7点(2018-08-20 20:55:46)《改行有》

27.  襲われた幌馬車 《ネタバレ》 冒頭、リチャード・ウィドマーク演じる主人公が誰やらと戦っているところから始まって、保安官にとっ捕まる。護送中、幌馬車と遭遇し、彼らと同行することになって・・・という訳ですが、果たして悪人なのかどうなのか、ふてぶてしい態度をとり続ける主人公の姿が、ウィドマークならでは、といった感じ。 というより、最初の方はかなり冷血漢っぽく描かれているんですが、にも関わらず。 登場人物たちの一部には当然のごとく白い眼で見られてるんですが、その一方で最初から彼に対し妙に同情的な人たちもいて。このシンパシーについての何らかの動機付けが作中で描かれているなら、納得もいくんですけど、あまりにアプリオリ。そんでもって。彼に反感を持つ人たちとの対立を描きつつ、例によって例のごとく、ちょっとした事件が挿入され、だんだんわだかまりが解けていく、という親切設計。「よくできた話」だとは思うけど、機械的な感じもいたします。 とどめはラストで、言い訳全開、蛇足中の蛇足。何の物的証拠もない主人公の証言だけで、ここまで全員が主人公になびくか、と。 という訳で、何だかチャッカリしたストーリーだなーと思うのですが、今だったらこんな脚本書く人はいないだろう、と思えば、これも時代なのかな、と。一種のおおらかさ。 とりあえず、ロングショットをまじえたダイナミックなアクションは、堪能できます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-12-10 07:37:39)《改行有》

28.  オズ/はじまりの戦い 《ネタバレ》 冒頭に流れてくるダニー・エルフマンの音楽が、早くも我々をティム・バートンの世界へといざなってくれます・・・あ、違った、サム・ライミなんだそうです。 売れない奇術師が、ひょんなことからファンタジーの世界へと飛ばされてきて、魔女と戦うハメになる、というオハナシ。奇術を駆使して敵に一泡吹かせようとする、なんて聞くと、映画の特殊効果マンが持ち前の技術を駆使して敵と戦う『F/X 引き裂かれたトリック』なんて作品を思い出したりもするのですが、本作の面白さは、そういう物理的な部分にとどまらなくって、そう、まさにあのMGMの『オズの魔法使』におけるオドロキにも繋がるものがあります。CGなんぞ当然無い時代に、まさかと思うような不思議を、カメラを通じて我々の前に展開してみせたあの映画は、まさに一大奇術ともいうべき作品で、驚きと楽しさに満ちておりました。一方の本作、モノクロとカラーを使い分けるなどして明らかに『オズの魔法使』を意識した作りになっているけれど、だからと言ってもはやCGの時代にアレと同じことはできない訳で(同じことしようとしたら、単なるギャグになっちゃう)、そこは一線を画して、CGならではの面白さを追求してます(あのエテ公のいつも困ったような表情、可笑しいと同時に愛着も湧いてきて)。ただ、それでもなお、奇術師を主人公に据えただけのことはあり、ここにはやっぱり『オズの魔法使』と同じく、奇術の楽しみがあります。CGが使えるからといって何でもかんでも見せりゃいいってもんじゃない。相手の意識を手玉に取り、裏をかき、時には相手をじらせ、時には見てないものを「見た」かのように相手に錯覚させる。主人公の言動にもそういうのが現れていて、空中浮遊の術の最中に「ワイヤーで吊ってるぞ」と騒ぐ観客の前で、そのワイヤーを切って見せるのなんか、まさに裏をかく楽しさだし、それと同時に、映画観ながら理屈ばっかりコネてるんじゃねえぞ、と言われてる気もしてきます。終盤、いったん魔女に倒されたと見せかけた後で復活するまでの間、「まだ早い!」とじらせ続けるのなんかも、「復活する」という事実が楽しいんじゃなくって、そのじらされる緊張感を演出することこそが、奇術の、そして映画の楽しみなんでしょう、と。しかも、いざ復活のゴーサインを出したらトラブルでうまくいかず、我々も焦らされる、というメタ構造のオマケ付き。 さすがティム・バートン。あ、サム・ライミでしたっけ。[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-12-29 12:07:32)《改行有》

29.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 揺れるカメラが描写する混乱の戦闘シーン、これは、臨場感の表現でもあろうし、またCGのアラを見えにくくして「リアリティ」を出すためのものでもあるんだろうけれど、確かに、何とかうまく逃げ切った、という印象です。戦場の描写はいかにもソレっぽいし、さらにはルーブル美術館なんて、これだけ巧みに描いてもらえると、ちょっと感激。 で、内容はと言うと、これもまあ、確かに物語の発端となる序盤から、ジワジワ盛り上げて、楽しませてはくれるのですが。ただ、残念な面もありまして。何が何やらいきなり戦場に放り込まれた主人公が、死ぬたびに時間が戻って「人生やりなおし機」状態。失敗するたび何度でも繰り返すことでだんだん状況もわかってくるし、戦闘もこなれてくる。ってのがテーマなら、それをどう面白く描くかを期待してしまうんですが、残念ながら本作では「以下、同文」とでも言いたげに、大きく端折ってしまう。端折るなら、その端折り方こそが、映画の見せ場になるだろうに。本作の場合、設定の「説明」に終わってしまっている印象、別にこんな設定にしなくったって、例えば「中途半端に予知能力が使えます」という設定でも大差ないでしょう、むしろ不必要に「説明」のための尺を浪費してしまっただけ、とも。 それを差し引いても、結構楽しめたんですけど、でも、もったいない。[地上波(吹替)] 7点(2016-09-23 22:24:20)《改行有》

30.  オーメン(1976) 《ネタバレ》 子供の頃の3大オカルト映画と言えば、エクソシスト、サスぺリア、そしてこのオーメン。ビビリだった私でもさすがに中学高校ともなってくると、何とかこれらの作品も観られるようになって、一種の達成感のようなものを感じたりもした訳ですが。しかしエクソシストの執拗さ、サスぺリアのワケ判らなさと比べると、この『オーメン』、ずいぶんとっつきやすい。そりゃま、ショック描写はピカイチですけどね(後のリーサル・ウェポン2なんかにも繋がっていきますが)。タイトルが「オーメン」すなわち“前兆”であるまさにその通り、なーんか最初から怪しさ満点で、順を追って惨劇が要領良く提示されていく感じ、その段取り良さが、恐怖映画としてはもうひとつ、なんですね。「おや何だろう?」と思わせて「うわ、そう来たか」みたいな意外性が乏しくって、あまりゾッとさせる部分が少ないのです。ホラ、ダミアンが三輪車でクルクル回っているシーンのワケの判らなさ、そしていきなり惨劇に繋がる意外性と納得感、あれは良いですよね、好きなんです。ああいうヤな感じがもっと本作にあれば良いんですけどね。全体的にはストレートな描き方で、怪しい人と怪しくない人がはっきりしていて、残酷な割に陰湿な感じがせず、まあ、かつての私のような怖がりの方にもとっつきやすい作品ではあると思います、ハイ。そう、例えば、母親をあくまでダミアンの味方として描く方法もあったはず、そして“母親と息子の密着した関係”から阻害される父親の孤独、ってな描き方があったはず。だけど、そういうヒネリも無いしね。「悪との対峙」の構図が、要するに単純なんですね。ただ、ラストは秀逸です。何ゆえ、ダミアンの味方をし続ける父親の目の前でカメラマンはドハデに殺害されたのか? わざわざ父親にダミアンの殺害を決心させるようなことを? ラストで大統領に手をつながれるダミアンの姿、ここで、ありとあらゆることが計画的であったことが分かる仕掛け、この辺りに関しては本作の名声、ダテじゃないと思います。あと、音楽。ゴールドスミス御大がオスカー受賞した作品ですが……確かに悪くないですが……でも、御大のベストワークとは思わないけどなあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-17 23:49:05)

31.  大いなる男たち 69年作品。時代のニューシネマな流れを無視し、「映画はやっぱり西部劇。これが西部劇でございます」的な、殊更にオーソドックスな筋立ての作品。まだ60年代の作品なのに、すでに「昔の映画って、良かったよね」みたいな時代遅れな雰囲気が漂っているのですが、その分、サービスの行き届いた作品にもなっております。南北戦争で戦った者同士が、互いに反発しながらも次第に協力して敵と戦うとか。白人の娘と先住民の青年が恋に落ちるとか。ノリノリの大乱闘があるとか。馬の大群でスペクタクルを演出するとか(味をしめたか『チザム』でも同様の手法を蒸し返す)。この当時の純然たる娯楽作品で、すでにこれだけ“記号化”を行っているというのも、まあ大したものだとは思います(単なる過剰サービスとも言える)。という訳で、「ダイナミックで懐かしくて楽しい作品であれば、それでいいじゃないの」という作品です。最後に2点ほど。・『エアーウルフ』でお馴染みのジャン=マイケル・ヴィンセントが出てます(観てて何だか似てると思ったんだ)。・冒頭のタイトルバックで、人々が列をなして歩いているシーン、思いっきりカメラの影が入っているような気がするのですが・・・。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-18 09:08:59)

32.  狼の死刑宣告 息子を殺害したチンピラに父親が復讐したことで、ギャングとの全面抗争になってしまうというオハナシ。良識あるブルジョア家庭の親父を演じるのは曲者ケビン・ベーコン。と言う訳で、もともとあんまり良識があるようには見えないのです。後半の暴走は保証済み。演出の方も、復讐や抗争へと向かうドライビングフォースがいかにも顕著で、映画の中に敷かれた物語のレールが透けて見えており、こうなるともう、息子を失った哀しみ・慟哭、暗黒世界へ足を踏み入れる躊躇・逡巡、そういったものはあまり感じられなくなります。ラストで主人公はトラヴィス化してしまうに至っては、「ホラ言わんこっちゃない」と言いたくなっちゃう。じゃあ何よ、ケビン・ベーコンならダメで、“ぶろんそん”なら良いのかよ、と言われれば、まあ、残念ながらそうなんでしょう(笑)。しかし、「今さらこんな映画作っちゃって」というツブヤキの影には、「待ってました!」という嬉しさプラス懐かしさがあるのもまた事実。中盤の、街で突然ギャングに襲われるシーンがいいですね。街中だったのに、路地裏に逃げ込むと途端に周囲の光景がスラム化する怖さ(ホントにこういう地理なのかは不明)。立体駐車場での長廻しのオモシロさ(手持ちカメラがクレーンに乗ってまた手持ちに)。クライマックスの銃撃戦もなかなか見事でした。[DVD(字幕)] 7点(2011-05-06 23:41:48)(良:1票)

33.  オペラ座の怪人(2004) あれ、オペラ座の怪人ってこんな話だっけ?と一瞬思ったけど、原作読んだ訳でもなし(ミステリかじり始めの頃に『黄色い部屋の謎』を読んだ時の感激を大切にするためには他のルルー作品は読まない方がいいらしいので。笑)、そういや私が知ってるのって、昔、マクシミリアン・シェルが出てたオペ怪だけだもんなあ。ストーリーはあちらの方がまとまってました(少し恥ずかしいが・・・)。ってよりも、本作、「オペ怪なんぞ見た事も聞いた事もねえや」という完全白紙状態で見ても、ちゃんと意味がわかるんでしょうか、とちょっと不安。怪人は思わせぶり無く、まさにアタリマエのように飄々と登場するし。オマエ誰だよ、とクリスティーヌ以上に訊いてみたくなること請け合い。シューマカー監督、「変人」を描くのは得意だが、「怪人」は苦手なのか・・・。それに、この映画、何ともヤカマシイ感じが拭えないのも難点か。いや、音楽をたっぷり聴かせてあげようというコンセプトらしいので、それはいいんだけど、「視覚的に」ヤカマシイんだなあ。音楽に負けじと映像にもこだわろうとしているのが、さすがにチトやり過ぎ、落ち着きません。「その『画』ってホントに必要なの?」というカットが目白押し、音楽と両立してない気が。一体何がしたくてこの映画作ったの?と言いたくなるけど、まあ、要するに超豪華版「オペラ座の怪人」を作りたかったのでしょう。と好意的に捉える事に。確かに大変ゴーカに仕上がった映画ではあり、コテコテのスタミナ食のような一本であります。さて、あまり悪口書いててもヤな感じ、映画は楽しく観たいものです、だから最後にベタ褒めしておきましょう。この映画の見どころはなんと言っても、地下へ救出に向かったニーチャンが、落とし穴に落ちるシーン。スコーンと、まさに見事な落ちっぷり!実に気持ちよく、落とし穴に吸い込まれてくれます。しかもこのシーン、別に無くてもストーリー上は問題ないしなあ。まさに一瞬かつどうでもいいシーンなので、お見逃しなく!![映画館(字幕)] 7点(2005-04-09 12:22:42)

34.  俺たちは天使じゃない(1955) おっさん三人がいい味出しすぎてます。って、ああ、歳食ってるのはボギーだけか。この頃のハンフリー・ボガートはまさにおっさんの中のおっさんですね。まあストーリーの方は大方予想通りに進んでいくんですけど、安心して楽しめるということで。7点(2003-08-31 13:17:08)

35.  オルカ シャチは鮫より強いんだぜ!という『ジョーズ』への挑戦とも取れる出だしでしたが、こちらは「果たし合い」のお話でした。イヤガラセされて陸路で街を出られないからって、何も北氷洋まで行ってシャチと戦わないでも、どこか別の港に行けばいいんじゃないの? と、後半の極端な展開に、目を白黒させてしまいましたが、リチャード・ハリスの眼光に気押されて、つい説得力を感じてしまったのでした。7点(2003-08-23 23:08:32)

36.  狼男アメリカン さあ、これが狼男の変身だ、目ン玉かっぽじってよく見やがれっ!とばかり、完璧なる変身(あ、かっぽじるのは耳の穴か)。手がニョキニョキ~。ただ、このインパクトに対して、ストーリーがどうも、後半妙な展開で、ヌルい気がしてしまうのですが、「それがエエんや」という方もいますし、まあ、その辺はお好みで。7点(2003-08-13 22:43:48)

37.  おかしなおかしな石器人 子供の頃題名も知らされないまま親に誘われて観に行きましたが、実際聞いたこともない映画でした。当時あまり話題にならなかったのでしょうか。字幕無しデタラメ語の映画で、一応対訳表みたいなものがもらえましたが、これは無くても全然OK。当時オコサマだったのでお色気ネタはほとんど理解してませんでしたが、トボけた恐竜が出て来てなかなか楽しい映画。しかし、吹替えTV放映では別映画に変貌・・・。7点(2003-06-22 00:56:15)

38.  踊る大紐育(ニューヨーク) 上陸許可を得た3人の水兵さんの、ニューヨークにおける一日。ナンパしたり逆ナンパされたり、それぞれ女性とイチャイチャして、3組の男女プラス1名(?)が、歌って踊る他愛ないオハナシ。ミュージカルなので、歌って踊るたびにストーリー進行がストップしちゃうけど、もともと、進行がストップしても差し支えない程度のオハナシなので、気にせず歌とダンスが楽しめます。そしてその合間にはちょいと笑いも挟んでみたり。ちょいとカーチェイスまでやってみたり。 何せ6人で歌ったり踊ったり、なもんで、当時の1.37対1(でしたっけ?)の画面サイズには、ちと収まり切りません。もう少し横長の画面が欲しくなります。ただ、それだけじゃなくって、カメラに対し人物が重なってしまう部分があったりして、ちょっと雑な部分もあるかな、と。ミュージカルたるもの、とことん計算された画面で、とことんキメて欲しいところです。 面白いことは確かに面白いんですけれども、終盤、ややダレ気味になるのも、残念。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-01-11 21:42:59)《改行有》

39.  オリエント急行殺人事件(2017) 《ネタバレ》 「アクロイド」にしろ「オリエント急行」にしろ、フーダニットとして「のみ」みたら、そこまでして読者をダマしたいかよ、と言われかねないところですが、にも拘らず意外に読後感が悪くないのは、やはり、「ミステリとしてしっかり書き込まれているから」でしょう。一発ネタのみに終わらせないだけの、凝った構成(「アクロイド」はさすがにヒント出し過ぎ、勇み足の部分もあったけどね)。 だもんで、例えばこの「オリエント急行」など、読む分にはいいとしても、映画にするとなると、いささか内容がゴチャゴチャしかねないと思うのですが、それでも劇場映画化としては、(知られている範囲では)2回目。豪華列車に乗り合わせた12人の乗客が容疑者、ってな設定は確かに、いかにもオールスター映画向け、ですもんねえ。あとは映画としてどう料理するか。本作でも、あまりムキになってトリック解明に走らず(⇔市川崑映画で金田一が終盤にまくし立てる「真相」には、基本的についていけない)、雪崩のスペクタクルとか、追跡劇風のアクションとかを織り交ぜて映画を盛り上げます。 ただ、本作、あまりにも書き割り感溢れるCGが乱発される点については、かなり、ガッカリなんですけどね。いや、別に書き割りが悪だと言うワケではないんですけど、でも、過去の色んな映画において、「駅」という場所はとても魅力的に描かれてきた、ってのがあって。だからせめて、冒頭のイスタンブールを出発する場面の「駅」の描写だけは、もう少し雰囲気を出して欲しかった。このシーンがどうもガッカリで、それ以外の部分でも、残念ながら異国情緒のイの字も感じられない。 だから、ま、基本的にはコレ、「列車内」の映画、ですね。豪華列車の中に、多少クセのある俳優たちを閉じ込めて、彼らの姿をじっくり、しっかりと描いています。いわば、豪華列車に守られた犯人の姿、それがトンネル内へと舞台を移すことで、虚飾が剥がされる。トンネルから、光に向かって歩き出すのか、それとも闇にとどまるのか。 実際、どっちなんでしょうね(笑)? いずれにせよ、映画から異国情緒が感じられず、「こんな列車いつか乗ってみたいなあ」ともあまり感じられなかったのが、いかにも残念な作品、ではありました。[地上波(吹替)] 6点(2020-11-23 07:03:24)《改行有》

40.  オレの獲物はビンラディン 《ネタバレ》 片や『マシンガン・プリーチャー』なんていう映画があって、一方でこういう作品があるのを見ると、つくづくアメリカには色んな人がいるんだなあ、と。この実在の人物ふたりを比較してよいものだかどうなんだか、いや比較しちゃダメでしょ、とも思うのですが、なにせ、「スケールがデカい」と言っても色んなタイプがある訳で。 しかし本作、実話だ何だと言ってみたところで、その実話を突き動かしているのが、主人公のおっちゃんの「妄想」なもんだから、もう何でもあり。 妄想があれば、何でもできる。って猪木も言ってなかったっけ? 言ってない? で、本作に驚かされるのは、現実を追いかけていたはずの映画が、気が付いたら現実を追い抜いてしまっている、ってコト。妄想が現実を作り出し、現実が映画を作り出し、映画が金を作り出し、金がさらに妄想を現実化させてしまう、というシステム。ああ、続編、できちゃうんだろうか。でもしょうがない、観てしまった我々も、共犯者なんだから。くそ~ニコラス・ケイジめ。 にしてもまあ、見事なまでに憎めないのが、このオジサン。同時多発テロ以降、何から何まで、本来なら到底笑いごとにはならないはずのものが、なぜかこうやってコメディ映画になってしまう。オジサン、恐るべし。 そして、アメリカ、恐るべし。[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-12 16:20:03)《改行有》

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