|
プロフィール |
コメント数 |
1648 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。 |
|
41. ブレードランナー
《ネタバレ》 純然たるSFであり、世界観を語ることで勝負している映画である。なので、ハリソン・フォード主演の大作SFだからと単純明快で派手な(アクション)作品を期待すると肩透かしを食らうだろう。その上で、その勝負所な世界観にどうも使い古された感がある現在では(実は本作の方が「先」なのだろうが)やや既視感のある作品になってしまっている。
また、ほぼCGを使わない点も(良いことなのかも知れないが)現代に至るとイマイチ見慣れたSF感というものが無く、替りの特撮はこれも現代では非常にチャチで、全体としてもやはり、やや陳腐化してしまった映画と言えるかも知れない。ただ、混沌と荒廃を包含した悲観的近未来感と、ゆったりしたテンポから醸される文芸映画の如きハイソな趣は中々に面白い。レイチェルの無機質な美しさも作品に華を添えている。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-17 00:22:32)《改行有》
42. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 『ブレードランナー』の続編として純然たるSFというコンセプトはそのままに、極めて上質な映画が完成されている。作品の空気を完璧に引き継ぎ、前作の設定も生かし切りながら(前主人公のハリソン・フォードも巧く使った上で)主役を次世代にバトンタッチし、物語の内容は前作より遥かにグレードアップしている。
(ヒトのように振る舞うヒトでないものの”生き様”を通して、ヒトとは、人間性とは何かを問うたり、「記憶と魂」といったようなSFとしても興味の湧く内容を映画に上手く落し込んでいる印象)
難は前作同様、非常にゆったりしたテンポで人を選ぶだろうという点だが、個人的には深い世界観や(SFな)哲学を語る映画にはこれくらいの尺とテンポが必要なように思うし、史上最高のSF映画の1本として十分なクオリティを備えた作品であると思っている。オススメ。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-16 00:00:38)《改行有》
43. ファントム・スレッド
《ネタバレ》 「恋なんて謂わばエゴとエゴのシーソーゲーム」な一つの恋愛模様。男も女も中々に強烈な自己中ぶりだが、しかし争いは「同じレベルの者(=惚れてる同士)」の間でしか発生しない。出演陣の揃って妙に楽しくなさそうな顔が印象的な作品ながら(特にアルマ)、その実、これは壮絶な恋の駆け引き(一部比喩でもなく、傷害沙汰)をホントのトコロは「楽しみ」ながら、2人の愛を確かめ合い深め合ってゆく様が描かれている、極めて普通の(ちょっと異形な)恋愛映画なのだ。中々に深いと思う。
デイ=ルイスの誇り高き芸術家な芝居も素晴らしいが、その彼に対しても決して主導権を明け渡さないレスリー・マンヴィルの揺るぎ無い様が妙に印象的(演技はアルマも素晴らしい)。変りダネではあるが、間違い無く「愛の」傑作な一品。[インターネット(字幕)] 8点(2019-11-15 23:39:47)(良:1票) 《改行有》
|