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1. オープン・ウォーター
《ネタバレ》 実話に基づくと宣伝されているので、置き去りの夫婦は助かり、後日夫婦への
インタビューを元にした映画だと思って見ていました・・・
助からないのなら、置き去り後、夫婦に起きた出来事は全部想像ですね。
BGMを極力減らし、淡々と恐ろしい出来事を積み重ねる構成は好みです。
でもそれで面白いかというと、やはり物足りない出来上がりです。
ラストの自決への動機付けが不足してるんじゃないかなと・・
事実の報道ではなくて映画なので、もうちょっと作りこんで欲しいなー
と思った映画です。[DVD(字幕)] 4点(2010-02-22 13:31:29)《改行有》
2. ハリー・ポッターと謎のプリンス
《ネタバレ》 原作は未読でしたが、過去の映画は見ていたのでそれなりに楽しめました。
でも過去の映画を観ずに、これ単体として楽しむのは難しいでしょうね・・・
また、物語がもったいない作りになっているなあと感じました。
ロンとハーマイオニーの青春恋愛ストーリーと本筋のヴォルデモートとの戦い、この二つの物語があまり深く関わらずに並置されていて、時間的制約から、どちらも物足りない出来になってしまっています。
2つのストーリーがもっと深く関わる作り、たとえば戦いに出たために恋愛が破局し、しこりが残り、伏線にするとか。または、戦いのみの超重苦しい映画にしてしまって、次回作にカタルシスをもってくるでも面白いきがします。
もうすこし頑張れば面白い映画にできそうな気がして、もったいないなと。そんな気がする映画でした。[映画館(字幕)] 6点(2009-07-21 14:46:42)《改行有》
3. 市民ケーン
《ネタバレ》 「愛を否定して人は生きられない。」この言葉を人生をかけて証明したひとりの男の哀しい物語ですね。
この映画での核は、幼少期のシーンだと思います。突然得られた莫大な財産により、母親は息子を愛しているにも拘らず、そしてその愛故に、息子を家庭から引き離してしまう。
ここからケーンは「愛の否定」というあまりに理不尽な魂の枷をはめられて生きる事に。
強く印象的だったのは、2人目の妻スーザンが精神的にボロボロになり、ベッドに横たわって「もう歌えない」と言っても、それでも「闘うんだ」と強引に歌うことをスーザンにせまってしまうシーンです。
これは自分が幼少期に経験した「意に沿わない押し付けられた幸せ」でも人は幸せになれる事をスーザンにも示して欲しかったのでしょうね。
そうでなければ、自分の人生そのものが、そして愛する両親が否定されてしまう。それ故の譲れないケーンの思いの現われだったと思います。
愛を否定しなければ、心から愛している両親を否定する事になってしまう。しかし、ケーンの魂は愛を求め続ける。この壮絶な魂の葛藤の果てに、無残な魂の敗北と死。
自分の運命を貫き通し、最後に唯一無二の莫大な富に囲まれていても、愛に飢え、魂の安らぎを得ることなく死に絶えてしまう悲惨さ。
この映画が名作と呼ばれ続ける理由がここにあるのだと思います。[DVD(字幕)] 9点(2009-05-25 18:55:58)(良:1票) 《改行有》
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