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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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221.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 ひ弱だった青年がパワーアップして闘うというストーリーなのに何故かオヤジのキャスティングが無駄に豪華な変な映画でした。トミー・リー・ジョーンズを筆頭にスタンリー・トゥッチ、トビー・ジョーンズなど主役すら張らないものの助演男優賞クラスのオッサンがチョイ役でバンバン出て来る、謎です。極めつけはヴィラン役のヒューゴ・ウィーヴィングで「久々に見たなー」と思ったら中盤からはヘルボーイの出来損ないみたいな真っ赤なオッサンになっちゃった。そんな変なギャラの使い方をするんだったら雪山の列車のシーンや終盤の空中戦のシーンのCGの質を上げてほしいとしみじみ思っちゃいました。いや別に素直に真っ赤なヒューゴ・ウィーヴィングも面白かったんですけどね……。[DVD(吹替)] 6点(2012-09-11 00:11:32)(良:1票)

222.  ベスト・キッド(2010) リメイクとしては非常に良心的な作りだった様に思います。舞台がアメリカから中国に移ったこと以外は特に改変を加えず、安定した少年漫画的なストーリーについついテンションも上がってしまいます。ベストキッドはオリジナルも本作も結構真面目にイジメにどう対処したら良いかを描いている気がするので、昨今各地で問題になっているイジメ問題に悩んでいる少年少女がいたらかなり教育効果もあるのではとか思ってみたり。「強いだけでは只の暴力、しかしやられっ放しなのも良くない」そんな難しい問題にホントにこの映画は上手く着地点を設定しているなあ。ただ大人げないツッコミなのですが最早「THE KARATE KID」でなく「THE KUNG FU KID」では?[地上波(吹替)] 7点(2012-09-07 23:46:06)

223.  サウスパーク/無修正映画版 《ネタバレ》 よくぞあのテレビのノリをそのまま映画にできたものですね。過激なギャグの連続でドッカンドッカン爆笑させてくれるのですが、流石にサウスパークのノリで90分はキツイと製作者も分かっているのでしょうか、上手くミュージカルシーンを足すことで場をつないでいます(歌の内容も大概アレですが)。というか普通にこのミュージカルの質が高いのに驚かされました。ラストに向かって様々な曲がアンサンブルで歌われるシーンは恐らく『ウエストサイド物語』の「Tonight」非常に良くできたパロディでしょう。その楽曲のレベルの高さにはつい唸ってしまった。まあ歌の内容は「友達の母親はヤリマン」とか「カナダ人をぶっ殺せ」とか「アンクルファッカー」とか下品&不謹慎極まりないのですが、だがそれがいい。[DVD(字幕)] 8点(2012-09-03 22:37:21)

224.  ダスク・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 全く期待していなかった分、かなり棚ボタ的な感じでした。主要な登場人物は4人だけ、舞台も殆どは寂れたガソリンスタンドだけという限定された設定でベストを尽くしていたと思います。要所要所でホラーとサスペンスの見せ場を用意し、「ガソリンスタンドに辿り着くまで」、「ガソリンスタンドの店の中」、「冷蔵室」と場面が変わるごとに人間的な掘り下げもしっかり行っている。特に中盤の腕切断シーンと終盤の低体温症で車までたどり着くシーンは時間制限があるだけに実にスリリングでした。メイキングを見る限り少ない製作費の中で頑張っているのもいい感じ。最近はゾンビものもCGに頼ることが多くなっていますので殆ど特殊メイクだけというのには驚きます。[DVD(字幕)] 7点(2012-09-02 17:49:23)

225.  バッド・バイオロジー 狂った性器ども 《ネタバレ》 最高に頭が悪い映画。観ていると自分のIQがどんどん下がっていくのを実感できます。なんせチンコで『ジョーズ』をやろうというのだ。作った監督は頭がどうかしているとしか思えません(笑)。出て来るのは意志を持ったチンコ!壁を突き破るチンコ!エイリアンの尻尾の様に暴れ回るチンコ、余りの快楽で女を殺してしまうチンコ!クレイアニメーションで動くチンコ!最後のオチに至っては、観客をバカにしているのか?という位の下らなさ。しかしこの映画は下らないという点では唯一無二です!オリジナリティです!素晴らしい![DVD(字幕)] 6点(2012-09-02 10:20:01)

226.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 キャラの魅力だけでゴリ押しする快作。それだけに各ヒーロー達の活躍を予備知識として観ておいた方が確実に楽しめるかと思います(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、インクレディブル・ハルク、マイティ・ソー)。もう話はあって無い様なもの。なんか知らんけど世界の征服を企んでいる悪い奴(ロキ)が地球攻めてきて、ヒーローが一致団結して倒す、それだけ。主役6人それぞれに一応ストーリーと見せ場を用意して上映時間を2時間半に収めるという脚本の手際の良さは判りますが、どうも話の底は浅いと感じてしまいました。私は変身したら超凶暴なのに普段はインテリというハルクが大好きなので、ハルクがとにかく暴れ回る終盤が見れたから満足でしたけど、「なんか話題になってるから」といった理由で観た人はとにかく話が無くてキツかったんじゃないかなあと想像してしまいました。しかし悪役のロキはその超小物っ振りがコメディリリーフになっていましたね。あとマーヴェルの映画化作品のラストでお馴染みの次回作の予告みたいなのいい加減やめてくれませんかね。それよりもエンドロール後のアヴェンジャーズ達の超やる気のない打ち上げ風景の方が百倍面白かったです。あと音楽のアラン・シルヴェストリのスコアが非常に素晴らしかった。否応も無くテンションが上がる壮大且つロマン溢れるテーマは最高です。最後に絶対に劇場で観た方が良い映画なことは間違いないです。ドッカンドッカン起こるアクションや音楽は劇場で見なきゃ確実に面白さ半減、できればIMAXの大画面で観るのをお勧めします。[映画館(字幕)] 7点(2012-08-26 20:07:44)(良:1票)

227.  天国の門 《ネタバレ》 一言で感想を述べてしまいますと、疲れた……。普段は長尺な映画であっても集中したら一気に観てしまう性質なのですがこれは三日間位に分けて観てしまいました。その位に物語に起伏が少なく実に観ていて飽きる。皆さんも仰る通り映像は素晴らしいし、ヒロインのエラや彼女を巡る男たちの感情の機微の描き方も実に巧みだ。この辺りは流石は巨匠という気がします。しっかし物語のカタストロフィまでに150分を費やすってのはいくらなんでも長すぎというのが率直な意見です(完全版の場合)。しかもやっと訪れる最後の戦闘で移民たちは凶弾に倒れていきますが彼らの個人個人にはスポットライトが当てられていないのでそれ程に大きな衝撃もありませんでした。同じく終盤に味方サイドがバタバタ死んでいく「プライベート・ライアン」みたく一個人にまで作品内で言及しておけば最後の戦闘も活きてくるのではないかと思ったのですがどーなんでしょう。[DVD(字幕)] 5点(2012-08-25 23:47:31)

228.  プロメテウス 《ネタバレ》 ぶっちゃけ娯楽作品として評価するならば失格の作品だとは思います。結論を言いますと脇のキャラクターの描き方が杜撰です。序盤ではビクビクしてるのにエイリアンの巣にまで進んじゃう2人(最初に襲われる人たち)や、終盤で急に男気見せて特攻かます船長の行動に全く納得できない。また会社を第一に考える嫌味な女がいますが彼女も悪役としてキチンと育てない。あれだけ利己的な行動をしているのだから脱出用ポッドに潜んでたフェイスハガーに殺されるんだろうなあと思っているとそんなことも無くまさかの圧死。そこは『エイリアン2』のバークみたく観客に「自分のことだけ考えてそれみたことか」と思わせないとダメじゃないの?ただアンドロイドのデイヴィッドの行動に関して文句言っている方がかなりいらっしゃいますが、彼は結局社長の命令で行動してますから乗組員に不利な行動をしていても不思議じゃないと思いますよ。それからこの映画の素晴らしい所はリドリー・スコットらしく圧倒的な映像美を見せてくれる点とエイリアン1作目の様にエイリアンを単なるモンスターとして描いていない点にあると思いました。勿論『エイリアン』を監督したのはリドリー・スコット自身なので当たり前なのですが。様々な場所で指摘されている通り『エイリアン』のテーマは望まれない性行為・妊娠・出産であり、口から入り込んだり、人間の体に卵を産み付けたり、いちいち生まれたての赤子の様にヌメッているエイリアンは全てこれらのメタファーです。リドリー・スコット以外の監督のエイリアンシリーズはアクション路線のテイストが強くなりこのテーマが上手く機能しているとは言えなかった。今回のプロメテウスはショウ博士のエイリアンの妊娠から出産まで全て見せ切る。小さいポッドの中でエイリアンの胎児を摘出する場面は生まれるべきでなかった生命のおぞましさ、気味の悪さを執拗に見せ付けており実にエイリアン本来の持つテーマが活きていた様に思います。その逆に宣伝文句でも盛んに使われている人類の起源について、なぜ人間は生き、死んでいくのかというような実存的な問いについてはやや薄味に感じました。話としてはキューブリックの『2001年宇宙の旅』の様な話にしたかったのでしょうがモンスターパニック映画としてのアクが強すぎてどうも乗り切れませんでした。何はともあれ続編で本格的にエイリアンが暴れるシーンが見れそうで楽しみです。[映画館(字幕)] 7点(2012-08-19 00:37:01)

229.  エイリアン2/完全版 《ネタバレ》 現代の娯楽映画の神様ジェームズ・キャメロンらしく全編ドンパチ撃ちまくる映画となっています。前作の様な文芸的なストーリーの深みは失っているが、それを補う分のアクションとサスペンスが盛り込まれており全く飽きない二時間半でした。完全版として追加されたシーンはまあ無くても損はしないかなって位のモンですかね。ただ追加されたシーンのお陰で主人公のリプリーが何故あそこまで少女に固執するかが良く分かりました。それにしても最近は女性のメンタル面の強さを強調する映画が多くなりましたが、最近の映画にもリプリー位フィジカルでも強さを感じる女性を入れてほしいものです。いや、リプリーまでいくと行き過ぎか(笑)。エイリアンのクイーンとキャットファイトする女なんてリプリー姐さんだけでいいな。[DVD(字幕)] 7点(2012-08-19 00:04:11)

230.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 ヒッチコックのサスペンスと言えば「何か起こりそうでしょ、怖いでしょー」と観客に伝えようとする為に全体のテンポが鈍重になっている作品が多い印象ですが、本作はストーリーテリングの手際の良さが目立ち単純にクライムサスペンスとして面白く観やすかった。それでも剥製屋に忍び込む場面や終盤の首相狙撃シーン、最後の悪役の退場シーンに代表される様なチラリと映るヒッチタッチは健在で単純なサスペンスに緊張感が生まれている。ヒッチコックのサスペンスはこのくらいのバランス感覚がいいなあと思います。[DVD(字幕)] 7点(2012-08-13 00:07:51)

231.  レイジング・ブル 《ネタバレ》 暴力と猜疑心に憑りつかれた男、ジェイク・ラモッタ。彼はぶっちゃけ一般的な人が見ると余り感情移入できないキャラクターであることは間違い無い。些細なことで怒鳴り、物を破壊し、妻が不貞を働いていないか心配で仕方が無い、こんな男は滅多に居ないからだ。では彼は誰かと言うと想像だが監督マーティン・スコセッシ自身の投影なのだろうと思う。何故なら彼のフィルモグラフィーから考えて暴力に憑りつかれた男だったことはほぼ間違いないからだ。もしかしたらイタリア系マフィアが多くいた街の出身だったからかもしれない。本作はそんな暴力の権化とも言えるジェイクが一度はタイトル獲得まで上り詰めるも最終的には場末の司会にまで落ちぶれるまでを描いている。だからと言ってスコセッシは「暴力にとらわれていても良いことなんてありませんよ」というメッセージを投げかけている訳ではないだろう。ジェイクが最も輝いて見える瞬間は疑いようもなくリング上で敵を殴り敵に殴られ血潮を撒き散らしている姿であろうから。またロバート・デ・ニーロの肉体改造と言ってもいい程の見た目の変化、そして各場面ごとのテンションの差異は素晴らしいとしか言い様が無かった。スコセッシの闇の一部を切り出したかの様な数々のカットや固定カメラから暴力シーンを覘き込むコッポラ風の演出も同様に素晴らしかった。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-11 15:28:39)

232.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 前作の「ダークナイト」は暗闇の中で生きる正義を描いた傑作だった。ゴッサムの人々は暗黒の中にデントという一筋の希望を見出し、その代わりにバットマンは悪の象徴として生きることとなった。全ての悪を背負ったバットマンの姿は尊いものだろう。しかしちょっと考えてみる、それってゴッサムの人々に真実を語らず欺いていることになるのではないか?真実を知っているのはバットマン本人と警察のゴードン本部長とその息子だけ、つまり権力者側だ。「それっておかしいんじゃないの?市民には全てを知る権利があるんじゃないの?」という権力への怒りを描いたのが本作「ダークナイト ライジング」だったと感じた。本作は明らかに昨年から世界各地で起こった「Occupy Wall Street運動」を下敷きにしていると思われる。何故かと言うと前作は監督も言っている通りシカゴがゴッサムのモデルだったらしいが、本作はブルックリンの様な下町が出てくるし、沿岸部にある街という設定になっているし、証券取引所を襲撃するシーンまである。これらの描写は嫌でも(ウォール街のある)ニューヨークを彷彿とさせる。そしてヴィランのべインはゴッサムを取り戻せと人々に呼びかけるし、べインの手下は普段肉体労働を強いられているブルーカラーの人達だ。富裕層による富の独占、国家の政治への不信は世界中で起こっている現象だ。それでも真実を隠し街を守るバットマンが正義と言えるのかと観客に訴える。そんな問いに対してラストは実に上手く話しを纏めていたと思う。最早バットマンが正義の象徴として永遠の存在になるしかその解決法は無かっただろうから。他に特に素晴らしかったのはべインを演じたトム・ハーディー、圧倒的質量でバットマンでも歯が立たない相手であることを実感させる好演だったと思う。それだけに退場にはもう少し見せ場があっても良かったと思うが。脇のマリオン・コティヤールもいい味を出しているが最近彼女がスクリーンに映ると悪女にしか見えないのがやや難点。アン・ハサウェイのキャットウーマンも妖艶で美しいがリアル路線の本シリーズにおいて女怪盗という存在にやや違和感を感じてしまった。ラストのロビンのくだりはファンサービスとしては面白かったが出来ればロビンを主役としたスピンオフは作らないでほしいと思う。近年のアメコミ映画としては珍しく実に綺麗に終わったシリーズであると思うから。[映画館(字幕)] 9点(2012-08-04 10:42:16)(良:3票)

233.  生きるべきか死ぬべきか 《ネタバレ》 ドタバタコメディの傑作。とにかくコメディとしてのテンポが良く観客を飽きさせない。またコメディでありつつも完全にカリカチュアされた話でもありより深い映画となっている。やや不謹慎なギャグが多い気もするが、この位強烈な方が観客の記憶に残り易いだろう。またそんな強烈な風刺を42年当時にしたということがまた凄い。ナチズムを痛烈に皮肉った映画としてはチャップリンの『独裁者』が金字塔であることに異論は無い。また本作では『独裁者』の様にナチスを糾弾する演説や声を大にした主張はしない。しかしナチスのバカさ加減を笑い飛ばしている度合いは本作の方が上だろう。何せ主人公はナチスから祖国を救うよりも嫁さんとイケメンパイロットの浮気の真相の方が終始気になっているのだ!ナチスからしたら逆説的にこれ程バカにされた話は無いだろう。今考えるとタランティーノの『イングロリアス・バスターズ』は本作に非常に影響を受けているのだろう。そういう部分でも素晴らしい映画だ。最後に枕流さんも仰っていますが許せなかったのが日本語字幕だ。誰が付けているのかはデータがないので分からないが、いくらなんでも酷すぎる。誤字脱字は当たり前、場面によっては男性の台詞が女言葉になっている(恐らく字幕をプリントした後のチェックを怠っているのだろう)、早口の掛け合いでは丸々一つの台詞のやり取りをすっ飛ばしている箇所すらある。とてもじゃないがプロの水準の仕事とは思えない出来だった。本作の字幕担当者は一つの傑作を自身の適当な仕事によって台無しにしていることに早く気付いた方が良いだろう。[DVD(字幕)] 9点(2012-07-27 00:46:05)

234.  ハメット 《ネタバレ》 中国人娼婦を演じるリディア・レイがフレデリック・フォレストの指を舐める仕草がエロい。舐める相手が中年だし銃をぶっ放すシーンより犯罪的に見えた。現実の出来事が主人公が書いている三文ハードボイルド小説さながらの展開を見せるのは面白いアイデアですね。街中のシーンが明らかに虚構の街として撮られているのもその展開を強調させるためでしょうか。アクションシーンの気の抜け方も実に三文小説といったレベルになっていて笑えてくる。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-25 01:45:31)

235.  リンカーン弁護士 《ネタバレ》 特に他の映画と比べて秀でている点は無いのだけれど、実に手堅く撮ったという印象が残る法廷サスペンス。予告編通りのテンポ良く続くサスペンスシーンは観ていて全く飽きを感じさせません。弁護士のモラルに対する悩み(間違えると悪人を野放しにすることになる)や、取りあえず罪を認めて冤罪でも刑期を短くすることへの葛藤などは既に何度も撮られ尽くされた作品テーマですが、王道なだけにグッとくるシーンもある。そしてそれは主演の下手をしたら路上でたむろってるヤンキー兄ちゃんにしか見えないマシュー・マコノヒーが実に真剣な表情で悩むからこそ観客を惹きつけるのだと思いました。クローズアップを多用する撮影は正直好きにはなれませんでしたが、総括して手堅く纏まった法廷サスペンスだったと思います。軽く観るにはオススメ。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 17:13:16)(良:1票)

236.  メリダとおそろしの森 《ネタバレ》 まずアヴァンタイトルでヤラレタ。幽玄だが雄大な大森林に鬼火が浮かび消える静寂のシーン、そこから突然モルデューがメリダに襲い掛かりそれに父親が応戦し躍動感溢れるシーンになだれ込み、バーンと「BRAVE」とタイトルが出る。もう森林の美しさからアクションのダイナミズムの連鎖にすっかり心奪われました。この一瞬で作品世界に没頭できるアヴァンタイトルは素晴らしかった。ただ本編はどうだろう?個人的にはこれまでピクサーが作ってきた作品と比較するとどうも脚本に練りが足りないと感じてしまった。お話はいつものピクサー通り実に単純、王女になりたくないお転婆な娘メリダが母との対立を乗り越えて和解し王女としての自分を自覚するという、早い話が「ローマの休日」に良く似た話だ。一見コミカルなキャラクター、畳み掛けるアクション、しなる弓まで表現できているアニメーションは面白いのだが、どうもしっくりこない。理由はメリダ、父、母、(僅かながら3人の弟たち)しかキャラクターの内面をしっかり描いていないからだと感じる。特にメリダの花婿候補となる3人は登場場面の面白さはあるものの、その後の活躍や必要性は皆無とすら思える。折角メリダが女王としての責任に目覚める話で、候補が3人もいるのだから例えば他の2人は粗野なだけだが1人は王子にしては繊細な気質で真逆の性格であるが故にメリダと惹かれ合うとか色々想像できる。そうするとディズニーお得意のロマンスも入れられるし何より観ていて楽しい。もう少し脇のキャラクターにまで気を遣ったら最後の別れのシーンなども感動的に感じられたのだろうと思う。それから致命的なのがメリダがあまり可愛く感じられないということだ。別に見た目のことを言っているのではなく、主役の彼女でさえ特にお転婆であるという以上のキャラクター性が感じられない。本家ディズニーが直近で作った傑作アニメーション「塔の上のラプンツェル」の主人公の少女も同様にお転婆だがどこかロマンチストな部分があったりするからそのギャップが実に可愛いヒロインだった。メリダももう少しお転婆以外の要素があった方がキャラクターとして純粋に魅力的になったと思うのです。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 16:49:07)

237.  マイ・フレンド・フォーエバー 《ネタバレ》 小学生の頃に観てデクスターの靴が河を流れていくラストカットでワンワン泣いた記憶がかすかに今も残っていた。今回念願のDVD化となり鑑賞したが、やはり良い映画だった。なんせエリックとデクスターの友情がとても純粋なのだ。エリックは母親の愛情に飢えている少年でデクスターの母親に微かな母性を見出し、デクスターは自身の病気の為に友達が欲しい少年だが病気の自分にそんな存在はあり得ないと思っておりいつも心に孤独を抱えている。孤独な二人が邂逅したからこそ真の友情が芽生えたのだと思う。エリックは子ども染みたやり方とは言え、本気でAIDSの特効薬を探すために奔走するし、デクスターもそれに全力で答えようとする。全力で相手のことを考える、これこそ真の友情だと思いましたね。デクスターが死んでしまうシーンに至るまでもウェットな空気を出来るだけ避けているのもいい感じ。それから小さい頃には良く分からなかったけれど、今観返すとやっぱりエリックの母親に詰め寄るデクスターの母親のアナベラ・シオラに一番グッと来ました。息子を亡くしたにも関わらず気丈に振る舞う母親像をああも見事に演じ切っていましたね。細かな演出もいい感じです。特にファーストカットがエリックの靴から始まり、ラストカットがデクスターの靴で終わるのは素晴らしい。いつまでも続く友情の象徴の様に思えました。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-14 01:17:37)

238.  マッチポイント 《ネタバレ》 話自体は物凄くチャチというかケチな話ですよね。入り婿として結婚したにも関わらず他の女に手を出してその相手を妊娠させてしまう。そして妊娠が露見することを恐れて口封じの為に殺すって、ホント昼の2時間ドラマに出来そうなくらい嫌味な言い方をするとしょーもない話。ただこの主人公は最後まで逃げおおせる。これはキリスト教的には非常に変な話ですね。善なるものには祝福が与えられ、悪なるものには苦しみが与えられるはずなのに主人公はのさばる。つまり悪しきものが最後まで生き残ってしまう。しかしこの映画のテーマは運命であることは明確な訳です。オープニングから繰り返し"ネットに弾かれたテニスボール"というモチーフがいたるところで登場する。ボールがどちらのコートに落ちるかは分からない。それは人間の運命を司るような例えば神が決めることです。彼は最後に巻き添えで殺した老婦人のアクセサリーを河に投げ捨てる。その中の腕輪が橋の手すりに当たる、まるでネットに弾かれたボールの様に。主人公はこの腕輪が河に落ちなかったことで無罪が証明されてしまう。つまり運命(神)が殺人者である彼を生かしたのでしょう。こういう物語が西洋で撮られるのは非常に面白い、というか興味深かったです。常識を超えるストーリー展開ですから。まあそんなことよりスカーレット・ヨハンソンがエロくて素晴らしかったですね。ウディ・アレンはお爺ちゃんになってもこんな映画をとるんだからホントに助兵衛なんだろうなあ。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-11 00:15:24)(良:1票)

239.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 実に観客のニーズに合った作品だったと思います。少なくとも私には合っていました。個人的にサクっと気軽に観れるサスペンスを期待していたので満足度は高かったです。お話は「フォーン・ブース」の様な街の限定された場所で起こるサスペンス。緊迫感は断然フォーン・ブースの方が電話などの小道具を上手く使っているので勝っていますが、本作は飛び降り自殺を図る主人公の話と同時に警察内での汚職とダイヤモンドの強盗事件が進行するので常にテンションが上がる仕組みになっています。ですから最後までダレることなく観ることが出来ました。それ程長くない上映時間も良いと思います。それだけ短い分、脚本に穴ぼこが幾つもあるのは仕方ないでしょう。興味深かったのはこういう娯楽映画でもリーマンショック時に金儲けをした人間が敵になっているということ。ゴリゴリの左翼的な映画を撮る監督ならまだしも、本作の制作は大会社ディズニー(の関連会社のブエナビスタ)。しかも舞台はニューヨークですので、昨年の"Occupy Wall Street"運動の影響力を強く感じました。まあそれだけ現代的な問題を孕み現実味のある話なのですから、もう少しドキュメンタリー映画出身監督らしいタッチで撮っても良かったんじゃないかと思いましたね。それから役者陣が総じて良かったです。コンサバ野郎のエド・ハリスを筆頭に、武骨な元警官のサム・ワーシントン、"Shit"と"Son of a bich"の台詞が超似合うエリザベス・バンクス、そして妙にエロいジェネシス・ロドリゲス、キャスト全員がそれぞれの役にピッタシでした。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-08 19:16:10)(良:2票)

240.  アニー・ホール 《ネタバレ》 本作のアカデミー賞の授賞式を辞退したウディ・アレンにとってこの映画を絶賛することは不本意であると思うのでこれ位の点数にします。いや実際にロマコメとしての面白さはこの位の点数だったと思ってしまったので。第四の壁の破壊や驚異的な長回し、脱ハリウッドを意識しているであろうニューヨークのカットの数々、これらが如何に後世のコメディ作品に影響を与えたかを想像するのは難しくありません。これを非常にペシミスティックな主人公アルビーとキャラクターとしての魅力をあまり感じさせないアニーでビシッと成り立たせてしまうのですからその手腕にはとんでもない物があると思います。ではこの映画は結局なんだったのか?ウディ・アレンは本作を通して"脱ハリウッド"、"自身の厄介としか言えない性癖"、"スノッブな人間への嫌がらせ"をしたかったのか?私には恥ずかしながら良く分からなかった。確かに何か知らないが人を惹きつける作品だったことは確かだと思います。その何かがはっきりと分かった時に評価を変更するかもしれません。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-02 23:14:14)

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