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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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241.  群衆(1941) 《ネタバレ》 最早ジャンルはドラマと言うよりホラーに感じました。無名の人間をヒーローに祀り上げるマスコミ、ヒーローを政治に利用しようとする政治家、現代にもまだまだ存在している恐怖ですね。政治家共に弱者の怒りをぶちまけるゲイリー・クーパーの演説にこの映画にキャプラが込めた全てがあると思います。この映画は昨年の"Occupy Wall Street運動"の様な99%の声の力を教えてくれます。群衆の力の持つ強大さ、そしてそれが群衆の敵である私腹を肥やす政治家や利益追求に走るマスコミに渡ってはいけないこと、今この時代だからこそ観るべき一本であると思います。いやいつの時代でも観るべきですね。こんなシリアスなストーリーに密やかに挟み込まれるロマンスの分量も良い。ハリウッド黄金期らしい名作。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-01 19:18:55)

242.  ワン・デイ 23年のラブストーリー 《ネタバレ》 監督自身がインタビューで語っている通り作品を貫くテーマは"時代による変化"だと思います。エマもデクスターも年が現代に移り変わるに従って生き方が大きく変わっていく。特にデクスターの方が劇的かつ感動的な変化を遂げる。特に90年代半ばの下品としか言いようの無いテレビ番組での司会を務めるデクスターが、子を成して離婚を経験し再びエマの下へ帰ってくるまでの変化は非常に大きい。そして最後にエマとデクスターが結ばれるも非常な運命に引き裂かれる展開は劇的と言うしかありません。ただそれだけ起伏に富んだストーリーでありながら余り感情を揺さぶられませんでした。なんでかなーと考えていたのですが、やはりキャラクターの描き方が淡泊だからではないからでは無いかと。一番盛り上がるであろうパリで二人の魂が否応も無く惹かれあうシーンであってもそれほど彼らを真剣に祝福する気が起きなかったのです。もう少しエマにとって何故デクスターでなければいけないのか?デクスターは何故エマに惹かれてしまうのか?をしっかりと描いてくれればもっと彼らを応援できたと思います。正直あれ位の描かれ方でしたら、デクスターは毎度毎度フラれたら慰めてもらいにエマの下に行ったとしか思えませんでしたし、エマも初めて純潔を捧げようと思った男に何時までも固執している様にしか思えない。「17歳の肖像」で少女が女へと成長する過程の感情を見事に映像化したロネ・シェルフィグの作品にしては感情の描き方が余り上手くなかったなあと言った印象でした。[映画館(字幕)] 6点(2012-07-01 14:57:12)

243.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 リブート物の一作目としてはこの位が妥当だったと思います。しかし裏を返せば予想を上回る面白さは無かったように感じました。アメコミの映画化は1作目ではキャラクター紹介に終始してしまうことは常であり、続編でキャラクター毎の悩みや葛藤を描き傑作になるパターンが多いので(ノーラン版バットマンやライミ版スパイダーマンみたく)、続編で愛する人を巻き込むのか、実生活とヒーロー活動との折り合いをどうするのか等、スパイダーマンではお馴染みの悩みを出していってほしいところです。ただピーターがグウェンの父親に「娘にはもう近づくな」と言われておきながら(しかも遺言!)、最後にちゃっかり約束破る気満々なのには笑ってしまいました。高校生だからサカッてるのは分かるがもう少し自重しろ、オメー。ただ3Dに関しては良かったと思います。近年に良くある「これ3Dにした意味ある?」というものでは無く、スパイダーマンのウェブによるハングを疑似体験させるというハッキリとした理由がありますね。しかしキャストに関してはどうだろう。ライミ版ではピーター役のトビー・マグワイアが童顔なこともあってか高校生でも納得だったのですが、今回はピーターもグウェンもどう見ても高校生って歳じゃねーだろ、コスプレだろと思ってしまいました。まあグウェン役のエマ・ストーンもインタビューで「きっと老けた顔の高校生ばかりの学校なのよ」と自嘲気味に話してましたが。続編になると数年のインターバルはあるだろうし、より容姿的に高校生は演じにくくなるんじゃないかなと少し心配です。ソニーは学園生活のスパイダーマンを作る為にリブートしたらしいので、続編も高校生として登場するんでしょうが。なんせほぼ毎年作成されていたハリポタでさえ、最終章ではオッサンが杖を振り回しているとしか思えませんでしたからね。とにかく続編に期待。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-30 22:24:37)(笑:1票) (良:2票)

244.  ファミリー・ツリー 《ネタバレ》 この監督は何でこんなに哀れな中年を描くのが上手いのだろうか。主人公はどう仕様も無い状況に置かれている。妻には不貞を働かれ、長女はグレて訳の分からない奴と付き合っている、次女は妻に任せていたから今更どう接していいか分からない。そんな人生のどん底の男の捉え方が実に上手い。特に妻の不貞を知った主人公がハワイを無様に走り回り咽び泣くのをロングショットで捉えたシーンは、哀れさと可笑しさが絶妙に同居した名シーンだ。また主人公を演じるのが本来は二枚目のジョージ・クルーニーであることが面白さに拍車を駆けている。そしてハイライトとなる浮気相手との対面。浮気相手のスピアーの肩越しに主人公を捉えたショットは如何に主人公が矮小な存在で、妻に愛されていなかった哀れな夫であると認識させられる。つまり彼は何も持っていなかったのだ。原題『The Descendants』の通り主人公は自分がカメハメハ大王の末裔であることを何度も繰り返す。しかし親族会議の場で彼は何も得ていなかった自分を見つめ直して、自分に最後に残されたもの"血統"だけは失わんとしてあの決断をしたのだと思います。だから親族らに自身の決断を説明しようとする彼を背中から映し出したショットは不安が満ちていると同時に勇気と自信に満ちている様に感じるのでしょう。[映画館(字幕)] 8点(2012-06-26 07:48:53)(良:1票)

245.  麗しのサブリナ 《ネタバレ》 話だけ抽出すると単純なロマコメ、しかし只のロマコメとして片付けられない面白さが確実にあると思います。とにかく登場人物の心情や印象の変化が鮮やか且つ自然です。サブリナは最初から"女たらし"のデヴィッドに心底惚れており、基本的に終盤近くまでライナスのことは眼中にないように思える。しかし終盤のバルコニーで自然にライナスへの愛が示される。デヴィッドのキャラも秀逸だ。最初はところ構わずイチャつくボンボンで少なくとも好きになるキャラクターでは無いでしょう。お尻を縫合する羽目になったときは残酷ながらいい気味と思ってしまう位です。しかし最後に彼はたらしだけど人一倍の洞察力があり全てを見抜いていたことが分かります。しかも兄のことを大切に思っていることもそのシーンで瞬時に理解できる。一番複雑な心情を有しているがライナスです。彼の心情は徐々に華麗なサブリナに心奪われていくという役柄故に分かり易い。しかし彼も会社の経営者としての立場の為に、愛を貫くべきか、会社の経営を第一にすべきか、それよりも愛するサブリナの幸せを第一に考えるべきかという選択に迫られる。三人の一言では関連付けられない印象を持つキャラクターが、それぞれの心情を変化させつつハッピーエンディングに辿り着く様は観ていてホントに只々「巧いなー」と唸ってしまった。[映画館(字幕)] 8点(2012-06-23 07:54:11)

246.  ジェーン・エア(2011) 《ネタバレ》 まずこの物語の肝になるジェーン・エアのキャスティングについてですが、ミア・ワシコウスカを起用したのはベストな選択だったと思います。私はティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」のアリス役としか知らないのですが、アリスを観た時のミア・ワシコウスカの第一印象は少女と言うより青年っぽいというイメージでした。簡単に言うと可愛いというよりはカッコいい、ベルばらで例えるとマリー・アントワネットでは無くオスカル、そんな感じ。ジェーン・エアはゴリゴリの男尊女卑がまかり通っていた時代に女らしさを排除したヒロインと言う型破りな発想で誕生した小説ですから、この物語の主人公は男に媚も売らなけりゃ、お洒落にも興味が無く、気高い人間でなければいけません。そしてそのイメージをミア・ワシコウスカは崩さずに演じ切っていたと思います。またアカデミー賞衣装賞を取っている通り、衣装に関しては非常にこだわりがあることが彼方此方に見て取れます。その辺りも良かった。なんせ登場する女性の殆どがコルセットでギチギチに固めた服を着ているのだ。豊満な胸よりかは、慎ましい胸の方が好きな自分にとっては観て良かった映画でした。[映画館(字幕)] 6点(2012-06-18 23:05:11)(良:1票)

247.  幸せへのキセキ 《ネタバレ》 この手の映画はちんまい女の子を可愛く撮った時点で勝ちだと思います。「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニング、「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン、そして今作ではマギー・エリザベス・ジョーンズの様にです。とにかくミー家の末っ娘が可愛いんだこれが。動物園の生き物に夢中になっていると思えば、大人顔負けのシニカルなギャグを飛ばしたりもする。そのコロコロと変わる表情の豊かさを観ているだけで「OKー!」という気になってしまったのです(念の為に言っておきますが断じてロリコンではありません)。それから主人公の兄のトーマス・ヘイデン・チャーチの役柄も「サイドウェイ」の時の役と殆ど違わない様なキャラで観ているだけで笑いがこみ上げてきました。相変わらず何でも女が基準なんだな、お前は。お話も小さな世界のちょっと幸せな話といった感じで気楽に楽しめますね。もうお腹も出てきてオッサンな主人公が自身の生活への不満を虎の一騒動と同期させて描くのも上手いと思いましたね。主人公が基本的に自身の心情を吐露しないこともあり、ここの魅せ方の上手さは秀でていたと思います。ちょっと残念だったのは音楽の盛り上げ方でしょうか。とにかく泣きを入れるシーンでは感動的なテーマ曲が鳴り響くのでちょっとそのしつこさに辟易してしまった感はありました。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-16 23:17:13)(良:1票)

248.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 正直、ファーストシーンでテーマソングに合わせて延々とパリの街並みが映された時はどうしようかと思いました。「何故こんな旅行会社の販促VTRを撮ってるの?俺は映画館に"世界の街道をゆく"を観に来てんじゃないんだけど」と思っちゃった訳です。しかしその心配もオープニングだけで杞憂に終わりました。主人公は懐古主義というか1920年代のパリの芸術活動とパリの街並みが大好きっていう良い歳したオッサンです。彼は最後の最後にどの時代の誰もが懐古主義になりやすいことを知る。現代はモダン派に憧れ、モダン派は印象派に憧れ、印象派はルネサンスに憧れ、ルネサンスは……以下略、とどの時代だってそう。その中で「俺は俺の好きなようにやる、他人の評価なんて気にするな」とハッキリと言い放ったヘミングウェイが最も正しい芸術家の様に思える。そして主人公はパリに住むことを決心し異なる価値観を持つ恋人と別れ、自分自身の今現在の理想に向かって雨のパリを歩き始める。それはオープニングの様な一般的に誰もがステキ!と思えるような明るいパリでは無く、雨が滴る夜のパリなのだ。っと懐古主義の人間に見せたら完璧に嫌味になるような映画でしたね。かく言う私も今の映画は詰まらんとかたまに言ってしまう人間なので気を付けます。 それから主人公の彼女の役柄も良かったですね。彼女は憧れのパリを溺愛する主人公を理想主義者だとか現実を見ろだとかなじりますが、彼女も同じなんですよね。彼女はインチキインテリ男が言っていることは何でも正しいと思ってしまう。つまり理想しか見えていない。理想像の言うことは何でも正しく、たとえ正しくてもどこぞの物書きの彼氏の言うことは勘違いと決めつける。これは終盤まで理想の20年代を絶対視している主人公と全く同じです。 あと劇中のギャグの多くが当時の芸術運動を知ってないとチンプンカンプンなので、そこらへんは少し観客を選ぶ映画でしたね。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-10 18:01:37)《改行有》

249.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 哀れな中年を描いたらピカイチのアレキサンダー・ペインですが、個人的には彼のフィルモグラフィーの中で最も好きな作品です。とにかく哀愁漂う可哀そうな主人公を観ているだけで笑えるし、また泣ける。そしてそう思えるのはジャック・ニコルソンの高い演技力によるとことが大きいと思います。なんだかんだ言って大御所は凄いですね。この主人公は所謂孤独というレッテルを張られた良くあるキャラクターなのですが、それゆえに非常に感情移入してしまう。だって誰だって自分は結局孤独だとか思ってしまう時ってあるじゃないですか(無いって人もいるのかな?)。だからこの映画は"アバウト・シュミット"であり"アバウト・アス"でもあるのでしょう。終わった後に自分が所謂独り者であることに戦慄を覚えましたわ。[DVD(字幕)] 8点(2012-06-09 13:40:45)

250.  ナポレオン・ダイナマイト 《ネタバレ》 ダメ人間の巣窟の様な映画、しかし良いんですこれが。主人公サイドは主人公、親友、兄、叔父、更にはヒロインに至るまでダメ(というか情けない)人間ばっかり。もうそのダメっ振りは度を越していて薄ら笑うしかありません。その何とも情けない人間の情けない生活にツボれる人には良い映画だろうし、このオフビートな笑いに付いていけず憤慨してしまう人(そういう人がいるのも分かる)にはサッパリ面白さが理解できない映画でしょう。しかしまあそのダメ人間達の各々のエンディングが良いんです。ご都合主義と言われようがなんだろうがこのラストにはYES!と言ってしまうぜ!![DVD(字幕)] 6点(2012-06-05 01:03:37)

251.  ドライヴ(2011) 《ネタバレ》 一言で言ってしまうと陳腐だと思います、ストーリーに関しては。偶然に偶然が重なり人妻と親密になっていく前半部は特に都合の良いシーンの連続。しかも中盤から人妻の夫が罠に掛けられ殺されて、一連のマフィアの裏金事件に主人公が巻き込まれていく展開は何の意外性も無い。こんな言い方すると怒られると思いますが80年代の安物マフィア映画みたいだと感じます。主人公はどんどん報復に報復を重ね、死体の山が増えていく。しかしそこで往年のマフィア映画でありがちな復讐の連鎖が最後はかけがえのないものまで奪っていく様な展開にはなりません。そして最後に敵のトップを殺したら万事解決となりましたって、どう考えてもストーリーは陳腐です。しかし見ている間は非常に面白かった。何故かと言うと画面に映っているモノに只々目を奪われてしまったからです。オープニングから度々登場する夜の闇と同化したビル群、一転人妻とドライブをしている最中の夕陽(ラストの夕陽も同様に素晴らしい)、そして強烈な暴力描写の数々など目を釘付けにされるカットばかりでした。監督の意図はインタビュー等を読んでいないので解りませんが、ストーリー性を排して「俺はこんな映像を観客に見せたい」という気概でこの映画が製作されたならば、私はその意図に完全に合った観客だったんだと強く感じます。今も各シーンだけ取り出して観たい位だ。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-03 16:07:37)

252.  ダーク・シャドウ(2012) 《ネタバレ》 全編にゴシックな雰囲気とナンセンスなギャグが織り交ぜられており、昔のティム・バートンの様な作品でした。最早お決まりのキャストが演技(というか顔芸に近い)で笑わせてくれ、今回はお色気に力が入っておりエヴァ・グリーンとベラ・ヒースコートはそれぞれ異なるエロさを見せてくれていたので結構楽しめました。ジョニー・デップとエヴァ・グリーンの三次元デストロイセックスは余りの下らなさに正直言って笑っちゃいましたし。ただしこれは脚本の問題だと思いますが、折角200年振りに地上に出たヴァンパイアという幾らでも面白くなりそうな話を完全に殺しちゃってましたね。劇場内でどこに笑いが起きていたかというと矢張りイギリス紳士風に喋る主人公が現代の物や価値観に面食らうシーンだったと思うのですよ。でもこの映画だとそれをそんなに引っ張らない。もっとヴァンパイアカルチャーギャップコメディとかいう中々見れないジャンルの笑いを観たかったなあと思いましたねー。それからどうでも良いことですが、ティム・バートンは最近は毎度毎度自分の嫁に酷い役を演じさせますね。今回なんてジョニデに口でしてあげた挙句に顔だけ出して海に沈められちゃうんだからスゲェ。最早そういう夫婦間のプレイなのか?[映画館(字幕)] 5点(2012-06-03 00:59:25)

253.  ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ! 《ネタバレ》 まず邦題がどうにかならんものですかね。原題の方を前もって知っていたので、やっと見つけた時に「分かるかこんな邦題!」と心の中で叫んでしまった。内容はと言うと非常に脚本が秀逸な作品ですね。伏線の回収の仕方が上手く序盤からグイグイ引っ張っていく。キャラクターに感情移入し難い作品になっていますが、これはこの映画の"選挙"が象徴しているものを考えると仕方が無いでしょう。恐らくですが、3人の立候補者と主人公はアメリカの色々なタイプの人間を表している。トレイシーは勝つ事で人生が手に入ると思っている上昇志向な中産階級、ポールは典型的なプロテスタントのワスプで基本的に頭はカラッポのスポーツマン、タミーはレズビアン(バイセクシャルかも)であるが故に反体制的態度を取るリベラル、主人公のジムは中産階級のセックスしか考えて無い馬鹿なオヤジってところでしょうか。個々のキャラクターがそのシンボルをめちゃバイアスが掛かった演技で表現されているのでまあ感情移入し辛いのも納得。様々な象徴の彼らがどういう風に干渉し合い、勝ち、負けていくのか。それを面白おかしく皮肉って描いたアレクサンダー・ペインの手腕に驚かされました。[DVD(字幕)] 7点(2012-06-02 14:53:45)(良:1票)

254.  サンセット大通り 《ネタバレ》 もう古典中の古典、それ程の映画史に対する貢献度を含めてこの点数。劇中のノーマ・デズモンドとそれを演じるグロリア・スワンソンは現実と役柄の境遇が実に重なっている。16歳から映画に出演し、デミル監督に見いだされ、恋多き女優だった点まで全て同じです。だから観ていて彼女の演技が鬼気迫るのも当然なんですね、だって事実なんだもの。こういった手法で役を演じたグロリア・スワンソンは近年に作られた「レスラー」のミッキー・ローク、「ブラック・スワン」のナタリー・ポートマンの原点といって良いでしょう。そして何よりこの映画は"間の悪さ"の演出が素晴らしいと思います。ジャンルではドラマに分類される映画ですが、個人的にこの映画は完全にホラーだと思います。最初は大女優の家に忍び込んでしめしめを思っている主人公が、段々と彼女に飼われているような感覚に陥ったり、脚本家志望の若い女性といい感じになりかけるところでいつも邪魔が入ったり(しかも車のクラクションや電話のベルでそれを知らせるので非常にドキドキする)、とにかく間が悪いシーンが多く画面がいつも不安感と焦燥感に支配されているような印象を強く感じました。そして最後はサイコ物になってしまうというオチまで完全にホラー。劇中でサラッと最近は精神異常者の話が流行りだという台詞が出てきますが、その台詞がラストで回収されると思っていなかったので尚更驚きました。実は死んでいた主人公がナレーターというのは、やや反則気味の手法と思いますが、コメンタリーを聴くと更に最初から主人公が死んでいたのが観客にハッキリと分かるオープニングを態々変更したらしいので、態とじゃないならそれほど目くじらを立てる必要もないかなと思います。[DVD(字幕)] 8点(2012-06-01 03:32:40)

255.  三十四丁目の奇蹟(1947) 全編に渡りユーモアが溢れていて飽きさせません。そして全ての役者がとても良く、特にクリス・クリングル演じるエドマンド・グウェンと、想像を信じない少女スーザンを演じる子役ナタリー・ウッドの存在感はおっきかったですねー。後半の裁判沙汰はそんなバカなというような内容ですが、頓智が効いており普通に面白かったです。サンタの実在を証明する無理難題にあの答えは見事!と言うしかありません。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-30 00:57:30)

256.  サイドウェイ 《ネタバレ》 いや~、面白かったです。アレクサンダー・ペインの映画は初めてでしたが、これほどまでに中年男性のダメ人間振りを面白可笑しく描ける人は貴重ですね。最初は冴えない中年のポール・ジアマッティを親友のトーマス・ヘイデン・チャーチが励ましながら旅をしていきジアマッティのトラウマが消えていく人情ものだと思っていたのですが、全く違いましたね。最後までダメ中年のダメーな人生を描いていてホントに救いが無い。それでも最後にでも「死ぬほどの人生なんて無いな」って思わせてくれる辺りのバランスが良いですねぇ。[DVD(字幕)] 7点(2012-05-28 20:53:13)(良:1票)

257.  メン・イン・ブラック3 《ネタバレ》 画面に飛び散るモノはヌルヌル、映画の出来もヌルい、ヌルヌル映画。キャストの印象は凄く良いんですよ。主役のウィル・スミスは相変わらずあのフザけたテンションを維持してますし(あの歳になるとちょっとは落ち着きそうなもんだが……流石!)、もう年齢的にはアクションがキビしいトミー・リー・ジョーンズは早々に消えてジョシュ・ブローリンにバトンタッチ(表情が非常に似てる!)、大女優エマ・トンプソンもチョイ役ながらも存在感たっぷり。改めて言いますがキャストに関しては良かったと思います。残念だったのは脚本・演出です。まず、この映画では長年のパートナーであったKが敵の謀略によって消されてしまいます。誰もKのことを覚えておらず、覚えているのは主人公のJのみ。これは主人公のJからすると物凄い恐怖ですよね。疑心暗鬼になりもっと周りにその不安を撒き散らしても良いのに、この映画ではOを通してアッサリとタイムトラベルでKの存在が消されたことが分かってしまう。もっとパートナーの喪失感をしっかり出した方が絶対にJに対して感情移入もしやすくなったんじゃないかと思います。それからエマ・トンプソン演じるOの存在。彼女はこの黒スーツを着たオッサンとキモい宇宙人しか出てこない映画の中で唯一の花です。実際に過去のKとの恋愛を匂わせるシーンもある。なのに何故彼女をヒロインとして育てないのか、理解に苦しみます。彼女が危険に晒された時、普段人間味を全く表に出さないKが同僚という垣根を越えて行動するって方が感動的じゃないですか?もったいないと強く感じましたね。極め付けはラストの鉄骨上のバトル。高所でキーアイテムの奪い合いなんて絶対にハラハラする筈なのにこれが全然ダメ。敵にキャラ付けがキチンとされておらず、バトル自体がどうでも良く感じてしまった部分もありますが、それ以上に演出がヌル過ぎだろう。Jを掴んでも投げても態々鉄骨上に落としてくれる敵はフェアというより只のアホにしか見えない。しかもJが色々やっているときにKは一切映されずアクションのテンポが死んでしまっている。そこは二か所のアクションが交差して展開しないと!何で別々で適当に終わらせるのか。そもそもこのシリーズ自体がヌル目の映画であることは判ります。1作目からオフビートな笑いで人気でしたからね。しかし最低限ハラハラさせる場面ではそうさせないと、外しにすらなってませんよ。[映画館(字幕)] 3点(2012-05-27 21:15:05)(良:1票)

258.  ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン 《ネタバレ》 "史上最悪のウェディングプラン"というのは日本での副題ですが、その文句に偽りはありませんでした。アメリカ味たっぷりのコメディ映画では観客が若干引くほどの下ネタが連発されることはありますが、登場人物の殆どが女性の映画で同じことをやっているので衝撃度は大きかったです。ただその数々の下ネタがストーリーを上手く進行させるために入れられていることに作り手のクレーバーな姿勢を感じます(やっていること自体は物凄く頭悪いですが)。例えば主人公は親友のウェディングプランを企画していく中でとんでもない失敗を繰り返し、それが主人公の信用を落とし"自分は親友である"という自信がどんどん失墜していく。数々の下ネタを観てると「確かにこれは信用されなくなって仕方ないわ」という気になってしまう。この辺りが、下品なギャグが所謂出オチになっている映画とは違う所ですね。またメインの女性全員が様々な個性を発揮しまくっており、キャスティングの上手さを感じましたね。特に主人公を演じるクリステン・ウィグの体の張り方には完全にノックダウン、ファンになっちゃいました。なんというか女性版ベン・スティラーみたいというのが第一印象。脚本も兼任している辺りもベン・スティラーと同じく、頭が悪いことしてるんだけど、実際はとても高度な技術に裏付いているって感じ。最近ではナタリー・ポートマンやルーニー・マーラなど脱いだりで体を張る美人女優はいますけど(日本にはそれすらもいなくなっちゃったけど)、ここまで下ネタで体を張る美人女優さんはちょっと思い当りません。ここまで劇中で頑張ってたら「マジで幸せになってくれ!」って思いましたもん。[映画館(字幕)] 8点(2012-05-09 08:17:02)(良:1票)

259.  裏切りのサーカス 《ネタバレ》 誰もが知る「007シリーズ」、第二次世界大戦時に実際にスパイ活動を行っていたイアン・フレミングが自分の体験を基にした小説の映画は市井の人々の人気を集めました。男性的なシンボルとも取れる完璧超人ジェームズ・ボンドが最新の秘密兵器を駆使して悪の組織を壊滅させていくシンプルな構造が人々の心を掴んだのでしょう。本作「裏切りのサーカス」の原作者ジョン・ル・カレもかつてイギリス諜報部に籍を置いており、本物のスパイでした。この点ではイアン・フレミングと同じです。しかしこの原作・映画で描かれるスパイの姿はジェームズ・ボンドとはかけ離れているといっていいでしょう。基本的なストーリーは、数々の権謀術数が交差する英国情報局"サーカス"の中に潜む二重スパイを見つけ出すことのみ。派手なスパイ物に良くある世界征服を企む組織やトンデモ秘密兵器なんて無いし、カクテルが似合うお洒落な登場人物なんて一人もいない。それでもこの映画は非常に面白い。この映画は先述している「007シリーズ」の様な華やかに見えるスパイ映画の世界を(恐らく意図的に)茶化している。近年では「ジェイソン・ボーンシリーズ」がリアルに拘ったスパイ映画として挙げられることが多いですが、本当に徹底的にスパイの世界をリアルに描いたらこの映画の様になるのでしょう。しかしアクションが無い、派手な見場が無い、だから面白くないかというと全くそんなことはありません。3人の二重スパイの容疑者は全員がある種の切れ者で誰の言うことも観客は信用できない。信用できるのは主人公スマイリーの視点とある種神の視点から撮られた過去のパーティーでの場面のみ。観客にどれだけの情報を与えて、どれだけを隠しておけばいいのかという脚本の出来が、ミステリ作品で重要な点ですが、この映画に関してはその部分が素晴らしく、ミステリーとしても非常に上手くできていると思います。というか話は一見難解そうに見えますが、全くそんなことは無い。最初から最後まで怪しかった奴が犯人だし、それまでの伏線も実に分かりやすく張っている。トーマス・アルフレッドソン監督お得意の静状を使った演出も緊張感が張り詰めるスパイの世界に非常に相性が良く、本当にスパイの世界を体験した気分でした。勿論、英国役者の種々様々な孤独を内包した演技も素晴らしく、脚本・演出・演技の三つが見事に融合した作品だったと思いました。[映画館(字幕)] 9点(2012-05-06 00:00:29)

260.  ギャラクシー・クエスト 《ネタバレ》 とにかく作中作『ギャラクシー・クエスト』という設定をフルに活用していて非常に面白かったです。ドラマの様な展開を通して役者としての誇りを取り戻していく過程にはジーンと来るものがあります。また、通路が無駄に危険な作りになっているだとか、1秒前で止まる炉心だとか、クエレック(敵に撃たれたサーミアン人)をDr.ラザラスが看取るシーンでは敵は何故か追って来ない等々、メタ的なギャグも抜群に面白かった。アクションもどこかドラマのクオリティというか何処かもっさりした動きなのが笑えます。キャストも把握していないほど宇宙船の構造を熟知しているファンを活かした展開もオタクへの愛が感じられて嬉しいですね。実際、スターウォーズやスタートレックのファンは船の構造まで調べてる熱狂的なファンも多いですからね。エンドクレジットでは地球で住むことになったラリアリが「JANE DOE」になっているのには思わず爆笑してしまいました(JOHN DOEは英語の名無しの権兵衛のことその女版というわけ)。ただし、理由なく二回目でデジタル転送が成功したり、着陸した惑星は空気もあるし気圧も温度も問題無い等のご都合展開もかなり目立つ作品です。それもスタートレックシリーズなどへのオマージュだと言ってしまうのは簡単ですが、逆に「空気が無い、どうしよう?」「俺たちのドラマではいつも問題無かったじゃないか!どうすんだ!」「常識的に考えてあるわけないだろ!」なーんて展開があっても面白かったんじゃないかなあと思います。[DVD(字幕)] 7点(2012-05-05 08:15:45)(良:1票)

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