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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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561.  ウィンターズ・ボーン これは典型的な”評論家からは支持されるが、一般客は対象となっていない映画”です。質の高い演技、自然を背景とした美しい撮影、独特の空気感、そして重々しいテーマと、高く評価される映画に必要な要素はすべて備えており、「これは何か賞をやらなければ」と思わせる完成度を誇っています。しかし、展開があまりに淡々としていて物語に山も谷もないので、正直言って面白くありません。ジョン・ホークス演じるティアドロップが出ているところだけは妙に映画っぽいのですが、それ以外は役者と監督の技見せに付き合わされたという印象です。私は楽しめませんでした。。。 あと、”おきて”の扱いにも疑問を持ちました。本作における”おきて”は、いわゆるマクガフィン的な扱いを受けており、その内容は最後まで明らかにされません(集落全員が似たような顔つきをしているので、ある程度の察しはつきますが)。しかし、「思いがけず村のおきてと戦うこととなった少女」という物語にあって、そのおきての正体が最後まで伏せられたままというのは、ちょっとズルいかなという気がしました。[DVD(字幕)] 4点(2012-05-07 00:47:47)(良:1票) 《改行有》

562.  カリートの道 カリート・ブリガンテが麻薬帝国を築き上げるまでを描いた「カリートの道」と、服役後のカリートを描いた「それから」が本作の原作としてクレジットされていますが、映画で描かれるのは主に「それから」。”若き日のカリートを知りたければ「スカーフェイス」をご覧ください”という作りとなっています。やたら絡んでくる新興ギャングを邪険に扱うカリートに向かって、昔の友人が「なぜ奴を嫌う?昔のお前だからか?」と問う場面なんて、嬉しくて笑っちゃいましたよ。。。 安穏を求めるヤクザ者が、その意思とは裏腹に暴力の世界に引きずり込まれていくという物語はヤクザ映画でよく見るパターンであり、おまけに本作は特に捻りも加えていないためお話はあくまで紋切型です。紋切型ではあるのですが、デ・パルマの演出力とパチーノの演技力、そして背後に大傑作「スカーフェイス」を控えさせているという抜群の安定感により、この手の映画としては最高の仕上がりとなっています。ヤクザ映画に興味のない人であっても、本作は十分に楽しめるのではないでしょうか。。。 と、クォリティの高さは十分に評価するのですが、傑作にはなりきれていないという印象です。その理由は脚本にあって、個性的な演出や演技と比較すると脚本は月並みに感じられます。本作の脚本を担当したのはデビッド・コープという人物なのですが、この人は恐ろしくクセのない脚本家で、その仕事は常に可もなく不可もなく。個性や主張は極力抑え、オーダーされたものをオーダーされた通りに作るというもはや”業者”ともいえる脚本家であるため、脚本に力がないのです。例えば「スカーフェイス」にはオリバー・ストーン特有の訳のわからん勢いがパンパンに詰められていて、その爆発力が映画をグイグイと引っ張っていたのですが、本作にはそれがありません。このことが、本作を”よくできた佳作”の域に留めているように感じました。[DVD(吹替)] 7点(2012-05-05 01:49:06)(笑:1票) 《改行有》

563.  ザ・ウォード/監禁病棟 《ネタバレ》 10年も監督業をサボっていただけにカーペンターの演出力が落ちているかもという不安があったのですが、嬉しいことにB級映画の巨匠の腕前は健在でした。飛び上がりそうになるほど驚かされる場面がいくつかあるし、脱走シーンにはハラハラさせられます。舞台となるウォード(病棟)には適度なキナ臭さが漂っており、サスペンスホラーに必要な空気作りもばっちり。ここまで来ると職人芸であり、80年代にはホラー映画の先頭を走っていた御大の"技"を大いに堪能しました。 ただしこの映画、オチがバレバレだったのが苦しいところ。他作品のネタバレは禁止されているためはっきりとは言いませんが、お話は数年前のアノ映画とよく似ています。結末は10年前に公開されたサスペンス映画とまったく同じだったし、多少映画を観ている人ならば遠の昔に見飽きた題材です。復活作でなぜこの脚本を選んだのだろうかと、作品選びのセンスのなさにガッカリさせられました。[DVD(吹替)] 5点(2012-05-05 00:32:31)《改行有》

564.  4デイズ 《ネタバレ》 ポール・ハギスの「スリー・デイズ」にレニー・ハーリンの「5デイズ」と紛らわしくて仕方がない”デイズもの”の一本ですが、これがなかなかよくできています。ワンシチュエーションもののサスペンスとしては年に一本出会えるかどうかというレベル。設定に無理はあれど90分ならば勢いで乗り切れる。これは思わぬ拾いものでした。 【注意!ここから壮絶にネタバレします】 とにかく凄いのが脚本で、観客の先読みを巧みに利用する形で物語をぐいぐいと進めていきます。「実は核爆弾などなかったことがラストで明かされ、拷問の無意味さを説いて映画は終わる」、私はこんな結末を予想しながら観ていました。私以外の多くの観客も同じようなことを考えたのではないでしょうか。しかしそんな浅はかな先読みなど脚本家は百も承知であり、この”狂言説”はまんまと中盤のトリックに利用されます。「どうせ”狂言でした”がオチだろう」と思っている観客の目の前で53人の市民を爆殺してみせ、この犯人はホンモノであることを強く印象付けるのです。こうして予想を裏切られた観客はその後の展開がまったく見えなくなるのですが、観客が真っ白になったところで「ここからが本番だ」とばかりに二転三転の怒涛の展開を叩き込んでくる周到さには舌を巻きました。。。 この結末が読めない物語の中では、観客は己の倫理観をも問われることとなります。容疑者を痛めつけることは悪いことだということは明らかです。一方で、本気で人を殺そうとしている犯人を相手にした時には、綺麗ごとだけでは解決しないこともまた事実。では、どこまでの強硬手段ならば許されるのか?現実の戦いを知っているサミュエルは徹底的にやろうとしますが、トリニティらオーディエンス達はいつまで経っても腹を決められません。ショッピングモールを爆破された直後には殺意を持って犯人に襲いかかるものの、怒りが喉元を過ぎると再び生温いヒューマニズムが頭をもたげる。最終的には、米国人の良識によって核爆発が引き起こされるという皮肉な結末を迎えます。エグイ拷問をやっているサミュエルと犯人は、実は冷静な計算の中で動いており、良識派ぶってその拷問を眺めているオーディエンスの方が感情に流されているという構図こそが本作のミソ。「世論は本当に戦いを理解しているのか?」ということを鋭く問いかけてきます。[DVD(吹替)] 8点(2012-05-04 02:10:24)(良:1票) 《改行有》

565.  スカーフェイス 「名作に泥を塗る下品極まりないリメイク」これが公開直後の本作の評価でした。では、このリメイクは失敗だったのか?遡ると「暗黒街の顔役(「アビエーター」でおなじみハワード・ヒューズによる製作)」も公開当時には低俗だ、下品だと大いに罵られていたわけで、お上品な方々を激怒させるほどの過激さという点において、本作はオリジナルの精神を正しく受け継いでいます。主人公の設定をイタリアンマフィアからキューバ人ギャングに変更した点も単なる思いつきの改変ではなく、「新参者の移民がアメリカの裏社会でのし上がる」という物語の骨子を30年代から80年代に置き換えた時、アメリカ社会で独自の立ち位置を確保したイタリア系ではもはや主人公になりえないという背景があったわけで、これは必然的な変更であったと言えます。表面をなぞるだけの空虚なリメイクではなく、オリジナルの骨子を正確に理解した上で、表面を必要な形に加工していく。これは理想的なリメイクのあり方だと思います。3時間という上映時間(なんとオリジナルの倍)にも、良い意味での長さが感じられました。とにかく密度が濃く、パンパンに膨れ上がった映画を観たという満足感が味わえるのです。長くはあるが無駄は一切なく、最後までまったくダレない。脂が乗り切っていた当時のオリバー・ストーンのパワーは尋常ではありません。 そして、この脚本を引き受けたブライアン・デ・パルマの演出にも目を見張ります。この映画、クレジットを見なければ監督がデ・パルマであることに気付く人はいないでしょう。普段はテクニックを重視し、機械的な印象を与えるデ・パルマが、若きオリバー・ストーンによる脚本のテンションに合わせて非常に感情的な演出をしているのです。デ・パルマといえば似たようなサスペンスばかり撮ってる人というイメージでしたが、案外、演出の引き出しは多いようです。それでいて、電ノコシーンでは壁をすり抜けるカメラなどおなじみのテクニックをさりげなく入れてきているわけで、どこで自己主張すべきか、主張を抑えるべきかという客観的な判断力を持った優秀な監督であると言えます。と思ったら、ラジー賞監督賞ノミネート?本作の価値を見抜けなかった当時の人々は末代まで恥じてください。[DVD(吹替)] 8点(2012-05-01 01:16:23)《改行有》

566.  イーグル・アイ 冒頭から、まんま「ウォーゲーム」。ジョン・バダム作品を多くプロデュースし、監督としてもジョン・バダムをリスペクトしてやまないDJカルーソ監督作品は、超古臭い80年代SFアクションでした。「人類は頭悪いし、これからは俺が管理してやるよ」という伝統的なお節介AI大暴れムービーなのですが、なんの捻りも工夫もなく、80年代そのままの脚本で勝負するという大胆さには驚かされました。何から何まで予定調和、最後まで予想を裏切りません。役者は悪くないし、見せ場もよく作りこまれているだけに(前半と後半の両方にド派手な見せ場を仕込んでおく卒のなさには感心)、お話しの方がもう少し何とかならんかったかなという印象です。[ブルーレイ(吹替)] 5点(2012-05-01 00:17:03)(良:2票)

567.  ザ・タウン 「ヒート」が好きで好きで仕方がないベン・アフレックが撮ったクライムアクションは、案の定「ヒート」そっくりでした。とにかくディティールにこだわるマイケル・マンの長所を本作も引き継いでおり、大胆でありながら頭の良い犯罪計画はなかなかの見応えがあります。床屋で街中の男の頭髪を集めてきて、犯行で使用した車にそれをばらまくことでDNAによる追跡を不可能にするというアイデアなんて、「その手があったか!」と犯罪者でもない私も大興奮なのでした。ひとつひとつのアクションもしっかりと作りこまれていて、こちらもマイケル・マン作品に匹敵する仕事ができていると思いました。 ただし、ドラマパートはもうひとつかなという印象です。「ヒート」には”静かな緊張感”というものがありましたが、本作はただ静かなだけ。中盤はかなり退屈します。最重要容疑者としてFBIに面が割れた後のFBI捜査官とのやりとりや、恋人に自分の正体をどう明かすのかといった点にドラマやサスペンスがあったと思うのですが、勿体ないことにそういったおいしい点に限って軽くスルーされています。パッと見は冴えない中年だが恐ろしく頭が切れるというFBI捜査官も、主人公との絡ませ方が巧くなかったために作り手が意図したほど面白いキャラクターになりえていませんでした。これらについては、作品全体の取捨選択に問題があったのだと思います。ウダウダ悩む主人公という観客がさして見たいわけでもない要素に目一杯フォーカスしてしまい、クライムアクションを見に来た観客がもっとも関心を持つ点(FBIとの攻防、ヤクザ者としての仁義etc…)を捨ててしまったために、中途半端な仕上がりとなってしまったようです。とはいえアフレック監督の手腕は本物なので、彼の次回作には大きく期待しています。次のイーストウッドになるのはアフレックですよ。[DVD(吹替)] 6点(2012-04-30 00:49:48)《改行有》

568.  アナザー プラネット 《ネタバレ》 【注意!壮絶にネタバレしています】 これまた評価に困る映画です。「もしあの事件がなければ、自分の人生はどうなっていたのか?」誰もが漠然と考える話を「もうひとつの地球」というSF設定に落とし込んだアイデアと構成力には素直に感心しました。現実的なドラマを主軸にしながらも、空に浮かぶ地球というシュールなイメージによってちゃんとSFしているバランス感覚はお見事だし、低予算映画とは思えないほど演技もしっかりしています。ただし内容にはほとんどメリハリがなく、正直言って退屈します。アート系ぶってる作りは時に鼻につき、もうちょっと観客にサービスしても良かったのではないかと思います。鑑賞中は「良い点と悪い点を差し引いて5点くらいが妥当かな」なんて考えていました。。。 しかし、クライマックスで作品の評価は一転しました。これは紛れもない傑作ですよ。ラスト、主人公はもう一人の自分と遭遇します。つまり、「もうひとつの地球」でも主人公は同じ悲劇を経験していたのです。この映画は「人生に”もし”はないのだ。起こったことは常に自分で背負わなければならない」と訴えているのです。そして、「その延長にある赦しもまた、自分自身でしか与えられない」と主張します。主人公は被害者の父親と親しくなり、一時的には心を通わせました。しかし、彼女の罪が明らかになった途端に被害者は再び心を閉ざし、彼女に赦しは与えられませんでした。結局、彼女は「アナザープラネット」へ行く権利を父親に譲り、家族と再会する機会を彼に与えることで赦されようとしますが、この結末はその願いをも全否定します。そこいらの安っぽいドラマであればこれら一連の心の交流で彼女は赦されるところですが、本作は「"罪と決別する点"は自分で見つけるしかない」と突き放すのです。その点を見つけられなかった老人は自分自身を完全に壊してしまいましたが、主人公が同様の末路を辿らないためには自らの判断で罪と決別するしかありません。しかしこれは他人に赦しを請うよりも難しいこと。本作は非常に重い主張をしているのです。SFという変化球でこんな重いことを言われるとは思いもよりませんでした。本作の構成は神がかっていますよ。[DVD(吹替)] 8点(2012-04-25 02:31:37)(良:2票) 《改行有》

569.  わらの犬(2011) かなり以前に鑑賞したオリジナル版はさして印象に残らなかったのですが、一転してリメイク版の本作には満足できました。IMDBでは厳しい点数がつけられている本作ですが(なんと、セガール作品と同等の評価)、要はオリジナルへの思い入れの違いでしょう。オリジナルをリスペクトする方々には改変部分が不評だったようですが、そうした思い入れが少なければ本作は「あり」です。映画の質は悪くないのです。。。 舞台はイギリスの片田舎からアメリカ南部へと移されていますが、南部のジメジメとした空気感、常識や正論が通用しない「悪魔のいけにえ」チックな閉塞感は観る側のフラストレーションを大いに高めます。ホイト保安官を参考にしているとしか思えないジェームズ・ウッズの大暴れは一見の価値ありだし、総じて教養がなく下品な街のみなさんの不快度数もなかなかのものです。彼らに対するは「X-MEN」のサイクロプスですが、彼はまたしても見事なヘタレ具合を披露。いちいち癇に障る優等生ぶりも実に絶妙で、「わらの犬」の主演にサイクロプスを選んできた監督さんはなかなか良いセンスしています。。。 なお、本作を理解する上で必要なのがアメリカの高校生活に対する理解です。アメリカには高校入試がないため、日本のように偏差値別の棲み分けがなされていません。闇鍋状態の高校ではアメフト選手とチアリーダーがヒエラルキーの頂点に君臨し、一方ガリ勉君達は最下層でイジメを受けながら3年間を耐え忍びます。しかし、高校を卒業すると彼らの立場は逆転。学生時代はスターだったアメフト選手達は底辺の肉体労働者となり、虐げられてきたガリ勉君はエリート社会の仲間入りをします。本作のもうひとりの主人公であるサムもまた、かつては街のスターだったものの今では細々と大工を営む貧乏人です。街一番の美人でチアリーダーだった元カノをガリ勉のもやしっこに奪われたことは彼にとって耐えがたい屈辱であるはずだし、いちいち癇に障るそいつの振る舞いにもイライラが募ったはず。そんな中で、街で一番常識的だったサムのフラストレーションも爆発するのです。「俺の人生はこんなはずじゃなかったんだ!」。本作は虐げられた弱者が牙を剥く物語ですが、肉体的に弱いもやしっこが暴力に目覚める物語であると同時に、社会的弱者が人生の勝ち組に攻撃を仕掛ける物語でもあるという、なかなか興味深い構成となっています。[DVD(吹替)] 8点(2012-04-25 01:19:08)(良:1票) 《改行有》

570.  5デイズ 「ドリブン」を大コケさせて以降は小規模なサスペンスアクションを細々と撮ってきたレニー・ハーリンですが、久々のアクション大作である本作では堂々たる演出力を披露しています。現役のヘリや戦車がバンバン登場するスケールの大きな見せ場のまとめ方は手慣れたものだし、アップと俯瞰の使い分け、援軍が到着するタイミングなど、アクション映画の基本となる演出力はまったく衰えていません。トニー・スコットやマイケル・ベイ同様、ある程度以上の予算規模の企画の中にあってこそ、この人は才能を発揮できるようです。アクション大作としてはとにかく満足の仕上がりでした。あくまでアクション大作としては。。。本作を鑑賞する上で頭に入れておかねばならないことが2点あります。それは、本作がグルジア軍の全面協力で撮影されていることと、レニー・ハーリンは歴史的にロシアからの被害を受け続けているフィンランド出身であること。本作は徹頭徹尾反ロシアの姿勢で作られており、国際問題を学ぶ社会派作品として鑑賞すると、大きな間違いを犯します。確かにロシアは傍若無人な国家ではあるのですが、本作の内容はあまりにグルジア寄りで、フェアな姿勢で作られてはいません。グルジアと南オセチアの関係にまったく言及していないし(グルジアは被害者であると同時に、加害者としての側面も有している)、南オセチア紛争の最初の一発はグルジアから放たれたことが国際的な認識であるにも関わらず、「ロシアの攻撃が先だった」というグルジア側の一方的な主張が採用されています。ロシア軍の残虐ぶりも低俗に誇張されており(南オセチア紛争で残虐行為を行ったのは南オセチア義勇軍なのですが、本作ではあたかもロシア軍が残虐行為を行ったと勘違いさせる描写がなされています)、80年代に香港で量産された反日映画と同じ類の作品として鑑賞するのが正しいと思います。[DVD(吹替)] 7点(2012-04-23 11:58:46)(良:1票)

571.  フェア・ゲーム(2010) シンディ・クロフォードのお色気バカアクションと同じタイトルなので何となく舐めた目で鑑賞をはじめたのですが、本作は驚くほど硬派で見応えがあり、その面白さには目を見張りました。国家vs個人というハリウッドお決まりのテーマを扱っているのですが、個人が権力を敵に回した時の恐ろしさというものが非常にうまく表現されており、際立った見せ場がなくとも全編に渡って緊張感が維持されています。そして、「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに政府に対する攻撃姿勢を強める旦那と、「これ以上傷を広げたくない」と沈黙を守る妻の対立もうまく処理されていて、どちらの主張にも「わかるわかる」と納得させられました。結果、観終わった後もあれこれと考えさせる内容となっており、21世紀版「インサイダー」とでも言うべきレベルには到達していると思います。。。 薬漬けにされた上で処刑されたサダム・フセイン、特殊部隊により殺害されたことになっているビン・ラディンと、スッキリしない結末を迎えるアメリカの対テロ戦争は今後も映画化されていくと思いますが、本作は将来生まれる作品群のお手本となることでしょう。 [DVD(吹替)] 8点(2012-04-21 19:31:07)《改行有》

572.  バトルシップ(2012) 《ネタバレ》 論理的な整合性や設定の納得感よりも派手さ・面白さを重視した内容ではあるのですが、事前の予想よりもずっとマトモな仕上がりでした。元ネタが戦艦ゲームであるため敵の弱点をどう突くかという”戦略”に重きを置いているのが本作の特色なのですが、複雑すぎずバカバカしすぎず、この”戦略”の処理が抜群にうまかったのが勝因だと思います。しかも、その戦略を担当するのが日本人艦長という点が燃えさせるではありませんか。相手となるエイリアンの戦力設定も絶妙で、圧倒的に強い敵ではあるが、通常兵器でダメージを与えることは可能。おまけに「戦力を持たない相手は絶対に襲わない」という特有の倫理観が彼らの行動の枷となっており、テクノロジーで劣る人類はその隙を突いて反撃を加えるという図式になっています。このような特殊な設定により他の侵略SFとはまったく異なる印象の作品に仕上がっており、見応えはなかなかのものです。これまでは大した監督ではないと思っていたピーター・バーグによる演出も非常に的確で、適度に笑わせ、適度にハラハラさせ、適度に興奮させます。主人公の成長物語としても真っ当な仕上がりとなっており、頭空っぽにして観る娯楽大作としては理想的な作品だと思います。 あと、これは私が観賞した六本木ヒルズという土地柄によるのですが、外国人の観客が大騒ぎしながら観ているという空気感も、本作の観賞にはプラスにはたらきました。彼らのハイテンションに日本人客も触発され、劇場にいる全員の笑い声が大きめになっていたのです。家での鑑賞では味わえない、映画館ならではの興奮や一体感というものも味わえたのは貴重な経験でした。 [映画館(字幕)] 8点(2012-04-14 23:47:49)(良:3票) 《改行有》

573.  スリザー 《ネタバレ》 50年代のモンスター映画を観て育った世代が80年代にそれらの作品のリメイクを続々と発表し、そして80年代のモンスター映画を愛するジェームズ・ガンが、21世紀のテクノロジーとねじれた笑いのセンスでモンスター映画を再度蘇生させたのが本作です。この映画は「懐かしさ」や「お約束」の塊なので、過去のモンスター映画を観ていない人にとっては苦しい作品です。元ネタを知らないモノマネを見ているようなものですから。ただしその手の映画が好きだった人にとっては、本作はなかなかイケると思います。隕石に乗って地球に飛来する冒頭にはじまり、田舎町という舞台設定、「うちの夫がヘン」という導入部、ブレインスナッチに、ニュルニュルの触手に、ゾンビ状態の感染者にと、B級モンスター映画としてはほぼフルスペック状態となっています。警官達が装備を整える場面で、一瞬「プレデター」の音楽が流れた時には感動いたしました。本作には二人のヒロインがいるのですが、片や入浴中に襲われ、片や下着姿でラストバトルを迎え、おっぱいへのこだわりも十分なのです。「胸の谷間を撮りたいだけじゃん」という場面がいくつかある点など、実によくわかってらっしゃる。そんなこんなで80年代モンスター映画の総決算をやる一方で、21世紀ならではの捻りもちゃんと加わっています。笑っちゃいけないところで笑う、さすがに殺しちゃマズイ対象(子供、犬、お年寄り)を殺す、街が全滅して終わりという残酷すぎるラスト(80年代であれば、ボスを倒したことで寄生体が死滅し、意識を乗っ取られていた住民たちは正気に戻るというオチにしたはず)などです。この手の映画に免疫のない方が見ると「ちょっとやりすぎではないか」と思うかもしれませんが、このくらいネジの飛んだ映画というものも、たまには良いものです。[DVD(吹替)] 7点(2012-02-04 14:47:32)(良:1票)

574.  ゾンビランド 「ナポレオン・ダイナマイト(無惨な邦題では呼びません)」が大ヒットした辺りから「どうやらオタクを出せば映画はヒットするらしい」ということに映画会社の重役たちは気付いたようで、近年のハリウッド映画はオタクの成長物語ばかり。「イケメン出しても金にはならん。稼ぐならオタクだ」とでも言わんばかりに連発される作品群には若干食傷気味だったのですが、そんな中にあって本作はかなりイケました。勝因はナチュラル・ボーン・キラーことウッディ・ハレルソンをオタクと組ませたことで、この二人が見事な化学反応を起こしています。出会った当初は完全にイっちゃってる人だったハレルソンが徐々に人間らしくなっていく様は微笑ましいもので、本作が優れたドラマ作品であることを証明しています。オタク青年が男らしく成長していく様も定石通りに手堅く作られており、脚本も演技も抜群に安定しています。さらにはビル・マーレイという飛び道具までを投入。ゾンビと見せかけて実は生きていたマーレイに向かって「あら、生きてたのね(二重の意味で)」ですからね。ガーフィールドネタまでが飛び出すなど、身を呈して笑いをとるマーレイの雄姿にはコメディアン魂を見ました。そんなこんなで楽しんで見ていたものの、同時に「そういえばゾンビが全然出てこないな」と気になった中盤でしたが、クライマックスでは素晴らしいスペクタクルが待っていました。迫りくるゾンビを撃って撃って撃ちまくる、ゾンビ映画に求められる爽快感を存分に味わうことができます。ラストは綺麗にまとめすぎの感もありましたが、気軽に見る娯楽作としては十分な完成度だったと思います。不満をひとつ述べるならば、文明が壊滅しているアメリカ合衆国において、なぜか電気が通っていることへの言及がなかったこと。コメディ映画なのだから笑いで逃げてしまえばよかったのですが、これに一言も言及しなかったために思わぬ設定の穴となってしまいました。[DVD(吹替)] 7点(2012-02-02 01:29:24)(良:2票)

575.  グリーン・ホーネット メカはかっこよく、カンフーアクションにはキレがあるし、物語だってそれなりに練られているのに、なぜか気持ちが乗り切らなかったのですが、その理由を考えてみると主演のセス・ローゲンを好きになれなかったことが大きな原因であるように思います。正義に目覚めたアホボンという設定なのでコメディ畑のローゲンがグリーン・ホーネット役を演じることにはそれなりの正当性があるのですが、彼はあまりにコメディ顔すぎて、ヒーローとしてのかっこよさが致命的に欠けているのです。例えば「スパイダーマン」のトビー・マグワイアや「アイアンマン」「シャーロック・ホームズ」のロバート・ダウニーJrなどには、三枚目であっても真面目な顔をした瞬間にキュっと空気を引き締めてヒーローらしい表情を見せるというメリハリがあったのですが、ローゲンにはそれがありません。笑いと男らしさの間で絶妙なバランスをとらねばならないグリーン・ホーネット役において、コメディ”しか”できないローゲンは不向きであり、キャスティングの候補に挙がっていたジョージ・クルーニーやジェイク・ギレンホールといったコメディ”も”できる普通の俳優の方が、この役には相応しかったと思います。ジェイ・チョウのカンフー、キャメロン・ディアスのいい女ぶり、クリストフ・ヴァルツの悪役ぶりはどれも悪くなかったし、ミシェル・ゴンドリーのビジュアルセンスもきちんと映画に反映されていただけに(しつこいほどにエスカレートしまくるクライマックスのアクションは必見)、主演俳優の魅力不足を惜しく思います。[DVD(吹替)] 5点(2012-01-30 01:15:42)(良:1票)

576.  アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! これは絶対に吹替えで見るべき映画です。本作におけるウィル・フェレルはオーバーリアクションで笑いをとることはほとんどなく、微妙な言葉遣いの変化で笑わせてきます。日本で言えば、アンタッチャブル山崎や柳沢慎吾のようにテレビの音を消していても何か面白いことをやっているということが伝わってくるタイプの笑いではなく、真面目な顔をして小ボケを入れてくるところが面白い高田純二や板尾創路タイプの笑いなのです。そんな微妙なニュアンスを字幕で再現することは到底不可能であり、吹替えでは大笑いできた場面が、字幕での鑑賞では面白くも何ともないという状況になっています。例えば、マーク・ウォルバーグ扮するホイツ刑事が、ウィル・フェレル扮するギャンブル刑事をしつこく質問攻めにする場面。ギャンブル刑事は礼儀正しく小市民的であるため、マッチョに憧れるホイツ刑事は強気で質問するのですが、それまでおとなしかったギャンブル刑事が突如「うっせーんだよ、てめぇ!」とキレはじめる。そしてまた小市民に戻る。そこがこの場面の笑いどころなのですが、字幕版では単なる会話にしかなっていませんでした。。。そんなわけで吹替えでの鑑賞を前提にして本作を評価すると、物凄く笑える見事なコメディ映画であると言えます。要所要所でキレるフェレルがとにかく笑わせるし、そのパートナーであるウォルバーグはフェレルの笑いを引き出す役に徹しているため、このコンビは全編に渡って非常に安定しています。「ザ・ファイター」に続いてまたしても引き立て役に回ったウォルバーグですが、一応は主役であるにも関わらず変に目立とうとしないその姿勢には感動しました。ド派手なカーチェイスや銃撃戦は目を楽しませるし(と言っても製作費1億ドルはかかり過ぎですが)、強欲なアメリカ資本主義を悪役にするという鋭い考察も交えているし、見応えのある満足度の高い娯楽作に仕上がっています。[DVD(吹替)] 8点(2012-01-21 21:25:08)(良:4票)

577.  ドライブ・アングリー3D 10年前ならロバート・ロドリゲスが撮っていたような闇鍋アクション映画。個人的に好きなジャンルなのですが、本作にはイマイチ乗り切れませんでした。主人公の能力設定がとにかく曖昧なので、アクションに感情が乗らないのです。無敵の強さを見せたかと思えば、意外な場面でピンチに陥る、2時間弱見ていて手に汗握ることが一度もありませんでした。また、復讐劇ならもっとウェットであるべきだし、勧善懲悪ものならもっと爽快であるべきなのですが、本作はどっち付かずになっていることも不完全燃焼の原因です。きちんとしたお膳立てがあれば目を釘づけにするような素晴らしい見せ場が多く、役者も全員ハマっているにも関わらず、脚本や演出の手落ちのために残念な仕上がりとなっています。[DVD(吹替)] 5点(2012-01-21 20:16:04)(良:1票)

578.  PUSH 光と闇の能力者 《ネタバレ》 理詰めのX-MENといった趣で、超能力者の設定はよく考えられています。「我々が知らないだけで、こういう能力を持った人達は実在しているのかも」と錯覚させる絶妙なレベルに能力が設定されているし、超能力者にはそれぞれに人生があり家族もいるのだという当然の描写がなされていて、本当によく練られた話だと思います。劇中には9つのタイプの超能力が登場するのですが、それぞれの能力には特有の強みがあって、チェスや将棋のコマのように複数の能力を組み合わせることで敵勢力を出し抜くというゲーム感覚の戦いが繰り広げられます。「ウルヴァリンさえいれば済むじゃないか」というX-MENとは違い、集団戦の面白さを追求した絶妙な設定になっていると思います。問題は、脚本家と監督の力不足によりこの内容を2時間弱に納めきれていないこと。物語は唐突にはじまり、各々のキャラが何を考えているのかを把握する間もないまま話が終了するという残念な仕上がりとなっています。情報整理がヘタクソなので各能力の特徴すら説明しきれておらず(よくわからない能力の人が何人かいます)、Wikipediaの解説を読んで事前に知識を整理してから鑑賞する方が無難です。ラストの作戦などは複雑すぎて頭が痛くなったし、よくよく考えてみれば、あんなにもややこしくて偶然性に頼りまくった作戦なんてうまくいくわけがありません。その上、ドンデン系の映画に必要な「引き」の演出が出来ていないので、余計に映画がつまらなく感じます。見ているこっちは、途中でどうでもよくなってしまうのです。監督のポール・マクギガンはクライムサスペンスを得意とする人で、アメコミ風の世界を舞台にした大規模なミステリーをやろうとしていたようなのですが、SFの前提で鑑賞している観客がどれだけの情報量を吸収できるのかという計算が完全に狂っていました。あまりに詰め込み過ぎなのです。前作「ラッキーナンバー7」同様、企画倒れの映画だと思います。[DVD(吹替)] 4点(2012-01-19 01:05:46)(良:1票)

579.  レジェンド・オブ・ウォーリアー 反逆の勇者 監督のマーカス・ニスペルはMTV出身。新人監督らしからぬワガママぶりがシュワルツェネッガーの逆鱗に触れて監督デビュー作となる予定だった「エンド・オブ・デイズ」を降ろされ(この降板は正解だった?)、仕切り直しのデビュー作「テキサス・チェーンソー」で製作費の10倍を超える興行成績を叩き出した人物です。この経歴が示す通りホラーやバイオレンスを得意とする監督で、本作でも容赦のない残酷描写が炸裂しまくっています。手が飛び、首が飛び、目玉が転がる、もうやりたい放題です。そんな暴力三昧の一方で映像にはMTV出身らしい美学もあって、ひとつひとつの場面は美しくかっこよく撮れています。ちっちゃいリドリー・スコットといった具合でしょうか。そんな長所と同時にMTV出身ならではの限界も露呈していて、場面場面はかっこよくても活劇としての演出がなされておらず、見せ場が一本調子で手に汗握るものがありません。そもそもの構成の問題として、復讐劇と逃走劇という正反対のものを同時にやってはいけないでしょ。この倒錯した構成のために本作は観客の心を掴み損ねており、エモーショナルであるべき物語が空回りする結果となっています。さらにはドラマパートも弱く、己のアイデンティティに悩む主人公の葛藤がまったく描写できていなかったり、「ラスト・オブ・モヒカン」を思わせる劇中の三角関係が本筋にまったく絡んでいなかったりと、こちらでも消化不良を起こしています。[DVD(吹替)] 4点(2012-01-19 00:06:38)

580.  キック・アス 前半部分は「スパイダーマン」をなぞり、「現実はマンガほど簡単じゃないよ」とヒーローものの解体作業を行うのですが、クライマックスでは見事なまでのカタルシスを炸裂させてニューヒーロー誕生を高らかに宣言するというニクイ構成となっています。「ギャラクシー・クエスト」とまったく同じ構成ではありますが、ボンクラ男子の妄想を肯定するこの手の映画は、やはり嫌いになれません。マシュー・ヴォーンの演出は冴えまくっていて、キックアス処刑ライブにおけるヒットガール登場のタイミングや、「マトリックス」と「ウォンテッド」を合わせて「リベリオン」風味にしたようなラストの討ち入りなどは、アクション映画として完璧だったと思います。また、残酷描写から逃げていない点でも本作は評価できます。描写が極めて残酷であること、特に小学生が銃を握って大人と戦うという点において本作は厳しい批判を受けましたが、アメコミを解体する作業において、これらの点は決して外してはいけない部分でした。スパイダーマンが悪との戦いをはじめたのは高校生の頃だったし、ザ・フラッシュの相棒であるキッド・フラッシュは小学生、日本にも10代のヒーローは大勢います。そんなヒーローものの設定を煮詰めていくと、武装した子供が犯罪者を殺して回っているという異常な図式が自ずと浮かんできます。アメコミの解体作業をやるのであればその異常性を観客に認識させるという描写は絶対に必要だったわけですが、マシュー・ヴォーンは批判を覚悟でその描写をきっちりとやりきったのです。。。さらに、この手のオタク映画では音楽のセンスも重要となってきますが(オタク臭さ全開の「パルプ・フィクション」がカッコイイ映画となりえたのは、タランティーノの選曲センスによるところが大きい)、その点でも本作は効果的な選曲をしてきます。前述の「ギャラクシー・クエスト」がオタク系の人を喜ばせるだけの映画に留まったのに対して、本作はカッコイイ選曲を披露したことで、オタク以外の人をも取り込むセンスの良い映画になりました。知的でありながら優れたエンターテイメントであり、オタク臭いのにセンスが良い本作は、非常に完成度の高い作品であると言えます。文句の付けどころがないほど良く出来ています。[DVD(吹替)] 8点(2012-01-16 01:15:52)

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