みんなのシネマレビュー
アルメイダさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425

41.  バッドボーイズ(1995) 《ネタバレ》 マイケル・ベイ 監督作ってニガテなんですよね。 根拠のない派手な展開やベタさがどうも内容がないようで・・ ところがこの作品、内容はないのに面白いじゃあないですか。 この「バッドボーイズ」がこの監督のよさが出ているなぁと感じられるのは、 配役の自然さもあるのですがとにかくストレートで簡潔な内容を、 飽きることなく見せ続けられたということ。 ( ̄▽ ̄)=3 まあ配役が大きいですね(爆) タランティーノ映画風のお下品なセリフ回しのテンポのよさも、 リズミカルだからくどくはないし。 爆破爆破とひつこいほどの壊し演出も内容がコメディだから飽きない。 もちろんこの作品がベタな恋愛アクションであれば、 やはり私にとっては面白くない作品になっていたでしょう。 Σ(~∀~||;) 最初からすでにわかる犯人グループはもうサスペンス的な面白さはないし、 突っ込みどころも多いしアクションもとにかく過多なんですが、 犯人なんてどうでもいいという内容のなさが成功。 マヌケな上司のせいでマーカス&マイクの役が入れ替わるというアイデア。 入れ替わりアイデアというのも実は普遍的なコメディなんですが、 ストレートなアクションのひつこさと間違えられ大騒ぎになるふたりが黒人、 両主役が黒人というのは珍しくも新鮮なのではないでしょうか。 探せばあるのかもしれないけれど・・ ひとりは金持ちの黒人でひとりが妻子もちのマヌケな黒人。 実はマヌケなほうのマーティン・ローレンスが主役なんだと思います。 犯人に顔を見られ追われる女性をかくまうのに、 女性の誤解と上司の命令で金持ち独身のウィル・スミスの空き部屋(ホテル)に連れ込む。 さらにお互いのつじつまを合わせるためにスミスは恐妻家のローレンス宅に・・ コレだけでも面白いのに犯人グループはそんなことは知らない。 コメディなのに真面目に力入ったアクションと違和感が楽しい。 観終わった後はっきりいってな~んにも残らない。 けれど破壊の裏に大義名分とか愛とか大袈裟なものがないから楽しい。 ヽ(゚◇゚ )ノ マイケル・ベイはこういったアクション・コメディや冒険もののほうが合うのでは? 意外と007シリーズの監督をやらせると面白いものを作るかも・・ [DVD(字幕)] 6点(2006-05-28 14:25:08)《改行有》

42.  インデペンデンス・デイ 《ネタバレ》  「宇宙戦争」のオリジナル版(昔の)のリメイクと言われるだけあって、 攻撃してくるのはUFOそのものです。 そしてそのUFOのでかさが半端ではない。 のっけから突っ込みいれてしまいました。 あんなに低空飛行をするUFOって・・ 進むたびになぎ倒されるビルというのも描いてほしかった(爆) 「未知との遭遇」と「E.T.」という映画題は、 ウィル・スミスのセリフから発せられ苦笑。 宇宙人侵略モノに見えて実は、 アメリカのあり方を描いていることは誰が観ても嫌になるほどわかりやすい。 独立記念日、アメリカは正義の名において代理戦争を続け、 相手がいなくなった未来には宇宙人を相手にするんだろうか。 話し合い、戦闘、核と全て通じなければウィルスという図式は、 もしかしたらコンピューター世界の今ハードの世界で一番怖いことかも・・ 愛以外が問題なのと言う女性の言葉は大いに説得力があり簡潔。 大統領を選ぶよなぁ普通は・・あの後はどうなったんでしょうか。 この映画の中で一番好きなシーンは何回も観てしまい大笑いした、 ウィル・スミスがエイリアンをパンチで気絶させ砂漠を引きずって歩き、 しまいには切れて蹴りを入れるシーン。 メン・イン・ブラックの世界を理解できてようやく笑えた。 本当に軽いノリでしかも嫌々引きづってるのがよい。 全体が変に真面目なのに面白くさせているのはこのシーンと、 最後の帰還兵の爆笑しながら自爆シーンのおかげだろうな。 (個人的にはこのおっちゃんのシーンは好きではないが・・) なぜならば本当にこの映画をA級まで引き上げるには、 大統領の演説(はまあタイトルを力説するからよい)のあと、 出撃する前で終わらせてもよかったのではないかと思うんだが・・ もしあのハチャメチャな後半の戦闘シーンを入れずに、 戦闘準備から演説で切る勇気があれば、 A級SFとして残るかも知れないと私は思う。 それからUFOをやっつけたかどうかなど明確にしなくてもよい。 やっつけたであろう演出さえあれば、 観客は余韻にひたれるし、 アメリカ万歳強調映画だけにはならなかったかもしれない。 アクションだって砂漠の「スターウォーズ」のような、 追いかけっこだけでもう十分おなかいっぱいだと思うのだ。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-28 14:20:33)(良:1票) 《改行有》

43.  生きてこそ 《ネタバレ》 「南極物語」の フランク・マーシャル 監督作って感じですね。 両方とも実話を元にしていて雪に遭難で犬と人間の違いなんですが、 内容はぜ~ったいこっちのほうがよい! やはり犠牲をきちんと描かなければ生還したありがたさや、 自然界の厳しさや命の尊さは薄れてしまいます。 題名からしてこれは凄まじい感動大作だと思いました。 だから借りるのもためらいました。 (^O^)なにしろあの監督なのですから・・ エンディングの爽快さは感動というよりも素直に嬉しかったです。 (゚ーÅ)感動を通り越すと素直に嬉しいのです。 イーサン・ホークは実によいです。 前から気にはなっていた薄い顔のどちらかといえば好みのタイプなのですが、 出演作がイマイチ私には合わなかったのと地味だったので、 この役は意外かもと首をかしげたのですが、 無難にしかも嫌味なくカリスマ性まで持つ主役を演じていました。 人が次々死んでゆくシーンよりも、 どうやって生きのこるかというまるで戦争映画のようなストーリー。 敵は目には見えず突然前触れもせず襲ってくる雪崩や嵐といった自然現象。 背景がカトリックの学生たちであったことや、 生き残るために人肉を食べざるをえなかったこと。 これを(最後の晩餐)のワインとパンにたとえること。 ここらは非現実的な宗教による説得力はありましたが、 やはりこのシーンは中途半端だったかもしれない。 遺族のことも考え生き残ったモデルも最大に協力してはいるものの、 やはり映画として公開するとなるとどうなんでしょうか・・ モヤモヤしたものが残ります。 見世物のように食われる遺体は仕方のないことであったにしろ・・ それならば自分がそうなった場合はどうするんだ? と聞かれればやはり仕方のないことだとしか答えられない。 ある程度のフィクションを加えて違う場所や架空の学校にするとかして、 そうすれば人肉問題も客観的に見られるのではと思ってみたり・・ (;^ω^A しかし繰り返しますが、 後半の登りつめた山の向こうにまた山という図式と、 座り込み引き返そうと悲観にくれる仲間と逆に、 山だらけの中にまた越える山があるから希望があると、 どんなときにでも諦めないイーサン・ホークの役は爽快でした。 [DVD(字幕)] 6点(2006-05-28 14:17:37)《改行有》

44.  地球で最後の男 《ネタバレ》 邦題が醜い。 SF作品と勘違いさせる。 細菌感染かエイリアンの侵略で死滅した世界ではない。 DARK HEAVEN 原題そのまんまならもっと違う観方で観られる人も多いと思う。 まあ題につられて借りたので文句は言えません。 地球で最後の男・・ まあ自分が息絶えれば地球=世界はなくなるわけで。 自分がいなくなっても相変わらず世界は続いていくという、 客観的な考え方は果たしていつまで続きますか? 自分がいなくなったらもうそれで終わりなのです。 だからといって退廃的に考えて自殺や人殺しをしちゃあいけない。 それならば「世界で最後の男」 あるいは「最期の男」でよろしいかと・・ ある意味キリスト教を否定している作品ですね。 死んだらこの世界は終わるんだという救いようのなさは、 現実的で古いのに現代的なユダヤ教ではありませんか。 ただ自殺すれば天国へ行けないというのはキリスト教ですが・・ さらに親子の絆も妻との絆も切れたから、 キリスト教お得意の感動の来世がない・・ どっちつかずのというか両方否定しちゃってるような。 ジェイコブズ・ラダーのような死んだ子が迎えに来るという、 離れ業を出すまでには至りませんでした。 チャチな天使は私は許せます。 シンドバッドの冒険を思い出しました(苦笑) [DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:49:08)《改行有》

45.  サイレント・ムービー 《ネタバレ》 メル・ブルックスはミュージカルが好きなんだなぁと再確認。 これはほんっとに苦手な部類のサイレント映画なのですが、 今メル・ブルックスのDVDが期間限定格安なので、 観てないものも含め4本もそろえました(爆) 確かに笑えるところもあるにはあるんですが、 この監督の笑いのツボが私には合わない・・ はっきり言って好きな監督でもない。 ではなぜそろえてしまったのか? 観ていないのとゲストが豪華なのと映画オタクネタの匂いがするから。 コメディ界のタランティーノとでもいいましょうか。 とにかく身内ネタがたくさん出てきます。 ウッディ・アレンよりは地味ですが見やすい。 観ていて次の笑いどころがわかってしまう、 それを何度も繰り返す・・ 今で言えばオースティン・パワーズみたいです。 合わないんですが観てしまう(苦笑) ゲストが豪華。 ポール・ニューマンが病院で車椅子に乗ってレースをするとかも、 カーレースで事故った設定で身内ネタじゃあないですか。 コレはお気に入り。 やっぱりかっこいいなぁニューマンは。 映画自体はハチャメチャなドタバタなんで、 日本人でもわかる吉本ギャグみたいなんですが、 テンポがミュージカルです。 サイレントということで、 もしかしたら英会話の勉強になるかも(ならないか) 一応この監督の作品はパロディが多くて、 どれだけたくさんの映画を観ているかが観客のニヤリ度になります。 まさにオタク向け・・ 私は特に大作をあまり観ていないので??なところがありました。 でも他の3本はなんとかわかるかも・・ 実は今公開中の「プロデューサーズ」はその格安中にはなくて残念。 そちらのリメイク版は観にいきたいです。 マシュー・ブロデリックのファンなので・・ [DVD(字幕)] 4点(2006-04-23 13:44:09)《改行有》

46.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 なぜか世界を変えてもアイテムは変わらない。 そのアイテムは書き換えられないのか?? これは私の解釈で考えますと、 聖書のようなものだと思います。 バイブル・・ それは読み方解釈の仕方によっては書き換えられる。 聖書そのものは書き換えられなくとも行動は変わりますよね。 最後には燃やされることやユダヤのこともちらっと出てきます。 神にそむいた行動ということは、 いくら自分が良かれと思ってしたことでも、 運命は根本的には変えられない。 道は変わっても解釈で書き換えられようとも、 犠牲になる人間が変わるだけで同じなのです。 実によくできた映画だと思いますよ。 よい映画だと思い始めたのは、 少年時代の悪役の子供が変わるシーン。 初恋の少女の兄という設定ですが悪魔のような子で、 周りがこいつのために不幸になるのは許せないと見ていて、 しかし実は道が変わるとまた別のいいお兄さんにもなっていて、 ここらから主人公に共感し、 こいつの人生を変えるのはおこがましい。 そして最後の道を選んだ主人公にさらに共感し、 ああ、この主人公がどんなに彼女のことを思っていたのかが理解できました。 究極の愛は一番好きな人に背を向けること・・ 普通に時間が穏やかに流れる中で主人公だけがその記憶を持つ。 この切なさは、 最初の自分だけが記憶を失くした感じとダブります。 仲間は幼少時の記憶のトラウマがあるけれど、 自分だけが記憶喪失で日記の空白がある。 自分探しの旅ができる能力を利用し、 過去を変えてゆけば誰かが犠牲になる。 後味は切ないんですが、 このての「時をかける少女」映画は、 もしかしたら新しい出会いがあるかもしれないという、 それからの展開が希望的なものに変えられる可能性も秘めています。 「ダークシティ」のエンディングのように、 主人公だけが真実を知っていて、 相手は知らないから可能性があるわけです。 両方の記憶があれば出会うことを避けてしまうかもしれないから。 そう考えたいのか別エンディングのシーンを見ると後味はこのままでいいとおもいます。 [DVD(字幕)] 9点(2006-04-23 13:37:43)(良:1票) 《改行有》

47.  ラッシュアワー 《ネタバレ》 黒人と白人の刑事というワンパターンではなく、 香港スターと黒人スターという選出がいいですね。 やはりカンフー・アクションは元祖。 ジェット・リーは観たことがあるんですが、 肝心のジャッキー・チェンはなんと初めて。 これを機会にジャッキー映画も観てみようかな? ただし根本的に中国の映画は演出は好きだけれど、 話の内容がイマイチなのでこういったコメディのほうがいいかも・・ クリス・タッカーは初めて観ますが、 ああ苦手だ(苦笑) SWのジャージャーみたいな高音の声ですよね。 クネクネしてるし顔も真面目すぎて怖いし(爆) ・・カール・ルイス似だけれどアースウインド・ファイヤーも入ってたり(古っ) まあそのギャップがいいとゆうことなんでしょうけれど苦手。 ウィル・スミスのほうがひょうきんで好きです。 しかしこの作品はジャッキーと組んでいるので、 ワンパターンにはならずに面白い世界をかもし出しています。 細かいところは目をつぶってジャッキーのオトボケ演技が観られる。 丸顔のダスティン・ホフマン、チャゲアスの飛鳥、ウッチャン・・ 普通のおやじなんですがキレがありますよ~ そこらのハリウッドスターのアクションなんか比べ物にならない。 香港版インディ・ジョーンズみたいなのに出てほしい(爆) ・・ジェット・リーの「冒険王」は観たことがあるんですが・・ 香港映画は面白いけれど話がつまらない(苦笑) この作品の後半は007っぽい大掛かりなアクションと、 いかにもな裏切りの構図が楽しめます。 やっぱりアクション映画はお金はある程度かけなければね。 ちなみにロスが舞台なのでこれでもかと、 観光気分に浸れます。 だいぶ昔に行った事がありますが、 あの中国のレストランはどうでしょうか(苦笑) 香港返還でお宝を奪われたという設定は、 そいつが中国人のほうが面白いと思いますが・・ 蒋介石の親戚とか(爆) [DVD(字幕)] 6点(2006-04-23 13:28:45)《改行有》

48.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 どうせこの作品の内容は暗いものなんですから、 とことんわかりにくくても救いようのないように・・ その方が哲学性とか伝わるんじゃないかな・・ それを特に壊してしまったのが、 演出のヘタさです。 ザイオンの戦いのなんとワンパターンでつまらなく長いこと・・ 正直飽きてきました。 これを面白く見せるには単純な手法があるんですが・・ スターウォーズやロード・オブ・ザ・リングなどのRPG手法です。 戦争であり冒険映画でもあるザイオンのCG戦争場面(苦笑) このシーンとネオの居るシーンとを交互になぜ演出しなかったのか? いくつかの戦いの場面が展開され繋がる面白さが2作目にはありました。 ただザイオンの攻防戦があまりに長いので、 恐ろしさや迫力というよりも、 観ている最中にもう、 あのエイリアンみたいな足長機械たちはアイツなんだとわかってしまう。 「エイリアン2」かと思いましたよ(爆) 足長機械対メカ機動隊みたいな・・ それと全体的に苦手な青黒い画面。 緑のラストの演出で少しはマシになりましたが・・ 結局は1体1という体育会的な戦いもどうも辟易・・ 私にとってはこのマトリックスシリーズは愛でも犠牲でもなんでもなく、 ただスミスが登場するのを楽しみにする映画となりました。 コンピューターの恐怖という世界は伝わりましたね。 [DVD(字幕)] 4点(2006-04-23 13:24:14)《改行有》

49.  メン・イン・ブラック2 《ネタバレ》 なんで1に最低点をつけたのかがよくわからないのですが、 この2はつまらないだろうと諦めていたにもかかわらずよかった。 たぶん真面目にかっこつけたギャグが受け入れなかったんだろうなぁ・・ どうもかっこつけ映画は合わないみたいだ。 というかたぶん1は固かったのではないかな? この2は同じ決めポーズでもバカに徹してて、 違和感はあまりなかった。 ギクシャクしたところもないし余裕さえ感じました。 スピルバーグが制作したバカ映画だと1はひいたけれど、 2はああスピルバーグの世界かなぁとなんとなく安心感。 徹底的にファンタジーの世界である。 街も古くさくて近代的な車との違和感はまるでバック・トゥ・ザ・フューチャー2。 かぐや姫のエピソードを全体にちりばめて、 コメディの毒やわかりにくいギャグは控えめにしてわかりやすい。 世界観は80年代のアンブリン映画そのものであり、 スピルバーグというよりは「グレムリン」のジョー・ダンテ作品。 そこが私には観やすかったのかもしれませんね。 そしてウィル・スミスも(年とらないなぁ)1のキザさが薄れ自然だし、 トミーリー・ジョーンズも目に哀愁を漂わせ(年とったなぁ)好感。 実は最近の某缶コーヒーのCMでこの作品を観たくなったというのもある(苦笑) 3は作らないのか~と今頃思うんですが、 作っちゃうともうワンパターン映画になるのは決まってるし・・ もうひとつこの映画を選んだ理由は、 「マトリックス」シリーズを最近観て、 エージェント・スミスのいでたちから思い出したんですよね。 そうか、葬式スーツというのかコレは・・ ちなみにあと気に入ったのがバグ犬ですね。 どうも1でも犬は気に入ってて犬には期待していました。 はっきりいってブサイクな犬ですがかわいいです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:21:38)《改行有》

50.  サンゲリア 《ネタバレ》 ゾンビ映画の王道! しかし「ゾンビ」よりもどちらかといえば、 「死霊のはらわた」に近い演出。 ただ娯楽に走ることのみになってしまった「ゾンビ」シリーズに比べ、 これはすごい世界観がありました。 キモイ、グロイ、それはゾンビ映画の常でそれだけの演出なら私はあまり好きではない。 それだけではないんだという世界を久々に観たような気がしました。 あのラストは素晴らしい。 もしかしたら私の好きなエンディングとはこういう絵なのかもしれない・・ ホラー映画によくある主人公は実は生き延びて他は犠牲・・ そういったありきたりな物語ではありません。 そんな都合のいい物語はヒーロー映画だけで十分かも?? ドクター・モローの島を死霊のはらわたのメイクでゾンビのラストにしました~みたいな本作。 とにかく何度も言いますがラストが秀悦! あの色やあの怖さは今の作品にはない。 ものすごく怖いというわけでもなく、 ジョークみたいな怖さ。 世界の終焉を共存したような絵。 そう、ひとつの絵としてもうまいなぁと感心してしまいます。 作品内容のテンポがよろしくないのが大いなる減点。 N.Yのある建物が今観ると平和で逆に哀愁が・・ [DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:18:47)《改行有》

51.  ドニー・ダーコ 《ネタバレ》  ここのところたくさんリバース・ムービーを観ているので、 たいして目新しく感じなかったのが残念。 先にコレを観ていたら・・ リバース=タイムスリップとも取れるんですが、 その世界を見事に描いているなぁと感心しました。 この映画ではタイムトラベルというマジックは、 人間が産まれる前にまで遡ってやがては存在が消滅するまで。 そのブラック・ホールは黄泉の世界へと続いており、 もちろん生きている人間は行ったことのない未知の世界。 帰ることのない片道切符。 だから今の時代の人には二度と会うことができない・・ とても不安でひとりぼっち。 そう、タイム・トラベルという手法はただのたとえ。 逝く前の不安や恐怖はテラピストの講習を受けても消えない。 消える未来に逝くのではなく消える過去に逝くのだとしたら、 もしかしたらその道や時間は不安ではない。 道連れの映像は自分が生きてきた道だから。 その世界だけ堪能して、 あまり内容のややこしさは考えずに観ました。 ややこしいのは当たり前で、 あるステージをきっかけに内容はわけがわからなくなります。 過去に戻ろうとしている記憶と今の自分に有利な記憶が、 ごっちゃになって客観的に観ているものには理解は難しい。 鍵は結構たくさんあるので、 この作品にリピーターが多いのもうなづけます。 冷蔵庫の扉やら家族の会話やら死神オババ・・ 案内人は「不思議の国のアリス」のように、 ウサギです。 しかしこのウサギがかわいくはありませんので・・ 穴、郵便受け・・自分探しの旅と、 「ソフィーの世界」も入っていますね。 「死霊のはらわた」と「最後の誘惑」の2本立ての映画を主人公たちは観るのですが、 この2本ともホラー2本立てというのは??(最後の誘惑も?) 死霊のはらわたはご存知サム・ライミのゾンビ・ホラーですが、 最後の誘惑はスコセッシのイエスがもしも生きていたら?という、 こっちの映画のほうがかなりドニー・ダーコに近い世界があります。 イエスが自ら望んで処刑され、 息絶えるまで(もし生きていたなら)という夢を見るかなり私はお勧めの映画。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-23 13:11:04)《改行有》

52.  リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い 《ネタバレ》 お話自体は「バンデットQ」の逆タイム・トラベルみたいで面白いんですが、 とにかく時間のわりに内容が整理されていなくてわかりにくい。 サスペンスでわかりにくいというのではなく、 せっかく仕分けした面白いものをごっちゃに無理やりロッカーに詰め込んだような感じ。 しかもラストも続編が出ますよ~みたいなホラー落ちで無理やりすぎ。 関係者の趣味だけで作られたような映画に見えました。 だからそう思ってわりきると案外面白いかもしれませんが・・ 突っ込みどころが多すぎる上に後からこじつけのような演出は呆れる(苦笑) まあ面白いところをあげてみましょう。 あちこちの時代から集まったSF小説の主役たちは、 たぶん誰でも知ってるような面白い人物?ばかりです。 特にネモ船長には呆れました。 なぜネモ船長のノーチラス号はベニスの狭い水路を通れるのか? しかもいやにばかでかい!! ジキルとハイドはまるで超人ハルクのようだし、 主役であろうショーン・コネリーのいでたちは、 まるでインディ・ジョーンズ/最後の聖戦であります。 しかも彼に命令を下すのが(M)という名前・・ 007じゃあないですか(爆) しかもそのMの正体がファントムって・・ オペラ座の怪人じゃあないですか(苦笑) 水夫は全員アラブ人のような様相。 吸血鬼ペア(と私は呼んでいます)はまるでヴァンヘルシング(未見) 透明人間の使い方は最初はよかったんですが、 後半になるとつじつまあわせにしか思えない演出。 核となる主役やエピソードを絞った方が面白いのに・・ そして悪い役のオヤダマの影の薄さと意義のなさ・・ コメディならばお決まりでも世界征服としたほうがいいのでは? と、まあパロディ映画大合戦のようなはちゃめちゃさ。 1899年のロンドンの街がダークシティそっくり! 街が夜中に動き出すところまで(まあ爆撃されてるんですが) 映画、特にSFや冒険映画のお好きな方なら、 内容はどうあれ一度は観賞されてみては? くだらないんですが要所要所は面白いことは確かです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:08:43)《改行有》

53.  マトリックス リローデッド 《ネタバレ》 1作目のときにキアヌの決めポーズがどうも好きになれなかったのに、 こちらではもう「スーパーマン」←なんと未見・・しちゃってて楽しい。 アクションのキレがゆるいと感じるのですが、 それをひいてもこちらのほうが受けました(そういう作品になってる) 観客置いてけぼりおかまいなしの突っ込みどころが満載。 それでも次から次に現れるキャラが面白いじゃないですか。 いやに普通すぎる東洋人のキー・メーカーこと鍵おやじや、 マトリックスと人間界ザイオンの中間にいるような中途半端な紳士と妻。 なにやらタランティーノの漫画チックな映画を観てるような違和感がよい。 そして(どこでもドア)のようにドアを開けたら別世界という、 変な世界も私にはツボでわかりやすかったです。 これはコンピューターのフォルダを間違えたみたいな感覚でいいのかな? 不思議の国のアリスといった感じで、 なんてわかりやすく演出されてるんだろうかと感心。 トリニティの女優さんが妙に若作りで違和感を感じるも、 サングラスをかけてバイクに乗るシーンは素直にかっこいい。 だんだん評価が悪くなるという評判のシリーズなのですが、 まだ3作目を未見ですがもしかしたら、 このリローデッドが一番私にはわかりやすくて合いそうだ・・ 1作目でツボにはまったスミスが予告どおり、 うじゃうじゃ出てきて大うけしました。 これも楽しかった要因かな。 スミスはあの場所に住み着いているのか(爆) 成仏させてやれよ! これでは「マルコヴィッチの穴」だ・・ スミス以外はエージェントが格段に弱くなっている。 コピーして生き続けるさまは、 ターミネーター2だなぁ・・ あの作品が偉大だと今更ながらに思いますよ。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:56:32)《改行有》

54.  クロウ/飛翔伝説 《ネタバレ》 この作品は前から気にはなっていました。 「ダークシティ」の監督作ということで観ることにしました。 評判もよい映画ですがこれは好き嫌いもあると思いますよ~ ダークな世界は好きなのですがビデオだったからかもしれないけれど、 暗すぎてよくわからない・・(爆) 極端に言えば白黒にパート・カラーをつけたような、 白黒とカラーの中間のセピアよりの暗さというか・・ 「ダークシティ」も暗かったんですがコレほど暗くはない。 街の演出や世界観は撮影監督も同じですから似ています。 アメコミというよりもカルトなアメコミなのでしょう。 ちょっと私には合わなかったです。 だいたい「シザー・ハンズ」を敬遠して観ていないのですから。 ビジュアル系の音楽は大好きですがどうも男の人の化粧が苦手・・ 主役があのブルース・リーの息子で、 映画撮影中の事故で亡くなったといういわくつきの作品。 だからほとんどのシーンは撮り終えていたものの、 残りの演出はCGなどで仕上げたそうです。 それもあってか危機せまるもの哀しさや迫力が伝わりました。 お話の内容もSFホラーというよりもファンタジーに近い、 大人向けの復讐悲恋物語になっています。 もしかしたら私が苦手なだけで、 こういった世界観の映画を数見慣れれば、 ふいに感動できるかもしれません。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-04-02 13:50:40)《改行有》

55.  南極物語(2006) 《ネタバレ》 ノラ犬みたいな不細工でもかわいげがある犬が好きなので、 ほとんどがブリーダーに手入れされているような犬ばかり。 と思っていたらブリーダーが出てきた・・ 元の南極物語を忘れろといっても大まかな筋は同じですから、 見比べてしまうんですよ。 努力して別物と思っても見せ場とかは元のをいただいちゃってるし・・ 再会シーンも警戒することなく大喜びで駆け寄る犬たち、 しかもほとんどの犬が生き残ってるから南極の自然の試練や過酷さが嘘みたい。 犬が1年くらいあそこにいるのに毛がきれいで太ったまま・・ ここまでが犬中心での私の不満です。 科学的にもおかしい・・ 春はどこにあったんでしょうか。 白夜はいったいどこに・・ そしてあんな風に月が南極で見えるんだろうか?? 日本の南極物語では(こんなところに行きたくない)と怖さまで感じたのに、 洋画の南極物語では(こんなきれいなところだし航空機でも行けそうだし) リゾート気分で客観的に観てしまう。 人間ドラマはもうめちゃめちゃでした。 よかったのは博士の存在が話の都合に合ったこと。 これはもう覚悟していたのですが、 航空機で別の基地に降り雪上車で犬を救出し、 主役の男女ふたりはキスして犬がその間に割り込むシーン・・ 嘘・・泣きたくなった(苦笑) やっぱりディズニーだ・・ あちこちでそういう声を聞いてなぜなのかわかり納得。 ディズニーはアニメは1級品なんですが、 実写はあまりよい印象がありません。 唯一よかったのは館内が騒ぐくらいびっくりさせるシーンがあったことくらい。 でも・・「JAWS」のあのシーンのパクリとしか取れませんよ。 しかもCGであれを出すなんて・・ やはり今の時代とディズニーという点で難しいリメイク。 別れて出会う感動物語までは同じ設定なのだから、 内容はどんなにいじってもよいのです。 ただ自然の厳しさや生きることの厳しさが描けていません。 残酷なシーンが無理ならばアニメでリメイクしたほうがもっともっと、 ディズニーの技術でしたら見ごたえのあるよい作品に変わっていたでしょう。 劇場作なので点は甘くしています。 [映画館(吹替)] 5点(2006-04-02 13:47:56)(良:1票) 《改行有》

56.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 ダークシティ」の監督作とわかり今まで避けてたこの作品を観ました。 どうせロボットとかコンピューター映画なんて、 結局は風刺や哲学めいたことを問いながら人間とは機械とは? とかの世界になるんだろうなぁ・・とあまり好きではないジャンル。 「A.I.」「アンドリューNDR114」は見た目も人間だから感動してしまったんだけど・・ でもよく考えればこの「アイ.ロボット」こそわかりやすいのです。 「マトリックス」のほうが登場人物の名もあってか宗教色が強いと言われていますが、 この作品こそそのまんまじゃあないのかと変に感心。 キリスト教映画として観ると、 博士はイエスで彼サニーが今のキリスト教の言う新しい救世主。 すべてのユダヤ人をあの丘に集め改宗させると死んだはずのイエスが君臨する。 ・・らしいお話をこの作品にあてはめてみた(爆) まあこんな暇なこと考えるのは私ぐらいか(汗) 最近のSF映画ってこういうパターンに当てはまるのが多いんです・・ 演出的には「SW2」クローンの攻撃そっくりで大うけしました。 個人的に私はこの監督はパクリの天才と思っていますし、 そこがうまいので結構好きなんです。 「ダークシティ」もだから好き。 テリー・ギリアム監督とも共通する点なんですが、 このアレックス・プロヤス監督・・ なんともいえないミスマッチなセンスの悪さが目立つところがある。 そこが好きなんです。 近未来なのになんですかあのビルのデザインのセンスは・・ そこがいいのですよ。 まるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」のセンスだ・・ 「未来世紀ブラジル」と「ダークシティ」がよく似た雰囲気だったし、 この作品も「12モンキーズ」真っ青な変な建物やオシャレではないモノ・・ 完璧なかっこよさがないにもかかわらずマンガみたいなかっこよさもある。 まさにA級の中のB級っぽさの違和感が好き。 「バビル2世」をハリウッドでリメイクできるのは、 テリー・ギリアムかサム・ライミしかいないと思っていたのですが(苦笑) もしかしたらアレックス・プロヤスが一番近いかもしれない・・ [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:45:55)《改行有》

57.  マトリックス 《ネタバレ》 「マトリックス」について書かなければいけないんですが(爆) 敵キャラの不気味なクールさとワープのレトロさの他には・・ 逆転のアイデアが面白いことくらいです。 主人公側から見た普通な世界が仮想現実で、 しかもウィルスと指されているのが面白い。 けれども私は仮想現実の中でいても別に気づかなければいいと思うし、 あまり不思議な感覚とか哲学性とかは感じなかった。 これもこの作品を観たのが今だからかもしれませんね。 コンピューターと人間の立場が逆になるという設定には面白いとも思うけど、 どうも椅子に寝たまま仮想の世界に行くというのは私はつまらない。 さらにわかりにくくなるかわかりやすくなるかは疑問だけれど、 コンピューター側から見た演出のほうが見たい気がします。 バーチャルでも痛みは現れ死ぬこともあるのに、 あの愛に気づいた展開は恐ろしくひいた。 ファンの人にはわかるけれどついてゆけません。 それと全体的なアクションシーンがまるで中国映画。 中国映画のアクションは好きですがこれはひつこすぎ。 中国のアクション俳優を使ってくれてたらまた違うかも・・ ジョン・ウーの「フェイス/オフ」のアクションを観ているようで、 ちょっと恥ずかしかった(爆) 速すぎるアクションは嫌いでスローが好きなのですが、 全部見せ場がスローなのでこれはちょっと・・ サム・ペキンパーが作ってたらどうなってたかな(苦笑) 自分としては合わなかった映画ですがシリーズということで、 このあとが駄作の評判が多いので甘めにします。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:43:48)《改行有》

58.  ソウ2 《ネタバレ》 ソウを越えるようなバカにされたような快感はありませんでしたが、 ホラー・サスペンスの続編としてはこれはもう成功でしょう。 特にソウが大ヒットしましたからその期待度は、 制作側のプレッシャーになると思います。 続編で面白かったと記憶しているのは「ターミネーター2」 「エイリアン2」「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」 しかしこれらはSFですよね。 あと・・「魔宮の伝説」くらいかなぁ・・ この「ソウ2」は真面目によく注意していれば、 展開や犯人が誰であるかは絞れて見えてきます。 1が「ユージュアル・サスペクツ」的であるのに対し、 2は「CUBE」と「羊たちの沈黙」のふたつのステージだと見ました。 このふたつのステージが時間のトリックで結ばれ同時進行してゆく。 まあ日本のゲームで言えば、 ニンテンドウDSをやっていると想像してください(爆) 観客は最前列でふたつのステージを見られます。 あの「ソウ」の最初のバスタブの密室が出てきたときはもう、 「レッド・ドラゴン」のラストで(クラリス)と出てきたくらい嬉しかった。 最大限に元の作品を生かしています。 3がまたできるみたいなんですが、 これはもう主役のソウが死んでしまったので(と見るべきか?) 後継者のアマンダが主役になるんですね。 カリスマ性がないなぁ・・ あと刑事の息子も生き延びている。 そしてまだ解明されきれていないソウのラスト。 ソウ2でのバスタブの死体はソウのあのふたりだと言い切れるのか? これらを使ってくるでしょうね。 解くカギはとにかく色んなミステリーを数観ること・・ あのビデオの時間のからくりも過去に観たあらゆるサスペンスで使われています。 どう料理するかが制作側の腕の見せ所ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-02 13:36:14)《改行有》

59.  クレイマー、クレイマー 《ネタバレ》 フレンチ・トーストのシーンがうまい! このシーンの違いから親子関係が深まっているのが実によくわかる見事さ。 スピルバーグはたぶんこの作品を好きなんだと思います。 「宇宙戦争」の親子愛のシーンにこの作品がオマージュされていると思う。 トースト、ボストン、置き去りにされた子供とパパ・・ 仕事が生きがいで子供の好き嫌いさえ知らない・・ この作品は変わった演出も揺さぶられるような音楽もありません。 淡々とした音楽とまるで実際の人の家庭を覗くようなリアルな静けさ、 そして盛り上がりも法廷劇もあるのですが、 それのなんと乾いたドキュメンタリーのような無機質さ。 しかもぬくもりがある・・ 俳優の演技と脚本だけで包み込む映画なのではないでしょうか。 今回なぜか彼のなかにチャップリンを見ました。 足取りのおぼつかなさやコミカルな動きや無愛想な笑顔。 「キッド」を思い出したのは私だけでしょうか・・ 子供が初めて自転車に乗ったシーンではおおはしゃぎだった道が、 母であり妻がそこに佇み駆け寄る子供の道にもなるのです。 その様子を見守る夫であり父のなんと哀愁のある寂しさ・・ お互いの意地だけでしか子供をつなぎとめようとしかできない二人。 一体この子はただの愛玩動物なのか。 それとも権利を奪い合うためだけのおもちゃなのか・・ 話の内容から母親には共感はできかねたけれども、 こうなったのも夫であり結局はふたりの問題ではないのか・・ 子役の演技がいいんですよ。 一見不細工に見える表情もだんだんかわいく見えてきて、 ああこの子役はたいした役者だと感心しました。 ホフマンの演技はほとんど素だそうです。 なぜならば彼の実生活とこの作品はあまりにも似ていて、 自分を演じるようで苦痛であったと。 そしてラストの演出はこの作品にある種の希望感さえ残してくれます。 意味不明と感じる人もいると思うけれど、 これはきちんとした別れと父と子の新しく変わりのないいつもの生活。 崩壊してゆくのならば離れて時々会えるほうがいい・・ アメリカではこういった形態の離婚家族が増えています。 片方の親は別れても会いに行けます。 時代や国が違い日本ではどうなのでしょうか。 家族の義務と一体感は続いてゆけるはずです。 [DVD(字幕)] 9点(2006-04-02 13:31:56)《改行有》

60.  フィラデルフィア 《ネタバレ》 さてこの作品は「羊たちの沈黙」でアカデミー賞を総ナメにした、 ジョナサン・デミ監督作です。 そのときに犯人がゲイであるという演出に、 ゲイ=偏執殺人鬼というイメージを与えると誤解されると、 ゲイ団体から抗議があったのです。 同映画の特典でそのことを話していたのですが、 だからこの「フィラデルフィア」を謝罪のために作った。 ・・いやぁだからって作ってしまうんだからすごいです。 この年の作品賞はじめほとんどの賞はスピルバーグ作品でした。 「シンドラーのリスト」のほうがやはり暗いですよね(爆) いやぁ私は何度観ても泣けますよ。 あれと同年で比べるのはマズイ。 「運命の瞬間(とき)/そしてエイズは蔓延した 」が医学の立場から、 真面目に描かれているのに対し、 弁護士の立場から描いた異例の作品です。 しかしよく似てはいるのです。 1993 劇場未公開ということからもかな~りな損をしている作品。 しかもこちらは実話を元にしているのですよ。 科学者のひとりが実は感染していたというのも、 フィラデルフィアでは弁護士が実は感染していたという・・ 職場の解雇が病気が原因だったかどうかというサスペンス的な面白さは、 さすがにデミ監督は演出がうまい。 私はなぜか年寄り弁護士団体の発言が気になって、 これは語り部役をこの悪役(わかりやすく言えば)連中にさせているんだ。 エイズという病気を実にうまく語らせています。 輸血(薬害も同じですね)での感染は同情するが、 性行為での感染は・・ このセリフは同感しましたがこの時代が予防策とか知られてなかったのかも。 旧約聖書と新約聖書に書いてある・・ 反対の意味でこれもよくわかりますね。 アダムとイブ以外の行為は書いていないということです。 こういった訴えられたほうの側になぜか共感してしまう。 それが差別の理由に結びつくということなのですが・・ 死のふちにいる隣人の怖さと自分の周りのいとおしさ・・ マリアを聴くトムを見たあとのデンゼルの表情がよかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:25:37)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS