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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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41.  アウェイク(2007) 《ネタバレ》 終盤のつじつまの合わし方には驚かされた。何もかもピースがうまくピタッとはまって、まさに「こう来たか!」という感じ。優秀な外科医と、悪事に手を染める医師が応酬するセリフにも工夫がしてあって、医師に対する間違った先入観を視聴者に抱かせるよううまく誘導させている脚本は、さすがだと思った。 ただ、2つだけ大きな違和感があった。 1つは、あれだけ患者が痛がっていれば血圧は不自然なほど急上昇するだろうになあ?という疑問。手術中、血圧の変化に気づかないドクターなんているんだろうか??? なんといっても術中覚醒している患者は心臓が疾患なんだから、モニターで何らかの異常が見つからないはずなかろうに・・・・・・ここら辺が不自然で、「この先生、胸を切り開く時点でさっそく医療ミスか?」と不安になった。 2つ目は、ラストの医師のもっともらしいつぶやき。しでかしたことが悪質きわまりないのに、優等生ぶりな反省の言葉にどっちらけ。4件も医療訴訟を起こされてることを考えたら、まさに正真正銘のヤブ医者だ。いっそ、本気で手術して失敗したら、罪に問われることなく完全犯罪が成立したのではと嘲笑ってやりたくなる。 最後に、主人公であるクレイトンに深く同情する。手術する数時間前には、新妻も、親友も、母もいたのに、やっと生還してきたら「そして誰もいなくなった」状態。不用意に肋骨は折られるし、手術前に突き放した母からもらった心臓で生き延びるなんて・・・・・・罪悪感なしで生きていけるんだろうか・・・・・・なんて哀れな余韻に浸っているところへヤブ医者の独白がかぶってきて、くどいようだがほんと腹立つ![DVD(吹替)] 8点(2013-10-25 01:10:31)(良:1票) 《改行有》

42.  フライト 《ネタバレ》  この映画を観て得たものは、人間は目が覚める瞬間が来たとき、それに気づきさえしたら、人生をやり直すことが出来るということ。ウィトカーは最初、アルコール依存者の会に参加したとき、せっかくその瞬間がきたのにむしろ逃げた。元恋人に自分の罪をなすりつけるタイミングで、やっと目が覚める。人間はいつどのようにして、神の啓示を受けるかわからない。電気に打たれたように今まで見えていた世界が突然180度違って見えるようになる、などという体験はそうできるものではないけれど、憧れてしまう。実は、自分を変えるネタは見えないだけで、そこらへんに散らばっているのだろう。それを謙虚におしいただいて現状を打破する力に変えていく・・・・・・細かい点でたくさん突っ込みたいところはあるけれど、深い人間賛歌に満ちた作品ではないかと思った。  ところで、「うまくつぶした、あとは君次第だ」と繰り返していたチャーリーとラング弁護士。機長の血中アルコール値をどうやってつぶせたのか、具体的な種明かしはなかったけれど、公聴会のエレンの反応を見て、チャーリーたちが機長の数値を死んだカテリーナのものと交換して報告したとしか思えなくなった。そのとたん、この2人のイメージが最悪に。そうだった、こいつらパイロット組合の連中だった! (まさしく180度の逆さ視点に!) 考えてみたら、この作品中人命をもっとも軽んじていたのは彼らではないのか。「有罪になったら終身刑だ」というのも、彼に飲酒の自白をさせないためのブラフだったのではないかと思う。現にラストで機長本人が刑期は数年間と言っているし。(そこは一応「英雄」なのだから温情措置になったのかも) とにかくすべてのやり方が汚すぎる。公聴会前に酔っ払ったウィトカーに絶句した彼らを見たときはつい同情したが、全くバカバカしい![映画館(字幕)] 8点(2013-03-13 23:58:17)《改行有》

43.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 もしブラックジャックがこの話の中に登場していたら、「わたしにゃあ関係ないね」といういつもの冷めたセリフですましていられなかっただろう。何しろ彼は、整形手術にしろ健康な体にメスを入れるのが大嫌いだから。[DVD(字幕)] 8点(2012-03-29 14:35:50)

44.  フローズン 《ネタバレ》 氷点下20度で居眠りをすれば、低体温に陥って死ぬだろう。リフトに乗る時点ですでに空腹の女性が2晩も耐えられるはずがない、など突っ込みどころは満載だが、ずっしりと心に残った作品だった。逃げ場のない高さから下を眺めれば飛び降りられると思うのは本当らしい。その錯覚と戦って、いかに冷静に危機を脱するかという決断力が生死を分けるのだ。リフトに乗る前に聞いた「天候が荒れる」という話をちゃんと覚えていれば、月の出ているうち、思考力、体力のあるうちに迅速に行動すべきだと分かったろう。力の勝る方の男性が支柱へ移り、スキーで一気に下山するというベストの選択肢をとれたはずなのに。リフト券の損得でプレーを要求するなど、遊び優先で冬山の怖さに少しも留意しない。自然に対する彼らの甘い認識が、来るはずもない助けを待っていたずらに時間を費やし、まさに生還できる貴重なタイミングを奪ったのだ。またスキー場を営業する立場として見れば、改善策が見えてきて面白い。営業終了時はその旨を広域放送して客の下山を促し、全リフトに人がいないか光源を搭載した車で点検する。狼が出る山ならば、ゲレンデのあちこちに避難小屋を設置し、緊急電話が無料でつながる設備を整える。自然を相手に楽しむスポーツは、サービスする側、受ける側の危機意識なくては始まらない。[DVD(字幕)] 8点(2012-01-04 10:47:12)(良:2票)

45.  カポーティ 《ネタバレ》 冒頭からひどい皮肉をとばすトルーマンを見て、「性格の悪そうな作家だなあ」と引いてしまったが、事件の取材で、いとも簡単にナンシーの親友から彼女の日記、捜査担当刑事から捜査ノート、犯人のペリーからは日記の提供を受けるのに驚いた。信用がなければ決して人にゆだねることはできない個人的な資料ばかりだ。また、仕事の名誉欲はある、しかし人並みの情もあり、ペリーの死刑を望むべきか否かで苦悩する羽目になるトルーマンの人間臭さに恐れ入った。まるで人間の不合理さを絵に描いたようだ。「もう1人の自分」であるペリーが目の前で処刑され、彼の精神的な何かが一緒に壊れてしまった気がする。自分が処刑されたような自己暗示にかかったのかもしれない。もしペリーがトルーマンと生まれ育ちが全く違い、被害者に対する奇妙ないたわりを見せず、単なる残虐非道な人物であったら、「冷血」以降も作家はペンを取り続けただろう。私には途中からペリーとトルーマンがドッペルゲンガーの関係に見えた。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-22 21:07:03)(良:1票)

46.  ヒットラー 第1章:覚醒/第2章:台頭<TVM> 先入観を持って視聴してはいけないと自分に言い聞かせていたのに、第2部のラストまでヒットラーが『オーメン』のダミアン本人に見えてしまった。いや、本家などかすんでしまう迫力だった。これが史実とは! それにしてもベルサイユ条約であれほどまでに屈辱的な賠償金をこうむりさえしなければ、もしかしたらドイツはここまで歪まなかったかも。ドイツ人には視聴がさぞかし辛い映画だろうと思う。[DVD(字幕)] 8点(2008-04-28 08:39:26)

47.  将軍の娘/エリザベス・キャンベル トラボルタ演ずる調査官のキャラクターがすばらしい。一見軽そうで、正義感が強く情にも深く情熱的、反骨精神に富みながら任務に忠実でやり手、TPOをわきまえた話し方ができ、ここぞというときは頼もしいファイターになる。別れた恋人に未練たっぷりでも、一人暮らしの冴えなさはみじんも見せない。こんなにバランスのとれたヒーロー像は珍しい。しかも驚くほど自然な演技で、地のようだった。小説ではエリザベスの存在感がとても大きく感じられたが、映画ではなんといってもこの調査官だ。[DVD(字幕)] 8点(2007-12-12 14:31:52)

48.  ワールド・トレード・センター 《ネタバレ》 9.11の背景として必要な政治色やテロリズムの匂いがあまりしなかったので、映画としては物足りないと確かに感じはしたが、それは私が恐らく現場にいなかったからだと思う。あの規模の被害状況では、現場にいた人々にとって、人災だろうと天災だろうと、救いたい、救われたい、という祈り以外、何も考えられなかったはずだ。その緊迫感に驚かされた。まさに、映画は天災に見えた。敵の姿が誰1人として映らず、とりあえず戦うべきは崩れ落ちるコンクリートの瓦礫だったからだ。9.11らしくない、と思うのは、ニュース番組などの解説によって先入観に毒されているからで、あの映像はやはりリアリスティックに描かれていると思う。がれきの下敷きになった2人が聞いていた轟音は、紛れもなく100階以上の超高層ビルが崩れる音で、半端な迫力ではなかった。大勢の死者が出たのは間違いはないが、死の淵をのぞきながら生還した人も確かにいたのだ。その喜びは素直に祝福したい。[映画館(字幕)] 8点(2006-10-26 09:38:10)(良:1票)

49.  フロム・ヘル 《ネタバレ》 当時のロンドンの風俗を知る上では、とても興味深い作品だった。階級制度の厳しい地で娼婦たちが生きていくには、ぶどうも口にできないほどの貧困ぶりとは。女優たちがすばらしい。彼女たちの汚れきった衣服に、食事マナーや会話などの行儀の悪さは、本職かと思えるほどの板のつきようだ。他に、ユダヤ人に対する偏見、上流知識階級の専横ぶり、どれ一つとっても細部まで鮮明に描きこまれているため、ヒエラルキーの三角形が鮮やかに見え、舞台設定に迫真のリアリティがあった。徹底的に下級階層の人権を否定する輩のおぞましさは、いわずもがなというところ。また、ストーリーとしては、王子の結婚式を娼婦たちが目撃したという発想がユニーク。デップとロビーのコンビもかなりいい線いっている。初めにロビーが酩酊中のデップを平手打ちしたくだりでは、身分が逆か!と驚かされた。随所に粋なセリフも光る。なかなかいい映画だと思う。しかし、暗い映画館では決して見たくない、とも思う・・・・・・。[DVD(字幕)] 8点(2006-07-31 21:14:55)(良:1票)

50.  マイ・ルーム 子供は、親が自分にどれほど時間を費やしてくれるかで愛情を量っている。親はそれに気がつかない。すれ違いの原点はそこだと思った。この映画で、一つだけ不審な点があった。ディカプリオ演じるハンクが、なぜ献身的に父親の介護を続ける伯母のことを不思議に思わなかったのか。自分の身よりも寝たきりの父親を案ずる伯母の姿は、ハンクでなくても十分驚異に値するところだ。ましてや気ままな母親に育てられたハンクであればこそ、彼女の努力の源は一体どこからくるのだろうと思わずにいられないのがふつうでは。それでもメインキャラ3者の演技はすばらしく、各々とげとげしい気持ちが次第にやわらいでくる話の流れを、寂しさもまじえて気持ちよく味わうことが出来た。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-02 16:27:20)

51.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 生乾きのコンクリートに刻まれた名前が痛々しい。デイブの名前だけが途中で切れているのが、とても印象深い。ただ、全体を通してみるに、どこか消化不良な感じがぬぐいきれない。レイのエピソードは余計だろう。一度も姿を見せないレイのことを、誰もが何度も口にすれば、レイは大きな象徴性を持ってしまう。その分、主要キャラ3人のむごい過去がおきざりになる。レイという人物が3人と大きく係わっているならともかく、ジミー1人を中心に描かれているのは残念。それくらいなら3人の確執をもっと密に掘り下げた方がいい。デイブの死は、深く考えさせられる。本人自身が「デイブは死んだ」と口にしていたにもかかわらず、命乞いをする矛盾した言動が興味深い。友を殺害した翌日のジミーの姿は、それこそ「ジミーは死んだ」そのものだ。だが、友が自分の娘を手にかけなかったことが分かると、自分の落ち度に落ち込むものの、安堵感も垣間見える。むしろ、あれほど犯人を憎んでいたにもかかわらず、デイブでなければ犯人は誰でもいい、といった感じだ。ジミーは恐らくとことん不器用なのだ。だからこそ、車に乗らず友を見捨てたコンプレックスからチンピラの道を選んだのだろう。ジミーの妻がデイブの妻に同情を寄せないのは、自分も娘を失っているからだろう。肉親を失う痛みは、五分五分だ、亭主を信じなかった本人が悪い、と自己弁護の態度に出たのだと思う。自分や、自分の亭主の方が格が上だ、という女性特有の優越感も表れている。不愉快には違いないが、ラストはとてもリアル感があった。[DVD(字幕)] 8点(2005-05-01 16:13:22)

52.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 「ジェボーダンの獣」&「ビーチ」&「ブレアウィッチ・プロジェクト」&「刑事ジョン・ブック 目撃者」を、1つにしたような映画だった。鑑賞中、どこかで見たことがあるシーン、味わったことがある内容、という思いがぐるぐるつきまとって離れなかった。それでも見てよかったと思うのは、この作品ならではの個性が確実に生まれていたから。犯罪の被害者たちが現実から背を向けてユートピアを造るという心理は切なく、またその世界も弱々しいものに見える。それなのに非常にまがまがしい。こうした摩訶不思議な空間を造りだしたシャラマン監督のセンスに惹かれた。そして、恐ろしくナンセンスな矛盾が興味深い。外の世界の人間を恐れるあまりに、内側にこもった人々が、架空の化け物を作り出して子供たちを恐れさせる。結局、恐怖政治で人心を操っているわけで、村に真の平安などは生まれない。だとしたら、「村」が造られた本来の意義も危うくなってくる。極論すれば、「何のために造られた村なのか?」というところまでくるのでは。それくらいならば、汚濁の中に身を沈めているほうが、かえって正直で、ゆがむことなく人生を送れるのではないだろうか。人間の本質は矛盾そのものなのだから、そこから目をそらしてユートピアなど造れるはずもない。北朝鮮の拉致被害者である家族会が非常にけなげで美しく、たくましいのは、悲劇から目をそらさず真っ向から大いなる矛盾と戦っているからだ。ラストでは、ノアの犠牲によって、村は存続していくとされているが、そうであるならば、たとえルシアンが助かったとしても、この映画はめでたしめでたし、どころか、悲劇の部類に入ると思う。アイヴィーの愛の奇跡は、恋人を救えても、村を開放させるほどの力はないということだから。8点(2004-09-26 13:40:13)

53.  チョコレート(2001) 息子が自殺した直後のハンクの葛藤とか、レティシアの息子がひき逃げされた課程とか、人間ドラマの細かい説明はかなり省いて淡々と話が進んでいくところが硬派だと思った。見る側が想像で補えるところは思う存分省いて、必要なところだけをきちんとつなげている。ラストで二人の幸福をほろ苦く仕上げているのは、まさにビターチョコテイスト。アイスを口に含んだレティシアがかすかでもいいから笑って欲しい!と無意識のうちに集中して見たが、この辺はきっちり監督の思惑にはまってしまった感じ。3基の墓を見て、レティシアは何とかアイスを口にする気になったのでは。互いの二人の息子、夫の墓として彼女の目に映ったかもしれない。8点(2004-07-26 10:58:29)

54.  ブレイブ 《ネタバレ》 ゲーテの「ファウスト」は未読でぼんやりしたあらすじしか知らないものの、悪魔に魂を売り渡す行為=ファウスト、のイメージが始終つきまとった。金という一時的な魔法を手に入れ、わずかな幸福の時間を仲間たちとともに過ごす。小説では「おじき」と称された悪魔、映画ではマーロンを起用してかなり象徴的な悪魔像を描いていると思う。衛生面はもちろんだが、中でもひどい差別は、子供たちに教育の権利を与えていないことだ。だから彼らはいかに自分たちが不当な扱いを受けているかを悲しみをもってしか自覚できず、現況を打破していく術も見出せないでいる。教会よりもまず学校だろう!と思った。己を殺して他を生かそうとする献身的な主人公の大きな愛が胸に迫り、ラストは涙でくもり、見えなかった。8点(2004-05-06 21:45:36)(良:2票)

55.  ザ・コール [緊急通報指令室] 昔よく見ていた米ドラマ『CSI:科学捜査班』では、基本的に1話につき複数の犯罪が扱われている。そういう形式で何シーズンも制作されていて、よくネタが尽きないなあと感心していたものだった。本作を見て、なるほどと納得。何となく想像はついていたけれど、オペレーターが休む暇もないほどひっきりなしに緊急コールが入るとは。これだけ犯罪の実例があれば、確かにネタの宝庫といえるかもしれない。 驚いたのは、個人情報が完全に当局に管理されていること。車の持ち主の顔写真が出たときは初めそれほど違和感を覚えなかったけれど、考えてみたら免許証ではなく車の名義人の写真。購入時に証明写真が必要なのだろうか。何より誘拐された女の子の顔写真がばっちり映し出されてびっくりした。どういうこと!? 小さい頃の写真ではなく、誘拐時の容姿とさほど違って見えないということは、・・・・・・アメリカの人は毎年写真を登録させられてるの? 個人情報の管理がヤバいとは聞いていたけれど、本当に理解に苦しむ。 それに、犯人に連れ回されている被害者も、こんな悲惨な目に遭わされては、たとえ救助されても後でひどいトラウマに苦しむのではないかとハラハラした。男性恐怖症になることはもちろん、車に乗ることも、1人で街を歩くことも、夜電気を消して眠ることもできなくなるかもしれない。そんなこんなを想像していたら、思いがけないラストにたどりついた。なるほど! 被害者のその後なんて、心配する必要はないみたい。ただ、前半のノリは、犯罪が多発するアメリカの病巣をえぐっているような硬派の流れだったのに、後半になって、特殊な犯罪の一ケースといった視野の狭いものに変わってしまい、そしてあのラストが来る。社会派ドラマがいつの間にか、ホラーサスペンスになってしまった、という感があった。それだけがもったいない。 それにしても、ケイシーが何と、『リトル・ミス・サンシャイン』のオリーヴだったとは! ぽちゃぽちゃのほっぺたと前に突き出たかわいいお腹がなつかしい。[インターネット(字幕)] 7点(2019-04-29 01:40:46)《改行有》

56.  シークレット・アイズ 《ネタバレ》 13年間の前と後も同様に美しいクレアと、深い悲しみにすっかり老け込んだジェス(この無情な対比に、ジュリア・ロバーツがよくこの役を引き受けたなあと驚いた)。2人は決してハグを交わさないが、心の底で互いにリスペクトし、いたわり、大事に思っている。2人とも、低い声で話す抑えた演技がそれぞれ個性的で、どちらも目が離せない。間に入ったカステンがまた絶妙な位置にいて、トライアングルの均衡は崩れる気配がない。 ただ、ストーリーが痛い。モラレスのやり方もどうかと思うが、仲間内の不幸を最優先し、良心を傷めることなくテロリストの検挙を度外視しているカステンはプロ失格だ。この点だけは全く共感できない。9.11の事件が起こってまだ間もないのに、ジェスの娘のように命を奪われる犠牲者が多数発生するリスクを、なぜカステンたちは軽視するのだろう。そもそも、ビジネスライクに現場にやって来たカステンやジェスにかなり違和感があった。自分の人生に関わる人間が被害に遭わなければ、本気になれないのか。他の命を軽視しているように見えて仕方がない。テロ犯罪防止とレイプ殺人検挙の狭間で、主要キャストたちが悩みくドラマを見たかった。 また、被害者遺族が復讐を果たすことが許されるなら、納得できない法の裁きを受け入れ、一線を越えることなく耐え忍んでいる一般の遺族が浮かばれない。穴を掘り続けるカステンに、どうしても共感できなかった。ただ、愛する子供を理不尽に奪われた遺族は、加害者に対し、これほどの憎しみを生涯持ち続けるのだと訴えているこの作品は、一見の価値ありと思う。[インターネット(字幕)] 7点(2019-03-26 15:19:19)《改行有》

57.  ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのは、トラウマを引き起こす要因がいたるところに散らばっている「街」そのものではないかと思う。人々の声、交通機関の振動や騒音、異臭や見えないテロリストの気配に満ちた街。それはまた、オスカーが訪ね歩いた人々が住んでいる街であり、ドアマンのスタンが暮らし、自分を愛する祖父母や母が寝起きする街でもある。深刻なトラウマを抱えたアスペルガーの少年にとってストレスだらけの街は、そして大好きな父がかつて住んでいた街だ。愛とは、ものすごくうるさくて、ありえないほど近いもの。少年を包みこむニューヨークは、決して少年を独りにはしない。[インターネット(吹替)] 7点(2017-09-23 00:04:11)

58.  コロンビアーナ 《ネタバレ》 『悪の法則』を見たときは、麻薬組織のあまりの残酷さに数日ショックを引きずったものだけど、本作を見て、あれ? 『悪の法則』ともしかして、逆?『悪の法則』では、ワルのメインキャラたちが、神出鬼没で現れるメキシコの麻薬組織に追い詰められ、次々と悲惨な目に遭わされる。本作はコロンビアの組織を相手に、たった1人の女性が透明人間のように神出鬼没で現れ、大暴れ。どこから降ってわくかしれない敵というのは、確かにハンパなく怖い。愛する身内を殺されて、鬱憤ばらしのようにマシンガンをバリバリ打ちまくっているカトレアを見て、不覚にも、「か・い・か・ん・・・」と往年のセリフが脳裡で聞こえた。女性が男性並みに闘うときは、体を回転させて遠心力を利用するんだなあ。男性はそんなアクションなしでパンチを繰り出せるから、女性は相手以上に素早く動かなきゃ大変だ。(それにしても、あんなに激しく股間に蹴りを入れられて倒れ込まない男っているの?)ラストの死闘はなかなか迫力があって楽しめた。 ともかく『ニキータ』『レオン』とほぼ同じフォーマットで話が進んでいたので、細かい矛盾点は気にせず、割り切ってカトレアの復讐劇をシンプルに楽しんだ。 小さなカトレアを追う男たちのバイクにある「HONDA」の文字が何度も映り込んでいたし、エミリオが殴りダコのある大きな手で姪っ子を抱き寄せるシーンが印象的だった。3分署のシャーリの顔芸も面白かったし、人の不幸は他人事という連鎖も皮肉たっぷりだ。カトレアの身内の不幸を淡々と聞いていたFBIは、自分の身内を脅されて初めて動揺し、FBIの悩みを歯牙にもかけなかったCIAは自身の命を狙われて、初めて怯える。この一連の流れは人間心理のさもしさを見せつける。 で、ストーリーが終わった。エンドロールが長々と流れる。それをぼうっと見ていたら、supplier(小道具供給者)の文字が。テクニカル・ビークルとか、ボディガード(!)、ユニフォームレンタル、スカルプチュア・ワークショップ(シャーリの付け爪ってここから来たのかな)、フィルム・ストックはコダックだって。そのうち、「ディレクター一同、感謝申し上げます」という言葉が流れて来て、撮影に協力したホテル名やフランス、アメリカ各大使館などの紹介が続く。そこへ、「SPECIAL THANKS TO」という言葉が上がってきて、私たち日本人にはなじみのある「HONDA」のロゴマークがでかでかと!!! それもエンドロールのほぼラストのタイミングで来た。映画は製作年が2011年だというし、このサプライズはすごく嬉しい。[DVD(字幕)] 7点(2017-09-14 01:21:19)(良:1票) 《改行有》

59.  パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 このシリーズ作をよく知らないまま、劇場で本作を鑑賞。 ジャック船長がぺらぺらしゃべるから初めは気が付かなかったけれど、ジョニーの軽快なアクション、表情が豊かでありながら笑わない目、切れのある演技、次第に誰かと雰囲気がそっくりだと思うようになってきて、帰宅してから、ああ、笑わない喜劇役者で有名なバスター・キートンだと思い出した。特に、三枚目風の走り方がそっくり。 アクションがただただ圧巻で面白かった。ただ、もう一度劇場で見たいかというと、うーん、ストーリーがちょっと厳しい。あっさりと船長を見限ったり、金でやとわれて戻ってくるクルーたちを見て、「彼らはこんな関係なのか」と白けたのが一番痛い。さんざん振り回されて苦労しながらもイカれた船長を憎み切れない、愚かで愛すべきクルーたちを見たかった。単独でジャックが派手な活躍をするのもいいけど、仲間たちからの信頼がもう少し厚くてもよかったと思う。[映画館(字幕)] 7点(2017-07-18 00:53:10)《改行有》

60.  GODZILLA ゴジラ(2014) いろいろひっかかったり、首をひねりたくなるシーンもあったけれど、観終わった感想はただただ、「アメリカの皆さん、日本のキャラクターをここまで愛してくれてありがとう」 という一言のみ。日米にとっては腫れ物に触るような核やら放射能やらのイメージを、平気でしょって歩くゴジラが、なぜこれほどまでに世界で受け入れられるのだろう?[地上波(吹替)] 7点(2016-07-30 00:54:50)

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