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681.  イースタン・プロミス 《ネタバレ》 見ながらしばしば日本の仁侠映画の世界と比較していた。似たような設定がよくあった。愚かな二代目をため息まじりに見守る親分がいて、「おめえが俺の実のせがれならなあ」と渡世人のモーテンセン(たとえば健さん)に愚痴ると、「いえ、あっしはただの運転手で」と無表情のまま答えている、そんな場面。しかし任侠ものの艶っぽさはこちらにはなく、ただただ陰惨な光景が広がっている。親分は少女をレイプする人間だし、主人公のほうも渡世人のふりをしているもっと大きな組織の人間だったりする。もちろん単独で潜入してるってとこに一匹狼の味はあるんだけど、かなりガックリした。親分アーミン・ミューラー・スタールの演技の問題じゃないのよ。あの人はいいの。久しぶりに会ったけど、ああいう顔していて、複雑な内面の人やらせると凄味が出る。コスタ・ガブラスの『ミュージック・ボックス』なんか良かった。この人、若いときはヴァイオリン弾いてたそうで、今回その技能が生かせたわけだ。[DVD(字幕)] 6点(2009-03-19 12:12:53)

682.  コン・エアー 《ネタバレ》 飛行機というのは、大仕掛けの割りに、もひとつ面白味に欠けるなあ。列車や車と違って、窓外の風景が生かせない。一生懸命速く飛んでても、スピード感が出せない。飛行中は外に出られないから、車のドアにつかまったりとか、列車の屋根に上ったりとかの、アクションの工夫の余地がない。けっきょく閉じ込められた環境という一点だけ。オリガミが後で生きるのかと思ってたら、ただツルが飛行機を予告しただけだった。マルコヴィッチやブーシェミといい顔を揃えているのに、極悪人という役柄の宿命か、物足りない。思わずうなるアイデアがないので、退屈はしないが空回りの印象。車を引っかけたまま飛行機が飛んでいく図はよかった。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-18 12:02:56)(良:1票)

683.  モハメド・アリ かけがえのない日々 スポーツマンとしての魅力より、“喋る男”としての魅力。自意識過剰と言ってしまえばそれまでだけど、とにかく自分についてのみ語りに語る。そうやって鼓舞しているのだろうか、なんと言うか、過剰に社会と化学反応する体質、まあそれがエネルギーになっているのだろうけど、なかなか面白い。自分の素早さを言うために「部屋のスイッチを切って電気が消えないうちにベッドに入っている」とか。とにかく燃え盛っている男なのだ。黒人パイロットに感動するところは、74年でもまだそうだったのかと思った。威厳というモチーフが底にある。しかし黒人国家も独裁社会で、全然黒人の天国ではなく、何人もの処刑の上のリングで戦っているの。[映画館(字幕)] 7点(2009-03-17 12:05:12)

684.  ロザンナのために 《ネタバレ》 イタリアが舞台のアメリカ映画だが、監督は英国人で、題名から想像されるラヴストーリーより、死体をめぐるコメディの要素が濃い。妻の墓地確保のために、妻が死ぬまでは町から死者を出させまいとする夫の奮闘。交通事故の死者を出さないように交通整理までやるの。その彼の周囲で死がチラチラする趣向。あっさり自分の車で死者を出してしまい氷漬けに、という展開になっていく。マフィアも絡んできて、こいつもあっさり当人の前で拳銃自殺、何か俺に恨みでもあるのか、って。カチカチの死体を解凍するところで、死体の耳に残っていたグリーンピースをあわてて口にするギャグがある。こういう映画だから、題名でロマンチックなものを期待した向きには気の毒。ジャン・レノってランニングシャツがよく似合う。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-14 12:12:51)(良:1票)

685.  NY検事局 シドニー・ルメットは、このころだってもう峠を越したと思われてたんだけど、見ればやっぱりいい。この人は“正義を通すことの困難さ”ってことをずっとテーマとしてきて、これもそのモチーフを軸に職業としての警官の生々しさを見せてくれた。張り込みの会話から突入へ、別にどうということもなさそうだった事件から警官汚職へと、話のすすめ方の手堅さが心地よい。内部調査の場の光と影の効果など、あれ? こういう画面も作る人だったか、と思った。生きた民主主義は、場合によっては法よりも個人個人の倫理的判断を優先する、ってとこが、アメリカなんだろうなあ。微妙に危ない面もあるけど。マンハッタンの夜景を生み出すタイトルが洒落てた。 [映画館(字幕)] 7点(2009-03-09 09:06:13)《改行有》

686.  エアフォース・ワン 映画の中で人質の処刑があると陰惨な気持ちになる。悪漢を悪く悪く描けば、正義の側が輝いてラストで観客も溜飲が下がる、って単純なものではないのだ。あの人は気の毒だったなあ、とみんなが喜んでいるラストでも残ってしまう。ホント娯楽映画では悪漢の扱いが一番難しい。狂った愛国者という設定はいいんだけど、主人公と拮抗する魅力に乏しかった。俳優としてのゲイリー・オールドマンはいいんだけどね。設定はダイ・ハード型、ただ政治が絡むぶんネトつく。インターナショナルの合唱が全体主義復活の伴奏みたいに使われてたけど、ちょっと違うんじゃないか。グダニスクのストライキや天安門では、共産軍に対する抵抗の歌として歌われたという歴史も持っている。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-08 11:57:07)(良:1票)

687.  陰謀のセオリー 《ネタバレ》 妄想と現実の境が分からなくなる、あるいは妄想が徐々に現実を侵犯していってしまう、そんなユニークな展開になるかと思っていたら、あっさり現実が妄想に負けちゃって。映画とはもともと妄想に近いものなわけで、とりわけこの手のサスペンスはそうでしょ、そこらへんをもっとネッチリ展開してくれれば面白かっただろう。街角にヘリコプターが浮かんでいるところなんか悪くないんだけど。「俺はいつも殴られてから謝まられる」ってセリフを覚えている。男が縛られていて床に転がされ、女が救ってキスを与える、昔はだいたい逆だったのに世の中変わったものだ。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-07 12:00:25)

688.  ナイス・ガイ このころのジャッキー・チェン映画は、あきらかに体力的に峠を越している彼がどこまでやれるか、という興味でつい見てしまうものだったが、けっこう期待に応えてくれていた。前半が特に立派、ただし後半はさすがに息切れ気味で、最後の見せ場が大型トラック頼りってのがちと辛い。一つのアクションシーンを撮るだけでも、準備段階から相当な気力・労力を消費すると思われ、ナマ身で一本の映画全編を通すってのはやはり大変なんだろう。どんな場所で・どんな道具で、ってところがアクションシーンの工夫のしどころ、そこが見てるほうも楽しみなわけ。デパートとか、馬車とか、工事現場とか。コンクリート壁と青いドアの効果、ああいうのが大事だ。料理人という設定は、特別アクションに生かされていなかった。ギャングの名前は悪魔団と言う。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-05 12:07:45)

689.  ピースメーカー ドリームワークス第1回作品というのにしては夢のない陰鬱な映画。無垢の人がたくさん死ぬ。「仕方がない、これが現代なんだ」という言い訳が製作者サイドにはあるわけだし、確かにそういう警告としての役割りも映画にはあっていいかも知れないが、こう悪夢の可能性をハリウッドが先回り先回りしていくと、それらがかえって現実感を失い、世の中の生々しい悲惨が単純なものに感じられてしまうという危険もある。実際同時多発テロのときアメリカ人はまず第一に、ハリウッド映画のようだった、という印象を受けたわけだ。この映画には、世の中の悲惨に対するアメリカの、こっちにこないで、という正直な気持ちが反映しているとは言える。まあ悲惨の存在を見ているだけ日本よりはマシか。それにしても、放射能がドラマに全然影響を与えないのは、いつもながら困ったもんだ。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-01 12:15:23)

690.  スリング・ブレイド なんか『うなぎ』みたいな話だが、キリスト教が絡む、父殺しの神話性が絡む。一番引っかかったのは、周囲の主人公への反応で、やさしいか軽蔑かのどっちかなんだな。誰も薄気味悪がらない。最初スーパーに来たとき、母親が「つけてきたの?」と言ったときぐらい。こういう前科もの・精神病院退院者の場合、薄気味悪がられるってのはドラマとして大事な要素だと思うんだ。明確な拒絶でも受け入れでもない中途半端さが、社会というもののややこしさのエッセンスを見せてくれて。どうなんだろう、個人主義が発達したあちらの社会ではこういう応対が普通なのか、このドラマだけの演出なのか、やたら薄気味悪がる日本の濃厚な“世間”の方が異常なのか、そこらへんが気になった。この映画のポイントじゃないんだけどね。あとアーカンソーあたりだと、日本ふうの竹林があることを知ったこと。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-28 12:07:10)

691.  ブレーキ・ダウン 荒野で高速道路を走っていると、自分が「誰でもいい一人」になってしまう怖さがあるわけだ。そういうものは、たとえば都会の群衆の中でもっぱら感じられるものと思われがちだが、そこは田舎のほうが怖い。都会では全員が無名同士になるが、田舎ではガッチリ組まれたチームの中に無名のよそ者として入っていくことになるわけだから。というわけで前半はへんにリアルでけっこう怖かった。通り過ぎた車が向こうでターンしてこちらを見てる感じ。食堂での田舎の人たちの無関心、無表情。このまま不安感が持続する田舎の迷宮に入っていくって展開だとハリウッド映画にならないから、直接的暴力が襲ってきてレベルが一つ落ちる。でも上映時間90分ちょっとという手ごろ感が好ましい。[映画館(字幕)] 7点(2009-02-24 12:13:48)(良:2票)

692.  シーズ・ソー・ラヴリー お父さんのジョン・カサヴェテスのシナリオ。ひとことで言えば、愛は厄介だ、という話で、お父さんの映画と同じく、心にガラスの破片が刺さっているような人々が右往左往する。ヒロインの演技がちょっとオーバーで、若きジーナ・ローランズで見たかったな、と思うも、隣人のジェイムズ・ゲンドルフィーニが絶品だから、まあいいか。後半の10年後の部分が、私はいいと思う。さらりと、あなたも好きだけど、エディを愛してるの、と言う。そりゃ、トラヴォルタも怒るわな、でも受け入れる。子どもとビールをのみかわす。エディは、子どもと結婚したんじゃない、と子どもの前で叫び、二番目の友だちになろう、と言う。愛は周囲のみか、己れをも傷つけ走り去ってしまう、ってことだ。[映画館(字幕)] 7点(2009-02-21 11:58:47)

693.  ラリー・フリント 良識が眉をひそめるもので表現の自由を語る、という切り口は正しく、最初の裁判で25年の刑が言い渡されたのは、アメリカの怖さを改めて感じさせてくれた。でも映画としては、この“困った男”をもう少し突き離せなかったか。彼が、戦争と猥褻とどっちがいいか、とローローと演説する場など、もっと滑稽味を出してこそ、テーマに切り込めたのではないか。「調子に乗っちゃって」というような。裁判相手になる宗教家も、いかにもからかいたくなるような造形でなく、もっとホントにマジメそうな、からかっちゃ悪いような人物であったほうが、ドラマとしてエグれた。「良識」の怖さが狙撃という形で突出してしまったのも残念、この怖さはもっとジワジワと包囲してくるものだろう。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-20 12:11:55)(良:1票)

694.  ジャッキー・ブラウン 《ネタバレ》 主人公を演じるパム・グリアーの、開き直った安っぽさに痛快味があり、でも実質上の主役はロバート・フォスターでしょうな。しがない中年男の味。サミュエル・L・ジャクソンが悪い人、イキがってる馬鹿だが、それだけに危険というところ。周囲の人間みんなが馬鹿にしているのに気づかない。デ・ニーロはあっさり殺される効果として適役。マイケル・キートンは、ま誰でもいい役。ヒーロー、ヒロインともに“しがなさ”を生きてる共通項があって、そこに互いに惹かれていく。ドラマが動き出すのは中盤からで、なにやら裏切りいうか、騙し合いの匂いが立ち込めてきてワクワクさせる。一番の見どころは試着室の場、三者の経過を繰り返して見せる。キューブリックもやってたけど、照らし合わせの妙味、主観と客観の交錯、映画ならではの面白味でした。ジャッキーの好きという曲をカーステレオで聴く中年マックスがいじらしい。[映画館(字幕)] 7点(2009-02-17 12:12:00)(良:1票)

695.  ポストマン(1997) これは非常に不愉快な映画だったので覚えている。アメリカの精神というやつは、フランク・キャプラのような宝石も作るが、ときにこういう腫瘍も作るから怖い。大まかな設定はいいの。強圧に対抗して個々の手紙がネットを作っていく、って。でもなんでその時にアメリカ合衆国やら星条旗やらの古いものが必要なんだ(設定は近未来)。組織に対して個人が同格で立つのが、本来の理想のアメリカ精神であろうが。ヘンなボーイスカウト的な青年組織がナチの親衛隊みたいな澄んだ目をして、少年野球の監督のようなケビン・コスナーのまわりに集まるってふうにもなっちゃうところが、“アメリカの精神”の怖さだ。系としては、敵の組織とこのボーイスカウト連中とは同じものであって、このポストマン集団が邪悪な組織の芽にも成り得るってとこを突かなくちゃ、この枠組みを設定した意味がない。悪の強圧を熱狂的に支持する群衆がいなければ、あれぐらいの武器で支配はできまい。悪辣ぶりを示すのに、中世の領主のような倫理性を持ってこなければならなくなる。現代の怖さは、熱狂的に支配されたがる群衆が簡単に組織されることだ、中世のような悪を持ってくるのは、その現代の恐怖と向き合うのが面倒くさいからであろう。それとも単純に、自国が戦場になったことのない国民のノンキさか。[映画館(字幕)] 4点(2009-02-15 12:19:28)

696.  007/トゥモロー・ネバー・ダイ 007が中国諜報機関と協力するなんて、世の中も変わったものだ。香港返還記念か。もっともオートバイで平然と、有色人種であるアジアの町や暮らしをぶっ壊していくところは同じだが。面白いのは動機で、何のためにイギリスと中国を戦わせようとしてるのかと言うと、巨大市場の中国での放映権のため、ってのが変にリアルで怖い。戦争があると儲かる仕事、一歩進んで戦争をあおるメディアの怖さ。この不気味さは後のイラク戦争のときに半ば現実となった。007の新兵器も、ケータイ電話とか車の無線キーとか現実の世の中にどんどん追いつかれているので、開発担当者も大変であろう。キーボードに漢字が並んでいるギャグが笑えた。[映画館(字幕)] 7点(2009-02-14 12:20:41)(良:1票)

697.  ミリキタニの猫 これアメリカ人にとってはテーマがクッキリしている。かつての日系人収容と現在9・11後のアラブ人排撃とが重なって、問題提起になっている。でもアメリカ外の人間として見ると、人間ドラマとしてさらに映画の濃さが増した。けっこう厄介なジーサンなのよね、このミリキタニ画伯。監督(リンダ・ハッテンドーフ:若い女性)の部屋に居候させてもらってるのに、ペンがもうないぞ、なんて威張ってる。アメリカに怒られないようにということを絶えず外交の基本にしてきた戦後の日本政府の対極のような態度で、うらやましいとは思いつつ、同胞として監督に、すんません、という気持ちに時々なってしまった。かつて収容所に送られた彼はアメリカ政府に裏切られたという怒りを持ち、あらゆる公的な保護を拒絶して路上生活していたのだが、その怒りに支えられていたようなところもあって、単純ではない。次第に過去のそういった呪縛から解かれ人柄が丸くなっていく経過が人間ドキュメントとしての芯で、そこが面白かった。撮影は01年の1月から始まっていて、さりげなく貿易センタービルが映っているカットがあったりするのが、記録の強み。画伯、「北国の春」はどこで覚えたんだろう?[DVD(字幕)] 6点(2009-02-13 12:15:51)(良:1票)

698.  セブン・イヤーズ・イン・チベット 西洋を中心とした文明社会が混乱を極めていたとき、登頂を拒む聖なる山の麓に桃源郷があり、そこで精神的な時を過ごした、って話で、これはもう欧米人にとっての理想化した東洋の見本みたいなもので(もちろんドイツ人もチベット人も英語をしゃべる)、いい加減にしてくれよ、とも思うが、ただ一点、そうだ山岳映画というジャンルがあったなあ、と懐かしく思い出させてくれたのは嬉しい。映画ならではの広がり。まだ外国の風俗や風景が珍しかったころ、スクリーンはそこへの窓だった。まして秘境ならなおさら。絵葉書と違って大きいし動くのだ。その中に立っているような気分になれる。映画はもっと深くいろんなことを描けるはずだ、と思うとともに、映画の基本はこの記録精神だなあ、とも思う。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-12 12:11:07)

699.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》 隠れた天才もののファンタジーの味と、心の回復物語とが、うまく噛み合っていないような気がした。そもそも精神的なものの対極にすぐ数学を持ってくるのが安易だと思うのだけど、まあ人生に対する臆病さってのが、基本的なテーマとしてあって、そこらへんで統一感はある。親友との場はいいな、おまえと会うのは楽しいけど、いつかいなくなることを期待している、って。でフトいなくなって、微笑を浮かべ車に戻り、するといつも後ろの席の奴が助手席にまわってくる。仕事に貴賤はない、人は平等と言うけれど、そうも言い切れないところにこの世の活力は生まれているのかもしれない。若者らが集まってバカ話をしているあたりの雰囲気がよかった。あとガールフレンドのミニー・ドライヴァーが、カラッとしていながらちゃんと女でもあっていい。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-10 12:12:44)

700.  ムーラン(1998) ディズニーアニメって、なにか壮大な変奏曲を聞かされ続けているようなところがあり、同じ定型の勇気のストーリーを趣向を変えて反復し続けている。歌も同じようなトーンに聞こえるし、小さい助っ人がだいたい登場する。そういった中では、本作は珍しい東洋味で、個性は強く出た。雪山のスペクタクル、白と黒の渋さがいい。都での襲撃、実は一番嬉しかったのは、屋根の上に悪漢が立つところで、ある種の懐かしさを感じた。なんだろう、この懐かしさは。子ども向けの活劇もので、よくこういうの見てたのかなあ。屋根の上に立つ怪人てのは実にまがまがしいものがある。なにかが取り憑いたって感じだろうか。ここが都の中心の宮殿で、下に人々が集まって見上げているという状況もいいんだろう。エンディングタイトルの中に、勇敢・決心・孝道・自重などと徳目があらわれるのが愉快。[映画館(字幕)] 6点(2009-01-28 12:14:32)

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