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81.  密殺集団 疑わしきは罰せず、って言ってもモヤモヤは残り、かつて田中角栄が嘱託尋問の無効を主張したときには、そんな! 逃がすな! とか思ったし、でも再審請求の裁判のときなんかは、そうだ! 慎重にやってもらわねば! とか思うし、こっちもかなりいいかげん。ふらふらしてる。裁くって難しいんです。だからこういう映画、判決に悩んだ判事が秘密の裁判を行なう組織、なんてのも想像される。日本でも似たような時代劇が創造される。「悪い奴を逃がしてるかもしれない」という不快のほうが「無実の人を裁いてるかもしれない」という不安を凌駕してしまってるんだな。ストーリー上は一応「いけないことだよ」と言ってるんだけど、心理上は彼らの言い分のほうに説得力を置いていたようで、あんまりいい後味ではない。ラストの廃倉庫のタルコフスキー的水はちょいとよかった。[映画館(字幕)] 6点(2013-08-06 09:18:37)

82.  虚栄のかがり火 冒頭のB・ウィリスの長回しの印象がどうしても強い。酔いどれてホテルに到着してから会場に行き着くまで。カートに乗ったりエレベーターに乗ったりしつつ、わざと失敗を許されないようなアクションばかり織り込んでいる。お盆を引っくり返したり、ケーキを手づかみで壊して壁に投げつけたり、「長回し」というドキュメントを見ている感じで、これでいいのかな、とか思ってるうちにT・ハンクスの物語に入っていき、やがてウィリスも絡む。検事や黒人宗教家をもっと膨らませ、全体をグツグツ煮立ってる「虚栄の都市」として笑い飛ばせればよかったのに、あんまり笑いが弾けてくれない。デモのふりして自宅に帰ったところのパーティシーンなんかけっこう良かった。猟銃撃っても、みんなただ笑うばかり。判事までは笑い飛ばせなかったところが弱点。「裁く人」になっちゃって、説教しちゃう。B・ウィリスは良かった。どこか一途になりきれない雰囲気があり、人物にゆとりが生まれてる。[映画館(字幕)] 6点(2013-08-03 09:54:19)

83.  バイオレント・サタデー ジョン・ハートの気持ち悪さがいい。決して薄ら笑いでなく、ニコニコする微笑で不気味さを出せる人。ウィークエンド・パーティ、離れた部屋の画面に不意に映ってしゃべりだす不気味さ、しかも消えなくなっちゃって天気予報のまねをするギャグつき。プールでのささいな喧嘩、夜のテレビでのスイス風景、など緊迫は高まっていって、それを見ているJ・ハート。怪物だ、とか言うんだけど、そのときゆっさゆっさ体を動かして、おどけて怪物のまねをするんだよね、気持ち悪い。レーザーガンで食堂こなごなのスローモーションのペキンパー印。ビデオ見詰め続ける男の不気味さは、現代の不気味さ一般に通じるものがあります。[映画館(字幕)] 7点(2013-08-01 09:34:15)(良:1票)

84.  シザーハンズ まずFOXタイトルのとこに雪が降っている。子どもに昔話を語る老嬢、窓の外に古城。一転してピンクやイエローのカラフルなおもちゃのような非現実的な町。古城だけでなくそれを際立たせる世間の造形がちゃんとある。抜けるような青空。そしてD・ウィースト。うまい人だなあとは思ってたけど、「単純」を的確に演じられるうまさってあんまりないよ。化粧品のセールスに荒れ果てた古城に入っていく人を自然に演じられる。でエディの登場。他人に触れることが出来ない、一種の加害妄想の現実化なわけ。社会適応の訓練。学校で紙切りやるのなんか楽しい。その彼が盗みを手伝わされちゃうとこからフランケンシュタインの怪物的哀しみが出てきます。武器を捨てて出てきなさい、って言われたってね。群衆によって化け物にされていく。芸術家の不幸の話でもあるか。人に触れる手の代わりに、創造するハサミを得てしまった男。寓話の映像化として最良の成果。[映画館(字幕)] 9点(2013-07-31 09:40:03)(良:2票)

85.  グレムリン 製作総指揮がスピルバーグで、当時はその名前の牽引力は強く、それが全然スピルバーグの世界と違うところにいろいろ発見もありました。全体ヒステリックな感じ。ネバネバドロドロ志向。とにかく気色悪さのほうを選ぶ。ジュースにしちゃったり、電子レンジでの爆発とか。プールでの大増殖から乱痴気騒ぎになるのはスピルバーグも好きだが、こっちは陰性の活気なんだ。騒いでいるのが小悪魔なんだから仕方ないんだけど、ヒステリー志向と関係あるんじゃないか。ディズニーの「ほのぼの」からはずいぶん遠くまで来たなあと思い、こういうのが悪いと言い切る自信はないけど、ヒステリーの忘我状態を楽しむ・暗いはしゃぎの世界ってのはその後増えましたな。スクリーンを引っ掻いてやってくる一瞬は面白かった。[映画館(字幕)] 6点(2013-07-29 09:33:42)

86.  2001年宇宙の旅 光の急流が起こるまでは、ほとんどゆっくりした動きが主流。宇宙船は猛スピードで飛んでるのだろうが、背景がないので画面上はゆっくりとした動きに見える。無重力の宇宙船内では、吸着靴のせいで、たどたどしい歩きになる。宇宙空間ではゆっくりとした遊泳になるし、人が走るのは体力保持のランニングぐらい。一番激しい動きは、非常脱出用の爆発で本船へ戻るシーンだろうが、その激しさを宇宙空間の無音が飲み込んでしまう(全体音への配慮が緻密)。死はドラマチックでなく、生命維持装置の直線や、デイジーの歌のスピード低下で表現される。宇宙ステーションの回転に合わせたヨハン・シュトラウスのテンポが、全編に持続している(全体音楽への配慮が効果をあげている映画で、リヒャルト・シュトラウスやリゲティをそこで鳴らすのは考えつきそうだと分かるんだけど、あそこにウィンナ・ワルツを持ってくるのはすこぶる非凡)。この「ゆっくり」で押していった後に光の急流が来る。効果は絶大で、まして本作を初めて見たのはテアトル東京の大画面だったので、脚が攣るぐらい興奮した(ああいう前方への疾走は大画面でより効果が出るよう、『地獄の黙示録』のワルキューレの騎行シーンもテアトル東京で見た最初のときが一番興奮した)。それまでゆっくり慎重に歩んできた「宇宙の旅」が、ここで疾走する。未知のものに立ち会うときの慎重さが、未知のものに呼び込まれていく急流になる。ここでヨーロッパ近世風の部屋になるのが、分からないながら昔はキズに思えたが、彼のほかの映画でもあそこらへんの時代への偏愛が見られ、なにか人類にとって一番いい時代と思ってるのか、それでそこから新人類の誕生を願ってるのか、などと理屈をこじつけてもみた。[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-07-27 09:27:41)

87.  ホーム・アローン 子どもが家に残ってしまう、という設定をこしらえる部分が丁寧。目まぐるしく走り回って、屋根裏に追いやられ、停電があって、あわただしい出発があって、近所のガキがうろうろしてて勘定の中に入っちゃって、飛行機の座席がバラバラで…、とにかく設定をこしらえてしまえばいいんだ、というテキトーさがなく、そういう設定へ持っていくところを楽しんで作っている。これ大事よ。で一人になったケビンがワーイと喜ぶのがイキる。にいちゃんの部屋を探検できる、甘いものを頬張って暴力番組を見られる。荷造りも一人で出来ないと思われてたケビンが洗濯機を回す。チビとノッポの泥棒二人組が登場。昔のディズニー実写映画にでもありそうな懐かしさ。これが執念で、盗むことより少年を追い詰めることに熱中するのも、トムとジェリーみたいで懐かしい。後半は前半ほど丁寧さは感じられなかったが、クリスマスを背景にすればある種のまろやかな雰囲気が生まれる。ポルカってのは映画ではいつもあんなふうに使われるな(『グッドモーニング・ベトナム』)[映画館(字幕)] 7点(2013-07-22 09:17:33)

88.  ホット・スポット 《ネタバレ》 暑いスモールタウンにブラッとやってきたワルの男が、悪女と運命的に出会ってしまう。清らかな娘に惹かれてマットウに生きかけるが、やはりワルはワル同士の腐れ縁。ついに男をキャッチした女が一瞬見せる切実な表情、堕ちるとこまで堕ちてやろうじゃないかと開き直った男の表情、そこらへんに酔いました。「上辺は酷薄だけども…」「一皮剥けばもっと酷薄さ」。盲目の黒人やゆすり男が不意に立ってるとこ。J・コネリーの靴を見て、すべてを悟る瞬間。悪の魅力が透明感・清潔感にまで高まった純度を持ったフィルム・ノワールの醍醐味。[映画館(字幕)] 8点(2013-07-21 09:25:02)

89.  グリーン・カード 《ネタバレ》 本当は夫婦でない二人が、出会いから結婚して現在に至るまでの来歴を作っていくあたりがミソ。スキー抱えた写真やら、アフリカとの間で往復した手紙やらを捏造しつつ、その歴史を追体験するように、だんだんその気になっていってしまう。まず多民族の都市ニューヨークをスケッチして始まり、入国管理の非人間性を描いた社会派映画でもあるわけ。ラストもニューヨークに住めぬ二人はフランスで落ち合うことを暗示して、これがオーストラリア人監督の見たアメリカ。自然保護運動を絡めたのはちょっとうるさかった。パーティの席でピアノを弾かねばならなくなったときの切り抜け方が楽しい。二人に愛が生まれるまでの間に、もっと何度も揺り戻しがあっていいんじゃないか。面接室へ走るとき、公園の中のグリーン地帯をたっぷり通過させる趣向。自然を通って、喧嘩した二人も浄化され、愛は蘇るのよ。[映画館(字幕)] 6点(2013-07-18 09:22:42)

90.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 ジャック・ロンドンの「荒野の呼び声」を思い出した。あれは動物小説でありながら、時代がらプロレタリア文学でもあった。犬ぞりを底辺労働者と見立てる視線があった。同じ視線が本作にも感じられる。底辺労働者と言うより、奴隷の反乱に近かったか。猿の反乱を見ながら、私を含む観客はおそらく人間の側からは見てないだろう。シーザーにNOを宣告される場など、本当は人間として見るべきなんだろうが、こういう場面では都合よく反乱側に立って気持ちよく見てしまう。CGの表情、ずいぶん進化しているが、それだけ西洋人一般の表情を思わせるものに近づいた。シーザーが着てた赤い服のたるみや汚れも難しいんじゃないか。ただ群衆としての猿の描写が一律で、窓から次々飛び降りてくるのなど、迫力はあるがロボットでも何でもよく、猿ならではのシーン、たとえば街路樹の葉がどんどん散ってきてハテと新聞配達が見上げると…、みたいな場をもっとほしかった(橋の裏側を渡り進むのはワクワク)。シーザーが外界を覗いていた窓が、革命のシンボルになったよう。[DVD(字幕)] 7点(2013-07-17 09:50:47)(良:1票)

91.  キンダガートン・コップ シュワルツェネッガーが幼稚園の先生をやってるってとこに、面白味の大半がかかってて、面白くなくはないんだけど、だいたい予想の範囲内ってとこね。笛吹いて鍛えてくってのには閉口。そしてリンカーン演説でアメリカ精神を真っ直ぐに謳いあげていく、非常時の娯楽映画って感じで、そういう気分だったのか、当時のアメリカ。犯人が子への愛ゆえってとこが、切ない。というよりも、孫への愛に狂う母親の影響ってとこ。狂えるママって怖い。だいたいほかにも脇の若くない女優陣がよかった。中年以降の女優ってアメリカ映画はうまく使える。邦画はうまく使おうとしない。もったいない。途中幼稚園シーンに、も少し犯人側の動きを入れてもいいんじゃないか。コメディとアクションが、うまく融けあってくれてなかった。[映画館(字幕)] 6点(2013-07-15 09:37:21)

92.  リトル・マーメイド(1989) 北欧トーンを南洋に変えたのがミソ。人魚を褐色のお肌にして、音楽もカリプソ風。楽器の見立て、ちょっとせわしなかったけどディズニーの味。王子にキスさせるためのムードを盛り上げていくとこも楽しい。魔女が太ってるの。ディズニーではだいたい悪の側のキャラクターが魅力的で、これもそう。タコ。表情が豊かになる。海老の執事も怯えながら笑いを浮かべるあたり、いい。フランダースがつまんない。アンデルセンって19世紀のカフカだと思ってる。先がけて疎外のテーマを語っている。しかしその地上の世界と海の世界との断絶を、ディズニーは憧れの力で乗り越えられる、とする。断絶があるからこそ姫の憧れが輝くのであって…、などと注文をつけても、これはもう作者の立脚点の違いで、仕方なかろう。良くも悪くも、ディズニーの型はしっかり完成してしまっている。声が戻るとこはホロッとしたけど、もっとミュージカル的な手はなかったか。王子のキスが間にあわない、いう展開はいい。[映画館(字幕)] 6点(2013-07-13 10:02:37)

93.  ナバロンの要塞 《ネタバレ》 ずっと担架で運んできた怪我をした仲間に偽の情報を吹き込んでおいて、やがて自白剤を使うであろうドイツ軍を混乱させようと考えるG・ペックを、D・ニーヴンが非情すぎると非難する。ここらへんもっと突っ込めば「戦争における非情さ」で芯のテーマになれる問題だろうが、エンタテイメント映画を逸脱するのでサラリと描き、怪我人の内心の屈曲には触れずに、彼はチームの成果をベッドから見て喜ぶだけ。女性スパイの処分の場も「軍人は抵抗できぬ女性を射殺できるか」という戦場における非常さの問題に突っ込みかけるが、ここもなんとなく「戦争とはやり切れぬものだ」という詠嘆どまり。エンタテイメント作品ですから、という言い訳でずいぶん逃げてるなと思ったけど、「エンタテイメントをそれだけで終わらせない姿勢」と思えばよいのか。ただ各エピソードが寸断されてる印象があり「話を膨らます」展開に乏しかった。ペックとA・クインの軋轢は、最期の海で銛で救助する場面でうまく生かしてまとめた。第二次世界大戦ではギリシャものってのがあるんだな。最近ではニコラス・ケイジの『コレリ大尉のマンドリン』てのがあった。ノンキというのとは違うけど、独特の色調が加わる。地中海的おおらかさ?[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-11 09:22:27)(良:1票)

94.  動く標的 《ネタバレ》 アメリカ映画では、正義を行なう個人の勇気がしばしばクローズアップされ感動させられるが、「出来ねえよなあ」と思わせられることも正直言って、ある。さて本作のラスト、これどう解釈するか微妙なところなんだけど、それまでのアメリカ映画だったら正義に向かうハーパーをはっきり描いたろう。しかしこれでは銃を構えた犯人が「無理だ」と銃を下ろし、ハーパーも「無理だな」と立ち止まるところでストップモーションになる。これ「正義を行なわない結末」と思ったんだけど、それでいいんでしょ。標的になりながら数歩歩いたことは「アメリカ的勇気」だけど、法律上の正義は放棄した、と解釈した。車中での会話で若いころの希望や現在の状況を改めて思い、悪い奴(不法移民斡旋宗教家その他)は司直の手にゆだねたり死亡したりしてるし…などの言い訳も浮かんだろう、それほど人間正義絶対で生きてるもんじゃないよ、と主人公が心中ぼやいて通報義務を捨てた瞬間のストップモーション。ハードボイルドの主人公像とうまく重なるものを感じた。事件をクリアに理解できてないので間違ってるかも知れないけど、そこが新鮮だった。妻のJ・リーは朝食の卵の黄身を、ハーパーが去ったため、ハードボイルドどころか、一つ一つ潰してたっけ。見てる間は分からなかったが、悪の店の歌手は『エデンの東』のアブラさんだった。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-03 09:19:14)

95.  ドアーズ ヒッピーにサイケの60年代後半。ドアーズってよく知らなくて、“タッチ・ミー”は知ってる、あと“ジ・エンド”を『地獄の黙示録』で知ってるぐらい。あんまりピンと来ないんですが、群衆としての聴衆ってのをポイントに観てた。冒頭、映画学校でのナチの群衆が提示され、当時ベトナム戦争への興奮と、それの裏返しのようなラブ&ピース運動への興奮とがきれいに吊りあってしまっている「興奮する群衆」の気味悪さみたいのがあった。少年時代に目撃したインディアンの交通事故がトラウマになってる。土着の原住民がよそから来た文明に殺されるアメリカの原罪みたいなものが、同じ東洋人顔のベトナム人に通じていく。世界は傷ましさで満ちていて、その傷ましさを拒絶しきろうとして生きていかねばならない現代の傷ましさ、みたいなものがあった。メグ・ライアンは付属品だった。コンサートシーンに気合いがあり、それも駄目になっていくほどいい。[映画館(字幕)] 6点(2013-07-02 09:17:53)

96.  今夜はトーク・ハード 昼はさえない高校生、夜になると地下室からこっそり海賊放送する人気DJ(親にとっては心配なウツのせがれ)。昼はクラーク・ケント、夜はスーパーマン、と当時のノートに記しているが、今ならブロガーだな。ネットの世界でなら万能者。青春像は普遍です。ひとりひとりが電波を通じてかろうじてつながり合おうとしている。DJが彼と分かったときの周囲(クラスメイトや親たち)の反応をちゃんと見たかった。自殺少年への詫びが、次第に抗議の興奮に盛り上がっていくあたりが、まあ眼目。学校の不正はわざわざ要らなかったんじゃないか。C・スレーターはA・パーキンスの道を歩むのではないか、と当時心配している。目つきが危ない、と。[映画館(字幕)] 6点(2013-06-28 09:59:25)

97.  デストラップ/死の罠 どんでん返しの瞬間ってのは、独特の爽やかさがある。いままでのストーリーが、新鮮に更新されるっていうか。映画の観客を引っ掛けるための偽の伏線ぽいシーンもあり、油断は出来ない。雷鳴の中で一瞬浮かぶ女性の姿にドキドキさせられたのも、それ? 実際の舞台だったらもっと面白かったろうというところもあるが(舞台の設定を朗読する)、電話をかけながらカメラの周りをグルグル回る映画ならではの迷宮感みたいなものもある。「世間は露出を好むんだ」なんてせりふ原作のものなんだろうが、『ネットワーク』の監督のものと思っても納得いくな。M・ケインがこそこそと室内を走り回る図が、おかしかったです。[映画館(字幕)] 7点(2013-06-24 10:03:47)

98.  ニュー・ジャック・シティ ほとんどが黒人、脇はイタリアンと東洋系で、ホワイトアングロサクソン、いません。善玉悪玉を人種で分散させるような配慮、いりません。何も黒人が白人やっつけるとこを黒人見たかったわけじゃなく、うちらだけで全部やっちゃうさっぱり感がウケたんでしょう。それで「ドラッグはいけない」という教訓もちゃんとついて、音楽はもちろんラップ。イキのいい映画ってのは、どうしても犯罪ものになってしまうのか。やるかやられるかで命がかかってるし、やたら走るし。冒頭の空撮がいいよ。ラストの青空も意表をついた。でも話はちょっと小粒の印象。[映画館(字幕)] 6点(2013-06-21 09:24:47)

99.  夜の道 『ウィンチェスター銃’73』見たとき、ダン・デュリエの悪漢がよかったので、彼が出る映画を待ち伏せていたら本作が放映された。列車強盗団のリーダーで『ウィンチェスター銃』のときよりネチっこさは欠けたが、いるだけで嫌らしさが匂い立ってくるような下卑た笑いは、やはりいい。目的がそちらのほうだったので話は二の次に見ていたが、J・ステュアートがアコーディオン弾いて歌ったりアップルパイ注文したり、“おいら陽気なカウボーイ”って話なのかと最初はビビッた。しかしそれは世を忍ぶ姿で、正義に燃える男なのだった。『ウィンチェスター銃』も兄弟の確執が潜んでいたが、これもそうで、西部劇ではよくある設定なのか。よかったのは鉄道風景、谷の脇の崖を走っていくあたり堪能した。安い客は、剥き出しの貨車のようなところで運ばれるのだ。列車強盗ってのは、汽車とそれに追いつく馬と銃があって、西部劇の主要要素が凝り固まっている。給水塔を倒して列車を停めるスペクタクルもあるが、終盤精錬所で争い、女性がロープウェイ状の運搬機に乗って空中を逃げるってのがあった。逃げ出すところまでしか映さないのだが、その後を丹念に追えばスピルバーグ的な場面になる。スピルバーグも若いころこんな映画をたくさん見て抱いた欲求不満を、自作で解消していったのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-20 09:48:09)

100.  48時間 題名のリミットはそれほど緊張感を出してるわけではなかったが、いくつかのシーンのイキのよさがアメリカ映画。いくつか列挙してみましょうか。冒頭の脱走のテンポ、囚人の一人が始終道の果てを見詰めている。地下鉄での取引のシーンの緊迫。通行人の効果ね。三年間の埃をかぶっている車。中華街の漢字のネオンの妖しさ。刑事が拳銃を両手で絞るように持つリアルさは、中年刑事に合ってもいる。あるいは警察署内の長回し。慌ただしさがそっくり表現される。白人の店の黒人と黒人の店の白人の対照の妙。小者の感じで笑いをもっぱらとるんだけど、わざとらしさがない。小者だけど卑屈ではない。一寸の虫にも五分の魂、の線。こういうところがアメリカ映画のいいところだ。[映画館(字幕)] 7点(2013-06-17 10:19:05)

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