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プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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141.  ミュンヘン 《ネタバレ》  スピルバーグはアメリカ人になってしまったのか? アメリカに渡ったユダヤ人って別のちょっと高い所から見ているような気がするんです。 明らかにイスラエルにいるユダヤ人とは違う。 だから中立的な立場で平和的に考えられるのではとも・・ じゃあパレスチナ側をもっと悪く描けばよかったのか? しかしそれではただの勧善懲悪の娯楽スパイ映画になるし、 この原作を使う意味がないでしょう。 そう考えてそしてイスラエルの非難を浴びながらもこんな政治映画を作った、 そんなアメリカにいるユダヤ人のスピルバーグは度胸があるなぁと・・ チラホラ見えるそれでもアメリカ人になりきれない苦悩が、 作中にも現れている気がするのです。 その苦悩は主人公の苦悩でもあります。 ドイツで生まれイスラエルに住む主人公モサドは、 現在はイスラエルを捨て名を変えてアメリカに住んでいる・・ 作中の十字を切るシーンが?だったのですが、 そういう細かいところに隠されているのかも・・ こういうこともわかった上で観賞するとまた違うかもしれない。 高見の見物、理想論は日本人にも言えること。 だからあえてこの作品は調べてから観る方が入りやすい。 このふたつの民族がなぜ仲が悪いのかも、 何1000年も前のペリシテ人(パレスチナ)とヘブライ人(ユダヤ)からきていること、 遡ればダビテ王のころですから根が深いのです。 ダビテといえばキリスト以前の時代です。 何1000年も前から何をやってるんでしょうか・・ おそらくスパイ映画にリアル感がないなぁと思われている人にも、 娯楽の面でも楽しめるように演出されています。 私はカメラワークを観るのが好きなのですが、 その点でもこの作品はよくできていました。 車を使った演出は何度も出てきましたがうなりますよ・・ 映像を重ねながらの心理描写もよくできているし、 160分以上ある作品とは思えないくらいでした。 ただ・・スピルバーグが作ったということで、 映画の中に個人的な葛藤が反映されて、 観客に答えをゆだねる曖昧な作風にもなったことは確か。 そんなに痛い(精神的にも)映画を作らなくてもと思えたり、 特にラストが曖昧で映像として問いかけで終わっています。 [映画館(字幕)] 7点(2006-02-15 10:55:51)《改行有》

142.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 オリジナル初期作に一番忠実ということで、 白黒のオリジナルを3回も観たのでした。 しかも最終的には目頭が熱くなるほど感動していたのです・・ 期待はふくらみ近所で一番大きい複合型ではないホールに行きました。 しかも前から2列目です。両目に画面がいっぱいに広がります。 お話やセリフはまるっきりオリジナルのキング・コングとおんなじです。 もとは100分ないような短い作品なのですから、 いかに人間ドラマ(船員とか必要はないと思う)に時間を割いているか・・ 島に上陸してからも船員のいざこざは続き・・ 恐竜の場面も含めてなにか違和感を覚えました。 これって・・「ロスト・ワールド」ではないよね?? もちろんもとのキング・コングも恐竜は出てきますが・・ この出し方この作りは・・あちゃー!ロスト・ワールドだよ・・ 思い出せば「ロード・オブ・ザ・リング」あれをテレビで観て楽しかったでしょうか。 こういう種類の映画は大画面で観るのが前提なのです。 ではなぜあの白黒のキング・コングはテレビで感動できたのか・・ 白黒を見慣れていないからテレビ画面でも観られるのだと思います。 このカラーで劇場でしかも最前列で観たキング・コングは、 実は感動はできなかったのです。 ・・なんでだろうか? やはり時間が長すぎて島に上陸するまで疲れたのと、 ようやく上陸してから恐竜映画「ロスト・ワールド」になっちゃったところ。 あとは主役ふたりが私はイマイチだったこと。 コングの顔がまるでヨーダのような細かいCGだったこと・・ 恐竜のCGが色がまるわかりで景色から浮いていたこと・・ 最後の感動シーンがくどかったこと・・ といっぱい不満はあるのです。 でも最終的には観て損はなかった。 たぶんこの監督がめちゃくちゃこの作品のファンだったんです。 そういう愛があふれていてそれがちょっとくどかった。 いい意味ではそれが痛いほどわかってちょっとひいてしまった。 登場人物でも映画監督が出てきますが、 全役者の中でジャック・ブラックが一番よかったと思いました。 この人の表情を通してピーター・ジャクソンの愛が見えてしまった。 お金を映画で稼げれば自分が撮りたかった映画が撮れる・・ そのとうりの作品だと思いました。 [映画館(字幕)] 7点(2006-01-20 05:08:17)《改行有》

143.  ケープ・フィアー 《ネタバレ》  この監督は変に真面目でシリアスなものを撮らない方がいい(と私は思う) アビエイターやタクシードライバーよりずっと、 このホラー風サスペンスやイエスの逸話の「最後の誘惑」のほうが面白く明るい。 この作品は私にとってはただ、ジュリエット・ルイスが出てるから観たい映画だったのです。 もともと中性的で理知的な女優さんが好きなのですが、 特に彼女は白雉役もできるし何でもできる演技派みたいなので、 他の作品も観てみようかなぁと興味を持っています。 最近好きになったマシュー・モディーン(もちろん男)にルイス嬢が似てると確信し、 借りて確かめたところ・・やはり年齢不詳性別不明なところが似ていた(笑) いや、完全に出演者の中でも一番の存在感で、 アクの強いデ・ニーロさえも食っていました。 舞台でのやりとりなどの目の表情などは完全に食ってました。 この映画全体にエロシズムと暴力的な描写が多いのに、 なぜか暗く感じず恐怖よりもおかしくて笑い通しだったのは、 私がホラー好きだということもあります。 しかし根本的には復讐劇なのですから恐怖や嫌悪感は感じないといけない。 ・・あまり感じなかったのは娯楽が勝っていて最終的には、 デ・ニーロ出すぎ! どこからいつ現れるかという見えざる恐怖なんて無視(爆) もうひらきなおってホラーとして見ましたよ。 家政婦の姿ですでに室内に潜んでいたところなどは、 恐怖なんかよりも大爆笑もので「悪魔のいけにえ」のレザー・フェイスか!? 逃亡する車の底に張り付くデニーロはおかしすぎるし、 最後のほうなんかもう「13日の金曜日」ですよ。 あるいは「JAWS」状態で全く怖くも後味の悪さもない。 だからある意味楽しめたのです。 J・ルイスがセリフを言ったあとクレジットが流れますが、 最後まで観て聞いてゆくと・・ 悲鳴が聞こえるんですよ。 そしてなぜかアンブリン(E.T.のマーク) うわぁ~アンブリンなのこの制作って・・ これは・・おかしすぎて大うけしてしまったのです。 復讐劇の怖さや哀しさを味わいたいならば、 「ダークマン」のほうがお勧めです(サム・ライミ監督) [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 04:17:27)《改行有》

144.  レディ・キラーズ 《ネタバレ》 その中途半端さと結局は勧善懲悪になってしまったのに、 すっきりしない後味はまるで「宇宙戦争」のような脱力感。 これもまたいいんじゃあないかな。 結局のところ私はブラックなファンタジーが好きなのです。 ホラーがもっとあればいいかなとも思いましたが・・ 特にラストの猫がくわえたある忘れ物・・ これは「ボディスナッチャー」の人面犬のような悪趣味で、 何回か巻き戻して確認し笑えました(という作業自体悪趣味かも) 監督の趣味の悪い策略にケッとしらけることなく楽しめたのも絵の色のおかげ。 キャストは主役がトム・ハンクスということで期待はありましたが、 このハンクスのこわばった偽善の塊のような演技・・うまい。 「ザ・プロデューサー」のケビン・スペイシーを思い出しました。 演技的にはわざとらしいんで今更うまいのはわかってるってとも思いますが、 仕切り屋、知識ひけらかし屋、うそつきと・・古風な嫌われ者を演じていました。 いい人ばかりを演じているハンクスをよく見てきたので逆に感心。 イルマ・P・ホールおばあちゃんも味があってうまかったのですが、 私がこの出演陣のなかでとくに興味を持ったのが意外と地味な役者。 ツィ・マー演じるベトナム?中国?の将軍。 この役者はなかなか面白く作品の古風さを再現。 古風な脚本と最新の役者と80年代ファンタジー映像の融合が私に合いました。 ハンクスのセリフ回しが舞台的でほとんどがE.A.ポーの詩や聖書からの引用。 ばあさんとのやりとりとかからもメッセージ性を探したのですが・・ 結局はこういう普通にコメディでも聖書が出てくるんですよねぇ。 勝手に暴れて勝手に滅びる・・ それは「宇宙戦争」と同じ脱力感。 これがいい。 ばあさんは無防備で中途半端な悪人たちから守られた。 それはこの街の環境に適応できなかった侵入者たちのバカさ。 そして亡きじいさんが制裁をくだしてくれたのかもと、 ちょっとファンタジーが入るあたりに毒の少なさがあり物足りない。 「宇宙戦争」となんの関連性もありませんがちょこっと頭のスミに浮かべてくれると、 笑えないネタも笑えてしまいますよ。 あとDVD特典がよいのです。 ゴスペルシーンや楽器の紹介。 楽器制作紹介はギター弾きには当たり前に有名な人が出てきました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 04:10:06)(良:1票) 《改行有》

145.  狂っちゃいないぜ! 《ネタバレ》 すごい配役ですよね。 いやぁ、アンジェリーナ・ジョリーは出た瞬間わかったんですが、 ケイト・ブランシェットは後半になるまでわからなかった! だって・・アビエイター観たあとではピンときません。 このふたりをパッケージに使うほうが今では売れるでしょう。 ジョリーと ビリー・ボブ・ソーントンは実生活でも夫婦だったって、 んんん~やはり演技とは思えない濃さでした。 ジョン・キューザックがレストランでお目目パチクリする演技もあながち実話か(爆) 実はキューザックが私のタイプかもしれないと借りたのですが・・ この人見ようによったら顔が全然違う(一番似てるのはケビン・スピシー・・) どうもちょっと違ってました・・ でもこういうマヌケにお人よし風な顔は根本的に好きですが・・ お話は期待していなかったわりには面白かったです。 ラストがバカっぽい恋愛になったことを除いてはよろしいかと。 爆破予告は誰が電話かけたのかが気にはなりますが、 まあ謎のまんまでいいと思う。 前半からコメディなのですがちょっと笑えないシリアスさで、 元から飛行機が嫌いな私は絶対乗りたくないと思いました。 また違うんですよね。 シュミレーションの戦闘機とは違うんです。 民間機の交通整理をしているような管制塔ですからリアルなのです。 時給10万円もらってもやりたくないよぉ~と思いました(爆) 実際にこういうお仕事をされている人を尊敬しますよ。 コメディなのにリアルでしかも後半から「ゲーム」のような追い詰められる怖さもある。 飛行機墜落のパニックものよりある意味怖い映画かな・・ [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 16:17:13)(良:1票) 《改行有》

146.  SF/ボディ・スナッチャー 《ネタバレ》 最初あんまりゆったりしてるのでボーッと観ていたら、 わけがわからなくなり(笑)もう一度見直しました。 この映画わりと不親切なところがあるので、 1回で観ようとするなら真剣に見逃さないようにしないと・・ SFの宇宙からの侵略モノなんですが、 冒頭の見せ方が「宇宙戦争」じゃあないかと嬉しかった。 こちらもリメイクものなのですが、 元のオリジナルは次回観るとして・・ 登場人物が見慣れた人ばかり出ているのでまたこちらも嬉しい。 しかもひとめ見ればわかるという特徴のある顔、顔・・ SF映画の特徴的な顔ぶればかり集めたなぁ・・ 主役がキーファー・サザーランドの父ドナルド・サザーランドなのですが、 公衆衛生調査官の彼を中心に事件がおきてゆきます。 個人的に気をつけて観てほしいのは、 セラピストの女性ですね。 彼女は髪型や撮りかたによって気がつかないときもあるから・・ ある意味サスペンスなので飽きずに楽しめるし、 「エイリアン」的なホラーSFの要素もありますが、 口から気持ち悪いものが生まれたりはしないので、 ホラーの苦手な方にもお勧めできます。 宇宙植物が寄生し人体のコピーをとりのっとるストーリーは単純明快。 しかしこんな奇形も生まれてしまうのですよ(爆) さてどうしてこんな人面犬が生まれたのか・・ ハリーという男は広場でいつも犬と一緒にいるのです。 ちょこちょこ出てきますので見逃さないように・・ 私はこの人面犬の場面を何回も気に入って見て、 人と犬だったころの場面を探してまた大うけしたりしました。 このあと叫び声をあげるとコピー人間に人間だとわかるからこらえなければならない。 ここのくだりがおかしい! 人間とわかればゾンビのように追ってくるのですよ。 ここ気をつけて見てください。 叫び声の種類がありますから。 のっとりコピー人間は仲間を呼ぶとき叫びます。 人間の感情からの叫び声と違うのです。 ここが最後に繋がるうまい前ブレなのです。 ラストが秀悦で「お見事」と思えますから・・ 本当に特にSF映画って単純なストーリーをどれだけ面白く見せるかですよね。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 16:11:52)(良:1票) 《改行有》

147.  屋根の上のバイオリン弾き 《ネタバレ》 これは見ごたえがある作品です。 170分という長時間の映画にミュージカルとくれば普通飽きるのですが、 私はミュージカルが苦手なのにわりとついてゆけました。 史劇なら長くてもいいけどミュージカルなのになんで観れるんだろう? と、観ている途中で正直思ったくらいですから・・ 主役の父役のトポルがなぜ主演男優賞をもらえなかったのか(ノミネート) それが不思議に感じるくらい存在感あるいい演技をしています。 冒頭からこの映画の解説みたいなことをやってくれて、 しかも題名の屋根の上のバイオリン弾きの説明もしてくれちゃう。 語り部でもあり5人の娘の父であるこの映画の主役でもありますが、 まったくシリアスになりがちなテーマをコミカルに演じています。 まさにバイオリン弾きと共にいる道化のような役かもしれない。 扱うテーマは民族の宗教伝統であるし政治的な問題もあるのに、 テンポやセリフがミュージカルでもコメディの匂いがするから重くない。 後半も後半にはやはりユダヤ人は追われ放浪の旅に出るのですが、 その団体も私には暗く映らず、 しかしどこか哲学性を帯びた宿命に逆らわずとも自分たちを順応させ生きようとする、 諦めがほんの少しとそれ以上の見えない希望さえ感じました。 あがいても仕方がない悲観的な楽天さ・・ 「フルメタルジャケット」というキューブリックの戦争映画のラスト。 あの土手を笑いながら歌う兵士たちは氏の作品が苦手であるにもかかわらず、 私にとって一番わかりやすいキューブリック作品となったのです。 それと同じような感覚をこの映画のラストに感じました。 音楽が有名な「サンライズサンセット」ですが、 この映画の全編を担当しているのがジョン・ウィリアムズ。 旅情的で朴訥な音楽とミュージカルの抑揚のある歌。 ミュージカル映画は大袈裟な演出が多くてひいてしまうのですが、 この作品はシリアスでいて楽天的。 コメディなのにもの悲しい。 あくまで家庭を中心にしているのに湿っぽくない。 不思議なつかみ所のない映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 16:00:44)《改行有》

148.  最後の誘惑 《ネタバレ》 さてこの作品はあらすじを調べてこれは他のキリスト主役の映画ではない、 もしかしたらこの作品こそ客観的に描かれており唯一日本人でも理解できるのではと・・ 大変面白くて長い時間があっという間にすぎていってしまいました。 おそらく本当の信者の人から見ればくだらない作品なのかもしれませんし、 想像の脚本に過度な演出で理解しがたいのかもしれません。 実際当時ハリウッドでは上映禁止運動が行われた問題作です。 ある意味偶像ともいえる救世主(メシア)を待つ旧約と、 その救世主が現れた新約。 その象徴は絶対であり人間的であってはならないのかもしれません。 しかしそれは当時その人が(キリスト)心から本当に望んだことでしょうか。 あとから伝え広める人たちが望んだことなのではないのでしょうか。 そうこの作品はキリストもただの人間であったという当たり前の解釈で、 ソレは決してコメディでもなく悪意に満ちているものでもありません。 私は逆にこの作品を見たおかげで近づきがたいどちらかといえば、 理解したくないキリストという人に(あくまで神ではなく)興味を持ち親近感さえわきました。 それは信者にとっては邪魔なものなのでしょうけれど私は信者ではありません。 宗教映画を歴史からは外せません。 歴史映画が好きですからそこから宗教を外して見られないのです。 この映画を観ることで本質がわかるとは言い切れませんが、 こういった切り口で語られるのもアリなのではと思います。 真面目にサスペンスとして観るのも面白い作品です。 作品の匂いは旧約聖書だと見て間違いないなぁ・・ まるで日本のどこかの党首みたいだ(党は違えど匂いは)まさに親近感(爆) [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 15:15:02)《改行有》

149.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 6点に近いんですが・・ご祝儀&ブラピが好きなので甘く7点。 ストーリーはもういたって単純そのもので、 サスペンス好きの私には全然物足りなく、 アクション嫌いの私なのにいいのかこの点でと思うんですが・・ 苦手のカメラ早回しは予告でもわかってたし覚悟してたんですが、 意外と見やすいことに気づきました。 撮影監督の腕がよいのか監督の演出がいいのか、 速いだけでなく見せ場にはスローや長回しも駆使し、 飽きさせることはありませんね。 カーチェイスも撮る対象がはっきりしていて、 画面酔いすることもなくスピード感がありました。 演出は単純な映画の割りによかった。 舞台劇のコメディとSF映画のような高さのある演出で緩急がある。 ついてゆきかねるくらいの(ありえない)演出は派手すぎてこっけいで、 これはコメディ色の強い恋愛アクションだなぁと。 ブラピとジョリーの顔立ちがなんとなく兄弟に見えた。 唇が気になって(爆)ふたりとも唇がめくれてるから・・ キャラ自体がユーモラスですよね。 きれいなんだけれどグシャッとぶさいくになるし、 そこがかわいいんです。 お似合いだなぁ~と変に感心してしまいました。 マイケル・ダグラスの「ローズ家の戦争」という映画が昔ありましたが、 あれをスパイものにしたような感じです。 どこか昔の映画のような感じがしたのも、 それに似ているからか、 それとも舞台劇のようなドタバタコメディだからか、 セリフや演出はもろ3枚目のブラピ全開です。 今までに何人殺した?このあとのジョリーの答えにほうけた顔のブラピがよい。 対するジョリーは2枚目のほうが強かったかな? そのギャップがなんともユニーク。 目がいっちゃってるジョリーがマネキン人形のようにビルから直立不動で落下するシーン、 逃げまくるブラピが無人の車に飛び乗ってお約束どおり撃沈するシーン・・ 真面目にふたりともイカレ役をやっていて似合っています。 音楽も軽快なラテン調で、 なんとなくタランティーノの全盛期アクションを思い出しました。 妙にひと昔の映画と今の流行とのミスマッチを、 2枚目なのに3枚目のふたりがやっていることもヒットした要因と思いました。 根本は夫婦愛とか恋愛倦怠期からの脱出とか真面目なのですが、 それはおかずとしておいておいてコメディとして楽しみましょう。[映画館(字幕)] 7点(2005-12-23 14:22:32)《改行有》

150.  バーディ 《ネタバレ》 うわ・・暗い内容じゃあないか。 ところが演出がファンタジーみたいに優しくて、 しかもコメディも入っているのでそうシリアスには見えません。 全てを見諭している物言わないモディンは、 世間のほうが病気だといわんばかりに・・ 檻の中と檻の外それは鳥カゴでもあるし、 社会への風刺でもあるし・・ 小説か哲学のような自問自答のような内容に、 このまま結末は救いようがないのかとも考えますが・・ 即感動して泣けるという生優しい映画ではありません。 泣いてくださいという種類ではないのです。 考え込んでくださいというほど深いものでもないのですが、 やはりラストのあのアイデアはなんともいえない、 人間って強いそしていいもんだなぁとも思え笑みさえこぼれます。 最初のモディンが落ちるシーンは最後にきいてくるので、 見終わったあと見返すと感動できます。 こんなラストは全く想像もしていなかったふいうちで、 そのあとエンドロールが終わるまで映画の内容をかみ締めました。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 14:08:51)《改行有》

151.  レッド・オクトーバーを追え! 《ネタバレ》 面白い。二日続けて観たくらい(笑) けど突っ込み所満載。 だから逆にある意味で面白い作品です。 いつものように字幕で観ていたら、 ロシア語を喋るロシア軍のシーンで下に英語右に英語の字幕。 うんこれはこの種類の洋画にしてはよく出来ていると感心したのもつかの間、 すぐに全員英語に切り替わりました・・ ひんぱんにそういうシーンがあり気になってて、 しかもロシア人役のコネリー氏が「ほうロシア語が話せるのか?」と、 ボールドウィーンに言う場面ではおかしかった。 その逆で「英語が話せるのか」というくだりもありましたし。 そして後半のそれぞれの勘違いがまるで「1941」を観てるようなおかしさで、 この映画は真剣に観るとちょっとだけれど違う見方なら結構面白いと・・ 観終わったあと日本語音声にして観てみるとこれまたおかしい。 アレック・ボールドウィンは実は好きかもしれない。 トラボルタにも見えるし井上順にまで見えてしまうんだけれど、 私はこういう眉毛と目の垂れた完璧ではない愛想のいい二枚目は好き。 この役がおかしすぎてまるでコメディなのです。 彼はいったい・・?? CIAなんですがそんなのあり~?? 何で小説書いてるの。 何で素人なのに潜水艦運転できるの? 何でブルース・ウィルスのような素人冒険やってるの? しかも全然CIAに見えないところもおかしくていい。 法廷ものとかが似合いそうだよ(爆) で、S・コネリーと趣味が合うから意気投合って・・ このふたりは結局釣りがしたかったんだ・・そう受けてしまったのでした。 まあコメディ抜きに真面目に考えたらば、 コネリーはまるで「海底二万マイル」のネモ船長なんですよね。 共産圏の皮肉も入っている面白い作品なのですが、 普通このてのシュミレーション仮想戦闘映画は、 アメリカから描いた作品が多いんです。 ところがこれはロシア側からで、 しかも珍しい悪役のコネリーというギャップが面白い。 娯楽シュミレーションと割り切って楽しめると思います。 続編も気に入ったので観る予定・・ [DVD(字幕)] 7点(2005-12-04 15:43:52)《改行有》

152.  オペラの怪人(1943) 《ネタバレ》 なかなか面白かったです。 この時代の作品でカラーが観られたのはよかった。 「オペラ座の怪人」を見てみようかなと思い、 その前に古いオペラの怪人のほうも観てみようと。 よく似た題名が何本かあるのでややこしくとりあえずこれが古いのと、 クロード・レインズが出ているということでまだ馴染みがあるかなと・・ この俳優さんは「アラビアのロレンス」が引退作ですが、 「スミス都へ行く」のスミスを裏切る根は善人のペイン役でした。 パッケージにクロード・レインズの・・と書かれてあったので、 ファントム怪人=レインズということがまるわかり・・(爆) でもこの作品はどうやらホラーの棚にありましたが、 人間ドラマに重点を置いておりサスペンスも楽しめよくできていました。 観客に想像させる余裕を持ちながら、 ラストに真実のあいまいさでほっとさせる手法はうまいです。 そう、真実は観客が見たままかもしれないし、 俳優たちが話した言葉かもしれないと想像すると、 ちょっと見方を変えれば「シャイニング」のような哀しいような怖さがある。 この真実の取りようの曖昧さで、 恋愛映画にもなるし親子愛ドラマにも描けるのです。 最初大きな勘違いをしてしまい、 これは高嶺の花を一途に思うストーカー亡霊のドラマだ、 なんて哀れでこっけいなモンスター・・ ち・・違うんでした。 これは読めなかったです。 色んな見方ができる映画なので、 筋やラストがわかっても何回か観られると思います。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-04 15:35:58)《改行有》

153.  リバティ・バランスを射った男 《ネタバレ》 西部劇苦手な私がはじめて全体的に面白いと思った作品です。 脚本もさることながら先が読めるのにそれでもまた面白い。 この時代の作品として白黒ではどうなのかは疑問ですが、 見てゆく途中で違和感もなく見られたのは画質も向上しているからか。 西部劇というよりも人間ドラマ西部劇風とでもいえましょうか。 見終えたあとにまた冒頭を観てみたいなぁと思える作品です。 この作品の面白さは(誰がリバティ・バランスを殺したのか)ということなのですが、 正直見ていてオチがわかったのにそのオチの切り出しがうまいのです。 だからあとに考えるものがあり単純な西部劇ではないと。 J・ウェイン演じるトムの気持ちがよくわかります。 この役は役得というかいい役ですよ~ でもJ・ウェインだからこそとも思います。 無骨で不器用な硬派・・日本では高倉健さんのような。 トムにしてみれば急に現れたような、J・スチュワート演じるランスの存在とは・・ 両方適役といっていいでしょう。 無骨なトムはハリーを愛しているのに、ハリーは知的なランスに一目ぼれ状態。 リバティ・バランスに襲われてランスは運ばれて来ましたが、 またこの街にバランスが現れるのは間違いはない。 銃社会を非難し法で悪を裁こうとするランス。 しかし脅迫のような成り行きで決闘という形で銃を使うことに・・ 銃を練習しているランスをからかうトムに伏線が見られます。 なぜそんなに腕が立つのに自分で撃とうとしないのか・・ 決闘の日にランスの選択眼はふたつしかありません。 つまり素人同然のランスが銃で決闘するかこの街から去るか・・ トムが助けてくれるんじゃないか? ところが素人のランスは奇跡的にバランスとの決闘に勝つのです。 しかし彼は弁護士の立場であります。 映画の演出もなかなかいい。 冒頭からトムの棺とサボテンの謎、 街に帰ってきたというランスは上院議員・・ そこから回想シーンとなり本編の始まりです。 キスも抱擁もないのに恋愛ドラマとして切ない味わいがあるし、 銃社会に対する批判もそれだけではない描き方。 愛する女性が一番幸せな道を選んだトム。 それは西部では名誉なのかトムにはどうでもいいこと。 単純明快なようでいて複雑な人間ドラマでもあります。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-20 23:05:33)《改行有》

154.  情婦 《ネタバレ》  さて、私は実はこのサスペンスの途中でなんとなくわかってしまいまして、 たぶんこの作り方でかなりの人気の作品ということはとんだどんでん返し、 普通では考えられないのではなく普通に考えるという逆転の発想で、 中半にわかったそのままラストになったのです。 オモシロさは減りましたが嫌いではないノリだったのでさて、 どうオチをつけるのか観ていましたらば・・ またまたどんでん返しがあったわけです。 最後のどんでん返しが私には気に入らない・・ この映画やはりB・ワイルダー監督作ということで品がありテンポもよい。 このオチが私には合わなかっただけです。 「情婦」というタイトルがふさわしいとはいえませんが、 このオチにはこのタイトルが似つかわしい・・それがちょっとメロドラマ(爆) でもオデブの弁護士のこっけいで愛らしい演技は高評価できますし、 オチが気に入らないからといって作品全体の品が落ちるわけではありません。 思いましたよ。 こういう昔のいい映画があるおかげで「ユージァル・サスペクツ」や「セブン」が楽しめると。 今の映画のほうが演出も面白いに決まっている。 全体的に比べるのはかわいそうじゃあないですか。 今こういう映画を初めて観るとありがたいなぁとも思います。 昔の映画を昔に観たわけではないから味のある見方はできないけど、 今の映画を楽しんでさらにその影響を与えたであろういい映画を見つける楽しさ、 今の映画に飽きが来たときその間に探し物をするのも楽しいです。 マレーネ・ディートリッヒの演技も観モノでした。 砂塵 の厚化粧の歌手と同じなんですよ! キャプラのつぎはワイルダーを観ようと計画している最近白黒ファンになった私ですが、 今の時点で「アパートの鍵貸します」「昼下がりの情事」はすでに観ております。 この監督で気づいたことはとにかく品があるなぁということと、 テンポがよくてコメディも切れがいいということ、奥の使い方(ドアや別部屋)がうまい。 どちらかというと舞台劇のような撮り方で好感が持てます。 長回しの向こうに別部屋や鏡があったりと・・ヒッチコックの「ロープ」にもありました。 サスペンス特に演技合戦の法廷劇などの基本的に面白い見せ方は、 役者の演技と監督の演出がモノをいう舞台劇だと思うのです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 12:37:15)《改行有》

155.  地上最大のショウ 《ネタバレ》 なんか懐かしいものを見たような気がしました。 初めて観たのですが、子供のころ見たサーカスを思い出しました。 私もサーカスが好きで見終わったあと真似してました。 高いところに上ったりヨガみたいなことやってみたり・・ そういえば小学生のころの思い出ですが、 歩道橋の手すりに上がりサーカス気取りで歩き大騒ぎになったり・・ (決して真似しないように!) セシル監督といえば「十戒」スペクタクル映画で有名。 主演もモーセをやっていたC・ヘストン。 面白くないわけがない。 さらに最近好きでよく観てるJ・スチュワートがピエロ役。 でもピエロのままで通すとは思わなかったなぁ・・(爆) これでは「キングダム・オブ・ヘブン」のE・ノートンだよ(笑) 日本の昔の映画にありそうないい役なんですよ。 ピエロは実は・・コレ言うとネタバレなのでやめますが、 ピエロの最後の扱いが特に日本人の私から見ると不満。 誰に感情移入するかが難解なドラマであります。 なぜならば登場人物の心境がコロコロ変わり共感できないから。 そこで真の裏主役であるのがこのピエロだと思うのです。 この映画の無口な語り部でもありますので、 もっと演出してくれたら感動的になったかもしれない・・ 最後があれで仕方がないならさらにそう思う。 ピエロの目で冷静に見て客観的に楽しもうではないですか。 観客は何年も前からこのサーカス団にいてて、 夢をともにし裏も見ながら共存はできないのです。 ところでこの映画のDVDを検索しましたところアマゾンでは残念ながら見当たらず。 実は500円で売っていたりするわけで・・ 最近正規版ではないけどきちんと店で500円で売ってたりします。 画質が当時のビデオと変わらないのですが廃盤なら買うしかない。 わりと種類も出てるのでクラシック好きには嬉しいです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 12:27:21)《改行有》

156.  フィラデルフィア物語 《ネタバレ》  元ダンナが関与せずとも愛する元妻は「卒業」や「プリティブライド」のごとく、 若い新聞記者(小説家)と恋に落ちるどんでん返しになってゆく・・ その理由は見ているこちらもわからない。 その事件は最後のほうまで尾を引き元ダンナのもくろんでいた婚約破棄のあと、 さらに当たり前のように(普通の恋愛コメディなら)新しいカップルで式場へ・・ ところが最初に出てきた未練がましい元ダンナの結婚祝いのヨットの置物が、 ここでようやく複線だと元妻にも観ている観客にもわかるのです。 ・・今回のレビューは書いてる自分でもよくわかっていないのですが(苦笑) この映画は恋愛モノなのですが自分探しのテーマもあるんです。 豪華さを幸せさを演じているかもしれない現代の女性は、 まさに時代も階級も違えどこの女性と同じかもしれません。 元ダンナが愛しているのに相手にされず常に成り行きを見守る、 その姿が単にひつこくも哀しくもなくこっけいな第三者的に見える演出も見事。 明日は結婚という女性が回りの人や突然共感してしまった新聞記者を通して、 最後には自分と一番近い人を発見するというちょっと面白い映画です。 突然共感してしまった新聞記者というのも、 お酒の勢いで素直になったことからなんですが・・ 女性の目から見てもこの女性は難しい~ バスロープ姿のK・ヘップバーンをこれまたバスロープ姿の長身のJ・スチュワートが抱き、 オーバーザレインボウを歌いながら近づいてくるこっけいさ。 そろいも揃った元ダンナと婚約者のなんともマヌケさ。 なかなか面白いセッティングでした。 セリフもおしゃれで、「人間は土から出来てる、私の足はとろけそう」 みたいなセリフはちょっと思いつかないですね。 登場人物の気持ちがよくわからないところにこそこの作品のオモシロさがあると思います。 次々起こるハプニングにたったひとり「やはりそうか」と、 C・グラントが冷静にうなずくのに対し、 猜疑心から夢気分に変わるまでのJ・スチュワートの比較も面白い。 まあ観やすい方法といえば・・ 元ダンナは脚本で、元妻はその演出、 新聞記者はといえば観客と見れば理解しやすいかもしれません。 どちらかといえば、舞台劇に近い映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:33:54)《改行有》

157.  ハーヴェイ 《ネタバレ》  とにかくウサギが見えなければ純粋じゃあないとまで努力しましたが、 誰もが見えないウサギを主人公と酒場の連中(たぶん見えてる奴が何人かいるはずだ) に見えてるってのはこいつはアル中の幻覚症状で、 それも母親が死んでからこうなったとかいうと、 おかしいよりもなんかかわいそうな人だと観ていました。 しかし物語が進むにつれてこの主人公は当たり前に純粋なのかもと思い、 また努力をしてみます。 中半にはなんとウサギと2ショットの油絵まで登場。 いったい誰がそんな絵を描いたのか?? 帽子にウサギの耳のふたつの穴が開いているのも不気味でかわいい。 後半には主人公以外の人にも見えるんです。 ドアが音もなく開いたりブランコが揺れたりするのですが、 もうこれはウサギだからよかったものの最後まで見えないのですから怖いです。 最初は白黒か~と思っていましたが白黒だから怖いです。 もうひとりのハーヴェイ理解者はその不思議な力を知ると、 ハーヴェイを置いていってほしいと主人公に頼みます。 見えるまでは純粋だったのかもしれませんが・・ アメリカの良心の人の役をやらせたらJ・スチュワートは似合うんですが、 J・スチュワートのほんわかした演技はまるで地のようで、 悟りを開いた子供のようです。 外見やしぐさ(かなり礼儀正しい)は紳士ですが、 目が中を歩いている子供なのでリアルな不気味さがあるのです。 、 この主人公はもしかしたらこの世に嫌気がさして世捨て人のように 純真な老人のようになってしまったのかもしれません。 なにをされても言われても怒らないけど見ててイライラすることもない、 後半のセリフで亡き母が語ったと言われる言葉がいいですね。 賢く生きるか楽しく生きるか・・僕は賢く生きてきて楽しく生きるほうを選んだっての。 楽しく生きれなければハーヴェイは見えないのかもしれませんね。 そういう意味では演出はちょっと不気味ですが、 悲しいひとに見えるモノより楽しい人に見えるハーヴィは癒し系なんでしょうか。 助演女優賞のジョセフィン・ハル(お姉さんの設定)が後半、 弟を普通の人に戻すことに反対するあたりにテーマがあるかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:26:35)《改行有》

158.  グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 ジャズに興味はない私でもグレン・ミラーは馴染みがあります。 昔、社交ダンスをしていたのでムーンライト・セレナーデ他ほとんどダンス音楽で・・ 彼の生涯を描いているのですがDVDがほしくなりました。 廃盤なのですが、なんとハイビジョン&ビスタが選べ、 ミュージック・チャプタまで入っているのです(好きな曲だけ選べると) あらゆるところで探しましたがないのです・・ レンタルしかありませんが、DVDはいいですよ。 伝記ものということで構えて観たせいか感動までは至りませんでしたが、 気分によって感動できるかもしれません。 アメリカの歴史も同時進行してゆくのとR・アームストロングなど往年のジャズプレーヤーも出演。 これは音楽、特にジャズファンには保存版にしたいだろうと思います。 ラストがもうわかっていることから客観的に観てしまいました。 素晴らしき哉!人生と同じようにクリスマスのシーンでエンディング。 しかしその差はかなりのもので、決してクリスマスには観たくはない。 J・スチュワートが本人のまんまのような誠実な当たり役だったので特にリアル・・ 欲を言えばもっと恥ずかしいくらいになってもいいから覇気がほしかった。 まあ遺族のかたも現存していらっしゃるので伝記モノは仕方ないのでしょうけど、 やっぱり明るい音楽と裏腹に寂しいものがありました。 音楽が他の映画でも使われていた場面や、 ホールでの演奏で色が変わってゆく演出や、 古きよきアメリカのそれもカラーでの映画ということでよかったです。 楽団へのアイディアも(ケガの巧妙)という実話で微笑ましいです。 保存版にして音がほしいとき流しっぱなしにできる映画だと思うので、 またDVDが安く再販されればいいなぁとおもいます。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:19:46)《改行有》

159.  エンド・オブ・ザ・ワールド<TVM>(2000) 《ネタバレ》 まず、カラーでは当たり前ですが国旗や景色やら色がついていて観やすい。 けれど潜水艦の中の色使いがあまりにも派手すぎ。 これでは宇宙船の中です(苦笑) 演出、これはもうオリジナルのわかりくいところを解明してくれていますが、 あまりに説明しすぎて逆にしらけてしまったところがラスト・・ ラストの描き方が湿っぽすぎてそれが大きな不満なのですが。 エンディングなんかもうメロドラマ状態ですよ。 家族愛に恋愛にとそれぞれの終焉を丁寧に見せられるのですが、 フェラーリの博士の最期の描写以外はしらけてしまいました。 逆に感動したのが中半の黄色い車の一家自殺シーンです。 ああいう描き方のほうが客観的でいてすごく哀しさや悲惨さは伝わってくる。 ラストの家族愛描写はひつこいというかいきなり子供が入ってくるので、 全然感情移入ができなかったのです。 それまでにも出てはきますがあまりにも描かれなさすぎでした。 言葉は少なくとも最期は映さなくとも恋愛や家族愛を想像させ、 後味の悪さと観るものに考えさせるゆとりを与えてくれたのはモノクロのほうだった・・ 伝えたいことがわかったのはモノクロの説明不足のほう、それをカラーで観て気がついたのも 皮肉です。 さてではこのリメイク版はなぜオリジナルより自分はいいと思うのか? わからないことよりもわかるのに描かれてなかったリアルさです。 ジワジワと時間が迫るのでパニックになって逃げ惑う人々とまではいきません。 でも暴徒や身勝手な行動を起こす人々はきちんと描かれており、 しかも主人公がアメリカ軍人ということでモノを投げられるなどの描写は納得できる演出です。 絶対にやってほしかった死体や病んでゆく人々はもちろんのこと、 これらリアルな描写がきちんと描けているからこそリメイクは成功したといっていいでしょう。 大統領や世界のニュースが流れるのはワンパターンなので好みませんが、 この作品に関してはなにしろ戦争当事者であるアメリカのニュースは必要です。 自然現象などではないのですから説得力があります。 「渚にて」でキーポイントになったあのコカコーラの空き瓶は、 このリメイク版でも使われていて感心しました。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-23 13:09:17)《改行有》

160.  キッド(2000) 《ネタバレ》 かわいい映画ですね! 最初は「そんなアホな」と映画の世界に入っていけなかったのですが、 ブルース・ウィリスが子役と息のあったコメディをするシーンが面白く、 たいくつもせずに観ていましたらば・・ ああこれは自分探しのトラウマ映画なんだなぁと真剣に見出しました。 音楽がバック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな感じで、 しかも内容もよく似ているんですよ。 最期の方ではまた・・感動しちゃって泣けました。 ただしちょっと子供向けすぎな感がありました。 よくも悪くもディズニーだなぁと。 あともう少し押しがほしかったかな・・ でも全体的にライトでコミカルでさほど重くなくていいです。 特によかったエピソードが(ブルースの目の痙攣のワケ)ですね。 犬を飼わなくなったわけもいいです。 ラストのどんでん返しがなければこの映画はまた違ってきます。 おそらく私的にこのラストがないとただのファンタジーで終わります。 あのファミレスからのシーンはなかなか面白いですよ。 この映画だからできる発想にはついていけないんですが、 それでも許せますね~! バック・トゥ・ザ・フューチャー(特に後半)とE.T.(まあ子供の自転車のシーンですが)と、 合わせた現代版自分探しファンタジーです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-23 12:39:06)《改行有》

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