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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ポセイドン(2006) いやぁ、すごい迫力でした。随分前に試写会で観たのですが、その臨場感は今でも覚えていますよ。 ん? なのに、なぜ3点かって? だって、迫力以外何もなさすぎる。しかも、これがかの名作『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイクというのだから、点数も辛くなってしまうものです。 確かに、そういった比較が野暮なのはわかってるんですがね。ならば、導入部で長々と人間ドラマの伏線を張らなければいい訳で、あんだけ冗長に人物説明をしておきながら、事故後は一切無視だなんて、そりゃあ怒りますよ。 「緊急時に一々お互いの素性をベラベラしゃべらない」という監督の求めるリアリティもわかる気はしますが、映画がフィクションである以上、全体を通して統一感のある構成をするべきでしょう。そうして初めて、映画内にフィクションのリアリティが生まれるというもの。 それと・・・胸の谷間強調しすぎですよ、監督!(笑)[試写会(字幕)] 3点(2006-08-14 02:41:10)《改行有》 2. 宇宙戦争(2005) 原作通りのラストに関しては、さほど違和感はなかったですね。確かにあっけないとは思いましたが。 欠点はあるものの、トム親子の逃避型ロードムービーとして丁寧な描写で恐怖を煽っていったスピルバーグの手腕に脱帽。たっぷりと楽しませて頂きました。 それにしても・・・日本は「平和の象徴」として使われておりましたが、果たして我々は宇宙人相手にどのように戦っていくのでしょう? 怖い作品です。 【ネフェルビトー様】本作のジャパンプレミアが厳戒態勢の中で作品上映なしという形に変更なったのは、スピルバーグが自信がなかったからではないと思いますよ。ジャパンプレミア直前に、ワールドプレミアが元ネタとされる『SW3』の海賊版問題がありました。この問題が表面化するまでは『宇宙戦争』もジャパンプレミアでは上映される予定でした。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-13 18:15:05)《改行有》 3. ボーン・アイデンティティー 《ネタバレ》 ラストに至って、CIAのプロジェクトの欠陥を隠蔽し、更なる予算UP(ないし、最低限維持)の為に、ボーンを執拗に狙っているという真相が明かされる。DVDには、削除シーンとして、女性精神科医がボーンの暴走がCIAの行きすぎた訓練のせいであることを指摘するシーンが収録されている。このシーンがあった方が、CIAの真意がわかりやすくなるのだが、映画自体がボーンとともに観客を混乱に招くことを狙っているので、削除したのも納得。まぁ、その分、ボーンがCIAの刺客であることは、もっと終盤まで隠してほしたかったのだが。ダグ・リーマンは、パリを中心としたヨーロッパの情景をうまく活かし、ハリウッド大作とは一味違う色づけに成功していて、素晴らしい。しかし、ヒロインには今ひとつ魅力はないし、デイモンもヒーローとしてのオーラは感じない。主要キャストには不満が残るものの、冷徹で性格描写の少ない中、芝居だけで人間性を浮き彫りにし、作品に深みを与えたクリス・クーパーには、賛辞をどれだけ贈っても足りないくらいだ! ※ラドラム、一世一代の大傑作である原作(邦題「暗殺者」)に比べれば、やはり落ちるんだけど、8点には充分値するアクションムービー。興味を持った方は、是非原作も読んでね♪ ちなみに小説の続編である「殺戮のオデッセイ」「最後の暗殺者」は正直駄作。評判のよい映画2作目(「殺戮のオデッセイ」を元に脚色)は本当に面白いのかなぁ?!8点(2004-09-15 19:08:24)《改行有》 4. ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 シャマラン監督は、これまで以上に演出力を上げたなぁというのが第一印象。本来ならば情報量的に描き足りないはずのカップルの愛を、美しい画作りによって充分浮かび上がらせている。シャマラン作品というと、とかくオチばかりが語られがちだが、本作にもいくつかのツイストが用意さている。しかし、そのツイストによって驚かせようという趣向ではなく、観客の興味を維持しつつテーマを浮き彫りにさせるために用いている。第一世代が文明社会・資本主義社会から逃げ、作り上げたユートピア。その存続のためには、文明を頼れば治すのことのできた愛娘アイヴィーの目も、わずか8歳にしてこの世を去ることになるダニエルをも犠牲にする。人間の欲による犠牲者達が、欲を抑制するが故に生まれる悲劇。『シックスセンス』には及ばないものの、本作は示唆に富んだなかなかの傑作である。9点(2004-09-13 18:59:22) 5. トゥームレイダー2 《ネタバレ》 個人的には、1よりもゲームの雰囲気が再現されているように思える。それに、いつ裏切るかわからない元恋人との駆け引きも緊張感を増す要因となっている。とはいえ、所詮小物で、ララの引き立て役にすぎないのもばればれではあるが。ところで、エンドクレジットにて、「見てはいけない物」の地図であった珠が光り輝きながら主要スタッフ・キャストを紹介しているが、あれは、「これらの名前は『見てはいけない映画』の目印ですよ」という解釈で合ってる? ご自分で言ってくださってるんで、もうヤン・デ・ボン映画は観ないようにします!(笑)5点(2004-09-13 18:39:38) 6. ラスト サムライ 《ネタバレ》 本作制作決定時にはとても心が躍った。渡辺謙や真田広之が本格的ハリウッド大作で暴れてくれる。これは絶対にトム・クルーズは喰われるな、と。そして、同時に大きな不安もあった。サムライ版『ダンス・ウィズ・ウルブス』になってしまうのではないか、と。結果としては、前者・後者ともに当たった……。海外の人が観るには、それなりに楽しめる作品だろう。しかし、日本人としてみればこれは許せる作品ではない。なんなんだ、この徹底的に美化された日本人像は!『ダンス・ウィズ・ウルブス』のレビューに書いた通り、これは只の動物映画である。サムライ達は只の動物扱いであって、徹底的に人間性を排除されている。意味のわからない方は、本作のサムライを全てゴリラに置き換えてみるといい。シガニー・ウィーバーの『霧の中のゴリラ』と何ら変わりはない。要は、今のアメリカ批判のために題材として扱われただけ。しかも、中途半端に娯楽作品の要素と文芸作品の要素が混在しているからタチが悪い。時代考証を行って、中途半端なリアリティーを出されるよりは、チビでメガネをかけたカメラを常に携帯している日本人像の方が「虚構」とわかってよっぽどましだ。それに、現代日本人の特徴をよくとらえたデフォルメであるしね。(今はカメラからカメラ付き携帯に進化しているが)というわけで、本作には怒り心頭であるが、日本人キャストの頑張りに免じて0点は避けておこう。 ※あっ、シガニーの作品名は『愛は霧のかなたに』だった。『霧の中のゴリラ』っていうのは原題の直訳で最初、邦題の仮題として使われたもの。失礼致しました^^;。1点(2004-05-29 00:28:42)(笑:2票) (良:6票) 《改行有》 7. スクール・オブ・ロック 《ネタバレ》 ジャック・ブラックによるロック版『いまを生きる』。だが、当然のごとくコメディに比重が置かれ、深さはない。プロットも大雑把で、決して出来はよくない。なのに……なぜなんだろう。クライマックスのコンテストシーンで鳥肌が立ち、全身が小刻みに震えだし、急に目頭があつくなってきた。そう、やっぱり映画って理屈じゃない。脚本の理屈では「そこそこ」でしかなくても、そこに「魂」が吹き込まれると、映画の奇跡が起きる。ブラック&ホワイト万歳!9点(2004-05-28 23:10:07)(良:3票) 8. π(パイ) ここで取り上げられている題材が理系受験生レベルかどうかも判断つかない文転組の俺。しかし、映画だから必ずしも本当に最高難度の数学である必要はないとフォローしつつも、やはり展開にはのめり込めなかったのは事実。主人公の苦悩の本質が今ひとつはっきりしてこないんだよね。とはいえ、独特の映像感覚には引き込まれたので、点数としてはこんなものかな。5点(2004-05-09 19:08:36) 9. パーフェクト ストーム w・ペーターゼンのダイナミックな演出のおかげで、決して飽きはしない。しかし、見終わって人間ドラマとしての余韻が何も残らないのも事実。一つだけ出発前の酔っぱらいのセリフに共感できるものがあったが、もう忘れてしまったので引用できず。そのため見返してみようかと思ったが、やはりそこまでするほどでもないな。M・ギブソンが断ったのも納得がいく薄いプロットが致命的。4点(2004-05-09 18:51:27) 10. パーフェクト・カップル どうもM・ニコルズとは相性の悪いおいら。史上最低の主人公を描いた『卒業』にだけ妙に共感できたのだが、それはまた別の話。(興味を持たれる方が万が一いたら、『卒業』のレビューを参照のこと)この人の欠点は、人間の弱さを描く際に妙にシリアスになってしまうことではないか? それもかなり中途半端な。もっと軽いノリでこの大統領予備選を描いていたら、きっともっと楽しめるものになっていたに違いない。役者陣は概ね好演していたので、甘めに採点。6点(2004-05-06 17:09:49) 11. バーニーズ/あぶない!?ウィークエンド アイデアは面白いが、今ひとつプロットが膨らんでいかなかったのが残念。もっともっと仕掛けられる題材だったとは思うのだが。あわてふためくA・マッカーシーはなかなか魅力的。5点(2004-05-06 16:56:13) 12. バートン・フィンク 《ネタバレ》 コーエン兄弟の作品は、一見不条理に見えて意外に理に落ちてしまうことが多い。本作はその典型例である。しかし、脚本家が避けることのできない創造の苦悩を、夢という媒体を用いて観客にも追体験させていく仕掛けはうまい。これから観る人は理屈を考えずに、コーエン兄弟が生み出すヴィジュアルイメージに身も心も、そして脳もゆだねるのがいいだろう。とはいえ、そこかしこに「論理」が現れてくるので、クローネンバーグの『裸のランチ』ほど世界に酔うことはできないのが難点だが。 というわけで、作家追体験ソフトとして皆さんには、『バートン・フィンク』→『裸のランチ』→『アダプテーション』の3点セットをおすすめしたい。 体験談:今まで凡人だと思ってた私もこれですっかり脚本家になった気分に浸っております。でも、やっぱり脚本家になったらなったで苦しみっぱなしでもう死にたいです……。 恭人さん(仮名) 32歳7点(2004-05-06 16:52:30)《改行有》 13. ハートブルー 囮捜査で知り合った男二人の友情物語。もっといくらでも面白くなりそうな題材だが、丁寧に心情を描こうとしたため、結果中途半端になってしまった。やはり、アクション映画としてもっとプロットもダイナミックに動かしてほしかったものだ。それはさておき、当時「この世でもっとも美しい男」としてキアヌーを売り出していたのに違和感を覚えたのは俺だけか?! どう見てもA・ドロンの足元にも及ばない。まぁ、俺よりかっこいいのは間違いないんだが……(あたりまえ)。3点(2004-05-06 16:31:33) 14. バードケージ まぁ、R・ウィリアムズとN・レインを見ているだけで充分楽しめる。特にN・レインは『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』でもこの役を意識した感じでカメオ出演していた位、ハマリ役といってよい。しかし、何かしっくりこない。と思ったら、これ、M・ニコルズなのか。やはりコメディとしてのはじけ方が今ひとつこなれていず、硬いのが難点のようだ。もっとドライな味付けであれば、もっともっと面白くなったはず。惜しいっ!6点(2004-05-06 16:24:53) 15. バード・オン・ワイヤー 今思うと、『張り込み』の大ヒットを契機にこの辺りからJ・バダムが職人化しだした。そして、M・ギブソンとG・ホーンというあんまりな組み合わせでも文句を言わず、それなりに仕上げていく手腕はさすが。定石通りのゆるい脚本に資質が全く違うキャスト2人なので、バダムでなければ大惨事になっていたのではないか?とはいえ、やっぱり何も記憶に残らないアクション・ラブ・コメディであることに違いはない。5点(2004-05-06 16:17:45) 16. ハード・ウェイ(1991) 当時はJ・ウッズを『ヴィデオドローム』でしか知らなかったおいら。ぐちょぐちょ銃を持った刑事とさわやかBOYマイケルってどういう組み合わせだ、と驚いた記憶がある。しかし、さすがは職人監督J・バダム!程良いさじ加減で軽妙なバディムービーとして仕上げていて心地よい。「大人の役が欲しい!!」とバタバタと動くマイケルは必見。早く完治して完全復帰してくれ!がんばれ、マイケル!8点(2004-05-06 16:09:29) 17. バード(1988) C・パーカーを題材に孤高の天才の苦悩を扱った作品。実在の人物を描くと主人公を美化し、どうしても描写に偏りが起きてしまうので、あまりこういった作品は好みではない。しかし、本作では普遍的なテーマを中心に据えているため、『アマデウス』同様そのような違和感は覚えなかった。(もちろん、実際のパーカーと作中のパーカーには差異が大きいのだろうが)物を極めれば極める程高くなっていく天井。やはり俺は彼らのような天才の気持ちが痛いほどよくわかってしまうんだよなぁ……すみません、わたくし嘘をついております(反省)。8点(2004-05-06 16:03:36)(笑:1票) 18. バーチャル・ウォーズ 5代目J・ボンド、P・ブロスナン主演のヴァーチャル・リアリティ版『アルジャーノンに花束を』。当時、近未来の代名詞として「ヴァーチャル」という言葉が流行していたなぁ、などと今観ると妙にノスタルジックになれるかもしれない。が、所詮はB級映画で人間の感情のうねりなどは全く持って浅い。やはり、SF映画においても人間ドラマとしての深さが重要であると痛感する今日このごろであった……。4点(2004-05-06 15:48:48) 19. キル・ビル Vol.2 随所にタランティーノ節がひしめき、なかなか魅力的な展開。エル・ドライバーとの死闘などまさに映画史上に残りうるオトシ方である。しかし……どうにも乗り切れない。ここからは、少々個人的すぎる日本びいきの感想になってしまうが、やはりタランティーノに暴走させるほど影響を与える映画は日本映画以外にはないということではないのだろうか? 昨今、日本では韓国映画を軸とするアジア映画が大ブームを起こしている。しかし、タランティーノにとっては、理屈を忘れるほどの心地よさは香港映画にもマカロニ・ウェスタンにも感じられなかったのではないか? 故深作欣二をはじめとする石井輝男・三池崇史といった監督を擁する日本映画界ほど無国籍なアクションものの魅力を伝えられはしないのだろう。これを機に日本人が今一度自国の映画に目を向けることを望みたい。6点(2004-05-05 16:29:56) 20. ホーンテッドマンション(2003) ディズニーとエディ・マーフィー。やはりこの組み合わせ自体に無理がある。エディと子役の掛け合いはそれなりに面白いのだが、如何せん題材とうまくかみ合ってこない。人種差別をするつもりはないが、そもそも『ホーンテッド・マンション』の世界観は黒人には合わないのではないか? まぁ、お子さんがいる方は連れて行ってあげてもいいとは思うが……。それにしても、テレンス・トランプはどうしてこの映画に出てしまったのか。才能の無駄遣いの典型である。4点(2004-05-05 16:15:07)
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