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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ストリート・オブ・ファイヤー 《ネタバレ》 誰かに依存した生き方がロックなわけ無いだろう。だいたい歌詞が悪すぎる。どれだけ曲がロック調でも、歌詞が男に依存した女の歌で、それをやたら熱く歌い上げていても、現代はもとより当時のアメリカでもかなり違和感が大きかっただろう。 そもそも、衣装、車、髪型、音楽等の時代設定が看過できないほどメチャクチャだ。もしわが国だったら、たとえばときは幕末、 町娘が、歌詞はド演歌なドロドロなのに曲調はやたらロックな楽曲を激しく歌い上げてたら、日ごろ通りを我が物顔に騎乗しまわる 旗本の悪童どもにさらわれて、それを伝説のサムライ(髪はツーブロック)が助けに行く、ていうノリだ。何だソレ? 本作品は兎に角、何が言いたいの?って気持ち悪い違和感が最初っから気になって気になって、結局なんにも心に残らない。 日本人は外連味だけでご飯が食べれるので、ある意味心が広い。監督はじめ制作者側からしたら菩薩に見えたことだろう。[DVD(字幕)] 2点(2024-09-01 04:19:08)《改行有》 2. ブレードランナー 2049 《ネタバレ》 前作”LOS ANGELES NOVENBER,2019”の世界では、レプリカントたちの感情の芽生えとまだ生きていたいという渇望が大きなテーマだったが30年後の"CALIFORNIA2049"ではそれらには触れず、あらたに、 魂の所在や「デザインされた(創り出された)もの」と「産み出されたもの」の違いといったテーマを持ち出していて、少し期待したけれど、ほぼ表層をかすめただけで、ぜんぜん掘り下げて無かった。 まぁ、エンタテイメント性も必要な映画の尺では無理難題でしょうね…。 作品世界全体が、CGのお陰で堂々と「昼」を描けるようになったが、細かい霧でいつも白けてるし、所詮CGは質量ゼロなのでわれわれの視覚が誤魔化されてる感だけで、そこに在るって存在感は無いんだよね。だから感動は少なくて「ふーん…」な感じ以上でも以下でも無い。 前作が暗がりの多い部屋や夜の街や雨のシーンが特徴的で、さらに煙や強めのコントラストが多用されていたのは、世界観のためだけじゃなくて特撮効果や模型のアラ隠し(スピナーをつり下げるワイヤー隠し(出来てないけど)等)のためもあって、そういうシーンの数々が(女房に三行半された元・殺し屋)デカードのよく言えばフィルム・ノワール的な、投げやり感とやり切れないエネルギー感を彩っていて、ああ、こんな生き方って格好いいよなー、なんて当時の、私を含む多感な若者らにウケてたとおもう。少なくともそう感じさせてくれるほど、世界と生き様にリアリティが在った。 当時自分はよく、何するともなしに夜の新宿に独りでいたりして、ブレランの夜のロサンゼルスと同じような、絶え間ない喧噪と猥雑さと、群衆の雑踏と刺激的な光で飛び込んでくる情報の洪水の中で、時々ふと空を見上げることがあって、そこは星一つもみえない真っ黒か、月一つあったらめっけもんの空間なんだけど、たぶん心にとっては避難場所みたいなものだった。 それをデッカードがしたら、真っ暗な空をさえぎるようにブリンプが"OFF WORLD(ジャーン!)"って宣伝していて、「やれやれ…」って目をそらすシーンなんか上手くて、如何にも都市生活者らしくてリアリティがあった。 本作のKはデッカードと違って、人間っぽさが設定でえげつなく制限されてるので、まさか飲んだくれてピアノで寝てしまわないし、小さな報酬系(垂れ流すほどのリビドーなんて無いであろう程度の性欲)で満足して、決して女に欲情し暴力的に壁ドンして「抱いてと言え」とか云ったりしない。さらに食欲もあるのか無いのかって感じなので、対面型屋台(店員さんとのコミュ必要)で、「(不味そうな青っぽいエビ天を)四つくれ!」なんてことも恐らく云わない。 もう基本的に毎日が職場(LPD)と自宅アパートの往復で、たまに、ぜんぜん雑然としていないモールの独り席で宇宙食みたいなのたべる程度だったりする。 ・・ただ、なんだかこれってそのまま、80年代の若者と現代の若者の違いのようでもあり、意図的なのかどうか知らないけどとても興味深い。 あと、老いたせいか昔より短気で思慮が浅くなったようなデッカード(H・フォード)より、相変わらずどこか超然としてしまってるままのエドワード・J・オルモス演じるガフの挿入は、ファンサービスでしょうけど元気そうなの確認できて嬉しかったです。 彼が会話中に手すさびに折った紙の牛(闘牛)で看破されたKとは、「おまえは闘牛みたいだな。だが所詮家畜」ってことなんでしょうね…。 そういえば40年くらい前のテレビ番組で、「ロボット刑事K」ってのがあって毎週みてたんだけど、Kサツの仕事しか生きてる役割が無いなんて切なくって、子ども心ながら悲しくて仕方なかった。 このブレランのKもロボットみたいに無表情だけど、JOIに安らぎを求めている時のあどけなさと、ずっと消えない戸惑いの表情は見ていて本当につらい。 とは言え、続編を望むくらいに好い出来だったと思います。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-04-09 03:55:30)(良:1票) 《改行有》 3. スター・ウォーズ/最後のジェダイ 《ネタバレ》 ポー・ダメロンとハックスのコメディの部分、脚本/監督のライアン・ジョンソンは執筆時 『これ絶対ウケル~!劇場内爆笑の渦カクテぇー!!(IKKO風)』と思ってにやついてたのかな、と想像すると少し同情できて彼の罪を少しだけ許したくなるけれど、実際の劇場内ではただただ寒く静まりかえっていただけだった。 こんなのを最初にみせられて、 "I have a very bad feeling about this"と呟いたのは私だけではないだろう。 フィンやポー、ローズたちのようなフォースを持たない“普通の人たち”の活躍は、前作の「ローグ・ワン」では高い熱量で描かれていて、特にフォースかぶれの座頭市とその相棒の友情と玉砕シーンなんかはホロリと来るくらい自分は感動できたのだけど、本作ではまったく活躍とは言いがたいただの無駄な頑張りや愚かさしか無くて当然ながら共感も感動も無かった。 もしかすると脚本/監督のライアン・ジョンソンは、“普通の人たちがヒーロー(ヒロイン)ぶったところでこの程度のドタバタ劇にしかならないのが現実だよ”、と言いたかったのかなと今は解釈している。 だがそんな夢も希望も無いスター・ウォーズはこれだけにして欲しい。 私の中では残念すぎて泣ける、という希有な作品になりました。[映画館(字幕)] 2点(2017-12-25 17:31:30)《改行有》 4. スティーブン・キング/ランゴリアーズ<TVM> 《ネタバレ》 似非科学的な屁理屈で、様々な謎について回収したつもりだろうが、いかんせん説得力がまったく無いので またもやキングの妄想に付き合わされただけの気がする何とも不愉快な後味でした。 それにしても毎度毎度、超能力こどもってワンパターン・・・悲しくなります[DVD(字幕)] 3点(2016-04-01 12:05:15)《改行有》 5. スティーヴン・キングのデスペレーション <TVM> 《ネタバレ》 (あーまた・・・?)って感じの キングの、いつもの(笑)だし、陳腐感しか感じない。 ただ、アメリカ人の宗教観ってこの程度なのかと、あらためて愕然とした。[DVD(字幕)] 3点(2016-04-01 09:09:17)《改行有》 6. スティーヴン・キングのローズレッド<TVM> 《ネタバレ》 偶々(タマタマ)、霊能力を使う方と観たのだけど彼によればリアリティが無さ過ぎとのことで、とことん つまらなさそうで申し訳ないことをしました。 自分としても、たしかに怖さとか心理的な不安定感とかまったく感じられず、途中少し寝てましたね。 こんなのが当時は最新の恐怖だったのでしょうか。 あと、アメリカ人って霊能力と超能力の区別も曖昧なのか、それともホラー作家のくせに認識不足なのか 描き方も長尺なのに大ざっぱすぎて色々と悲しくなりました。 時間の無駄でしたね。[DVD(字幕)] 3点(2016-04-01 08:57:43)《改行有》 7. スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 「何年も置きっ放し!」 あのミレニアムファルコンが砂にまみれて放置され動くかどうかも分からない。だが、EPIVの冒険を神話でしか 知らないような若い新しい人たちがファルコンを起動させタイファイターの追撃を、いつかどこかで見た ような逃走劇を演じてかわしていく。 このシーンで初めて、我らのSWが帰ってきたと感じ、EPIVを初めてみて一目惚れした、遠い少年の日と繋がった。 途中アナキン3部作もあったけれど、最初の衝撃が絶大でSWと云えばEPIVであり、ルーク3部作なのだ。 そして、スカイウォーカー家の人物にはやはり砂だらけの背景がよく似合う。その意味でもルーク3部作の続編に ふさわしい序章だ。 ニューホープだったルークが消え30数年が経った設定だと云う。劇中の世界も今自分が見ている世界も、 同じくらいの時が過ぎてしまった。ファルコンが砂漠の中を宇宙と変わらないようなスピードで元気に逃げ回り、 (神話の象徴の一つである)スターデストロイヤーが幾隻も砂に沈み空にそびえる遺跡の中を疾走する。 誰にも、この38年の間、色々なことがあったと想う。当然自分にも多くの事が起き、沢山の想いが生まれそして 消えていった訳で、映像を見ながら不意にそんなことに思い至ってしまった。そして、「希望をあらたに持ち続ける砦(Rook)」を 失っていた自分の心の、想像力の墓がスターデストロイヤーに重なってみえて、思わず胸がいっぱいになった。 同時に、昔と変わらない元気いっぱいのミレニアムファルコンに勇気づけられ憧れるのだ。 序章でさえこれ。全編こんな調子で多くのことに不意打ちで気づかされ、ファンとしてのうれしさと 長い時の経過への想いが ない交ぜになって、感慨というより感無量の連続だった。 あとどうしても云っておきたいのは、今回ハンソロとレイア姫の息子がかつてのダースベイダーのような 立ち位置で出ていて、彼には魅力的な敵としてのオーラが無いとか散々云われているけれど、あの映し方で 間違っていないんじゃないかということ。神話は終わってしまった時代なのだ。彼だけでなく敵軍も、アイデンティティを 失った若者たちの愚連隊であるし、戦後70年が過ぎた現代世界のメタファーと云える。 ソロの息子が自信無さげで猫背でせかせかと歩きつねに苛立っていながら、だけど、マスクの下の目が凄く 悲しそうなのは、もうほんとうに仕方の無いことなのだ。単純明快な悪でもなく、鬱屈してるけど魅力的な愛すべき人物 だと思う。 最後にもうひとつ。フォースとルークを象徴するあのテーマ(原題は「オビワンのテーマ」と云う曲)が 劇中何度も、ルークまたはジェダイ騎士団やフォースを想起させるシーンに使われているのだけれど、その度 なかなかクレッシェンドに盛り上がるまではいかずに止んでしまって、でも最後に、やっと伝説のルークの登場 シーンで(予想通り)初めて、最後まで盛り上がって聴かせてくれて、渋く老成して格好いいマーク・ハミル にも会えて、涙が出ました。(笑)[映画館(字幕)] 10点(2016-01-07 15:06:10)(良:4票) 《改行有》
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