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【製作国 : スウェーデン 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 仮面/ペルソナ 《ネタバレ》 イングマール・ベルイマンの代表作の一つ。 分かりやすいようで分かりにくい、面白いようで面白くない、何とも言えない鑑賞後感。 一度観ただけでは、その魅力を理解できそうもないが、もう一度観たいかと聞かれれば、答えはノー。 深層心理を描き、人間同士の心のぶつかり合い、心理的葛藤を描いていると思われるが、いまいち心に響かない。 いかんせん、全体的に暗すぎる。 『処女の泉』の様に、一瞬でも心奪われる美しさがあれば良いが、この作品にはそれが無い。 言ってみれば、救いようの無い世界。 映像的な独創性、音楽の効果的な使い方等、芸術的観点からみれば傑出した点も数多く見受けられるが、何度も観たい映画かどうかという観点において、私の中では高い評価を出しにくいのが正直なところ。 別に映画に対して娯楽性を求めてはいない。 ただ不快感を残す映画というものに、価値を見いだせない。 ベルイマンはこの映画に相当な力をこめたと感じる。 だが、観る者を意識して作ったかどうかという点において、疑問が残る。 芸術とは、利己的な自己表現のたまものなのかもしれないが、少なくとも私は、観る者を意識した映画を評価したい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-05 01:21:39)《改行有》 2. 渇望 ベルイマン作品はこれで17本目と年季が入ってきたが、本作はその17本の中で最低だった。 断片的で不快でしかないシーンが延々と続く。 それだけで最悪なのに、全体的に自分の人生観と全く合わないし、ラストもとってつけたような終り方。 つまらないだけならともかく、この不快感をどうしてくれるのか・・・というわけで、最低であります。[ビデオ(字幕)] 0点(2008-12-16 19:03:45)《改行有》 3. 鏡の中の女 《ネタバレ》 うーん、ラスト3分がなかったら、評価は最低になったかもしれない。 それだけラストだけが輝いていた。 ・・・老夫婦がいる。 夫は今まさに息を引き取らんとしている。 それを見守る妻。 目の前に横たわっている最愛の夫が、あともう少しで亡くなるであろうことは分かっている。 二人の老夫婦は、死別を目前にしても、決して目をそらすことなく、互いにみつめあう。 そこには悲壮感というより、安らかな空気が漂っている。 互いに重ねてきた年月。 その老夫婦は、互いを見つめあいながら、それらを思い出しているに違いない。 悲しいけど、穏やかなひととき。 ・・・と、まあ、こういったシーンがラストにくる。 一言では到底言い表すことのできない奥深いシーンである。 このシーンが非常に印象的で心打たれたので、なんとか満足はできたものの、2時間のうちの大半は退屈で息苦しくなる内容だった。 なんといっても閉塞感がひどい。 この閉塞感はベルイマンの得意とするところであり、一つの特徴とも言えるが、私は苦手である。[ビデオ(字幕)] 4点(2008-11-24 23:03:50)《改行有》 4. 鏡の中にある如く 《ネタバレ》 精神病が不治の病という設定になっているので、現代の感覚からするとどうも入り込みにくいですね。 精神病患者の身の回りに起る出来事や心理的葛藤を解りやすく描いていますが、それでも解りにくいのです。 最後は神という言葉が連発し、観ているこちらは段々と頭が混乱してきます。 まるで、自分も精神病患者になったかの様に・・・ ベルイマン作品としては、特別映像が綺麗な方ではなかったのが残念です。[ビデオ(字幕)] 5点(2008-04-11 10:38:39)《改行有》
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