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プロフィール |
コメント数 |
1252 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. メタル・オブ・ウォー
《ネタバレ》 アルバニアの映画ということで、物珍しさで見た。途中で出ていた首都ティラナの風景は平和で穏やかな雰囲気で、かつての欧州最貧国も紛争中のコソボと比べれば天国ということらしい。
アルバニアの映画といっても、主人公役の女優は劇中にも登場するプリズレンの出身で、ほかにもコソボ出身の俳優が多く出ていたようだ。アメリカ人役の女優は1995年(紛争前)のミス・コソボだったらしく、劇中この人が妙に美人扱いされていたのはそういう事情かも知れない。
ところで映画の冒頭で「協力 コソボ文化省」という表示が出るので、この映画はいわばコソボ政府公認ということになるようだ。前半の戦闘場面でセルビア軍が悪、コソボ解放軍が正義なのはわかりやすい自己正当化なわけだが、しかし後半の人身売買にもセルビアの思惑がからんでいるとか、赤十字!?(ただの救急車?)が犯罪行為に一役買っているとか、被害者を助けた正義の軍隊が国連機関にテロリスト扱いされるとかいうのは、一体どこまで信用していいのかわからない。そこに真実が全くないわけではないのかも知れないが、第三者としては片方の言い分を丸呑みにはできないだろうと思う。
一方でアルバニア・マフィアの存在自体は他国のせいにはできないだろうし、敵に産まされた子を排斥するアルバニア人社会のあり方も人身売買を助長しているといえるわけだが、こういう自国に不利な要素もこの映画は率直に認めているということだろうか。部外者にはなかなか理解の難しい映画だと思う。
そのほか個人的には、登場人物がみなキリスト教徒なのはなぜかというのが最大の疑問点だった。
なお主人公はなかなか感じのいい人で、こういう心正しい人がまっとうに生きられる社会であってほしい、という思いは感じ取れる気がした。ただ映画としては変に都合のよい展開も多かったりして、残念ながらそれほど面白いとは思えなかった。[DVD(吹替)] 3点(2012-05-09 23:13:03)《改行有》
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