|
1. クジラの島の少女
ニュージーランド先住民であるマオリ族の少女の物語です。実際にニュージーランドへ行くと白人の勤勉さとマオリ人の無気力が目立ってしまうのですが、この映画ではマオリ人の誇りが描かれています。マオリ人にせよ白人にせよ、ニュージーランドにとってはごくごく近年になって現れた外来種ですが、彼らの生活背景は基本的にまったく異なっています。マオリ人と白人とどちらが正しく、どちらが間違っているとか安易には言えません。いかなる立場に立って発言するかで判断が大きく異なってくることを十分に承知した上で鑑賞すればいいと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2009-05-11 06:14:21)《改行有》
2. グッバイ、レーニン!
ベルリンの壁の消失がとある一家にもたらすドタバタ劇です。日本人から見ればコメディタッチが笑いを誘いますが、旧東ドイツの人々が見たらたぶんため息の連続になるのでしょう。東ドイツにとって統一とは、「得ること」と同時に「失うこと」でもありました。主人公一家に限らず、巨大なものに依存しきって生きることにひそむ危うさは私たちの日常生活の中にもあまねく存在しています。話は変わりますが、「善き人のためのアリア」ではこの時代を体制側の人間の目で描いています。[DVD(字幕)] 7点(2009-01-23 06:51:01)(笑:1票)
|