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1. ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士
《ネタバレ》 エリカを始めとするミレニアムのスタッフたちのふがいなさに仰天した。ロシアのスパイが絡んだ公安関係のネタを追ってるのに、脅しのメールが数通届くぐらいで動揺するとは、絶句もいいところだ。モンスターペアレンツの「殺してやる」という類のクレームですら対処できないんじゃないかと皮肉りたくなる。ちなみに小説の中の彼らは、命がけでやばい橋も渡るし、敵にひるむことなく問題提起に奮闘している。もし原作者のスティーグ・ラーソンが存命でこのヤワなミレニアムを見たら、どれほどがっかりすることか。
また、サブタイトルの「狂卓の騎士」は「円卓の騎士」をもじっていると言われている。ミカエル1人が勇ましくても仕方がないのだ。原作を読んでいる鑑賞者ならこれでもいいのだが、先入観なしに観る人のためには、やはり映像を主体とする手法で、もっと明確に筋を組み立て直すべきだったと思う。つまりリスベットを救わんとする仲間たちと敵グループの2大勢力をくっきりと浮かび上がらせた上で、ガチンコ勝負をさせるべきだった。本作ではいかにも未整理でばらばら感が否めない。「ミカエル」「リスベット」これらの名のもとに騎士たちが結託を強めてこそ、たとえ2人が離れていても鑑賞者は安定して観ていられたと思う。[DVD(字幕)] 7点(2013-03-28 23:37:57)《改行有》
2. ミレニアム2 火と戯れる女
《ネタバレ》 ミレニアム1~3すべての原作を読んだ後鑑賞。あの長い話をどう編集したのか見ものだった。各エピソードの取捨選択に納得できて、「さすが」 という感じ。原作にほれ込んだ人が、映像化を楽しむ目的で見る分には充分楽しめる。なつかない山猫のごときリスベットが、かつての上司ドラガンや、親友のミリアム、恩人のパルムグレンに対して、少々びくつきながら上目づかいに相手の出方を伺っているのが、かわいくてしょうがない。ドラゴン・タトゥーをしょいながら、髪をぴんぴんにひっつめ「近寄るな!」オーラ全開だった彼女が、背中を丸めて「・・・怒ってる?」とニャンコになっているのだから、それだけでもう全部許してあげたくなってしまう(笑)。
蛇足ながら1つ。「火と戯れる女」というタイトルに疑問をもつ人もいるのでは。リスベットが戯れているのは他人のPCの中身なのだから、実は火よりもよっぽど危ないのだが。[DVD(字幕)] 8点(2013-03-28 23:32:02)《改行有》
3. ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
《ネタバレ》 ハリウッド版の後で鑑賞。ハリウッド版のリスベットの方が、動きに無駄がなくてキレがよく、眉がないので表情が読み取れない分、危険度も存在感も上回ってて好きなのだが、ミカエルとリスベットが二手に分かれてする調査内容など、煩雑なストーリーをより良く理解できたのは、こちらの方。またノオミのリスベットは、目が神経質に、細やかに動く。目の動きだけで、的確で合理的な判断や決断をぱぱぱぱっと切り替えているのがわかり、いかにも頭のいい女性なんだろうなぁ、という印象を受ける。ミカエルとの相性もマッチしていて、自然に無理なく鑑賞できた。[DVD(字幕)] 7点(2013-03-28 11:16:52)
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