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【製作国 : ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. クラッシュ(2004) 《ネタバレ》 アメリカという名の多民族国家には、実に様々な人種や民族が暮らしています。物語の舞台となるロサンゼルスには、特に多くの人々が共存しています。しかし、共生ではないのです。白人、黒人、アジア系、アラブ系、スパニッシュ系、数えたらキリがない程です。そんな街で起こる、様々な差別と偏見の物語をつづった映画です。映画は絶望感に満ちあふれており、様々な悲劇を引き起こします。その理由が、外見の偏見だったり、人種間のトラブルだったり、身分の差だったりと、多種多様です。これらがアメリカでは、日常的に起きている事実を考えると、いかに映画が悲劇的な内容でも、目をそらすことは出来ません。私にとってあまり得意でないジャンルですが、深く印象に残る作品になりました。出演者にはそれぞれ役名がついていますが、字幕では殆ど出てきませんでした。実際の台詞でもあまり強調されていないようです。ストーリーも画面に出ている人物主体の進め方になっています。これは一個人に起こる特殊な出来事ではなく、いつ誰にでも起こり得る話として、印象づけたかったからではないでしょうか。[映画館(字幕)] 9点(2006-06-05 21:27:46)(良:1票) 2. ナイロビの蜂 《ネタバレ》 見終わって、率直な感想は、「こりゃ、すごい映画だ」ということ。私は完全に打ちのめされました。上映時間2時間ちょっとの間、ずっとボディブローを食らい続け、最後にアッパーカットをもらったかの感触です。映画全体では社会派でありながら、こんなにもロマンティックな映画は、見たことがありません。R・ワイズが追っていた事件の真相が気になりつつ、R・ファインズが妻の深い愛に気付く過程が、とても良く描かれています。"とても良く描かれている"なんて陳腐な言葉しか思い浮かばない、自分の語彙のなさに呆れてしまいます。それ程良くできています。妻を殺した犯人を突き止めるべく、同じ道筋をたどって行くにつれ、いかに愛されていたか、いかに愛していたのか、主人公は思い知るのです。事件の謎を解くサスペンスとしても、一級品だと思います。割と簡単に謎が解けてしまう、とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、この映画はこれでいいのだと思います。主人公が解く謎は、製薬会社がらみの事件と、妻の愛情が確かなものだったのかという、2つあるからです。ビデオムービーのようにカメラを使い、ドキュメンタリータッチで撮影された映像が、事件の緊迫感と、亡き妻の思い出の深さを強調してくれます。本作のグレードから考えれば、オスカーの作品賞候補になってもおかしくないと思いました。[映画館(字幕)] 9点(2006-06-05 21:24:38) 3. ヘヴン 読書をするときに「行間を読む」と言うことがあります。直接的な文の表現を読みとるだけでなく、文章の流れから全体の雰囲気を掴むことが読書における楽しみ方の1つです。 この映画にも同様なことが言えます。登場人物達からはハッキリと感情を表す言葉があまり聞けません。しかしながら、何故か考えた事や感情が伝わってくるのです。主人公2人の想いと未来への希望が、スクリーンから感じられました。 また、クシシュトフ・キェシロフスキには珍しく、エンターテイメント的な部分もあり、すごく楽しめました。この辺りは監督の影響かもしれませんね。[映画館(字幕)] 9点(2003-12-15 23:41:27)《改行有》 4. アメリ 小説の連作短編集のような構成ですね。周りの人々を少しずつ幸せな気分にしていくその方法がとても面白い。その中に、実話が入ってることに気が付いた人いますか?[映画館(字幕)] 9点(2003-12-11 20:44:11) 5. めぐり逢わせのお弁当 とてもさわやかで、ほのぼのしてて、心温かくなる映画です。序盤にインドの習慣を説明するようなシーンが続いて、何も知らない我々にはとても分かりやすい構成になっていました。手紙で気持ちを伝えあうって、いいものですね。今年最高の拾いものかもしれません。近頃はイルファン・カーンが出ているだけで、面白い映画かな、と思ってしまいます。[映画館(字幕)] 8点(2014-09-12 00:23:35)(良:1票) 6. 善き人のためのソナタ 心境の変化を語る台詞は一言もありません。ですが、信念が傾いていく主人公の気持ちが、良く理解できるのです。歴史的事実とうまく掛け合わせて作られた映画でした。[DVD(字幕)] 8点(2007-12-22 18:28:47) 7. ボーン・アルティメイタム 「最高!」とは言いませんが、最上級の面白さです。ストーリー自体はあまり面白いとは思いませんが、俳優陣の演技と、監督の演出、それと編集で、ハラハラドキドキの2時間が味わえます。J・スタイルズがとても良かったです。[映画館(字幕)] 8点(2007-11-17 00:05:32) 8. 007/カジノ・ロワイヤル(2006) カッコイイ!これまでのボンド映画は何だったのかと思わせるほど、荒々しい作りです。極限まで余計なものを廃して、これまでとは違う、猛々しいボンド像を作り上げています。D・クレイグのボンドは次が楽しみであり、真価を問われるでしょう。[映画館(字幕)] 8点(2007-01-05 00:17:26) 9. クジラの島の少女 とても力強い映画でした。民族や宗教の話には、理解できないことが多くありますが、マオリ族を扱っているこの映画では、万国共通の問題である、個人の尊厳や、男尊女卑社会への批判が含まれています。こういった社会問題を取り上げたくて作ったのではないのでしょうが、短い上映時間の中で、深く掘り下げられています。部族に伝わる伝説と、現代社会の状況の差が、この物語の1番のポイントではないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-09-02 23:24:45) 10. シャーロット・グレイ 軽い気持ちで戦争に参加したら、とんでもないことが待っていた、といった内容です。向かった先で知り合った人達に次々と良くないことが起こり、自分の果たすべき使命について考え始める、成長の物語と言えるでしょう。始めは初々しさが漂っていたケイト・ブランシェットに、最後では凛とした厳しさが感じられ、すごい女優だなと思いました。ラストにやや不満が残りますが、拾いものの一作でした。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-15 23:53:26) 11. 民族の祭典 率直に、面白かったです。陸上競技がいろいろと映し出される中で、臨場感が感じられました。こういう演出がどうのこうの、とかは全く分かりませんが、各競技をワクワクしながら見ることができました。競技者の表情をアップで撮っているところがいいですね。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-17 22:43:41) 12. ラッシュ/プライドと友情 映画館で見るべき映画でした。あのエンジン音は、TVでは伝わらないと思います。レースシーンの迫力もなかなかでした。絶対にスクリーンで見るべきです。主役の2人が良かったですね。お互いの代表作になるのではないでしょうか。面白かったです。[映画館(字幕)] 7点(2014-03-08 00:14:04) 13. アンコール!! 登場人物たちの会話が面白いです。それと、使われている音楽が何か、考えながら見ているのも楽しかったです。V・レッドグレーヴがとっても魅力的でした。若い頃の映画を見ていると、どっちかと言えばクールビューティーだと思いますが、年輪が増した今では、お茶目さの方が際だってます。[映画館(字幕)] 7点(2013-08-02 23:10:59) 14. ドラゴン・タトゥーの女 評判どおり、おもしろかったです。わりと長い上映時間でしたが、そんなことは気にもなりませんでした。とてもテンポがよいストーリー展開なので、次から次へと衝撃的な出来事が起こります。何十年も謎となっていた出来事のわりには、新しい事実が簡単に判明してしまうという、上映時間の都合による事情もありますし、R-15指定の原因となるようなシーンは余計だったなとも思えますが、そういったマイナス面を差し引いても、楽しめました。[映画館(字幕)] 7点(2012-02-26 00:36:34) 15. M:i:III シリーズ三作目は、渋めのアクションと表現するのがピッタリだと思えます。もちろん絶対に生身の人間には不可能なアクションばかりですが、この映画を見ていると、危機に陥ったときにはできてしまうかも、と思わせてくれます。時間の流れがTV的な作りになっているところが、この監督のこだわりとも思えました。それにしても豪華なキャストです。この映画の後に有名になった人もいますね。それだけこの映画には才能が集結していたという証になります。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-27 19:40:10) 16. ビヨンド・サイレンス 《ネタバレ》 聾唖者を扱った映画はいくつかありますが、これほど音にこだわった映画は珍しく思えます。大概は意思疎通がうまくいかないことに重きを置いていますが、この映画ではそれだけでなく、それぞれの人としての思いや感情を扱っています。それだけに、親子間の問題だとしても、これといった特効薬があるわけでもなく、それぞれが少しずつ歩み寄るという結末が、もっとも自然であると思えました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-18 16:19:57) 17. 終着駅 トルストイ最後の旅 愛情の形や、政治的な思想の話題まで、思いもよらない映画の出来の良さに驚きました。出演者の演技がしっかりしていることと、ストーリーが簡潔で分かり易いことが、映画の良さに繋がっていると思いました。[映画館(字幕)] 7点(2010-10-04 16:34:57) 18. 愛を読むひと 予告編はたくさん見ていましたが、このようなシビアな内容だとは思いませんでした。出演者は英語圏の俳優が多く、全て英語での台詞ですが、ドイツ映画みたいなものです。K・ウィンスレット演じるハンナに想いを寄せる少年(青年)の心の揺れ具合が、とても切なくたまらない気持ちになります。[映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 00:24:08) 19. トロピック・サンダー/史上最低の作戦 何故か思い出せないのですが、見ている間、ずっとクスクス笑っていました。"ここは笑うところですよ"というような、変に笑いを押しつける場面がないことが、この映画を少しだけ上品にしていると思います。大物スターが変な役で出てますが、それはそれでハマってました。[映画館(字幕)] 7点(2008-12-08 21:34:56) 20. ヒトラー 最期の12日間 まるでドキュメンタリーを見ているかのような錯覚すら覚えるほど、リアリティのある映画でした。監督の個人的な主張はほとんど反映されておらず、あくまで歴史の真実を伝えようとしています。多くの人々の視点から語られているため、これといったクライマックスがなくなってしまったのが、唯一残念な点であります。邦題はもう少し考えてつけて欲しかったよね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-22 18:13:17)
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