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【製作国 : ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. コリーニ事件 《ネタバレ》 とにかく、ひとり一人の役者の小さな演技にものすごい説得力があって楽しめた映画だった。 とはいえ、ストーリー全般にもやもやが残った。どうも納得感がないのだ。 それでちょっと考えたり調べたりした結果、こういうことではないかという結論に至った。 ドイツは、「第二次大戦後、ナチスの虐殺が政権崩壊から20年を経た65年に時効になることが問題になり、連邦議会は起算点を西ドイツ成立の49年に変更した。その後、諸外国の圧力から時効を30年に延長し、その期限となる79年に謀殺の時効を廃止した。」(wiki公訴時効より)という前提がある。 それに対して、日本では、そもそも「公訴時効は15年、2004年法改正で25年に延長、2010年に公訴時効は廃止され、現在殺人罪に公訴時効」であり、第二次大戦の戦争責任の関係で、関係諸国から圧力をかけられたこともない。小林某が、当時の国際法では、便衣兵戦術は「一般市民に多大な被害をもたらす為に国際法で禁止されていた」(wiki便衣兵)という理由で、中国人の虐殺を正当化していたりする。 つまり、「当時の法では有罪でないのであれば無罪。そもそも時効。」という理屈がまかり通っていて、私の頭もなんとなくそちらに傾いていたようなのである。 ドイツが戦後責任をあいまいにしたり隠そうとすることが皆無というわけではないだろう 主人公の弁護士にトルコ系を充てていることからも、そのことが透けて見える しかし、ドイツ人たちが、日本人とは次元が違うところに自覚をもっているということなんだろうとも思った ところで、ファブリツィオ・コリーニが殺人後、なぜ固い沈黙を守ろうとしたんでしょうか? 自分の行為を正当化するつもりはないことは分かるのだけれど、正義に反する法制度や、非道なナチの行為を暴くためにも、いうべきことは言えばよかったのでは? これもモヤモヤの1つでしたね[インターネット(字幕)] 7点(2025-05-15 11:03:53)★《新規》★《改行有》 2. アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男 バウアーを単なる正義の遂行者としてではなく、同性愛者で、ユダヤ人だからこその正義を貫こうとする姿勢の、複雑な人物として描いているのには大変共感を覚えて 部下であり、同性愛者であるアンガーマンの存在が、すばらしい演技(同性愛者としての性的欲求が、スクエアである私にも伝わってくる・・)とあいまって、物語にすばらしい奥行きを与えている。 難点と言えば、物語が分かりやすすぎてシンプルすぎることか[インターネット(吹替)] 7点(2025-05-14 14:17:49)★《新規》★《改行有》 3. 女は二度決断する 初見は8年前、恵比寿ガーデンシネマ 時間がやや短いせいもあるけれど、最後までゆるみなく一気にたたきこまれた が、鑑賞後の「ゆさぶられた感」はあまりなかった そして時は過ぎ8年後、プライムビデオで再鑑賞 初回に気が付かなった意味とか象徴についても気が付けたせいで、納得感は増した しかし、頭ではわかるが、「ゆさぶられる」という感じではなかった 結局のところ、彼女の置かれた「ドイツ在住のドイツ人女性で、薬物犯罪を犯した夫であるトルコ人を愛し、二人の間に最愛の息子がいる」というポジションに感情移入しがたい部分が多いからなんではないかと思いました 3mA18/4/29 ohnSX[映画館(字幕)] 6点(2025-05-11 19:44:08) 4. ハンナ・アーレント 《ネタバレ》 映画のできそのものより、話の前提となる理屈が混乱していて、もやもやする このての映画は、ある程度以上の論理性と知識を有する人間を対象にしているのだろうから、論理や話の筋道を大事にしてほしい ハイデガーとアーレントとの関係の描き方が中途半端 30歳代半ばのハイデガーを、映画公開当時60歳のKlaus Pohlに演じさせているのは、悪意があるとしか思えない と、色々難癖をつけたが、全体とすれば佳作だと思う == 私の理解が間違いなければ、アーレントは(この映画で扱われていることに関していえば)、次の2つを主張している ①アイヒマンは極悪人などではなく小心者の小役人にすぎず、彼の悪は表層的で凡庸である(悪の凡庸さ)がゆえに、容易に社会に広がり世界をむしばむ恐ろしさがある ②ナチの所業にはユダヤ人指導者が関与しており、彼らはなぜ抵抗できなかったのか、彼らのモラルがなぜ破壊したのかという問いを投げかけることは重要である (近年では、①について、あまりにもアイヒマン個人の「悪」を軽視し、自説に都合の良いように単純化されているという非難があるが、これはもちろん映画の中ではとりあげられていない) もやもやするのは、ユダヤ人たちが、①②どちらに怒っているのかがぼやけていること どうやら、最後の方になると②のほうが強調されているようだが、かりに②を非難するのであれば、もうちょっと彼らの理屈を語らせてほしい というのも、アイヒマンの裁判で、ナチにユダヤ人の中央組織を作らされ、その組織が収容所の現状を知りつつユダヤ人移送にかかわっていたことが明らかにされ、しかも傍聴者(多分ユダヤ人)が怒りを訴えて外に出される場面が描かれているからである[インターネット(字幕)] 6点(2025-05-07 11:21:57)《改行有》 5. 顔のないヒトラーたち 真実や正義に敬意が払われるということは、本当に大切なことだと思う 映画的には、後半のヨハンの心の動きについていけず、息切れした感じがする[インターネット(字幕)] 5点(2024-11-22 01:19:31)《改行有》 6. エニグマ サスペンスの要素である,ストレスや駆け引きが,今一つうまく表現されていない映画.主人公の神経衰弱の原因やクレアの正体に焦点が行ってしまい,暗号が突然変わったことが問題になっているというのを理解しにくいまま進むので,最後の方で,「ああ,そういう映画だったのかあ」と肩すかしをくらう. 評価できるポイントは,ケイトウィンスレットがぱっとしない女性を演じる姿と,え,これがサフロン・バロウズなの,という驚きのみ.[DVD(字幕)] 4点(2017-03-21 11:09:35)《改行有》 7. スノーデン 久しぶりに途中で飽きないで,眠くらならないで一気に見られました.アメリカの彼女以外,全員本物の方が外見が魅力的なのは,ちょっと笑えました.リベラルってやっぱりお金持ちなんだなあ,という妙な感心をしました.[映画館(字幕)] 7点(2017-03-07 20:35:58) 8. ドクトル・ジバゴ(2002)<TVM> キーラナイトレイの透明感は良かったのだが,ストーリーに対する説得力を与える演技力はないように思えた.これは短縮したためのせいもあるのだろうけれど.映画版を好きなので,それと比べながらみることで楽しめたというところでしょうか.[DVD(字幕)] 5点(2017-01-15 10:32:47) 9. 独裁者と小さな孫 楽しくみることができましたが、もう少し深められるプロットではないかと思いました。独裁者やその国の背景が、たぶん敢えてだと思いますが、ほとんど書き込まれていないために、ちょっと平板な印象でした。[映画館(字幕)] 5点(2016-04-24 09:29:29) 10. リリーのすべて 終盤のヴァレイの抑圧された風景に、リリーの心的風景を重ねて、思わず涙してしまった。オスカーをもらったアリシア・ヴィキャンデルの演技が、アールデコというより、現代風なのが浮いていたようにしか思えなかったところが残念であったが、素敵な映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2016-03-20 00:21:50)(良:1票) 11. エリザベス:ゴールデン・エイジ 史実とは、きっとあまり符合していないのだと思うが、芸達者の俳優の演技に納得感のある映画。 続編ではあるが、前作とは造りが違っているので、前作が好きな人には、この作品はいまいちと感じるだろう。[DVD(字幕)] 7点(2014-01-04 12:44:21) 12. マンマ・ミーア! 悪いところはないと思うのだが、良いところもなかった。[DVD(字幕)] 5点(2013-12-31 15:12:48) 13. シカゴ(2002) レネー・ゼルウィガーもキャサリン・ゼタ=ジョーンズも素晴らしいと思うのだが、レネーはブスだし、キャサリンは体が男過ぎる。そして、リチャード・ギアが古い。[DVD(字幕)] 7点(2013-09-12 23:38:31) 14. 私は「うつ依存症」の女 原作が優れているせいだと思いますが、とてもきちんと作られていると思いました。まあ、こんな状態を「うつ」と呼んで投薬治療するんだから、精神医学は混乱しますね。相当な認知の歪みの方が問題で(だからといって、認知行動療法が有効とは思えないが)、両親から伝わる、対人接触の困難さを俎上にあげるべきんなんでしょう。[DVD(字幕)] 7点(2013-08-16 20:32:45) 15. 愛を読むひと 現代に生きる日本人の私には、十分理解できていないことも多いのだろうが、ケイト・ウィンスレットの演技からは、全てが、伝わってきくるような心持がした。レイフ・ファインズは、何を演らせても同じだからしょうがないのだが、彼からは何も伝わってこなかった。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-28 23:19:51) 16. おとなのけんか 単純に面白い映画なのだが、私的に大好きな女優2名が、妙に演じすぎていて、ちょっと辟易する。ヒッチコックへのオマージュがあるのかないのか分からないが、みえみえな伏線が気になる。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-05 15:50:28) 17. トラフィック(2000) 気合いを入れないで寝っ転がって見ていたので、なにがなんだかわからないうちに終わった。ただ、きちんと気合いを入れて正座してみると、絶対に良い映画らしいことだけは分かった。もう一度、絶対見直そう。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-11-12 15:36:02) 18. 愛のめぐりあい 久々にミケランジェロ・アントニオーニの片りんを感じられる作品になったのは、ヴィム・ベンダースのおかげなのか、右片麻痺のおかげなのか、それとも、ヴィム・ベンダースにもかかわらず、右片麻痺にもかかわらず、なのか。[DVD(字幕)] 6点(2011-10-12 21:29:35) 19. ワルキューレ 《ネタバレ》 芝居はうまい、絵は良い、しかし、何か物足りない。う~ん音楽かな。「ヒットラーだけの暗殺に専念しておけば」という意見の方々、ぜひ、軍とか組織とか歴史とかに触れてみて、もう一度みてみてください。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-07 23:01:17) 20. es[エス](2001) 《ネタバレ》 普通に面白いとは思うのですが、伏線を拾いきれてないのや、解かれない疑問が多く生じるために、納得いかない感が強く残ります。眼鏡で撮影したのはなんだったのかとか、記事を書く約束はどうなったのかとか、閉じ込められた箱の中にドライバーがなぜ入っていたのかとか、箱がなんであんなすぐ壊れるのかとか、看守は家に帰れて囚人だけ閉じ込められるのはあまりにも不公平ではないかとか、なんでドラが面会日が分かったのかとか、とか、とか。[DVD(字幕)] 6点(2011-01-06 14:59:41)
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