みんなのシネマレビュー
枕流さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  危険なメソッド 演技は良いが、ドラマとして脚本の魅力が薄い。これだけのキャストを揃えて惜しいが、失敗作と言わざるを得ない。[映画館(字幕)] 5点(2012-11-10 10:21:37)

2.  裏切りのサーカス 原作既読。こいつら、なんてかっこいいんだ。[映画館(字幕)] 8点(2012-07-02 20:36:08)(良:1票)

3.  おとなのけんか 笑いすぎて死ぬかと思った。[映画館(字幕)] 9点(2012-06-30 14:44:54)

4.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 出だしは流石のフィンチャークオリティだが、ラストのツンデレに気持ちが萎えた。一気にリスベットがダサく見える。[映画館(字幕)] 6点(2012-06-30 14:42:59)

5.  ゴーストライター 《ネタバレ》 とてもまっとうに作りこまれたサスペンス映画。ストリングス主体の重厚な音楽が、骨太なストーリーを盛り上げる。登場人物の行動には動機がよく分からないところも色々あるし、最後のトリックも陳腐極まりないのだが、舞台設定と登場人物の心象風景が妙にリンクしており、それが僕にも伝わってきて興奮できたので良しとしよう。これが巨匠の風格なのか。何が面白いか分からないんだけど、「オーセンティックな映画を観た」という満足感は得られました。[映画館(字幕)] 6点(2011-12-24 23:11:38)

6.  三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 《ネタバレ》 子供の頃に原作を読んだ。冒頭の人物紹介を兼ねたヴェネツィアのシーンからいきなり原作と関係が無く、この監督らしいなとニヤリとした。その後のダルタニアンが三銃士皆と決闘する流れになるくだりは、ああそうだったそうだったと懐かしかった。 豪華な衣装と豪華なロケ地と豪華なキャスト。三拍子揃った快作である。特に宿敵ロシュフォール役としてマッツ・ミケルセンが出てきたのは嬉しい誤算だった。リシュリュー枢機卿役のクリストフ・ヴァルツの影が比較的薄かったのは残念だが、この映画はミレディー、つまりミラ・ジョヴォヴィッチのための映画なのだからそれも仕方ない。 ダ・ヴィンチのお宝も飛行船のアイディア以外は全て失われちゃったけどそれでいいのか?とかミレディーがあんな高いところから落ちて何で死なないのか(まあ死ぬ訳ないとは思っていたが)?とか言うのは無粋。少なくともストレス解消には役立った![映画館(字幕)] 6点(2011-11-12 21:16:42)《改行有》

7.  パラダイス・ナウ パレスチナの自爆テロのニュースを見るたびに、なぜなぜと思い続けていたが、この映画を観て少し分かったが気がした。あくまでも分かった気がするだけで実際は違うのかもしれないが、実行犯の彼らの気持ちに共感できた。 あっさりと自爆テロに協力しようとする彼らの気持ちが理解できないという意見もあるが、私は比較的すんなり理解できた。彼らはあらゆる未来を閉ざされている。特にサイードは物事を考える能力に恵まれているのに、大学などは夢物語で自動車の修理工しか職が無い。イスラエルに膝を屈して就労ビザを取ってもたいした職につけないのは目に見えている。自分の能力を生かせないのは本当につらいことだ。「やってられない」という思いが強いだろう。まして、彼は父親がイスラエルに対する協力者とみなされ処刑されている。汚辱を晴らすためにも実行犯に応募するのは無理が無い。 インテリ役の女性(スーハ)を登場させたのも効果的だった。イスラエルによる占領という軍事的暴力に自爆テロという暴力で対応することの不毛を説く彼女の主張は分からないでもないが、対立の現場であるヨルダン川西岸地区(ナブルス)で生まれ育ってきたサイードたちには通じないのは自明のことだ。いわゆる「暴力の連鎖」。その哀しさを盛り込むことで、ストーリーはぐっと深みを増した。 実際にテロを実行するに当たって、ハーレドやサイードの心の動きの過程が分かりにくいのが難点だが、作られた価値は十分にある。もっとこういう映画が日本にも入ってきて欲しいと思う。DVD特典映像の監督インタビューも一見の価値あり。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-26 00:42:55)《改行有》

8.  ハンナ ケミカル・ブラザーズが音楽を担当するアクション映画ということで、興味津々で観に行った。確かに音楽は映画の内容とうまく調和していたと思うのだが、脚本が一本調子なので、観ていてそれほどワクワクしなかったのが正直なところ。シアーシャ・ローナンもケイト・ブランシェットも好きだし演技も良かったので、この点数をつけるが、ラストに至るまで何も捻りが無いのは困ったものだ。 さらには、エリックのキャラクターややっていることがそもそもよく分からない。娘を復讐マシーンに仕立て上げるなら、せめて仇敵の顔ぐらいは事前に教えておくべきではないか。本ばっかり読ませて音楽をはじめとする現代文化に全く触れさせないというのも、ちょっと解せない。挙句の果てに、サバイバル術やら殺人術を散々教授しておいて、最後はやるかやらないかはお前次第という放置プレイにも戸惑いを覚える。いくらなんでも色々と説明不足過ぎやしないか。[映画館(字幕)] 5点(2011-09-11 19:42:30)《改行有》

9.  そして、私たちは愛に帰る 《ネタバレ》 ドイツとトルコを舞台に絡み合う登場人物それぞれの人生。親子の愛憎が軸に据えてあり、とてもストレートでシンプルな映画だった。出会えそうで出会えないネジャットとアイテンやアイテンとイェテルの運命も胸に響いたが、何よりも親子の絆というものについて考えさせられた。 淡々とした映画で、泣くほどには心を動かされなかったが、ぐっと来るものはあった。この監督が「ソウル・キッチン」を撮るのかと思うと面白い。次作にも期待したい。[DVD(字幕)] 7点(2011-04-09 21:21:07)《改行有》

10.  白いリボン 《ネタバレ》 ミヒャエル・ハネケという監督の名前は、私の中でラース・フォン・トリアーレベルの禍々しい響きを持っていて観に行くかどうかかなり迷ったが、パルムドール受賞ということでミーハー気分で観に行ってみた。鑑賞後の感想を一言で表現すると「思っていたほど怖くない。面白い」。ジェットコースターに乗った子供のような感想になってしまうが、それが正直なところだ。「ファニーゲーム」は正視できないだろうと容易に想像されるため、鑑賞を回避しているが、今は食わず嫌いせずに、観てみようかなという気持ちになっている。 主要な登場人物は男爵一家、その家令一家、牧師一家、医師一家、小作人一家の5家族と村の学校の教師(=狂言回し)。第一次世界大戦勃発直前のドイツのとある村で奇妙かつ陰惨な一連の暴力事件が続発する。結局、事件の多くは犯人が謎のまま終結してしまう点には、ハリウッドファンとして煮え切らなさを感じるが、それぞれの家族の抱える問題を同時並行で丁寧に浮き彫りにしていくという作り方は確かに上手で、長尺にも関わらず、最後まで全く飽きなかった。 この映画はたくさんのテーマを扱っており、正直に言って全てを感じ取れたか自信がないが、歴史的に見れば、第一次世界大戦(およびその敗北)というカタストロフの予兆、暴力を賛美するナチズム台頭の予兆を感じ取ることが出来る。映画そのものを観れば、行き過ぎた父権主義とそれに対する子供たちのリアクションが主なテーマということになるだろう。父に反抗する子供、父からの暴力を受け入れる子供、父から受けた暴力を他者に向ける子供、父を愛し続ける子供、さらには父権主義の傘を利用する子供など様々な子供が描かれる。子供のもつ純真さとその裏返しである独特の不気味さが不穏な雰囲気を醸し出し、映画のテンションを高めている。 また、全編モノクロである上に一切BGMを用いないことから、不思議な透明感が全編を包んでいる。撮り方にも特色がある。カメラを固定し、その枠から登場人物が出たり入ったりする場面が多くて、これもこの映画の「静けさ」を表現するのに適していると感じた。 ただ、思ったことをだらだらと書いていくだけで、ふと気づくとこのようにレビューの量が膨大になってしまうほど興味深い映画だったが、残念ながら、陰惨な映画が苦手な僕は再鑑賞する勇気がなかなか出ない。でも確かに優れた映画だと思う。[映画館(字幕)] 7点(2011-03-26 23:56:17)《改行有》

11.  ソウル・キッチン 《ネタバレ》 ちょっと間違ったらトレンディドラマになってしまいそうなぎりぎりのポイントで踏みとどまった作品。食堂を営むジノス(太ってるくせに彼女は美人)のもとにトラブルメーカーのイリアス兄貴が帰ってきて、さらに変わり者の天才シェフが絡んですったもんだあった末にまあるく治まるという限りなく陳腐な設定にもかかわらず、最後まで飽きることなく観られた。料理はおいしそうだし音楽は最高だし、それだけでもういっかと思えちゃう自分の鑑賞眼はまだまだ甘い。 外人って本当に自由だよなあ。20~30代のドラマなのになぜか大学時代を思い出した。おれも一旗上げたくなってきたぞー![映画館(字幕)] 6点(2011-03-10 21:19:43)《改行有》

12.  リトル・ランボーズ 《ネタバレ》 「銀河ヒッチハイクガイド」の時も感じたが、この監督のユーモアセンスは正直に言ってちょっと僕のセンスと合わないし、理解しにくい。この映画でもディディエのキャラクターがよく理解できなかったし、カーター兄が急に素直になるラストのご都合主義も鼻についた。ウィルの母親がプリマス同胞教会から抜ける過程もちょっと唐突だ。 ただ、人が何かに一生懸命に打ち込んでいる姿は美しい。主人公のウィルとリー・カーターがカメラを担いでキラキラした笑顔で走り回っている。共に父親が不在である彼らが、「ランボー」に感化され、ランボーの息子として父親を救出するというストーリーに熱中し、正反対の性格でありながら互いに協力して何とかして良い映画を撮ろうと奮闘している。その彼らの姿を観ているだけで泣けて泣けて仕方がなかった。映画作りに目覚め、挫折し、最後にその経験こそが人生の転機になるという流れは、王道であるが故の気恥ずかしさもあるが、感動的でもあった。「ランボー」の原題である「First Blood」(「先手」、「先制攻撃」の意)という言葉を台詞回しでうまく利用した中盤の喧嘩シーンも忘れがたい。7点はつけざるを得ない。ああ、子供の映画にはどうしても甘くなってしまう。[映画館(字幕)] 7点(2011-01-09 18:56:36)《改行有》

13.  ゴスフォード・パーク 複雑と評判のこの映画。何度も繰り返して同じ映画を観たくはないので、一発で理解しようと、何度も映像を止めながら専門サイトと首っ引きで鑑賞した。公式サイトが閉鎖(?)されており、人物相関図をネット上で見つけられなかったため、三姉妹の年齢関係や主人と召使の対応関係を覚えておくのが難しかったのが残念だったが、それなりに内容は理解できた。 露悪的と言ってもいいほど、当時の上流階級および召使階級の偽善や俗物根性などの人間の持つ醜悪な一面が取り上げられる作品だが、そのエピソード一つ一つは比較的あっさり描かれているため、不快感はない。むしろ、一人ひとりの視線や表情、口調などから多くを読み取ることができ、なかなか面白い作品になっている。「日の名残り」の舞台を描いているにもかかわらず、監督や取り上げるテーマが異なるため、まったく趣が異なる作品になっているのも興味深い。 登場人物が多すぎて、僕のような外国人では、彼らの会話や関係性について行けない部分があるのがもどかしいが、アルトマン映画とは相性が良さそうなので、引き続き鑑賞していきたい。皮肉りながらも登場人物一人ひとりの人物像を公平かつ丁寧に描く作風は大好きだ。[DVD(字幕)] 7点(2010-11-06 21:01:09)《改行有》

14.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 日本公開に向けて署名までしたのに、居住地域では公開の予定がなく、危うく観られないところだった。上京の際に鑑賞。鑑賞中はただもうひたすら笑っていた。署名した甲斐があった! 結婚式を翌々日に控え、バチェラー・パーティーで泥酔してしまった4人の男たちだが、翌朝気づくと新郎がいない。酔っ払って誰も昨夜の記憶をなくしている中、必死に新郎を探す3人だが、酔っている間にかなり無茶をやらかしたようで、次から次にトラブルが舞い降りてくる。 登場人物3名(新郎を除いて)のキャラがあまりにも立ちまくっている。一緒にいさせて面白い絶妙のキャラ設定と言えるだろう。モテる色男、マジメな男、ちょっと精神的にぶっ飛んだ男。なかなかすぐ仲良しにはなれそうにない3人だ。この凸凹トリオが新郎を翌朝以降必死に探すのだが、探している最中の3人のやり取りが傑作である。会話の噛み合わなさ、気持ちのすれ違いがたまらなく可笑しい。 加えて、イベントもてんこ盛りだ。僕は予告編を観てしまっていたのだが、予告編は観ずに観た方が良いだろう。まさにあっと驚く展開の連続。ラストも爽快で、シモネタが大丈夫なら(そんなに多くはないが含まれる)、絶対に観たほうがいい映画だ。最近観たコメディでは「ホット・ファズ」に次いで面白かった![映画館(字幕)] 8点(2010-09-20 22:39:55)(良:1票) 《改行有》

15.  ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 よくあるミステリーものの範疇を出ない作品。リスベットという女性のキャラクターはそれなりに面白いのだが、全体的に演出が地味で、物足りない印象だった。ナチスだの性的虐待だの、陰影の濃い、どす黒いストーリー展開は比較的好みだが、主演二人や脇役にぐっと惹きつけられるものがないのが残念。特にラストでリスベットが普通の女っぽい格好をしていたのにはがっかりした。それじゃ全然かっこよくないじゃん。[DVD(字幕)] 5点(2010-09-06 22:42:01)(良:1票)

16.  スコルピオンの恋まじない どれを観ても、ウッディ・アレンは面白い。この作品でも、肝心のからくりは観客に完全に教えておきながらも、次に話がどう展開するのかやきもきさせる手法は流石だ。途中で若干中だるみする部分もある(2件目の窃盗のあたり)が、ラストのオチは僕の予想のもう一つ上を行っていて、すっかり騙されてしまった。 字幕では彼のせりふ回しを完全には理解できてはいない気もするが、それでも笑っちゃうんだから仕方が無い。男の持つ滑稽さを冷静に見据え、さらに絶妙なシチュエーションを設定することでその滑稽さを最大限に増幅して観客を笑わせるのは、毎度ながら本当にすごい職人芸だと思う。小品なれど安定した一作。シャーリーズ・セロンの使い方がもったいないのが、アレン映画らしくてまた良い(笑)[DVD(字幕)] 7点(2010-08-08 23:29:58)《改行有》

17.  クラッシュ(2004) 群像劇の王道みたいな作品で、何と言うか「まっとう」な作品。一口にアカデミー賞作品賞と言ってもいろいろな映画が取っているが、この映画が取ったときは地味な映画だったけど、凄く納得感があった。ただし、群像劇だと「トラフィック」の方が僕は好きだけど。 様々な人種に属する人々が暮らすロサンゼルスのある2日間をどちらかと言うと淡々と描いた映画なのだが、脚本が自然でありかつ巧みで観客を飽きさせない。メインの登場人物だけでも優に10人は超えているが、一人ひとりの職業や性格、バックグラウンドが効率的に描かれており、日本人の僕が見ても混同しにくいつくりになっているのが、特にうまいと感じる。人種の違いから来る感情的なすれ違いや経済的な格差。それらを原因として多くの悲喜劇が生まれ、そして消えてゆく。この映画が特定の感情を押し売りしてこないところ、あっさりとしているところも僕の好みだ。 こういう映画を観るとアメリカと言う国はつくづくすごい所だなと感じる。よくこれで治まってるなと感心する。英語をしゃべれない国民がこんなにいて、どうして一つの国としてやっていけるのだろうかと不思議に思ったりもする。そして、こういう国に住んでみるのも面白そうだなと思う。たとえ、この映画にあるように人種差別が横行していたとしても、それもまた刺激的だなと思う。[DVD(字幕)] 9点(2010-02-03 21:40:43)(良:1票) 《改行有》

18.  かいじゅうたちのいるところ 《ネタバレ》 名作「かいじゅうたちのいるところ」の映画化という意味では、非常に良くできた作品だったと思う。子どもの頃に読んだ時のわくわく感やかわいいんだけどちょっと怖い「かいじゅう」の雰囲気は良く表現できていた。ダイナミックなかいじゅうおどりやかいじゅうと子供で作る砦の壮大感も子供の気持ちを捉えられるのではないか。主役の子供の演技もわざとらしくなくて良いし、ちょっと悪ガキだが可愛い。 何よりも良いのは音楽。予告編で「Wake up」(Arcade Fire)を聴いて泣きそうになり、これは観に行かなきゃと思ったが、全編を通じて素晴らしかった。子供の声を効果的に使いながらもパンクな曲調を維持し、子供の持つエネルギーや破壊衝動をうまく掬い上げている。 でも、結局このお話のキモは「やっぱりおうちが一番」というどちらかというと陳腐(親には都合が良い(笑))なメッセージであるだけにそれを超える深い何かはないし、期待しないほうがよいだろう。子供が観るにはちょっと怖いかもと言う意見もあるが、僕は子供がいたら観せたいなと思った。[DVD(字幕)] 7点(2010-01-24 20:09:27)《改行有》

19.  戦場でワルツを 《ネタバレ》 かなり期待しながら観ただけに、内容に関しては少し期待はずれだったが、ドキュメンタリーをアニメで描くと言う独創性や作画の独自性には満足した。 冒頭の犬が走ってくるシーンからアニメでないと描けない迫力だ。繰り返し効果的に使われるレバノンでの水浴びのシーンも、戦争と言う非日常にイマイチ溶け込めない若者たちの心象風景が反映されていると感じた。彼らの無表情は、あまりにも残虐な行為が横行する外界に対する拒否反応の現れと理解できる。レバノン内戦はユダヤ人の彼らにとっての「ベトナム戦争」だったのだろう。 ただし、もっと脚本に劇的な要素を取り入れてほしかったとも感じる。せっかくアニメと言う媒体を使っていながら、十分にそのメリットを活かしきれていない。あくまでも主人公である映画監督の「個人的な体験」を映画化するのであれば、実写でよかったのでは?と感じざるを得ない。[映画館(字幕)] 6点(2009-12-06 23:24:47)(良:1票) 《改行有》

20.  イングロリアス・バスターズ 往年の「レザボア・ドッグス」や「パルプ・フィクション」の切れ味の鋭さはないが、懐かしいタランティーノ節は健在だった。しょうもない会話の中でじりじりと高まっていく緊張感は冒頭の場面から堪能できるし、完全にイッちゃってるキャラクター造形も気持ちがいい。特にナチスの将校であるランダ大佐のキャラクターは、演じる俳優の演技力も相俟って本当に素晴らしく、実質上の主役と言っても良いくらいの存在感を見せていた。こういう屈折したキャラは大好きだ。 シリアスな場面の中にコミカルな要素を入れたり、逆にコミカルな場面の中にシリアスな要素を入れてくるのもうまい。普通なら余計に見えることが彼が演出すると余計じゃなくなってしまう。中でも悲喜劇が入り混じる怒涛のラストが凄い。これはタランティーノじゃないと出来ないと思う。正直、まさかこんなふうに来るとは思っておらず、度肝を抜かれた。 ただし、キャストについて言えば、ブラッド・ピットがミスキャストではないかと感じた。そもそもアパッチの末裔に見えないし、ちょっとコミカルな演技が浮いちゃっている感じがして痛々しい場面もあった。あとは、冗長な場面が多すぎることも気になった。冗長な会話を緊迫した場面に挟むのは彼の十八番で、それはそれで良いのだが、そもそも必要ないのでは?と感じるシーンもあった。 グロシーンが多いので、万人にはお勧めできないが、期待を裏切らない作品だったと思う。[映画館(字幕)] 7点(2009-11-28 23:42:33)(良:1票) 《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS