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1. シング・ストリート 未来へのうた
《ネタバレ》 観る前は音楽映画というのはわかってたんですが80年代とは知らなかったんです
こういう青春映画はいくつになっても好きだなあ。ほろ苦さと滑稽さと微笑ましさが絶妙にミックスしていて観ている間、ずっと顔がほころんでました。しかもオリジナル曲以外は80年代ニューウェーブだし。シンセが多用され音楽の幅も一気に広がった時代だったように思う。
で、ここにもルーシー・ボイントンがいる、個人的にタイミングがよくてなんかうれしい、お父さん役も。
そしてお母さん役はアラン・パーカーの「ザ・コミットメンツ」でバンドのコーラス、後に成功するシンガーやってた人。
なにこれ、うれしすぎる。
面白いキャラが集まってる中、兄のブレンダンがなかなかよいです。「敵じゃないな、フィル・コリンズを聴く男に女は惚れない」に笑った。
兄から教えられるミュージシャンを知るたびに影響されファッションが変わっていくコナー、でもだんだんあか抜けていくんです。ザ・キュアーの時がよく似合ってましたねぇ。
一緒に曲を作るめがねのエイモンがどうにも監督のジョン・カーニーと風貌を似せてるような気がしてしょうがないです。
主演の子はボーカリスト役をやるだけのことはあってルックスもいいし話す声もいい。
何か確固たる信念とかじゃなく、最初はモテたいためにバンド始めるっていうのもリアルでよいです。
大型船の後をついて海を渡る二人を見ながら、80年代前半頃だから今あの二人は50歳前後になってるはず、どうなってるのかなあ、なんて思ってしまいました。
この映画を観てたらしみじみとあの頃に戻りたいなどという願望がよぎってしまった、若かった頃への郷愁ですね。
私にとって愛おしい映画がひとつ増えました、全編に渡って音楽も最高。エンドロールもしっかり観ることをお勧めします。[CS・衛星(字幕)] 10点(2019-01-16 15:12:22)(良:1票) 《改行有》
2. しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス
《ネタバレ》 いいわーこの映画。
世間の片隅でひっそりと生きてきた二人の絆が徐々に固く結ばれていく、その成り行きの描き方がなんとも良いのです。
荷車を押すエヴェレットに必死でついていく感じのモードなんですが、いつしか荷車に乗せてもらい、それを押すエヴェレット。何回となく出て来るこの荷車のシーンがものすごく良くて、ウルっと泣けてくる。
サリー・ホーキンスはウディ・アレンの「ブルージャスミン」の妹役からメキメキと目立ち始めたように思います。モード・ルイス役はアタリ役ですね。そしてイーサン・ホーク、もうほんとにいい俳優だなぁ。この二人が素晴らしい。
モード・ルイスのタッチに似たイラストのカレンダーを選ぶことが多いので、「あーこの人の影響を受けてるイラストレーターって結構多いのかなあ」なんてことも思いました。
叙情的でじんわりと優しさとか暖かさが伝わるような映画でした。[インターネット(字幕)] 8点(2021-02-20 18:24:13)(良:1票) 《改行有》
3. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 毒のある映画ですね、毒のある人たちばかり出てくるし。
こんなブラックコメディな内容だとは想像してなかったです、下ネタ満載ですし。
宮殿の内装も豪華でした、ろうそくの照明が美しい。
そしてあの疑惑とか不信感満載の和音みたいな音楽がいい。
アン女王って教養のある人ではなかったようですね、
太って痛風でヒステリックに叫びその時の気分で発言するとか
かなりキョーレツなんですけれども、男たちのカツラと化粧も
今まで観たどの宮廷モノよりも滑稽に感じる。
サラとアビゲイルの女王のお気に入りの座をめぐる壮絶バトルは
陰湿さより爽快さすら感じてしまうという演出がいいですね、楽しめました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-18 23:10:44)《改行有》
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