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1. 東京画
小津映画にとって絶対に欠かすことの出来ない俳優である笠智衆が小津映画の思いを語るシーンは何とも興味深くて感動的であるが故にそれ以外の場面で何となくふっきれないもどかしさ、空しさ、哀しさとでも言うべきか?小津監督のドキュメンタリー、あの名作「東京物語」が語られるものの、何だか小津映画的な静かさ、その中にこそ感じられるしみじみした味わい深さがここでは感じられない。タイトルこそ「東京画」なのに東京の街の雰囲気が伝わってこない。東京に住んでいる人でない私のような人間にも「東京画」というものの素晴らしいものを見せて欲しいし、解るように撮って欲しくもある。そんな不満を感じつつも小津監督と小津映画に対するヴィム・ヴェンダース監督の尊敬、思いは伝わってた。その意味では評価しても良い作品ではあるし、色んな意味で興味深く観ることが出来ただけに違和感の残る作品でもあり、そう考えての点数てことで大目に見ての6点て7点より高い点数は付けられない。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-11-06 15:58:49)
2. 都会のアリス
この作品と「ペーパー・ムーン」を比較している人が何人かいるけど、私も「ペーパー・ムーン」よりも、この方が好きです。この作品の監督でもあるヴィム・ヴェンダース監督って「パリ・テキサス」を観ても感じるけど、ロードムービーを撮るのが本当に上手いと思う。小津監督を尊敬しているというだけあって、どことなく小津監督の世界に通じるものがあります。少ない台詞と何気ない会話の中に見える二人の表情、それを映し出すカメラワーク、流石は小津監督を尊敬していることだけはあると思えるぐらい、淡々とした話を無駄な台詞と無駄にカメラを動かさずに見せる。モノクロの映像と美しく心地の良い音楽が味わい深さをより強くしている感があって、一度観たらいつまでも心に残りそうなぐらいです。[ビデオ(字幕)] 8点(2006-09-16 20:58:41)
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